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第1018話 強引な話し合い
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「まったく、お前さんはまともに来れんのか? ついこないだのトルメキア侵攻に関しては肝が冷えたわい。私の知らない所で暴走した奴らのしりぬぐいをせねばならんと思ってたら、侵攻を容認どころか推奨してくるし、その後は侵攻に条件を付けてくるし。いい迷惑だ」
「すまんすまん、悪いと思っているけど反省はしてない!」
「はぁ、あんたはそういう人だった。そうでなければ、大国に対して喧嘩なんて売らないか」
「何か雰囲気変わったな。教皇でいる事につかれたのか?」
「あれだけの事をされれば変わるわい。で、今日は何の様なのかな?」
「あ~2日前に面会を希望したけど、教皇まで話がいっていないし、面会には紹介状が必要とか、無ければ数年待ちだとかいうから、大声を出してみた」
「はぁ、聖国に対してそんな事をする個人はあなた位ですよ。面会希望なら門番に通行書を見せれば問題なかったのに」
教皇から冷たい目で見られた。それにしても、この通行書って街に入るためだけの物じゃないのか? 城にも入れるとはな、知らなかった。今度来ることがあればそうしよう。
「で、今日は何の用で?」
「そうだった。辺境のなんて街だっけ? よくわからないけど、聖国の地図あるか? っと、ここら辺にある街の領主が、ここら辺の村から勇者と村の大事な食料を奪っていったらしくてな。この街が瀕死の状態なんだわ」
「あんたがどうやって情報を得ているか分からんが、私より優れた諜報の能力があるみたいだな。んで、村1つのために出張ってきたのかな?」
「勇者がって所が気になって出張ってきた感じだな。普通の村だったらさすがに俺も気付けなかったけど、勇者の情報が入ってきて監視してたら、俺の嫌いなタイプの領主? 貴族? この国だと、宗教の偉い人になるのか?」
「そんな所だね。1つ言うと、世襲制だから他国の貴族と大して変わらないな。違う事と言えば、能力が低くて素行も悪ければ、平民出身者の能ある信者に変える事もある。これは中央の私の力をもって支援するので、不文律の法って所だね。他国と違って自己研鑽を行っている領主が多いはずなんだがな」
「と言う事は、この件はお前さん的には良くないって事か?」
「そうだな。こんなバカな事をするやつがいるとはな、確かここの領主は4~5代目って所だったはずだから、子供の教育に失敗したんだろうな。めんどうな」
「こういっちゃなんだが、お前って宗教以外の部分は真面目なんだな」
「横領、脱税、賄賂、その他もろもろが当たり前の世界だと腐敗しかしないからな。そうならないように宗教と抱き合わせで、国を治めているんだよ。宗教の方も私の意志とは別の方向に行く事もあったけど、それも面白いと思って波に乗ってたら、お前が現れて初心に戻ったという所だ」
「へ~元々はそういう理由で宗教を作ったのか、あの時のお前……酷かったもんな、プクク」
「うるさい! 黙れ! で、その村や街をどうするつもりなんだ?」
「いやさ、村の結構な人数が重傷だったから直して炊き出し行ったら、ついていきたいって言いだしたから、街の領主に話すより、お前に話に来た方が楽かと思ってな。ここまで来た」
「そんな理由で来るのはお前位なもんだろ」
「それほどでもないぞ!」
「ほめてないわ! まぁ村に関しては、連れて行きたいなら連れて行けばいい。だがその前に、この街に人を派遣しないけないな。神殿騎士100もいれば大丈夫だろう」
「そうだ、勇者が現状に納得してなかったら、村人と一緒に連れてくが問題ないよな?」
「戦力的にはおしいが、どうせ1人だし、神殿騎士10人もいれば事足りるから問題ないな。とりあえず、神殿騎士でも近衛を任されてる精鋭を送るから、しばらく待ってほしい」
「しばらくってどれくらいだ?」
「この距離なら、おそらく1週間はかからないで到着できるから、往復で2週間って所かな?」
「じゃぁさ、村の連中が心配してるから、先に行って向こうで待ってていいか?」
「馬車で行くとなれば、片道でもかなりの時間がかかるとおもうが?」
「あ~俺の馬車なら問題ない。ウォーホースが曳いてるし、色々改造しているからな。片道3日くらいで着くぞ」
「ウォーホースか、よくそんな魔物を躾けられたもんだ。今度コツでも教えてくれ」
「ん~愛情?」
「教える気はないのだな。騎士たちには街の領主と話が終わったら、村に行くように話しておく。っと、出発前に、そこの文官に村の状況を簡単でいいから説明してくれ」
そう言われて、10分ほどで簡潔に話した。
「ありがとうございました。街まで1週間。そこから3日で10日程あれば、村に騎士が行くと思いますので、よろしくお願いします」
文官に頭を下げられた。門にいた兵士はかなり敵対的な様子だったが、この人たちはむしろ好意的のようにさえ感じられる。これは罠だったりしないよな?
って、人を疑いすぎか。
神殿騎士の準備も進んでいるようだ。それでも、俺たちの準備速度にはかなわないだろう。収納の腕輪様様である。他にも馬車が高性能だからな。
俺たちは宿に戻り、すぐに出発する事を宿の人に伝え、1週間とっていた宿を引き払う。律儀に残りの期間分のお金を戻そうとしてきたが、慌ただしく出ていく謝罪と手間賃と言う事でそのまま宿に渡しておいた。
用意していた昼食を食べやすいように包んでくれたので、チップを渡しておいた。食事はブラウニーがいるからいらないんだけど、厚意には甘えておこう。ブラウニーに任せれば、今より美味しく食べれるだろう。
俺たちが出発したのは、宿に戻ってから30分後だった。
道中も何もなく村に戻る事が出来た。
「それにしても、聖国って国自体はどうなのかと思う事あるけど、国内の治安は良いんだな。それなのに獣人を差別して奴隷にしてたのやら? まぁ人間って下に人がいると安心する奴が多いからな。人間とは見た目の違うものを差別して、心の安定を図ってたのかな?」
どうでもいいとは言わないが、今考えても無駄なので記憶の隅に追いやる。
俺たちが戻ってきた事を知ると、村からわらわらと村人たちが出てきた。歓迎されてるのだろう。
「すまんすまん、悪いと思っているけど反省はしてない!」
「はぁ、あんたはそういう人だった。そうでなければ、大国に対して喧嘩なんて売らないか」
「何か雰囲気変わったな。教皇でいる事につかれたのか?」
「あれだけの事をされれば変わるわい。で、今日は何の様なのかな?」
「あ~2日前に面会を希望したけど、教皇まで話がいっていないし、面会には紹介状が必要とか、無ければ数年待ちだとかいうから、大声を出してみた」
「はぁ、聖国に対してそんな事をする個人はあなた位ですよ。面会希望なら門番に通行書を見せれば問題なかったのに」
教皇から冷たい目で見られた。それにしても、この通行書って街に入るためだけの物じゃないのか? 城にも入れるとはな、知らなかった。今度来ることがあればそうしよう。
「で、今日は何の用で?」
「そうだった。辺境のなんて街だっけ? よくわからないけど、聖国の地図あるか? っと、ここら辺にある街の領主が、ここら辺の村から勇者と村の大事な食料を奪っていったらしくてな。この街が瀕死の状態なんだわ」
「あんたがどうやって情報を得ているか分からんが、私より優れた諜報の能力があるみたいだな。んで、村1つのために出張ってきたのかな?」
「勇者がって所が気になって出張ってきた感じだな。普通の村だったらさすがに俺も気付けなかったけど、勇者の情報が入ってきて監視してたら、俺の嫌いなタイプの領主? 貴族? この国だと、宗教の偉い人になるのか?」
「そんな所だね。1つ言うと、世襲制だから他国の貴族と大して変わらないな。違う事と言えば、能力が低くて素行も悪ければ、平民出身者の能ある信者に変える事もある。これは中央の私の力をもって支援するので、不文律の法って所だね。他国と違って自己研鑽を行っている領主が多いはずなんだがな」
「と言う事は、この件はお前さん的には良くないって事か?」
「そうだな。こんなバカな事をするやつがいるとはな、確かここの領主は4~5代目って所だったはずだから、子供の教育に失敗したんだろうな。めんどうな」
「こういっちゃなんだが、お前って宗教以外の部分は真面目なんだな」
「横領、脱税、賄賂、その他もろもろが当たり前の世界だと腐敗しかしないからな。そうならないように宗教と抱き合わせで、国を治めているんだよ。宗教の方も私の意志とは別の方向に行く事もあったけど、それも面白いと思って波に乗ってたら、お前が現れて初心に戻ったという所だ」
「へ~元々はそういう理由で宗教を作ったのか、あの時のお前……酷かったもんな、プクク」
「うるさい! 黙れ! で、その村や街をどうするつもりなんだ?」
「いやさ、村の結構な人数が重傷だったから直して炊き出し行ったら、ついていきたいって言いだしたから、街の領主に話すより、お前に話に来た方が楽かと思ってな。ここまで来た」
「そんな理由で来るのはお前位なもんだろ」
「それほどでもないぞ!」
「ほめてないわ! まぁ村に関しては、連れて行きたいなら連れて行けばいい。だがその前に、この街に人を派遣しないけないな。神殿騎士100もいれば大丈夫だろう」
「そうだ、勇者が現状に納得してなかったら、村人と一緒に連れてくが問題ないよな?」
「戦力的にはおしいが、どうせ1人だし、神殿騎士10人もいれば事足りるから問題ないな。とりあえず、神殿騎士でも近衛を任されてる精鋭を送るから、しばらく待ってほしい」
「しばらくってどれくらいだ?」
「この距離なら、おそらく1週間はかからないで到着できるから、往復で2週間って所かな?」
「じゃぁさ、村の連中が心配してるから、先に行って向こうで待ってていいか?」
「馬車で行くとなれば、片道でもかなりの時間がかかるとおもうが?」
「あ~俺の馬車なら問題ない。ウォーホースが曳いてるし、色々改造しているからな。片道3日くらいで着くぞ」
「ウォーホースか、よくそんな魔物を躾けられたもんだ。今度コツでも教えてくれ」
「ん~愛情?」
「教える気はないのだな。騎士たちには街の領主と話が終わったら、村に行くように話しておく。っと、出発前に、そこの文官に村の状況を簡単でいいから説明してくれ」
そう言われて、10分ほどで簡潔に話した。
「ありがとうございました。街まで1週間。そこから3日で10日程あれば、村に騎士が行くと思いますので、よろしくお願いします」
文官に頭を下げられた。門にいた兵士はかなり敵対的な様子だったが、この人たちはむしろ好意的のようにさえ感じられる。これは罠だったりしないよな?
って、人を疑いすぎか。
神殿騎士の準備も進んでいるようだ。それでも、俺たちの準備速度にはかなわないだろう。収納の腕輪様様である。他にも馬車が高性能だからな。
俺たちは宿に戻り、すぐに出発する事を宿の人に伝え、1週間とっていた宿を引き払う。律儀に残りの期間分のお金を戻そうとしてきたが、慌ただしく出ていく謝罪と手間賃と言う事でそのまま宿に渡しておいた。
用意していた昼食を食べやすいように包んでくれたので、チップを渡しておいた。食事はブラウニーがいるからいらないんだけど、厚意には甘えておこう。ブラウニーに任せれば、今より美味しく食べれるだろう。
俺たちが出発したのは、宿に戻ってから30分後だった。
道中も何もなく村に戻る事が出来た。
「それにしても、聖国って国自体はどうなのかと思う事あるけど、国内の治安は良いんだな。それなのに獣人を差別して奴隷にしてたのやら? まぁ人間って下に人がいると安心する奴が多いからな。人間とは見た目の違うものを差別して、心の安定を図ってたのかな?」
どうでもいいとは言わないが、今考えても無駄なので記憶の隅に追いやる。
俺たちが戻ってきた事を知ると、村からわらわらと村人たちが出てきた。歓迎されてるのだろう。
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