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第1005話 チビ神め……
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ジェノサイドキャラバンと鬼人が出発する前日、顔合わせがあるという事で、新しく作った馬車の説明をしに来た。
「……と言う事で、道中も快適に過ごせるようにしてあるぞ!」
俺が準備した馬車の説明をすると、ジェノサイドキャラバンの面々が喜びの声をあげていた。
「そうだ、ついでに通信用の装置を監視用の馬車2台にセットしているから、すぐに連絡できるよ。他にも、折り畳みの机や椅子、ベッドとクッションも御者の座席の位置に入れてあるから、さらに快適に過ごせるぞ! 最後にプロジェクターをつけてあるから、映画やゲームも出来るようになってるよ」
ジェノサイドキャラバンのメンバーは、ディストピアに住んでいるので、ゲームなどにも馴染みがある。でも、旅先では携帯ゲーム機でしかできないので、どうにかならないかと相談されてたので、先程急遽取り付けた。
ディストピアで生活している時ほど便利ではないが、それに近いレベルを馬車で再現している。恐るべきはクリエイトゴーレムの力だろう。メンテナンスしなくても、魔核による自動修復があるので、空から大きな石がふってこない限りは壊れないだろう。
説明も済んだので、後は使い勝手と、荷物の積み込み作業をするだけだから大丈夫です! と、追い出されてしまった。
特に問題もなさそうだったので良かった。明日には出発か、無理しない程度に頑張ってほしい所だ。
する事も終わったので、姉御組の3人のいる家に帰る。
妊娠して6ヶ月ちょっと。24週を過ぎたので、目に見えてお腹が大きくなったのが分かる。
「あ~俺の子か、男の子かな? 女の子かな? どっちかな?」
「シュウったらまたそんな事言って、3人もいるから両方とも生まれるんじゃないの? それはそれとして、どっちがほしいの? 今まで聞いてなかったけど、シュウは領主だからやっぱり男の子がほしい?」
「ん? 別にどっちでもいいんじゃない? 領主って男じゃないといけないって決まってるの?」
「そんな事は無いけど、女性はいないかな?」
「まぁ、子どもたちの好きなようにさせればいいんじゃないか? 俺たちには力も時間もあるんだからさ」
「あっ! そうだったね。寿命を延ばす薬があるんだった。子どもたちにも飲ますの?」
「多分飲まさないかな? 本人たちが飲みたいって言えば考えるかもしれないけど、長く生きるのは辛いだろうからさ……俺はみんなを助けるために不老になっちゃったけど、みんなは俺に付き合う必要はないと思ってる」
「シュウ君! そんな事言ったら怒るわよ! 私たちは私たちの意思で、あなたと添い遂げるって決めたんだから、それをシュウ君が否定するのは良くないよ。でも、子供が先に死ぬのは……見たくないかな。それは私の我が侭だから、その時は慰めてね」
みんなと寿命の話をちょっとしたことがあったけど、子どもたちの事は考えた事なかったな。ある時期になったら、ここから離れる必要があるかもしれないな。
まぁ、傲慢な人間にならないようにしっかりと躾けないといけないな。俺に出来るだろうか? 最悪、シルキーたちに頼めば、しっかりとした人間に育ってくれるかな?
いろんな問題があるけど、みんなとなら乗り越えていけるよね。
「そういえば、つわりは無かったの? 俺がとろいだけで気付かなかったのかな?」
「私は、ほとんどなかったわ」
「私は、1ヶ月くらいかな?」
「私は、2か月くらい続いたわ」
上から、カエデ・ミリー・リンドの順だ。
「あれ? もしかして、リンド……二日酔いとか言ってたあれ、つわりだったのか?」
「今更だけど、よく気が付かれなかったと思うわ。妊娠が分かってからお酒一切飲んでなかったのに、騙されるんだからね。観察力が足りないわよ」
そう言われると、よくお酒を飲んでいた3人が、お酒を飲んでいる所最近見てないな。今更気付いたのか俺! 鈍感過ぎるにも程があんだろ!
「そういえばさ、何で妊娠した事をすぐに教えてくれなかったの?」
「「「それはね……」」」
3人共揃って、口も濁した。あの手この手で聞き出したら、
「「「安産の加護をあげるから少し黙ってて、シュウの驚く顔が見たいって女神様が」」」
あのチビ神の所為か! 安産の加護は嬉しいけどって事は、俺が驚いた顔をあいつはニマニマして見てたのか! 変態め!
『ちょっと! 何で私が変態になるのさ! こんなに可愛くて愛くるしい私が! 何で変態なのよ!』
やっぱり見てたか、チビ神に! 何言っても無駄だと思うけど、人驚かしてとか趣味悪いぞ。
『チビ神っていう所に力が入ってたけど、まあいいわ。たまには仕返ししておかないと、こっちのストレスが溜まるからね! 発散させれる事があるなら、どんなちっちゃな事だってやるわよ!』
そっか、自分でちっちゃいって言うんだな、やっと自覚してくれたか。
『そういう意味のちっちゃいじゃない! あんた、分かってて言ってるでしょ! はっ! 油断をするとすぐこうなるんだから。黙っててくれたから3人と言わず、あなたの奥さん全員に安産の加護をあげるわ! 私って優しいからね!』
ん? チビ神、そんなに干渉していいのか? そんな事して、こっちが不利になったりしないだろうな?
『何言ってるのさ? 安産の加護なんて、しっかりとした神殿にある神像にある程度の供物を捧げれば、得られるわよ。知らなかったの?』
そもそも、そんな加護があるなんて初めて知ったよ。でも、今の話でおおよそ理解した。お前たちって、現金なんだな!!
『ちょっ! 失礼ね! 信者が捧げてくれる供物に対する見返りじゃない! 私は卑しくないわよ!』
自分だけ否定する所がまた怪しいって、安産の加護をあげるって言ったけど、俺が捧げてる物を考えればすでにもらっててもおかしくねえか?
『……ま、まぁ。そうとも言えるわね!』
微妙な間も気になるけど、お前、信者がいなくて貢物してもらえてなかったから、忘れてたとか言わないよな?
『ギクッ! そ、そんな事、な、無いわよ?』
何故に疑問形。たまには役に立つじゃん! とか思ったけど、全然そんな事なかった。やっぱり、チビ神はチビ神って事だな。
『ちょっと! その締め方は無いんじゃないかしら!』
うっさい! もうどっか行け!
チビ神を追い払ってから、3人とのんびり過ごした。
「……と言う事で、道中も快適に過ごせるようにしてあるぞ!」
俺が準備した馬車の説明をすると、ジェノサイドキャラバンの面々が喜びの声をあげていた。
「そうだ、ついでに通信用の装置を監視用の馬車2台にセットしているから、すぐに連絡できるよ。他にも、折り畳みの机や椅子、ベッドとクッションも御者の座席の位置に入れてあるから、さらに快適に過ごせるぞ! 最後にプロジェクターをつけてあるから、映画やゲームも出来るようになってるよ」
ジェノサイドキャラバンのメンバーは、ディストピアに住んでいるので、ゲームなどにも馴染みがある。でも、旅先では携帯ゲーム機でしかできないので、どうにかならないかと相談されてたので、先程急遽取り付けた。
ディストピアで生活している時ほど便利ではないが、それに近いレベルを馬車で再現している。恐るべきはクリエイトゴーレムの力だろう。メンテナンスしなくても、魔核による自動修復があるので、空から大きな石がふってこない限りは壊れないだろう。
説明も済んだので、後は使い勝手と、荷物の積み込み作業をするだけだから大丈夫です! と、追い出されてしまった。
特に問題もなさそうだったので良かった。明日には出発か、無理しない程度に頑張ってほしい所だ。
する事も終わったので、姉御組の3人のいる家に帰る。
妊娠して6ヶ月ちょっと。24週を過ぎたので、目に見えてお腹が大きくなったのが分かる。
「あ~俺の子か、男の子かな? 女の子かな? どっちかな?」
「シュウったらまたそんな事言って、3人もいるから両方とも生まれるんじゃないの? それはそれとして、どっちがほしいの? 今まで聞いてなかったけど、シュウは領主だからやっぱり男の子がほしい?」
「ん? 別にどっちでもいいんじゃない? 領主って男じゃないといけないって決まってるの?」
「そんな事は無いけど、女性はいないかな?」
「まぁ、子どもたちの好きなようにさせればいいんじゃないか? 俺たちには力も時間もあるんだからさ」
「あっ! そうだったね。寿命を延ばす薬があるんだった。子どもたちにも飲ますの?」
「多分飲まさないかな? 本人たちが飲みたいって言えば考えるかもしれないけど、長く生きるのは辛いだろうからさ……俺はみんなを助けるために不老になっちゃったけど、みんなは俺に付き合う必要はないと思ってる」
「シュウ君! そんな事言ったら怒るわよ! 私たちは私たちの意思で、あなたと添い遂げるって決めたんだから、それをシュウ君が否定するのは良くないよ。でも、子供が先に死ぬのは……見たくないかな。それは私の我が侭だから、その時は慰めてね」
みんなと寿命の話をちょっとしたことがあったけど、子どもたちの事は考えた事なかったな。ある時期になったら、ここから離れる必要があるかもしれないな。
まぁ、傲慢な人間にならないようにしっかりと躾けないといけないな。俺に出来るだろうか? 最悪、シルキーたちに頼めば、しっかりとした人間に育ってくれるかな?
いろんな問題があるけど、みんなとなら乗り越えていけるよね。
「そういえば、つわりは無かったの? 俺がとろいだけで気付かなかったのかな?」
「私は、ほとんどなかったわ」
「私は、1ヶ月くらいかな?」
「私は、2か月くらい続いたわ」
上から、カエデ・ミリー・リンドの順だ。
「あれ? もしかして、リンド……二日酔いとか言ってたあれ、つわりだったのか?」
「今更だけど、よく気が付かれなかったと思うわ。妊娠が分かってからお酒一切飲んでなかったのに、騙されるんだからね。観察力が足りないわよ」
そう言われると、よくお酒を飲んでいた3人が、お酒を飲んでいる所最近見てないな。今更気付いたのか俺! 鈍感過ぎるにも程があんだろ!
「そういえばさ、何で妊娠した事をすぐに教えてくれなかったの?」
「「「それはね……」」」
3人共揃って、口も濁した。あの手この手で聞き出したら、
「「「安産の加護をあげるから少し黙ってて、シュウの驚く顔が見たいって女神様が」」」
あのチビ神の所為か! 安産の加護は嬉しいけどって事は、俺が驚いた顔をあいつはニマニマして見てたのか! 変態め!
『ちょっと! 何で私が変態になるのさ! こんなに可愛くて愛くるしい私が! 何で変態なのよ!』
やっぱり見てたか、チビ神に! 何言っても無駄だと思うけど、人驚かしてとか趣味悪いぞ。
『チビ神っていう所に力が入ってたけど、まあいいわ。たまには仕返ししておかないと、こっちのストレスが溜まるからね! 発散させれる事があるなら、どんなちっちゃな事だってやるわよ!』
そっか、自分でちっちゃいって言うんだな、やっと自覚してくれたか。
『そういう意味のちっちゃいじゃない! あんた、分かってて言ってるでしょ! はっ! 油断をするとすぐこうなるんだから。黙っててくれたから3人と言わず、あなたの奥さん全員に安産の加護をあげるわ! 私って優しいからね!』
ん? チビ神、そんなに干渉していいのか? そんな事して、こっちが不利になったりしないだろうな?
『何言ってるのさ? 安産の加護なんて、しっかりとした神殿にある神像にある程度の供物を捧げれば、得られるわよ。知らなかったの?』
そもそも、そんな加護があるなんて初めて知ったよ。でも、今の話でおおよそ理解した。お前たちって、現金なんだな!!
『ちょっ! 失礼ね! 信者が捧げてくれる供物に対する見返りじゃない! 私は卑しくないわよ!』
自分だけ否定する所がまた怪しいって、安産の加護をあげるって言ったけど、俺が捧げてる物を考えればすでにもらっててもおかしくねえか?
『……ま、まぁ。そうとも言えるわね!』
微妙な間も気になるけど、お前、信者がいなくて貢物してもらえてなかったから、忘れてたとか言わないよな?
『ギクッ! そ、そんな事、な、無いわよ?』
何故に疑問形。たまには役に立つじゃん! とか思ったけど、全然そんな事なかった。やっぱり、チビ神はチビ神って事だな。
『ちょっと! その締め方は無いんじゃないかしら!』
うっさい! もうどっか行け!
チビ神を追い払ってから、3人とのんびり過ごした。
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