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第1145話 期待させておいて!
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デート7日目。
1週間という事だったが、正確に言うと8日目に入れ替わる形なので、今日が1日遊べる最終日になる。
「今日は何します?」
朝食の最中にリリーが今日の予定を聞いてくる。
「って言ってもな、船の上だからって事も無いけど、する事が多くないからな。この世界に娯楽自体が少ないからしょうがないんだろうけど」
「そう言われると、そうですね。ご主人様と生活している事で忘れていましたが、技術が進んでいるディストピアやゴーストタウンでも、娯楽と呼べるものは多くありませんね」
キリエが俺の発言に同意するように言葉を続けた。
さすがに1週間のデートは長すぎた気がするが、でも、楽しく一緒に過ごせるだけでも十分か?
「天気は良いみたいだし、今日もまずは水中バトルから始めよっか。あれはあれで楽しいからな。ダマ!今日もがんばれよ!」
ターゲットにされるダマにエールを送ってから、朝食の残りを片付け移動を開始する。
着替えも終わり、準備運動も終わった。
「さて、やりますか!」
ダマは先にプールの中に飛び込む。バシャバシャしている所を見れば、溺れているようにみえなくもないが、あれは水の感触を楽しんでいるだけだ。ここ数日で判明した事実ではあるが……
それと、ダマ専用の流れるプールで毎日泳ぎの練習をしているためか、泳ぐスピードが早くなっており、プールの中での動きも研ぎ澄まされているため、俺達の攻撃がなかなか当たらなくなっている。
「それじゃあ、開始!」
俺の合図で全員がダマを追いかけるためにプールに飛び込む。
今回もシエルとシールドは、プールサイドからの支援である。昨日シエルもプールに入ってもらったのだが、8対3と言うハンデをものともしない戦闘だったのだ。
今まで知らなかったけど、亀って水中であんなに早く動けるんだな。本物の亀がってシエルも本物だけど、普通の亀がどれだけ早いか知らないけどな。
なんていうかね、水の中で水深は3メートル前後しかないのに、巨人を立体起動装置を使って倒す兵士みたいに動くんだよ。俺たちはステータスがどんなに高くても、あの動きはまねできない。種族特性は無いと思ってたんだけど、魔物は別なのかな?
という事で、今日は2匹とも外からの援護に戻っている。
俺達は、水魔法を使って行動をサポートしている。その魔法に結構な制御やイメージのキャパシティーをとられているため、他に精密な魔法を使う事が困難になっている。
それだけ移動に力をとられているという事なのだ。それだけで、ダマが今どれだけ動きが早いのかわかるという物だ。
魔力を圧縮して水を撃ち出す、やはり当たらない。文字通り八方からの攻撃をしているのに、見事にかわすのだ。
実際に見えているわけでもないのに、避けられる理由は見当がついている。だが、だからと言ってそれが現実的に可能なのかと言えば、俺には真似できない。避けるなら結界で守る方がはるかに簡単である。
魔法の発動兆候をたよりに避けるとかマジでバケモンだな、さすが聖獣と言う感じだろうか?
しかもやっと当たりそうになったら、シエルとシールドの的確な援護のおかげでかすりもしないのだ。遊びを無視して本気で魔法を打ち込もうと、何度考えた事か。
そんなダマは、泳いでいたかと思うと急に潜水してプールの底に着地したかと思うと、底を蹴って水中をありえない速度で走るというよりは、プールの中を真っ直ぐに跳躍するのだ。
移動先を読んで攻撃を仕掛けても、プールの水を魔法で固めているのか原理はよくわかっていないが、地面と同じように水中を蹴ると方向転換をするのだ。
「あ~マジであたんねえ! シエルたちの援護も的確過ぎてどうしたもんだか」
こうなれば色々試してみるしかないか。俺もダマみたいに水中を蹴って移動できないモノだろうか? 上手くいけば魔法の制御に割り振っている力を攻撃に回せるんだけどな。
よし! まずは、プールの底を蹴って素早く動けるかだな。分かり切っていた事だが、実験の結果魔法を使わずにプールの底を蹴っても前には進めなかった。魔法を使って真っすぐ前に進んでみたが、今度は余波が強すぎて味方である妻たちにブーイングを受けてしまった。
結論ダマは、移動中も魔法を使って、高速で水中を移動する際に発生する余波を軽減させているようだ。ほぼ影響をなくすことができるのにそれをしないという事は、何か理由があるのだろう。
ダマを真似て動いてみてはっきりした。水を操って移動するより、影響を減らして移動する方が制御に割り振る力が少なくて済むが、ほぼ無くそうとすると反対に今まで以上に力が必要になったのだ。
ただ、ダマが水中をどうやって蹴っているのかが分からないので、急な方向転換が難しくなっている。これなら、水流を作ったりして移動する方が応用が効きそうだった。
こうなれば魔法に頼らない攻撃をしてみるか?
そう思いついて、素手で使えるスキルをピックアップしていく。浸透勁は攻撃の性質上相手にふれないと意味がないからな。指弾とかあるけど、水中で使うとどうなるんだ?
素手で使えるスキルとして存在する指弾だが、簡単に説明すると指をはじいた時に生じる空気の球みたいなものだ。ファンタジーなスキルだと思って喜んで覚えてみたが、その攻撃力は笑うしかなかった。
木の皮を少し抉る程度の力しかなかったのだ。これならば石を投げた方がはるかに強烈な攻撃となるだろう。
水中で使ってみたが、10メートルも進まない内に消滅してしまったのだ。うん、使えん!
その後も色々試してみたが、まともに使えるスキルは何もなかった。
シエル達の援護を妨害しながら、ダマに攻撃を何度も仕掛けるが今日は、一度たりともまともに当てる事ができなかった。
「む~悔しい!」
「何でダマはあんなに早く動けるの?」
「今度やる時は倒す」
妻たちが個々に悔しがっているが、最後のセリフを言った奴誰だ? 声の聞こえた方を振り向くとキリエしかいなかった。君の性格ってそんなだったっけ? ちょっとその笑顔が怖いんだけど。
水中で方向転換できる理由をダマに聞いてみたら、一種のスキルらしい。空を歩くと書いて空歩と読むようだ。
スキルの効果は、一瞬だけ足場にできる何かを生み出すらしい。そして何度も連続では使えないとか。5回ほど続けて使う事は出来るが、そうすると1分間くらい使えなくなるとかなんとか。
他にも合間合間に休みを入れて使っても、空中をずっと歩く事は出来ないのだとか。戦闘で有利になる様に動くためのスキルと言う感じだろうか?
俺も覚えてみたかったのだが、空歩のスキル宝珠は召喚できず、ダマもどういった原理で使えているのか分からないので、習得する方法に見当がつかなかったのだ。
予想外のスキルの発見があったが、取得できないという事で俺達はガックリとしてしまった。
1週間という事だったが、正確に言うと8日目に入れ替わる形なので、今日が1日遊べる最終日になる。
「今日は何します?」
朝食の最中にリリーが今日の予定を聞いてくる。
「って言ってもな、船の上だからって事も無いけど、する事が多くないからな。この世界に娯楽自体が少ないからしょうがないんだろうけど」
「そう言われると、そうですね。ご主人様と生活している事で忘れていましたが、技術が進んでいるディストピアやゴーストタウンでも、娯楽と呼べるものは多くありませんね」
キリエが俺の発言に同意するように言葉を続けた。
さすがに1週間のデートは長すぎた気がするが、でも、楽しく一緒に過ごせるだけでも十分か?
「天気は良いみたいだし、今日もまずは水中バトルから始めよっか。あれはあれで楽しいからな。ダマ!今日もがんばれよ!」
ターゲットにされるダマにエールを送ってから、朝食の残りを片付け移動を開始する。
着替えも終わり、準備運動も終わった。
「さて、やりますか!」
ダマは先にプールの中に飛び込む。バシャバシャしている所を見れば、溺れているようにみえなくもないが、あれは水の感触を楽しんでいるだけだ。ここ数日で判明した事実ではあるが……
それと、ダマ専用の流れるプールで毎日泳ぎの練習をしているためか、泳ぐスピードが早くなっており、プールの中での動きも研ぎ澄まされているため、俺達の攻撃がなかなか当たらなくなっている。
「それじゃあ、開始!」
俺の合図で全員がダマを追いかけるためにプールに飛び込む。
今回もシエルとシールドは、プールサイドからの支援である。昨日シエルもプールに入ってもらったのだが、8対3と言うハンデをものともしない戦闘だったのだ。
今まで知らなかったけど、亀って水中であんなに早く動けるんだな。本物の亀がってシエルも本物だけど、普通の亀がどれだけ早いか知らないけどな。
なんていうかね、水の中で水深は3メートル前後しかないのに、巨人を立体起動装置を使って倒す兵士みたいに動くんだよ。俺たちはステータスがどんなに高くても、あの動きはまねできない。種族特性は無いと思ってたんだけど、魔物は別なのかな?
という事で、今日は2匹とも外からの援護に戻っている。
俺達は、水魔法を使って行動をサポートしている。その魔法に結構な制御やイメージのキャパシティーをとられているため、他に精密な魔法を使う事が困難になっている。
それだけ移動に力をとられているという事なのだ。それだけで、ダマが今どれだけ動きが早いのかわかるという物だ。
魔力を圧縮して水を撃ち出す、やはり当たらない。文字通り八方からの攻撃をしているのに、見事にかわすのだ。
実際に見えているわけでもないのに、避けられる理由は見当がついている。だが、だからと言ってそれが現実的に可能なのかと言えば、俺には真似できない。避けるなら結界で守る方がはるかに簡単である。
魔法の発動兆候をたよりに避けるとかマジでバケモンだな、さすが聖獣と言う感じだろうか?
しかもやっと当たりそうになったら、シエルとシールドの的確な援護のおかげでかすりもしないのだ。遊びを無視して本気で魔法を打ち込もうと、何度考えた事か。
そんなダマは、泳いでいたかと思うと急に潜水してプールの底に着地したかと思うと、底を蹴って水中をありえない速度で走るというよりは、プールの中を真っ直ぐに跳躍するのだ。
移動先を読んで攻撃を仕掛けても、プールの水を魔法で固めているのか原理はよくわかっていないが、地面と同じように水中を蹴ると方向転換をするのだ。
「あ~マジであたんねえ! シエルたちの援護も的確過ぎてどうしたもんだか」
こうなれば色々試してみるしかないか。俺もダマみたいに水中を蹴って移動できないモノだろうか? 上手くいけば魔法の制御に割り振っている力を攻撃に回せるんだけどな。
よし! まずは、プールの底を蹴って素早く動けるかだな。分かり切っていた事だが、実験の結果魔法を使わずにプールの底を蹴っても前には進めなかった。魔法を使って真っすぐ前に進んでみたが、今度は余波が強すぎて味方である妻たちにブーイングを受けてしまった。
結論ダマは、移動中も魔法を使って、高速で水中を移動する際に発生する余波を軽減させているようだ。ほぼ影響をなくすことができるのにそれをしないという事は、何か理由があるのだろう。
ダマを真似て動いてみてはっきりした。水を操って移動するより、影響を減らして移動する方が制御に割り振る力が少なくて済むが、ほぼ無くそうとすると反対に今まで以上に力が必要になったのだ。
ただ、ダマが水中をどうやって蹴っているのかが分からないので、急な方向転換が難しくなっている。これなら、水流を作ったりして移動する方が応用が効きそうだった。
こうなれば魔法に頼らない攻撃をしてみるか?
そう思いついて、素手で使えるスキルをピックアップしていく。浸透勁は攻撃の性質上相手にふれないと意味がないからな。指弾とかあるけど、水中で使うとどうなるんだ?
素手で使えるスキルとして存在する指弾だが、簡単に説明すると指をはじいた時に生じる空気の球みたいなものだ。ファンタジーなスキルだと思って喜んで覚えてみたが、その攻撃力は笑うしかなかった。
木の皮を少し抉る程度の力しかなかったのだ。これならば石を投げた方がはるかに強烈な攻撃となるだろう。
水中で使ってみたが、10メートルも進まない内に消滅してしまったのだ。うん、使えん!
その後も色々試してみたが、まともに使えるスキルは何もなかった。
シエル達の援護を妨害しながら、ダマに攻撃を何度も仕掛けるが今日は、一度たりともまともに当てる事ができなかった。
「む~悔しい!」
「何でダマはあんなに早く動けるの?」
「今度やる時は倒す」
妻たちが個々に悔しがっているが、最後のセリフを言った奴誰だ? 声の聞こえた方を振り向くとキリエしかいなかった。君の性格ってそんなだったっけ? ちょっとその笑顔が怖いんだけど。
水中で方向転換できる理由をダマに聞いてみたら、一種のスキルらしい。空を歩くと書いて空歩と読むようだ。
スキルの効果は、一瞬だけ足場にできる何かを生み出すらしい。そして何度も連続では使えないとか。5回ほど続けて使う事は出来るが、そうすると1分間くらい使えなくなるとかなんとか。
他にも合間合間に休みを入れて使っても、空中をずっと歩く事は出来ないのだとか。戦闘で有利になる様に動くためのスキルと言う感じだろうか?
俺も覚えてみたかったのだが、空歩のスキル宝珠は召喚できず、ダマもどういった原理で使えているのか分からないので、習得する方法に見当がつかなかったのだ。
予想外のスキルの発見があったが、取得できないという事で俺達はガックリとしてしまった。
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