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第1078話 ダンジョン改装計画
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工房に戻って、自由に物作りをしているバザールと綾乃に一応声をかける。
「2人共、ゴーストタウンのダンジョンの拡張するんだけど、一緒に考えるか?」
こういう時に声をかけておかないと、面倒な事になるのは分かっているので、いじる前に一応声をかけておく。
「ダンジョンをいじるでござるか? 自由に物作り……でもダンジョン……う~~む」
「私はダンジョンより、自分の作りたい物を作る!」
綾乃は物作りの方がいいようだ。バザールは悩んでいるが、結局は自由に物作りをする事にしたらしい。と言う事で、ダンジョンの拡張は1人になってしまうな。1人だと思わぬ見落としがあるかもしれないから、誰かと一緒がいいんだけど。
考えたが、ゴーストタウンには当てになるような人はいなかったので、ディストピアに戻って娘たちの世話をしている母親3人に、話を聞いてもらいながらダンジョンを拡張しようかな。
「……と言う事で戻ってきたのね。シュウ君。ミーシャたちは食事が終わって、今猫やケットシーと遊んでいるから、もう少ししたら寝るんじゃないかな? そうすれば、そっちに集中できるわ。寝るまでは、行ったり来たりになるかもしれないけどね」
「ご飯食べたばかりか。じゃぁ、ダマ、お前も行ってこい!」
猫とは違うがモフモフなダマも娘たちに人気がある。抱き着くというよりは、のしかかるような感じでダマに絡むのだが、俺たちが乗っても問題が無いので、娘たちが乗った所でどうこうなるわけも無いので今日は相手をしてもらおう。ちなみに小さい時に乗っても普通に歩くくらいの力は持っている。
ダマが来た事に気付いた3人の娘たちは、ケットシーのアシストを受けてダマに突撃をかけていた。あれ? 見てダマって分かるのか? それとも、ケットシーたちの入れ知恵か? まぁしっかり遊んで寝てくれ。
30分も遊ぶと眠気が来たのか、猫たちが静かに騒ぎ出して娘たちが寝るタイミングを教えてくれた。
そうするとブラウニーがどこかから現れて、ベッドへ寝かしつけてくれた。
「で、シュウ。どんな感じで拡張する予定なの?」
ダンジョンでミキサーに必要な素材をとれるようにしたいという事、近々魔石炭の錬成のできる人の家族が移住してくることなどを話して、最後にミキサーなんかの依頼は、ブラウニーがお願いしてきている事を話すと、納得顔でダンジョンの構想の相談に乗ってくれた。
ミリーは冒険者ギルドに勤めていた時……今もディストピアの冒険者ギルドの長なんだけど……に知った情報を教えてくれた。
ダンジョンが拡張期に入ると、壁や床なんかが崩れて新しい場所に、行けるようになるのが多いとの事だった。
それを聞いてなるほど! と思った。元々その先にあったけど塞がってたっていう感じか! でも、拡張期って分かるもんなのかな?
そしたらミリーが、ダンジョンに出てくる魔物が変わったり増えたりすると、拡張期じゃないかと言われているらしい。なので、違和感を感じたら近くの冒険者ギルドに報告するのが、冒険者としてのマナーらしい。
色々あるんだな。
なので今回は、壁が崩れて新しいエリアに行けるようになった感じにしようという形になった。
お昼までの2時間で、ダンジョンの構想は練りあがった。無理なく回収してもらいたいので、人が集まる階層より少し上に配置する事も決まった。後は、
「クリアメタルの買取り料金ね。あまり安くすると持ってきてくれないし、高すぎるとミキサーの値段が上がっちゃうから慎重にしないといけないよね」
と言う事で、食事を挟んでクリアメタルの買取り値段の話になった。
「確か鉱山ダンジョンの下の階層はメインで獲れるのが、鉄鉱石だったっけ?」
「アイアンゴーレムの出てくる階層が今一番人が多いはずですね。ただ、狙っている人たちが多いので競争率が高く、あまり数を狩れないという報告があったかな? そこの狩場から引き込めるくらいの値段で……」
「え? 鉄鉱石が収入のメインなの? ヴローツマインだと、かなりの量を狩らないと、その日の食事にもありつけなかったと思うわよ?」
「リンド、それはドワーフの価値観でしょ。ドワーフの食事って、お酒が9割位占めてるわよね? それと普通の冒険者が食べる量の食事をしているんだから、たくさん狩らないと厳しいのよ。
普通なら、平均的な5人パーティーで15匹も狩れば食事代と宿代が稼げるわよ。目安とすれば30匹、1人で6匹くらい狩るとお金を貯められるわ」
ミリーがリンドにドワーフではない冒険者の……って、ヴローツマインのドワーフは戦闘鉱員とか呼ばれてるんだっけ? まぁそこら辺はどうでもいいなか、そんな話をしてくれた。
クリアメタルは、アイアンゴーレムより強いグラスゴーレムのドロップだけど、鉄鉱石と同じくらいの買取りが、いいのではないかと言う話になった。
アイアンゴーレムとグラスゴーレムが戦えば、動きの速いグラスゴーレムが勝つのだが、冒険者たちにも得手不得手があるので、住み分けができるのではないかと言う話があり、俺たちの中では話が決まった。
娘たちの相手をしながらだったので、それなりに時間がかかったが、工房に帰らないでもいいかなと思う時間にはなっていない。ちょうどおやつを過ぎた頃なので、工房に戻る事にした。
「工房長、どこ行ってたんですか? ちょっと話があったんですよ!」
工房に戻ると、ドワーフのおっちゃんが駆け寄ってきた。多分走っているんだと思う。
「何の用事があったん?」
「クリアメタルと魔石炭の方はどうなったんですか?」
ん? ここのドワーフたちには話してなかったか? 魔石炭もクリアメタルも話が進んでいて、近々何とかなる事を話した。
「そういえばさ、魔石炭に使う石炭って、何でドロップ品じゃないといけないんだ?」
「採掘した石炭でもできない事は無いのですが、採掘された石炭は品質が安定しないので、錬成しにくいのです。それに不純物が多いせいか、ドロップ品の石炭で作った魔石炭程熱を出さないんですよ」
そういう理由だったんだ。知らなかったから聞いといてよかった。クリアメタルと魔石炭の件に問題が無いと分かったドワーフのおっちゃんは、上機嫌でみんなの元にのしのしと歩いて戻っていった。
「2人共、ゴーストタウンのダンジョンの拡張するんだけど、一緒に考えるか?」
こういう時に声をかけておかないと、面倒な事になるのは分かっているので、いじる前に一応声をかけておく。
「ダンジョンをいじるでござるか? 自由に物作り……でもダンジョン……う~~む」
「私はダンジョンより、自分の作りたい物を作る!」
綾乃は物作りの方がいいようだ。バザールは悩んでいるが、結局は自由に物作りをする事にしたらしい。と言う事で、ダンジョンの拡張は1人になってしまうな。1人だと思わぬ見落としがあるかもしれないから、誰かと一緒がいいんだけど。
考えたが、ゴーストタウンには当てになるような人はいなかったので、ディストピアに戻って娘たちの世話をしている母親3人に、話を聞いてもらいながらダンジョンを拡張しようかな。
「……と言う事で戻ってきたのね。シュウ君。ミーシャたちは食事が終わって、今猫やケットシーと遊んでいるから、もう少ししたら寝るんじゃないかな? そうすれば、そっちに集中できるわ。寝るまでは、行ったり来たりになるかもしれないけどね」
「ご飯食べたばかりか。じゃぁ、ダマ、お前も行ってこい!」
猫とは違うがモフモフなダマも娘たちに人気がある。抱き着くというよりは、のしかかるような感じでダマに絡むのだが、俺たちが乗っても問題が無いので、娘たちが乗った所でどうこうなるわけも無いので今日は相手をしてもらおう。ちなみに小さい時に乗っても普通に歩くくらいの力は持っている。
ダマが来た事に気付いた3人の娘たちは、ケットシーのアシストを受けてダマに突撃をかけていた。あれ? 見てダマって分かるのか? それとも、ケットシーたちの入れ知恵か? まぁしっかり遊んで寝てくれ。
30分も遊ぶと眠気が来たのか、猫たちが静かに騒ぎ出して娘たちが寝るタイミングを教えてくれた。
そうするとブラウニーがどこかから現れて、ベッドへ寝かしつけてくれた。
「で、シュウ。どんな感じで拡張する予定なの?」
ダンジョンでミキサーに必要な素材をとれるようにしたいという事、近々魔石炭の錬成のできる人の家族が移住してくることなどを話して、最後にミキサーなんかの依頼は、ブラウニーがお願いしてきている事を話すと、納得顔でダンジョンの構想の相談に乗ってくれた。
ミリーは冒険者ギルドに勤めていた時……今もディストピアの冒険者ギルドの長なんだけど……に知った情報を教えてくれた。
ダンジョンが拡張期に入ると、壁や床なんかが崩れて新しい場所に、行けるようになるのが多いとの事だった。
それを聞いてなるほど! と思った。元々その先にあったけど塞がってたっていう感じか! でも、拡張期って分かるもんなのかな?
そしたらミリーが、ダンジョンに出てくる魔物が変わったり増えたりすると、拡張期じゃないかと言われているらしい。なので、違和感を感じたら近くの冒険者ギルドに報告するのが、冒険者としてのマナーらしい。
色々あるんだな。
なので今回は、壁が崩れて新しいエリアに行けるようになった感じにしようという形になった。
お昼までの2時間で、ダンジョンの構想は練りあがった。無理なく回収してもらいたいので、人が集まる階層より少し上に配置する事も決まった。後は、
「クリアメタルの買取り料金ね。あまり安くすると持ってきてくれないし、高すぎるとミキサーの値段が上がっちゃうから慎重にしないといけないよね」
と言う事で、食事を挟んでクリアメタルの買取り値段の話になった。
「確か鉱山ダンジョンの下の階層はメインで獲れるのが、鉄鉱石だったっけ?」
「アイアンゴーレムの出てくる階層が今一番人が多いはずですね。ただ、狙っている人たちが多いので競争率が高く、あまり数を狩れないという報告があったかな? そこの狩場から引き込めるくらいの値段で……」
「え? 鉄鉱石が収入のメインなの? ヴローツマインだと、かなりの量を狩らないと、その日の食事にもありつけなかったと思うわよ?」
「リンド、それはドワーフの価値観でしょ。ドワーフの食事って、お酒が9割位占めてるわよね? それと普通の冒険者が食べる量の食事をしているんだから、たくさん狩らないと厳しいのよ。
普通なら、平均的な5人パーティーで15匹も狩れば食事代と宿代が稼げるわよ。目安とすれば30匹、1人で6匹くらい狩るとお金を貯められるわ」
ミリーがリンドにドワーフではない冒険者の……って、ヴローツマインのドワーフは戦闘鉱員とか呼ばれてるんだっけ? まぁそこら辺はどうでもいいなか、そんな話をしてくれた。
クリアメタルは、アイアンゴーレムより強いグラスゴーレムのドロップだけど、鉄鉱石と同じくらいの買取りが、いいのではないかと言う話になった。
アイアンゴーレムとグラスゴーレムが戦えば、動きの速いグラスゴーレムが勝つのだが、冒険者たちにも得手不得手があるので、住み分けができるのではないかと言う話があり、俺たちの中では話が決まった。
娘たちの相手をしながらだったので、それなりに時間がかかったが、工房に帰らないでもいいかなと思う時間にはなっていない。ちょうどおやつを過ぎた頃なので、工房に戻る事にした。
「工房長、どこ行ってたんですか? ちょっと話があったんですよ!」
工房に戻ると、ドワーフのおっちゃんが駆け寄ってきた。多分走っているんだと思う。
「何の用事があったん?」
「クリアメタルと魔石炭の方はどうなったんですか?」
ん? ここのドワーフたちには話してなかったか? 魔石炭もクリアメタルも話が進んでいて、近々何とかなる事を話した。
「そういえばさ、魔石炭に使う石炭って、何でドロップ品じゃないといけないんだ?」
「採掘した石炭でもできない事は無いのですが、採掘された石炭は品質が安定しないので、錬成しにくいのです。それに不純物が多いせいか、ドロップ品の石炭で作った魔石炭程熱を出さないんですよ」
そういう理由だったんだ。知らなかったから聞いといてよかった。クリアメタルと魔石炭の件に問題が無いと分かったドワーフのおっちゃんは、上機嫌でみんなの元にのしのしと歩いて戻っていった。
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