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第945話 弓の改造?
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10階に現れた魔物は、俺たちに近付いてくるわけでもなく、ずっとこっちを見ているような感じだ。
「メアリー、あの魔物が何か見えるか?」
視力がよく、スキルで遠くの物も見る事ができるメアリーに何がいるのか聞いてみた。
「えっと、オークが20体ほどいますね。見た感じ、上位種のジェネラルが4、強化種のオークが16ですね。今までと違うのは、間に合わせの武器ではなく、きちんとした装備を身にまとっていますね。
特にジェネラルは、フルプレートを着てタワーシールドに人間のサイズで言うと、両手斧くらいありそうな大きな斧を片手で持ってます」
フルプレートなのにジェネラルだってわかるのか? さすがにまだ鑑定のできる距離じゃないだろ?
「ご主人様が何考えてるか当てて見せましょう! 何でジェネラルだって分かったのかって顔をしていますよ! よく考えてください。オークでも強化種や上位種では、体の大きさが違うんですよ? それならだいたいは大きさで判断できるじゃないですか!」
なるほど、あそこまで距離があるのに、そこまで正確に体の大きさが分かるのか? 俺が必死に目を凝らしても、米粒より小さくて体のサイズなんてわからねえよ!
「オークの上位種に率いられた強化種ですか、どういう風に戦闘をするのか気になりますが、この階層では大した経験も積めないでしょうから、さっさと倒してしまいましょうか?」
内容を聞いていると、ピーチかと思ったが声がシュリだったので、ちょっとびっくりした。
「そうですね。シュリの言う通りだと私も思います。ご主人様が何か試したい事があれば、倒してみますか?」
そう言われて、何か試したい事がないか考えてみた。距離が遠い、狙撃? でも銃じゃ決定的なダメージは、与えられるか微妙だよな~弓? そんな距離届くのか? って、高低差はあったけど500メートル以上先から、俺って狙撃されたんじゃなかったっけ?
でも俺じゃ敵に狙いが定まんないしな。的が大きくても、遠すぎて良く見えねえんだよ! それに、山なりに軌道を描く矢を、正確に当てる自信なんてないからな。
ん? スコープを使えば的に関しては問題ないな。矢の軌道は、前に造った銃、ピースの応用で風魔法を付与して、ほぼ直線に飛ぶようにすればいけないか?
「ピーチ、ちょっと試したい事があるから、待ってもらっていいか?」
思いついた事を実行するために、シューティングスターを取り出して矢をつがえる方と逆側の手の上にスコープを取り付ける。
あ・・・スナイパーライフルみたいに、スコープに目をつけられないジャン! って思ったけど、デジタルカメラの機能を分離させたような道具を発見したので、手の位置にカメラ、目の位置には眼鏡に付けられるようにして、リアルタイムの映像が見えるようにしてみた。
カメラが手の動きに連動しているため、顔や体を動かさなくても映像が動くため、少し酔いそうだった。慣れるまでには時間がかかりそうだ。
矢に風魔法を付与するのは、クリエイトゴーレムでアタッチメントを作る事で解決した。どの程度の魔石でまっすぐ飛ばせるのか分からなかったので、Sランクの魔石を使って魔核を作った。有り余る魔力を、全部風魔法を付与するために使う様に調整した。
ここまで約1時間。スコープ、カメラの取り付けやアタッチメントの作成等は、クリエイトゴーレムで問題なくできたし、映像を取り込むカメラや眼鏡に着ける映像を移す道具は、召喚する際のオプションで強引にどうにかなったので、この程度の時間で済んでいる。
「よっし! 完成! ちょっと試射したいけど、壁に向かって撃てばいいか」
カメラの取り込んだ映像が見える。中心には小さな赤い点がついている。一応中心となる目印のようなものだ。そこに飛んでいくかは分からないので、一先ずこれを元に撃ってみよう。
おそらく200メートルは離れている壁に向かって弓を構える。目印になりそうな物を見つけて撃つ!
「うーん、思ったよりそれなかったけど1メートルも上に刺さってるな。そもそも細かく揺れるせいで、遠くなればなるほど画面が激しく動くな。クロスボウみたいに、それだ!」
弓をクロスボウに使うなど本来はあり得ないが、弓の性能自体はピカ一なので、問題ないと踏んでいる。土台を作ってシューティングスターを取り付け、アタッチメントの調整とカメラの位置を調整する。クロスボウならスコープでもいいかと思ったが、せっかく召喚したカメラなのでそのまま使う事にした。
30回ほど試射を繰り返して、ようやく狙い通りの位置にあたるようになった。マイクロ単位の調節だったが、クリエイトゴーレムは本当に優秀な魔法だった。イメージするとそれがダイレクトに反映されるので、自分で認識できていない物でも問題なく調節できたのだ。
「ご主人様、出来たのはいいのですが、横に大きくありませんか?」
そうなのだ。このクロスボウは、弓をそのまま流用しているので、普通のクロスボウの2倍くらい横に大きいのだ。でも性能は問題ないのでそのまま使う事にした。
「よーし、みんなお待たせ! オークをサクッと倒して、もうちょっと先まで進むよ!」
軽食を食べて休憩していた皆が準備を始める。準備が整った所で、ピーチから合図が来た。
バイポット≪狙撃とかに使う二脚の事≫を装着したシューティングスター改を構え撃つ!
狙いはジェネラルの1匹の頭だ。寸分の狙い違わず頭を撃ち抜き貫通した。倒れてしばらくピクピクした後に消えてドロップ品になった。
続けて2射3射と撃ち、ジェネラルを仕留めていく。4発目は頭部からそれて首に刺さり貫通したが、ジェネラルは膝をついて動けなくなっていた。それならと思い、近付いてくるオークの強化種達をドンドン撃ち抜いていく。
前衛と接敵する距離になった頃には、20匹いたオークが8匹になっていた。瞬殺されて終わったけどね。それにしてもこのシューティングスター改は悪くないな! 普通の弓をそのまま使ってもこうはならんだろうけどな。
というか、このアタッチメント何かを流用すれば、バリスタやクロスボウの威力や精度もあげられるか?ディストピアに帰ったらドワーフのじっちゃん達に相談してみるか。湖の島に置く武器が心もとないからな。
ドロップ品を回収して、10階を後にした。
その日の内に到着できたのは15階までだった。
「メアリー、あの魔物が何か見えるか?」
視力がよく、スキルで遠くの物も見る事ができるメアリーに何がいるのか聞いてみた。
「えっと、オークが20体ほどいますね。見た感じ、上位種のジェネラルが4、強化種のオークが16ですね。今までと違うのは、間に合わせの武器ではなく、きちんとした装備を身にまとっていますね。
特にジェネラルは、フルプレートを着てタワーシールドに人間のサイズで言うと、両手斧くらいありそうな大きな斧を片手で持ってます」
フルプレートなのにジェネラルだってわかるのか? さすがにまだ鑑定のできる距離じゃないだろ?
「ご主人様が何考えてるか当てて見せましょう! 何でジェネラルだって分かったのかって顔をしていますよ! よく考えてください。オークでも強化種や上位種では、体の大きさが違うんですよ? それならだいたいは大きさで判断できるじゃないですか!」
なるほど、あそこまで距離があるのに、そこまで正確に体の大きさが分かるのか? 俺が必死に目を凝らしても、米粒より小さくて体のサイズなんてわからねえよ!
「オークの上位種に率いられた強化種ですか、どういう風に戦闘をするのか気になりますが、この階層では大した経験も積めないでしょうから、さっさと倒してしまいましょうか?」
内容を聞いていると、ピーチかと思ったが声がシュリだったので、ちょっとびっくりした。
「そうですね。シュリの言う通りだと私も思います。ご主人様が何か試したい事があれば、倒してみますか?」
そう言われて、何か試したい事がないか考えてみた。距離が遠い、狙撃? でも銃じゃ決定的なダメージは、与えられるか微妙だよな~弓? そんな距離届くのか? って、高低差はあったけど500メートル以上先から、俺って狙撃されたんじゃなかったっけ?
でも俺じゃ敵に狙いが定まんないしな。的が大きくても、遠すぎて良く見えねえんだよ! それに、山なりに軌道を描く矢を、正確に当てる自信なんてないからな。
ん? スコープを使えば的に関しては問題ないな。矢の軌道は、前に造った銃、ピースの応用で風魔法を付与して、ほぼ直線に飛ぶようにすればいけないか?
「ピーチ、ちょっと試したい事があるから、待ってもらっていいか?」
思いついた事を実行するために、シューティングスターを取り出して矢をつがえる方と逆側の手の上にスコープを取り付ける。
あ・・・スナイパーライフルみたいに、スコープに目をつけられないジャン! って思ったけど、デジタルカメラの機能を分離させたような道具を発見したので、手の位置にカメラ、目の位置には眼鏡に付けられるようにして、リアルタイムの映像が見えるようにしてみた。
カメラが手の動きに連動しているため、顔や体を動かさなくても映像が動くため、少し酔いそうだった。慣れるまでには時間がかかりそうだ。
矢に風魔法を付与するのは、クリエイトゴーレムでアタッチメントを作る事で解決した。どの程度の魔石でまっすぐ飛ばせるのか分からなかったので、Sランクの魔石を使って魔核を作った。有り余る魔力を、全部風魔法を付与するために使う様に調整した。
ここまで約1時間。スコープ、カメラの取り付けやアタッチメントの作成等は、クリエイトゴーレムで問題なくできたし、映像を取り込むカメラや眼鏡に着ける映像を移す道具は、召喚する際のオプションで強引にどうにかなったので、この程度の時間で済んでいる。
「よっし! 完成! ちょっと試射したいけど、壁に向かって撃てばいいか」
カメラの取り込んだ映像が見える。中心には小さな赤い点がついている。一応中心となる目印のようなものだ。そこに飛んでいくかは分からないので、一先ずこれを元に撃ってみよう。
おそらく200メートルは離れている壁に向かって弓を構える。目印になりそうな物を見つけて撃つ!
「うーん、思ったよりそれなかったけど1メートルも上に刺さってるな。そもそも細かく揺れるせいで、遠くなればなるほど画面が激しく動くな。クロスボウみたいに、それだ!」
弓をクロスボウに使うなど本来はあり得ないが、弓の性能自体はピカ一なので、問題ないと踏んでいる。土台を作ってシューティングスターを取り付け、アタッチメントの調整とカメラの位置を調整する。クロスボウならスコープでもいいかと思ったが、せっかく召喚したカメラなのでそのまま使う事にした。
30回ほど試射を繰り返して、ようやく狙い通りの位置にあたるようになった。マイクロ単位の調節だったが、クリエイトゴーレムは本当に優秀な魔法だった。イメージするとそれがダイレクトに反映されるので、自分で認識できていない物でも問題なく調節できたのだ。
「ご主人様、出来たのはいいのですが、横に大きくありませんか?」
そうなのだ。このクロスボウは、弓をそのまま流用しているので、普通のクロスボウの2倍くらい横に大きいのだ。でも性能は問題ないのでそのまま使う事にした。
「よーし、みんなお待たせ! オークをサクッと倒して、もうちょっと先まで進むよ!」
軽食を食べて休憩していた皆が準備を始める。準備が整った所で、ピーチから合図が来た。
バイポット≪狙撃とかに使う二脚の事≫を装着したシューティングスター改を構え撃つ!
狙いはジェネラルの1匹の頭だ。寸分の狙い違わず頭を撃ち抜き貫通した。倒れてしばらくピクピクした後に消えてドロップ品になった。
続けて2射3射と撃ち、ジェネラルを仕留めていく。4発目は頭部からそれて首に刺さり貫通したが、ジェネラルは膝をついて動けなくなっていた。それならと思い、近付いてくるオークの強化種達をドンドン撃ち抜いていく。
前衛と接敵する距離になった頃には、20匹いたオークが8匹になっていた。瞬殺されて終わったけどね。それにしてもこのシューティングスター改は悪くないな! 普通の弓をそのまま使ってもこうはならんだろうけどな。
というか、このアタッチメント何かを流用すれば、バリスタやクロスボウの威力や精度もあげられるか?ディストピアに帰ったらドワーフのじっちゃん達に相談してみるか。湖の島に置く武器が心もとないからな。
ドロップ品を回収して、10階を後にした。
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