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第711話 俺たちの戦い
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ハイデビルが俺の常識の範囲外の行動をとり、少し硬直してしまった。
「ご主人様!」
後ろから聞こえてきた声で硬直が解ける。俺の頭は高速で思考を開始する。この距離で結界を張るのは無理。逃げるにしても距離が近すぎる。攻撃に転じても魔法は恐らく防げない。
スキルを使って吹っ飛ばしたとしても、魔法が中断できるとは限らない。それより距離が離れる事によって、こっちが不利になる可能性がある。そもそもこの距離で魔法を使って、自分にも影響が出ないようにするのは可能なのか?
色々な事を一瞬で思考するが、いい案が思いつかない。では魔法をくらう事を前提に動く事を決めた。自分を信じろ! この程度で動けなくなることはない! そう自分に言い聞かせて魔法を使用する。
みんなに持たせた回復の魔導具の原型となった【リジェネレイト】を使用する。ダメージをくらった後の対策を行う。
ハイデビルの魔法が完成したのか、黄色い光が強くなり2本の右手に、電気が走っているようにバチバチとなっている……え? 魔法を使ったのなら、そのまま手から魔法が離れるはずなのに!
加速している意識の中で考えていると、バチバチなっている拳が2つ、俺にせまっていた!
【フォートレス】
防御の盾スキルを、何とか使い攻撃を受け止めた。ハイデビルの拳と俺の盾がぶつかった場所にバチンッ! と電気が走る。どういう原理か分からないが、付与魔法とは違い、雷魔法の効果が殴った拳に付与されているようだった。
雷付与は、速度を速めたり多少の痺れを発生させるが、今みたいに電気が走るようなことはなかった。まるで【スタンガン】の魔法に似ているな。あの魔法の効果を拳にのせていると感じだ……【フォートレス】で防げることはわかったから儲けた!
俺だけで腕を落とす必要はないよな。
「どういう原理か分からないが、魔法の効果を拳にのせられるようだ。近寄る時は注意してくれ! 攻撃は俺が押さえるから、どっちでの腕でもいいから切り落としてくれ! タイミングは任す」
俺の指示に従って出てきたのは、チェルシーとエレノアだった。声だけなので正確には分からなかったが、間違いないだろう。双剣で皮膚を切りとって、エレノアの斧槍で切り落とすのだろう。だから攻撃は任せよう。
俺はハイデビルの膝付近を、格闘スキルの【ローキック】で全力で蹴りつける。そもそも【ローキック】っていうスキルが何故あるか分からないが、自力で蹴るより威力が高いので今回は使用している。
人が人……? 魔物を蹴っているとは思えないような轟音が鳴り響く、右足がいてえ! だけど、それが功を成したのか、ハイデビルが体制を崩した。
「ご主人様! いきます」
後ろから声が聞こえてきたので、前蹴りをしてその反動で後ろに下がる。そうすると、俺の視界にチェルシーが入ってきた。双剣を構えて俺を飛び越えてハイデビルに向かって行く。体勢を崩しているハイデビルの右腕が、ちょうどいい位置にあったためか、
【双剣剛撃】【双剣乱舞】
チェルシーが双剣のスキルリンクを使って、皮と筋肉を切り裂いていく。チェルシーの双剣では、どれだけスキルを重ねようが、ハイデビルの骨を断つ事は厳しいため、皮と肉を切らせたのだろう。
それでもう1人がエレノアなのだろう。年が若くても斧槍使いのエレノアの方が、一撃の火力は圧倒的に高い。
【剛槍】
チェルシーが引いたと思ったら、突風のように現れて、ハイデビルの削られてむき出しになった骨に向かって、斧槍を叩きつけていた。むき出しになっていた骨は、抵抗もむなしく切断された。
「よっし2本目。エレノア、いったん引いて俺の後ろに」
体勢を立て直したハイデビルは、エレノアを攻撃しようと腕を振り回し攻撃を仕掛けようとしていたため、俺たちは入れ替わって攻撃を盾で受け流す。攻撃を受け流され体勢をまた崩してしまったハイデビルに向かって俺は、
【二段切り】【斬月】【シールドバッシュ】
残っている右腕に向かって連続で切り付け、下から切り上げる斬撃を放ち、地面から足が離れている状態で盾でハイデビルを叩きつける。
普段は踏ん張りがきく地面に足がついているので、相手にノックバック効果が与えられるが、今は空中にいるため俺が後ろに飛ばされる。誰かに追撃を頼もうとしていたが、その必要はなかった。
【一刀両断・剛龍剣】
ケイティが、龍を幻視するような両手剣のスキルを使っていた。エフェクトが派手で攻撃力が高いスキルを使った。ハイデビルの右手が吹き飛び、腕は残り左腕の1本になった。
「さぁ、もうひと踏ん張りしよう」
腕を3本失ったハイデビルは、俺たちの様子を確認している。今さっきと違って冷静なようだ。距離を置いて様子を見ていると、ハイデビルの視線が一瞬足元に落ちた。
「マジか!? あいつ!」
俺はハイデビルの思考が、何故か知らないが読めた気がしたので、無意識のうちに神歩を使って、その流れで体術の【ローリングソバット】を重ねて使っていた。
「みんな、腕を回収してくれ」
ここにいるやつらの回復力を考えれば、切れた腕がつながってもおかしくないと気付いた俺は、みんなに腕の回収を頼んだ。
俺はハイデビルから、視線を外してしまっていた。視線を戻した時には、残った左腕が赤く光っており魔法が完成していた。
「魔法2つ使っている時より、1つの時の方がこんなに発動が早いのか! くそがっ!」
悪態をつきながら、【ローリングソバット】を使ったまま空中にいた俺は、防御態勢をとる。
「はぁぁぁぁっ!!!」
【フォートレス】
踏ん張りがきかない空中だが、ハイデビルの攻撃でダメージを受けるわけにはいかなかったので、スキルを使って防御態勢をとる。それと同時にハイデビルの炎拳ともいう攻撃をフォートレスで受けた。
炎拳の攻撃で俺はダメージを受けなかったが、爆発の威力によって俺は吹き飛ばされた。ノーバウンドで壁まで吹っ飛ばされた。壁に衝突した衝撃で、一瞬呼吸が止まったがダメージはほとんど受けていない。体勢を整えてハイデビルの所へ戻ろうとしたら……
俺の視界の先で、ハイデビルの胸にエレノアの斧槍が刺さり、ケイティの両手剣が頭を勝ち割り、チェルシーの双剣が両足を貫いていた。しばらくするとハイデビルはドロップ品に変わった。
「ご主人様!」
後ろから聞こえてきた声で硬直が解ける。俺の頭は高速で思考を開始する。この距離で結界を張るのは無理。逃げるにしても距離が近すぎる。攻撃に転じても魔法は恐らく防げない。
スキルを使って吹っ飛ばしたとしても、魔法が中断できるとは限らない。それより距離が離れる事によって、こっちが不利になる可能性がある。そもそもこの距離で魔法を使って、自分にも影響が出ないようにするのは可能なのか?
色々な事を一瞬で思考するが、いい案が思いつかない。では魔法をくらう事を前提に動く事を決めた。自分を信じろ! この程度で動けなくなることはない! そう自分に言い聞かせて魔法を使用する。
みんなに持たせた回復の魔導具の原型となった【リジェネレイト】を使用する。ダメージをくらった後の対策を行う。
ハイデビルの魔法が完成したのか、黄色い光が強くなり2本の右手に、電気が走っているようにバチバチとなっている……え? 魔法を使ったのなら、そのまま手から魔法が離れるはずなのに!
加速している意識の中で考えていると、バチバチなっている拳が2つ、俺にせまっていた!
【フォートレス】
防御の盾スキルを、何とか使い攻撃を受け止めた。ハイデビルの拳と俺の盾がぶつかった場所にバチンッ! と電気が走る。どういう原理か分からないが、付与魔法とは違い、雷魔法の効果が殴った拳に付与されているようだった。
雷付与は、速度を速めたり多少の痺れを発生させるが、今みたいに電気が走るようなことはなかった。まるで【スタンガン】の魔法に似ているな。あの魔法の効果を拳にのせていると感じだ……【フォートレス】で防げることはわかったから儲けた!
俺だけで腕を落とす必要はないよな。
「どういう原理か分からないが、魔法の効果を拳にのせられるようだ。近寄る時は注意してくれ! 攻撃は俺が押さえるから、どっちでの腕でもいいから切り落としてくれ! タイミングは任す」
俺の指示に従って出てきたのは、チェルシーとエレノアだった。声だけなので正確には分からなかったが、間違いないだろう。双剣で皮膚を切りとって、エレノアの斧槍で切り落とすのだろう。だから攻撃は任せよう。
俺はハイデビルの膝付近を、格闘スキルの【ローキック】で全力で蹴りつける。そもそも【ローキック】っていうスキルが何故あるか分からないが、自力で蹴るより威力が高いので今回は使用している。
人が人……? 魔物を蹴っているとは思えないような轟音が鳴り響く、右足がいてえ! だけど、それが功を成したのか、ハイデビルが体制を崩した。
「ご主人様! いきます」
後ろから声が聞こえてきたので、前蹴りをしてその反動で後ろに下がる。そうすると、俺の視界にチェルシーが入ってきた。双剣を構えて俺を飛び越えてハイデビルに向かって行く。体勢を崩しているハイデビルの右腕が、ちょうどいい位置にあったためか、
【双剣剛撃】【双剣乱舞】
チェルシーが双剣のスキルリンクを使って、皮と筋肉を切り裂いていく。チェルシーの双剣では、どれだけスキルを重ねようが、ハイデビルの骨を断つ事は厳しいため、皮と肉を切らせたのだろう。
それでもう1人がエレノアなのだろう。年が若くても斧槍使いのエレノアの方が、一撃の火力は圧倒的に高い。
【剛槍】
チェルシーが引いたと思ったら、突風のように現れて、ハイデビルの削られてむき出しになった骨に向かって、斧槍を叩きつけていた。むき出しになっていた骨は、抵抗もむなしく切断された。
「よっし2本目。エレノア、いったん引いて俺の後ろに」
体勢を立て直したハイデビルは、エレノアを攻撃しようと腕を振り回し攻撃を仕掛けようとしていたため、俺たちは入れ替わって攻撃を盾で受け流す。攻撃を受け流され体勢をまた崩してしまったハイデビルに向かって俺は、
【二段切り】【斬月】【シールドバッシュ】
残っている右腕に向かって連続で切り付け、下から切り上げる斬撃を放ち、地面から足が離れている状態で盾でハイデビルを叩きつける。
普段は踏ん張りがきく地面に足がついているので、相手にノックバック効果が与えられるが、今は空中にいるため俺が後ろに飛ばされる。誰かに追撃を頼もうとしていたが、その必要はなかった。
【一刀両断・剛龍剣】
ケイティが、龍を幻視するような両手剣のスキルを使っていた。エフェクトが派手で攻撃力が高いスキルを使った。ハイデビルの右手が吹き飛び、腕は残り左腕の1本になった。
「さぁ、もうひと踏ん張りしよう」
腕を3本失ったハイデビルは、俺たちの様子を確認している。今さっきと違って冷静なようだ。距離を置いて様子を見ていると、ハイデビルの視線が一瞬足元に落ちた。
「マジか!? あいつ!」
俺はハイデビルの思考が、何故か知らないが読めた気がしたので、無意識のうちに神歩を使って、その流れで体術の【ローリングソバット】を重ねて使っていた。
「みんな、腕を回収してくれ」
ここにいるやつらの回復力を考えれば、切れた腕がつながってもおかしくないと気付いた俺は、みんなに腕の回収を頼んだ。
俺はハイデビルから、視線を外してしまっていた。視線を戻した時には、残った左腕が赤く光っており魔法が完成していた。
「魔法2つ使っている時より、1つの時の方がこんなに発動が早いのか! くそがっ!」
悪態をつきながら、【ローリングソバット】を使ったまま空中にいた俺は、防御態勢をとる。
「はぁぁぁぁっ!!!」
【フォートレス】
踏ん張りがきかない空中だが、ハイデビルの攻撃でダメージを受けるわけにはいかなかったので、スキルを使って防御態勢をとる。それと同時にハイデビルの炎拳ともいう攻撃をフォートレスで受けた。
炎拳の攻撃で俺はダメージを受けなかったが、爆発の威力によって俺は吹き飛ばされた。ノーバウンドで壁まで吹っ飛ばされた。壁に衝突した衝撃で、一瞬呼吸が止まったがダメージはほとんど受けていない。体勢を整えてハイデビルの所へ戻ろうとしたら……
俺の視界の先で、ハイデビルの胸にエレノアの斧槍が刺さり、ケイティの両手剣が頭を勝ち割り、チェルシーの双剣が両足を貫いていた。しばらくするとハイデビルはドロップ品に変わった。
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