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第869話 ホモークの真価? 進化?
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「ご来場の皆様、放送をご覧の皆様、ゴーストタウンコロシアム完成イベントも残す所後1日、長いようで短かった1週間も今日で終わりです! 本来はメインイベントの予定でした、重犯罪者の元トリプル冒険者の公開処刑……もとい、公開調教を始めたいと思います!
戦闘シーンは放送でもご覧いただけますが、調教シーンに関しては現地、コロシアムでのみ公開となりますので、ご覧になりたい方は是非会場へ足をお運びください! リング付近にも席を用意していますが、早い者勝ちです!」
どうやら、公開処刑は公開調教と名前を変えて、本日の午前中のイベントになったようだ。
「これから登場する元トリプル冒険者は、ライチェル王国で国家反逆罪相当の罪を犯し、ダグリス帝国へ逃げました。ですがダグリス帝国へ逃れてからも、ダグリス帝国の辺境の領主に雇われて、ライチェル王国を標的に色んな活動を行っていたようです。
そしてこの度、金に目がくらんでゴーストタウンの領主である、シュウ様に牙をむきました。ですが何もできずに囚われ、糞尿にまみれて無様な姿をさらすことになったのです!」
おい! そこまで態々言う必要があるのか? 糞尿にまみれてたのは事実だけど……そういえば、王国ってライチェルって言うんだったな、王国としか呼んでなかったからすっかり忘れてた。そう考えると帝国も一緒か、ダグリスって言うんだったな。
「ですが心優しいシュウ様は、この愚か者共にチャンスをお与えになるとおっしゃられました。我がゴーストタウンの誇る正義の断罪者、ホモーク様を打ち倒す事ができれば、無罪放免とはいきませんが、減刑をライチェル王国の国王に直訴してくださるとの事です!」
よくわからないが、会場のボルテージが何故か上がっている。「うぉ~~!!」とか叫ぶような内容があったのだろうか?
それにしても、ホモークが正義の断罪者ね。笑えてくるな、絶対に敵対したくねえ! 今は、リバイアサンと一緒で、支配下に置いたので俺に牙をむく事はなく、俺の命令を忠実に守ってくれている。でも、お前は俺の後ろに絶対立つなよ! たまに変な視線を感じてタマがキュッってなるんだよ!
「では、両者に登場していただきましょう! まずは、元トリプル冒険者の5人だぁ~~~!!」
会場からブーイングの嵐が飛んでいる。そして、リングサイドの特等席には、ゼクセンの領主館で酷い目にあわされていた女性たちが小さくなったリバイアサンやバハムート、俺の従魔に守られて見学している。
「名前は……面倒なので、変態A・B・C・D・Eとしておきましょう。番号でもよかったかな?」
司会者がそういうと、会場に大爆笑が起こる。前に聞いた事あるのだが、この世界では名前や通り名、あだ名を言ってもらえない事は、屈辱にあたるらしい。だから俺は知らずに貴族を怒らせていた事もあったようだ。だからといって、知ってたから対応が変わったかと言えば、おそらくNOだ。
「そして、次に登場するのは、正義の断罪者筆頭! ホモークエンペラーのオリバーだぁ~~!!」
「続いてあらわれたのは、ホモークインペリアルガードのジャック! その後ろには、同じくホモークインペリアルガードのオスカーがあらわれたぞぉ~~!!」
俺は、ホモークの紹介を聞いて椅子から転げ落ちそうになった。
まず、ホモークエンペラーってなんだよ! 慌ててマップ先生で確認したら、種族名がホモークエンペラーになっててビビったわ! しかも俺の記憶が正しければ、オリバーって名前はオリーブが語源で、ノアの箱舟からハトがくわえて持ち帰った平和の象徴だった気がする。
そして次のホモークインペリアルガードって、皇帝の次は、皇帝を守る近衛兵か?
ジャックは意味がある言葉か分からないけど、オスカーはどこかの国の伝説にある勇者の名前だったり、神の槍みたいな意味があったはずだが・・・ホモーク達に大層な名前がついてるんだな。
「お~~っと、我らが断罪者は、3人で戦闘を行うようだぁ~~! これは余裕の表れなのだろうか? それともシュウ様の慈悲によるものなのだろうか? 真相は分かりませんが、この3人で戦闘を行うみたいです!」
ん? リングの上で、ホモークたちがブヒブヒ言い争いを始めた。
「なんだなんだ!? ホモーク達が変態達を指さして、指を1本たてたり2本たてたりしているぞ!? 何なんだこれは!」
俺にも分からん! 翻訳を誰か頼む……ってかお前たち、俺の支配下に入ってから人間の言葉が喋れるようになったのに、何で自分たちしかわからん言葉を使うんだよ!
「おや? オリバーが怒っていますね。ジャックとオスカーが頭を叩かれたぞ! そしてオリバーが2人を指さして、さらに変態達を指さして……あれは1という意味でしょうか? 自分を指さして、変態を指さした……それで、3でしょうか?」
司会者の言う通り、俺にもそう見えた。
「おっと、今度はジャックとオスカーが怒り始めた! こいつらはいったい何をやっているんだ!? 訳の分からない事をやっていると、後でシュウ様の従魔に怒られるぞ! それでもいいのか?」
司会者がそんな事を言うと見て分かるくらいに震えあがり、3人……3匹の豚の話し合いに決着がついた。ホモークインペリアルガードの1人がジェスチャーで1、1、3でいいけど、みんなの分を残しておけよ? みたいな事を言っている気がする。意味不明だ。
話がまとまると、気合が入ったのかホモークインペリアルガードの2人が前に出て、変態達を肉食獣の如き視線で値踏みを始めたのが分かる・・・そして揃って指をさす。
2人が違う変態を指していた。ジャックが変態B、オスカーが変態Eを指していた。お互いを見てびっくりする程大きな音を立てて手を組んだ。そしてジャックが、オリバーに向かって変態A、C、Dを指さしてあれがお前な! と言わんばかりのジェスチャーをする。
俺はこの時に少し前のやり取りの内容を理解した。
変態5人に対してホモークが3人だったから、平等に分けても2・2・1になってしまう。それで揉めていたのだろう。それをホモークのリーダー的存在のオリバーが、力業で1・1・3に分けて、喧嘩になっていたのだ。
だが、司会者の「後でシュウ様の従魔に怒られる」というフレーズに慌てて、ホモークインペリアルガードの2人はオリバーの意見を受け入れたのだ。そして、残しておけよ! といったジェスチャーは、終わった後の調教の時の話だろう。考えただけで寒気がしてきた!
ちなみに変態Aは、元トリプル冒険者のリーダーである。Bはタンク、Cがスカウト兼弓使い、Dが魔法使い、Eが近接アタッカーだ。
これから推測すると、ジャックはガチムチ系、オスカーは細身だけど筋肉質の男が好きなようだ。後日話す機会があった時に聞いた所、ホモークは人間の顔の違いが余り分からないので、体で相手を見ているらしい。
そして問題なのが、ホモークエンペラーのオリバーだ。皇帝というだけあって、器がデカいと言えばいいのだろうか? 相当ヤバくない限りは、何でも受け入れるらしい。ジャックとオスカーに悪食といわれて、2人まとめてぶっ飛ばしていたな。
戦闘シーンは放送でもご覧いただけますが、調教シーンに関しては現地、コロシアムでのみ公開となりますので、ご覧になりたい方は是非会場へ足をお運びください! リング付近にも席を用意していますが、早い者勝ちです!」
どうやら、公開処刑は公開調教と名前を変えて、本日の午前中のイベントになったようだ。
「これから登場する元トリプル冒険者は、ライチェル王国で国家反逆罪相当の罪を犯し、ダグリス帝国へ逃げました。ですがダグリス帝国へ逃れてからも、ダグリス帝国の辺境の領主に雇われて、ライチェル王国を標的に色んな活動を行っていたようです。
そしてこの度、金に目がくらんでゴーストタウンの領主である、シュウ様に牙をむきました。ですが何もできずに囚われ、糞尿にまみれて無様な姿をさらすことになったのです!」
おい! そこまで態々言う必要があるのか? 糞尿にまみれてたのは事実だけど……そういえば、王国ってライチェルって言うんだったな、王国としか呼んでなかったからすっかり忘れてた。そう考えると帝国も一緒か、ダグリスって言うんだったな。
「ですが心優しいシュウ様は、この愚か者共にチャンスをお与えになるとおっしゃられました。我がゴーストタウンの誇る正義の断罪者、ホモーク様を打ち倒す事ができれば、無罪放免とはいきませんが、減刑をライチェル王国の国王に直訴してくださるとの事です!」
よくわからないが、会場のボルテージが何故か上がっている。「うぉ~~!!」とか叫ぶような内容があったのだろうか?
それにしても、ホモークが正義の断罪者ね。笑えてくるな、絶対に敵対したくねえ! 今は、リバイアサンと一緒で、支配下に置いたので俺に牙をむく事はなく、俺の命令を忠実に守ってくれている。でも、お前は俺の後ろに絶対立つなよ! たまに変な視線を感じてタマがキュッってなるんだよ!
「では、両者に登場していただきましょう! まずは、元トリプル冒険者の5人だぁ~~~!!」
会場からブーイングの嵐が飛んでいる。そして、リングサイドの特等席には、ゼクセンの領主館で酷い目にあわされていた女性たちが小さくなったリバイアサンやバハムート、俺の従魔に守られて見学している。
「名前は……面倒なので、変態A・B・C・D・Eとしておきましょう。番号でもよかったかな?」
司会者がそういうと、会場に大爆笑が起こる。前に聞いた事あるのだが、この世界では名前や通り名、あだ名を言ってもらえない事は、屈辱にあたるらしい。だから俺は知らずに貴族を怒らせていた事もあったようだ。だからといって、知ってたから対応が変わったかと言えば、おそらくNOだ。
「そして、次に登場するのは、正義の断罪者筆頭! ホモークエンペラーのオリバーだぁ~~!!」
「続いてあらわれたのは、ホモークインペリアルガードのジャック! その後ろには、同じくホモークインペリアルガードのオスカーがあらわれたぞぉ~~!!」
俺は、ホモークの紹介を聞いて椅子から転げ落ちそうになった。
まず、ホモークエンペラーってなんだよ! 慌ててマップ先生で確認したら、種族名がホモークエンペラーになっててビビったわ! しかも俺の記憶が正しければ、オリバーって名前はオリーブが語源で、ノアの箱舟からハトがくわえて持ち帰った平和の象徴だった気がする。
そして次のホモークインペリアルガードって、皇帝の次は、皇帝を守る近衛兵か?
ジャックは意味がある言葉か分からないけど、オスカーはどこかの国の伝説にある勇者の名前だったり、神の槍みたいな意味があったはずだが・・・ホモーク達に大層な名前がついてるんだな。
「お~~っと、我らが断罪者は、3人で戦闘を行うようだぁ~~! これは余裕の表れなのだろうか? それともシュウ様の慈悲によるものなのだろうか? 真相は分かりませんが、この3人で戦闘を行うみたいです!」
ん? リングの上で、ホモークたちがブヒブヒ言い争いを始めた。
「なんだなんだ!? ホモーク達が変態達を指さして、指を1本たてたり2本たてたりしているぞ!? 何なんだこれは!」
俺にも分からん! 翻訳を誰か頼む……ってかお前たち、俺の支配下に入ってから人間の言葉が喋れるようになったのに、何で自分たちしかわからん言葉を使うんだよ!
「おや? オリバーが怒っていますね。ジャックとオスカーが頭を叩かれたぞ! そしてオリバーが2人を指さして、さらに変態達を指さして……あれは1という意味でしょうか? 自分を指さして、変態を指さした……それで、3でしょうか?」
司会者の言う通り、俺にもそう見えた。
「おっと、今度はジャックとオスカーが怒り始めた! こいつらはいったい何をやっているんだ!? 訳の分からない事をやっていると、後でシュウ様の従魔に怒られるぞ! それでもいいのか?」
司会者がそんな事を言うと見て分かるくらいに震えあがり、3人……3匹の豚の話し合いに決着がついた。ホモークインペリアルガードの1人がジェスチャーで1、1、3でいいけど、みんなの分を残しておけよ? みたいな事を言っている気がする。意味不明だ。
話がまとまると、気合が入ったのかホモークインペリアルガードの2人が前に出て、変態達を肉食獣の如き視線で値踏みを始めたのが分かる・・・そして揃って指をさす。
2人が違う変態を指していた。ジャックが変態B、オスカーが変態Eを指していた。お互いを見てびっくりする程大きな音を立てて手を組んだ。そしてジャックが、オリバーに向かって変態A、C、Dを指さしてあれがお前な! と言わんばかりのジェスチャーをする。
俺はこの時に少し前のやり取りの内容を理解した。
変態5人に対してホモークが3人だったから、平等に分けても2・2・1になってしまう。それで揉めていたのだろう。それをホモークのリーダー的存在のオリバーが、力業で1・1・3に分けて、喧嘩になっていたのだ。
だが、司会者の「後でシュウ様の従魔に怒られる」というフレーズに慌てて、ホモークインペリアルガードの2人はオリバーの意見を受け入れたのだ。そして、残しておけよ! といったジェスチャーは、終わった後の調教の時の話だろう。考えただけで寒気がしてきた!
ちなみに変態Aは、元トリプル冒険者のリーダーである。Bはタンク、Cがスカウト兼弓使い、Dが魔法使い、Eが近接アタッカーだ。
これから推測すると、ジャックはガチムチ系、オスカーは細身だけど筋肉質の男が好きなようだ。後日話す機会があった時に聞いた所、ホモークは人間の顔の違いが余り分からないので、体で相手を見ているらしい。
そして問題なのが、ホモークエンペラーのオリバーだ。皇帝というだけあって、器がデカいと言えばいいのだろうか? 相当ヤバくない限りは、何でも受け入れるらしい。ジャックとオスカーに悪食といわれて、2人まとめてぶっ飛ばしていたな。
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