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第683話 平和な日
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黒龍が攻めてきて、倒して支配下に置いて、寝床を作ってちょっとバタバタした日から、一週間特に何もなく時間が過ぎていく。
「平和だな~」
『そうですにゃ~』
俺は今、趣味部屋のベッドでごろごろしている。頭側に空いたスペースに、ダマが小さくなって丸くなり寝ている。そのダマから相づちが入る。よくわからないが、語尾に「にゃ~」とつけている……何だろうか?
「そういえば、今日もバッハの事、見に行ってくれたんだよな? 様子はどうだった?」
『そうですにゃ~。バッハに従ってワイバーンの統率がとれてたにゃ~。主殿が作ってくれた、エサ場のダンジョンは人気ですにゃ。元々そんなに食べなくても問題ないワイバーンとドラゴンですが、一度味を覚えてしまうと、嗜好として食べたくなるようですにゃ』
「ワイバーンとドラゴンって、小食なのか?」
『小食とはちょっと違うにゃ。どう説明すればいいかにゃ……簡単に言えば、空気中にある魔法を使う魔力の素を吸収して生きているから、食べる事は必要ではないのですにゃ』
「へ~ここに来て新事実判明だな。他の魔物もそうなのか?」
『大なり小なり違いはありますにゃ。まぁよく考えてみてくださいにゃ、ゴーレムみたいな無機質な魔物は、食事を必要としないにゃ。あれは完全に魔力だけで動く事ができる魔物にゃ。それと同じで、魔石を持っている魔物は、食事をとらなくても飢えて死ぬ事は無いのですにゃ』
「確かに、深く考えていなかったけど、言われてみたら納得できる内容だな」
『そうですにゃ。それに、無機質じゃない魔物の数を考えたら、どれだけ野性の生物がいても、食事が追いつかないにゃ。そうなれば食料をドロップする魔物は、駆逐される勢いで倒されてしまうにゃ。だから嗜好程度の食事しかしないのにゃ。ここの魔獣はみんな舌が肥えてるから大変だにゃ』
「でもダンジョンを作ったから、その中のエサは無くならないし、舌が肥えてても問題ないだろう。というか、それより気になったセリフがあったんだが、質問していいか?」
『何ですかにゃ?』
「空気中に魔法に使う魔力の素があるって、言ってなかったか? それが無かったら魔力は回復しないのか? 俺の考えでは、魔法に使う魔力は魔物、人間問わず体の中で作りだしてると、思ってたんだけどな」
『作り出しているのは、間違いないんですにゃ。でも作り出すためには、空気中からいったんそれを吸収してから、生み出すのですにゃ。空気中のそれがなければ、回復は遅くなるにゃ。反対にそれが多い所なら、回復するスピードがあがるにゃ』
「へ~いい情報だけど、その魔法に使う魔力の素……長いから便宜上、魔素と呼ぼうか」
『魔素……魔素ですかにゃ。魔法の素、良いネーミングだと思うですにゃ』
「で、その魔素の濃度って言うのは、意図的に変化させられるのか?」
『そういう技術は知らなすにゃ、大量に魔力を使われた場所では、濃度が多少上がると言われているにゃ』
「ふ~ん、魔法が魔素に戻るのかな? 魔素をどっかから持って来れば、濃度があげられるかもしれないって事か? 何か魔素のコンデンサ……マナコンデンサ? 名前はどうでもいいけど、そういうものが作れれば面白いかもな」
『主殿なら作り出しそうで、怖いですにゃ』
「ところでダマ……何で語尾に『にゃ』ってつけてるんだ?」
『それは、主殿の奥方の、シェリルちゃん、イリアちゃん、ネルちゃんのせいですにゃ。「このサイズの小さいネコ科動物が意思疎通できるなら、語尾に『にゃ』をつけないのは、世界への冒涜なの!」って言われたからですにゃ』
「そっか、あの三人の仕業なのか……確かに大きいサイズで、語尾に『にゃ』をつけられると違和感しかないだろうけど、このサイズなら可愛いもんな。どうしても嫌なら三人に言っておくけど、どうする?」
『特に問題ないですにゃ。それにこのサイズで語尾に『にゃ』をつけると、みんなが可愛がってくれるから嬉しいですのにゃ』
「そんなもんか? それにしても『ちゃん』付けも、三人に言われたからか?」
『そうですにゃ』
会話が終わり、ベッドの上でごろごろ転がると、ダマも真似をして同じ体制で転がる。小さいから可愛いんだろうな。腹を出して仰向けになっていたので腹を撫でると、喉をゴロゴロ鳴らして喜んでいた。しばらく撫でていると寝てしまったので、邪魔しないようにその場を離れた。
趣味部屋のベッドから離れ、ゲームのある部屋に来ている。誰もおらず、がらんとしている。その中で最近召喚した、レースゲームを楽しむ。
ハンドルやアクセル、ブレーキ、ギアチェンジ等々全部に対応している運転席で、実際に走っている感じがするのだ。中に入り込むタイプのゲーム機で、車の動きに合わせてある程度Gがかかるようにできている、不思議な機体で遊んでいる。
免許をとっていなかったので、実際に地球で運転した事無いからよくわからないが、レースゲームは楽しい! ただ、ボタンを押して加減速するタイプはやったことあったが、シミュレータータイプのレースゲームは、ゲームセンターに行ってもやったことなかったから新鮮だ!
あ、日本じゃやっちゃいけないけど、異世界のダンジョンの中で教習所みたいなのを作って、DPで車を召喚してマニュアル車を運転したぜ! 面白かった! それだけだけどね!
ぶっ続けでレースゲームをしていたら、ドンドン叩く音が聞こえて、外に出てみるとダマが扉を叩いていた。
「ダマ、どうかしたか?」
『主殿、今が何時か分かってますかにゃ?』
「ん?」
慌てて近くの壁掛け時計を確認すると、
「もう十八時じゃんか、こんなに時間経ってたのか」
『そろそろ夕食になるからと連絡がきて、目を覚ましたら主殿がいなくてさがしたにゃ!』
「すまんすまん」
ダマに謝りながら、リュックのように背負っておんぶをする。よくわからないが、ダマはこの体制が好きなようで、移動する時にはこの体勢を好むのだ。
夕食は、相変わらず美味かったな。ダマも『ペットじゃない!』とか言いながら、猫たちと並んで餌を食べていた。でも可哀想な事に、一番後輩になるため、猫たちにこき使われていた。ダマってどこ行っても、いじられキャラなんだな。
「平和だな~」
『そうですにゃ~』
俺は今、趣味部屋のベッドでごろごろしている。頭側に空いたスペースに、ダマが小さくなって丸くなり寝ている。そのダマから相づちが入る。よくわからないが、語尾に「にゃ~」とつけている……何だろうか?
「そういえば、今日もバッハの事、見に行ってくれたんだよな? 様子はどうだった?」
『そうですにゃ~。バッハに従ってワイバーンの統率がとれてたにゃ~。主殿が作ってくれた、エサ場のダンジョンは人気ですにゃ。元々そんなに食べなくても問題ないワイバーンとドラゴンですが、一度味を覚えてしまうと、嗜好として食べたくなるようですにゃ』
「ワイバーンとドラゴンって、小食なのか?」
『小食とはちょっと違うにゃ。どう説明すればいいかにゃ……簡単に言えば、空気中にある魔法を使う魔力の素を吸収して生きているから、食べる事は必要ではないのですにゃ』
「へ~ここに来て新事実判明だな。他の魔物もそうなのか?」
『大なり小なり違いはありますにゃ。まぁよく考えてみてくださいにゃ、ゴーレムみたいな無機質な魔物は、食事を必要としないにゃ。あれは完全に魔力だけで動く事ができる魔物にゃ。それと同じで、魔石を持っている魔物は、食事をとらなくても飢えて死ぬ事は無いのですにゃ』
「確かに、深く考えていなかったけど、言われてみたら納得できる内容だな」
『そうですにゃ。それに、無機質じゃない魔物の数を考えたら、どれだけ野性の生物がいても、食事が追いつかないにゃ。そうなれば食料をドロップする魔物は、駆逐される勢いで倒されてしまうにゃ。だから嗜好程度の食事しかしないのにゃ。ここの魔獣はみんな舌が肥えてるから大変だにゃ』
「でもダンジョンを作ったから、その中のエサは無くならないし、舌が肥えてても問題ないだろう。というか、それより気になったセリフがあったんだが、質問していいか?」
『何ですかにゃ?』
「空気中に魔法に使う魔力の素があるって、言ってなかったか? それが無かったら魔力は回復しないのか? 俺の考えでは、魔法に使う魔力は魔物、人間問わず体の中で作りだしてると、思ってたんだけどな」
『作り出しているのは、間違いないんですにゃ。でも作り出すためには、空気中からいったんそれを吸収してから、生み出すのですにゃ。空気中のそれがなければ、回復は遅くなるにゃ。反対にそれが多い所なら、回復するスピードがあがるにゃ』
「へ~いい情報だけど、その魔法に使う魔力の素……長いから便宜上、魔素と呼ぼうか」
『魔素……魔素ですかにゃ。魔法の素、良いネーミングだと思うですにゃ』
「で、その魔素の濃度って言うのは、意図的に変化させられるのか?」
『そういう技術は知らなすにゃ、大量に魔力を使われた場所では、濃度が多少上がると言われているにゃ』
「ふ~ん、魔法が魔素に戻るのかな? 魔素をどっかから持って来れば、濃度があげられるかもしれないって事か? 何か魔素のコンデンサ……マナコンデンサ? 名前はどうでもいいけど、そういうものが作れれば面白いかもな」
『主殿なら作り出しそうで、怖いですにゃ』
「ところでダマ……何で語尾に『にゃ』ってつけてるんだ?」
『それは、主殿の奥方の、シェリルちゃん、イリアちゃん、ネルちゃんのせいですにゃ。「このサイズの小さいネコ科動物が意思疎通できるなら、語尾に『にゃ』をつけないのは、世界への冒涜なの!」って言われたからですにゃ』
「そっか、あの三人の仕業なのか……確かに大きいサイズで、語尾に『にゃ』をつけられると違和感しかないだろうけど、このサイズなら可愛いもんな。どうしても嫌なら三人に言っておくけど、どうする?」
『特に問題ないですにゃ。それにこのサイズで語尾に『にゃ』をつけると、みんなが可愛がってくれるから嬉しいですのにゃ』
「そんなもんか? それにしても『ちゃん』付けも、三人に言われたからか?」
『そうですにゃ』
会話が終わり、ベッドの上でごろごろ転がると、ダマも真似をして同じ体制で転がる。小さいから可愛いんだろうな。腹を出して仰向けになっていたので腹を撫でると、喉をゴロゴロ鳴らして喜んでいた。しばらく撫でていると寝てしまったので、邪魔しないようにその場を離れた。
趣味部屋のベッドから離れ、ゲームのある部屋に来ている。誰もおらず、がらんとしている。その中で最近召喚した、レースゲームを楽しむ。
ハンドルやアクセル、ブレーキ、ギアチェンジ等々全部に対応している運転席で、実際に走っている感じがするのだ。中に入り込むタイプのゲーム機で、車の動きに合わせてある程度Gがかかるようにできている、不思議な機体で遊んでいる。
免許をとっていなかったので、実際に地球で運転した事無いからよくわからないが、レースゲームは楽しい! ただ、ボタンを押して加減速するタイプはやったことあったが、シミュレータータイプのレースゲームは、ゲームセンターに行ってもやったことなかったから新鮮だ!
あ、日本じゃやっちゃいけないけど、異世界のダンジョンの中で教習所みたいなのを作って、DPで車を召喚してマニュアル車を運転したぜ! 面白かった! それだけだけどね!
ぶっ続けでレースゲームをしていたら、ドンドン叩く音が聞こえて、外に出てみるとダマが扉を叩いていた。
「ダマ、どうかしたか?」
『主殿、今が何時か分かってますかにゃ?』
「ん?」
慌てて近くの壁掛け時計を確認すると、
「もう十八時じゃんか、こんなに時間経ってたのか」
『そろそろ夕食になるからと連絡がきて、目を覚ましたら主殿がいなくてさがしたにゃ!』
「すまんすまん」
ダマに謝りながら、リュックのように背負っておんぶをする。よくわからないが、ダマはこの体制が好きなようで、移動する時にはこの体勢を好むのだ。
夕食は、相変わらず美味かったな。ダマも『ペットじゃない!』とか言いながら、猫たちと並んで餌を食べていた。でも可哀想な事に、一番後輩になるため、猫たちにこき使われていた。ダマってどこ行っても、いじられキャラなんだな。
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