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第1116話 相手の謎の行動
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あれから2週間が経った。
昨日チビ神から連絡が入り、楽しみにしているわ! と言っただけでその他の説明は全くなかった。
そして今日……
『レディース アンド ジェントルマン、男神様・女神様・チビ神様方々、本日はお集まりいただいてありがとうございます! 今回は、第……何回か忘れましたが、ダンジョンバトルを開催したいと思います! 最近動きの無かった期待の新人が、こちらの呼びかけに応じて開催される事になりました!』
聞こえてくるアナウンスの後ろから、わ~とかピーピーと指笛が聞こえてくる。これって様式美なのか? 気持ちは分からなくもないけど、神たちがそんなでいいのか?
『さてさて、今回のダンジョンバトルですが、なんとなんと! 期待の新人は、準備期間以外のすべてを相手に任せたルールとなっています! これは自信の表れなのでしょうかっ!?』
自信の表れ……と言うよりは、自分で考えたルールだと、それに安心して抜け道がないか、探さなくなりそうだったからなんだよな。
『その気になるルールを説明していこうと思います!
まずは、基本となるルールです!
ダンジョンを作るにあたっての使用DPには、上限なしの一からの作成です!』
アナウンスの後ろの神たちは、ノリ良くお~! とか、わ~! とか指笛で盛り上げている。
『その次にダンジョンの階層については、10階まで! 設置できる魔物の数は各階100匹までとなっています。また、相手のダンジョンを攻める魔物の上限は、1度に100匹までとなっています!』
チビ神の説明と大分ニュアンスが違う気がするが、チビ神が正確に覚えて伝えていないのは想定の範囲内! おそらく、ここら辺は誰でも気付けるであろう抜け道だろう。
『何でこんな変則なルールになったのかは、皆さんも知っていると思いますので、説明はしません!』
何かから落ちる物音が聞こえた。日本の芸人じゃないんだから、神たちがそんなことすんなよ。
『これ以上の説明は面倒なので、ダンジョンバトルを始めたいと思います!』
『レディー スタート!』
こうしてダンジョンバトルが開始された。
「やっぱり、こうなったか」
「そうでござるな」
「想定の範囲内過ぎて、反対に面白くないんじゃない?」
俺たちは、俺の作ったダンジョンの中を進んでいる敵の魔物を様子を見てそうつぶやいた。ちなみに俺の胡坐の中には、ミーシャがすっぽりとおさまっている。痛くないようにスライムクッションをお尻の下に敷いているけどね。
「バザール、久々に戦ってみるか?」
「ん~いきなり叩き潰すのは、面白くないでござらんか? 準備していた5階までは放置でもいいと思うのでござるが……あそこを突破されるまでは、高みの見物でもいいと思うでござる」
「それもそっか。まぁ相手の進行速度を考えると、少なくとも1階に1日はかかりそうだな」
俺たちが準備した1つ目の罠は、有り余るDPを使って1階1階をとにかく広く作った。しかも迷路みたいにして迷う様にしてある。そこにはもう1つの罠が仕掛けてある。
俺のダンジョンは平面ではなく、1階1階が立体的な迷路になっているのだ。なので、3次元的なマッピングをしないと、自分がどこにいるかすぐに分からなくなってしまうのだ。しかも入っている奴らが通路や部屋が、若干傾いていると分からないくらい誤差の範囲だったりする。
人間の冒険者なら気付く人がいるかもしれないが、魔物に指示しているだけのダンジョンマスター側が、気付けるかどうかは楽しみである。
おっと、ミーシャがぐずりだしてしまった。
「2人共、遊びながらでいいから様子見といて。ミーシャがなんか泣きそうになってるから……って、呼ぶ前に猫たちがきてくれたな」
ミーシャの様子を察知して、猫たちがかまいに来てくれた。近くで様子を見ていた、カエデやリンドも安心した様子で、俺の子守を見てくれている。うむうむ、イクメンである!
ちなみにミリーは、今日は冒険者ギルドに顔を出している。何か重要な議題があるとかで、俺の管理している街のギルド長が、魔導無線を使って会議をするそうだ。ミーシャお義母さん忙しいでちゅね~何て、言ってたら、そういう言葉は使わないの! と怒られてしまった。
「あ~シュウ、ちょっとミーシャを預かるわ。ブルムの事ちょっとお願いね」
そうリンドに言われて、ミーシャとブルムを交換する形になった。ブルムがミーシャの治まっていたスライムクッションに着地すると、前にいた猫たちにちょっかいを出し始めた。
目の前をユラリユラリと尻尾が動いているので、それを一生懸命掴もうとしている。だが猫たちは上手い事その掴み攻撃を紙一重で回避するため、ブルムもムキになっている感じだ。
5分程尻尾と格闘したら飽きたのか、俺の方を向いて顔を触ろうとしてきた。顔を近づけると、両手で両頬をペチペチ叩いてきた。何が面白いのか分からないが、楽しそうに笑っているのでそのままやらせておく。
「シュウ、ありがと。ブルムをって、しばらくはシュウに預けておいた方がよさそうね」
楽しそうに俺の両頬をペチペチしている姿を見て、そう判断したようだ。
時間がかかっていたようだったので、大丈夫か聞いた所、便が緩かったみたいで、ふき取るより洗った方がいいと判断したみたいで、シャワーを使ってキレイにしたそうだ。水気をしっかり拭って、ベビーパウダーをつけてきたとか。
ミーシャの様子は……体調を崩した様子も無いので、特に問題なさそうだ。
「シュウ。多分だけど、攻め手にSランクの魔物が混ざっている気がするわ。Aランクで固めていたエリアを、ほとんど損害を出さずに攻め落としてるわね。後、予想していた通り、倒された分だけ再度魔物が送り込まれてるわ」
「予想はしていたけど、上限100匹ってなんかあるのかな? 逐次投入とか消耗戦みたいな感じになる気がするんだけどな。後、攻めてきているSランクと思われる魔物ってどれか分かった?」
「それでござるが、獣型の魔物で似たような見た目が多くて、どれがどれだか分からないでござる。しかも、4匹1セットのようで、少なくとも向こうの戦力に4匹も同じタイプのSランクの魔物がいるでござるよ」
「Sランク4匹ね。しかも同じのが? フェンリルだって1匹しか召喚できなかったのに、同じSランクが4匹? わけわからんな。しかも、分かりにくくするために紛れ込ませて、攻めているって事か?」
それにいったいどんな意味があるのだろうか?
「後、気になるのが、監視装置で見える範囲には、96匹しかいない所かな?」
「4匹は隠れてる? 見えないだけか? ゴースト系?」
「そこら辺はよくわからないでござる。一応、侵入者の数は分かるでござるが、細かい位置までは表示されないでござるから、はっきりした事は言えないでござる」
相手は何がしたいのだろうか?
昨日チビ神から連絡が入り、楽しみにしているわ! と言っただけでその他の説明は全くなかった。
そして今日……
『レディース アンド ジェントルマン、男神様・女神様・チビ神様方々、本日はお集まりいただいてありがとうございます! 今回は、第……何回か忘れましたが、ダンジョンバトルを開催したいと思います! 最近動きの無かった期待の新人が、こちらの呼びかけに応じて開催される事になりました!』
聞こえてくるアナウンスの後ろから、わ~とかピーピーと指笛が聞こえてくる。これって様式美なのか? 気持ちは分からなくもないけど、神たちがそんなでいいのか?
『さてさて、今回のダンジョンバトルですが、なんとなんと! 期待の新人は、準備期間以外のすべてを相手に任せたルールとなっています! これは自信の表れなのでしょうかっ!?』
自信の表れ……と言うよりは、自分で考えたルールだと、それに安心して抜け道がないか、探さなくなりそうだったからなんだよな。
『その気になるルールを説明していこうと思います!
まずは、基本となるルールです!
ダンジョンを作るにあたっての使用DPには、上限なしの一からの作成です!』
アナウンスの後ろの神たちは、ノリ良くお~! とか、わ~! とか指笛で盛り上げている。
『その次にダンジョンの階層については、10階まで! 設置できる魔物の数は各階100匹までとなっています。また、相手のダンジョンを攻める魔物の上限は、1度に100匹までとなっています!』
チビ神の説明と大分ニュアンスが違う気がするが、チビ神が正確に覚えて伝えていないのは想定の範囲内! おそらく、ここら辺は誰でも気付けるであろう抜け道だろう。
『何でこんな変則なルールになったのかは、皆さんも知っていると思いますので、説明はしません!』
何かから落ちる物音が聞こえた。日本の芸人じゃないんだから、神たちがそんなことすんなよ。
『これ以上の説明は面倒なので、ダンジョンバトルを始めたいと思います!』
『レディー スタート!』
こうしてダンジョンバトルが開始された。
「やっぱり、こうなったか」
「そうでござるな」
「想定の範囲内過ぎて、反対に面白くないんじゃない?」
俺たちは、俺の作ったダンジョンの中を進んでいる敵の魔物を様子を見てそうつぶやいた。ちなみに俺の胡坐の中には、ミーシャがすっぽりとおさまっている。痛くないようにスライムクッションをお尻の下に敷いているけどね。
「バザール、久々に戦ってみるか?」
「ん~いきなり叩き潰すのは、面白くないでござらんか? 準備していた5階までは放置でもいいと思うのでござるが……あそこを突破されるまでは、高みの見物でもいいと思うでござる」
「それもそっか。まぁ相手の進行速度を考えると、少なくとも1階に1日はかかりそうだな」
俺たちが準備した1つ目の罠は、有り余るDPを使って1階1階をとにかく広く作った。しかも迷路みたいにして迷う様にしてある。そこにはもう1つの罠が仕掛けてある。
俺のダンジョンは平面ではなく、1階1階が立体的な迷路になっているのだ。なので、3次元的なマッピングをしないと、自分がどこにいるかすぐに分からなくなってしまうのだ。しかも入っている奴らが通路や部屋が、若干傾いていると分からないくらい誤差の範囲だったりする。
人間の冒険者なら気付く人がいるかもしれないが、魔物に指示しているだけのダンジョンマスター側が、気付けるかどうかは楽しみである。
おっと、ミーシャがぐずりだしてしまった。
「2人共、遊びながらでいいから様子見といて。ミーシャがなんか泣きそうになってるから……って、呼ぶ前に猫たちがきてくれたな」
ミーシャの様子を察知して、猫たちがかまいに来てくれた。近くで様子を見ていた、カエデやリンドも安心した様子で、俺の子守を見てくれている。うむうむ、イクメンである!
ちなみにミリーは、今日は冒険者ギルドに顔を出している。何か重要な議題があるとかで、俺の管理している街のギルド長が、魔導無線を使って会議をするそうだ。ミーシャお義母さん忙しいでちゅね~何て、言ってたら、そういう言葉は使わないの! と怒られてしまった。
「あ~シュウ、ちょっとミーシャを預かるわ。ブルムの事ちょっとお願いね」
そうリンドに言われて、ミーシャとブルムを交換する形になった。ブルムがミーシャの治まっていたスライムクッションに着地すると、前にいた猫たちにちょっかいを出し始めた。
目の前をユラリユラリと尻尾が動いているので、それを一生懸命掴もうとしている。だが猫たちは上手い事その掴み攻撃を紙一重で回避するため、ブルムもムキになっている感じだ。
5分程尻尾と格闘したら飽きたのか、俺の方を向いて顔を触ろうとしてきた。顔を近づけると、両手で両頬をペチペチ叩いてきた。何が面白いのか分からないが、楽しそうに笑っているのでそのままやらせておく。
「シュウ、ありがと。ブルムをって、しばらくはシュウに預けておいた方がよさそうね」
楽しそうに俺の両頬をペチペチしている姿を見て、そう判断したようだ。
時間がかかっていたようだったので、大丈夫か聞いた所、便が緩かったみたいで、ふき取るより洗った方がいいと判断したみたいで、シャワーを使ってキレイにしたそうだ。水気をしっかり拭って、ベビーパウダーをつけてきたとか。
ミーシャの様子は……体調を崩した様子も無いので、特に問題なさそうだ。
「シュウ。多分だけど、攻め手にSランクの魔物が混ざっている気がするわ。Aランクで固めていたエリアを、ほとんど損害を出さずに攻め落としてるわね。後、予想していた通り、倒された分だけ再度魔物が送り込まれてるわ」
「予想はしていたけど、上限100匹ってなんかあるのかな? 逐次投入とか消耗戦みたいな感じになる気がするんだけどな。後、攻めてきているSランクと思われる魔物ってどれか分かった?」
「それでござるが、獣型の魔物で似たような見た目が多くて、どれがどれだか分からないでござる。しかも、4匹1セットのようで、少なくとも向こうの戦力に4匹も同じタイプのSランクの魔物がいるでござるよ」
「Sランク4匹ね。しかも同じのが? フェンリルだって1匹しか召喚できなかったのに、同じSランクが4匹? わけわからんな。しかも、分かりにくくするために紛れ込ませて、攻めているって事か?」
それにいったいどんな意味があるのだろうか?
「後、気になるのが、監視装置で見える範囲には、96匹しかいない所かな?」
「4匹は隠れてる? 見えないだけか? ゴースト系?」
「そこら辺はよくわからないでござる。一応、侵入者の数は分かるでござるが、細かい位置までは表示されないでござるから、はっきりした事は言えないでござる」
相手は何がしたいのだろうか?
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