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第626話 聖国の対応……
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あれから一週間経った今日、のんびりと移動していたガリアが聖都についたようで、連絡が入ったとの事。スカルズのヘルメットにつけている、小型カメラを起動するように伝えて、魔導通信の状況を確認していく。
「うん、結構距離があるはずだけど、クリアな映像が見れるもんだな。ガリア、スカルズのみんなには、行動を起こす時や対談に同席する時には、可能な限りカメラを起動するように伝えておいてくれ。どんな話し合いが行われるか、俺たちも見させてもらうから、よろしく」
『了解しました。後で伝えておきます。それと教皇からは午後最後の面会者として呼びだすとの事で、今から三時間後位に、お迎えにあがるとの事でした』
「早い対応だな。十六時位か? 迎えが来たら、魔導無線で連絡してくれ。それまでダンジョンに潜ってくるからよろしくな」
『シュウ様、無理はなさらないように。お迎えが来ましたら連絡を入れます。では後ほど』
ガリアは準備を始めるために、無線を切ったようだ。俺も時間まではダンジョンに潜って、経験値を稼がないとな。
「みんな、お待たせ。それじゃダンジョンに潜ろうか」
今日一緒にダンジョンに潜るメンバーの、リリー・マリア・エレノア・レミーが頷く。時間がないので、足早にダンジョンへ向かい、目的階までエレベーターで移動し狩りを始める。
いつも以上のペースで、狩りを行っていく。一緒に来ている従魔達に魔物をトレイン、連れてきてもらいハイペースで敵を処理していく。何度か危ない場面もあったが、問題なくフォローができたのでミスによるケガはなかった。
ニ時間ほど経ち、経験値稼ぎを切り上げて汗を流すために、庁舎にあるシャワールームへ向かい、汗を流す。
他のメンバーも呼んであり、訓練を中断して庁舎に来ている。グリエルの執務室ではさすがに狭いので会議室を使って、教皇の言い分をみんなで聞く予定だ。
まだ時間があるので、ブラウニーたちが用意してくれた軽食を、みんなで食べていると、ガリアから連絡が入り、今から教皇と対談するようだ。謁見とかではないのは、俺たちとの力関係によるものだろう。
ガリアは一応生身ではあるが、それこそパワーレベリングで三〇〇まで上げているので、規格外の戦力が出てこない限りは、死ぬ事は無いだろう。
本当はドッペルで行かせたかったのだが、聖国は何故か分からないが、見抜ける人材がいるらしく、迂闊にドッペルで教皇に会いに行けないので、生身で行ってもらっている。その分、移動中はディストピアに置いてあるドッペルで、仕事をしている……
一緒についていっているスカルズが可哀想だと思ったが、こいつらはこいつらで俺たちが使う予定で作った、スペシャルな箱馬車で、ゲームやアニメ、小説などを楽しんでいるようなので、問題ないようだった。
暇になればスカルズのメンバーのドッペルもあるので、それに憑依してディストピアを探検したりしているようだ。繊維ダンジョンにも潜って、繊維を集めて自分たちで布に加工して服を作ったりもしているようだ。
考えがそれていると、教皇の所に着いた。教皇が座っているのは上座になると思うが、この机に準備された椅子はみんな同じタイプみたいだな。ガリアはディストピアの代表代理という形だが、一切侮っている感じはない。
前に俺たちが攻めたときにはいなかった、側近のような人間が四人程いた。文官ではなく、戦闘を生業にしている人間だ。レベルもニ〇〇と高い。聖国の専用ダンジョンはニつ潰しているが、他にもあるのだろう。それにしても高レベルの付き人をつけたのか?
それでもかなわないと思っているのだろうか、絶対に敵対行動はとるなと、ガリアたちの前で釘を刺している。こいつらは全員バンパイアみたいなので、教皇の眷属なんだろうな。
ガリアが話を切り出した。聖国から送られてきた書類を取り出し教皇へ渡す。しばらくすると教皇の顔が引きつるのが分かる。
「やっぱり教皇はこの書類にはかかわっていないんだろうな。じゃぁ誰がこれをしたかってところだな」
何やら教皇が弁解をしているが、たいした内容ではないし、見苦しいのでカット!
結論としては、調べるように命令はしたが、報告書を読んで犯人はいないと判断した。トリプルの冒険者を止めきれず、こちらに被害を与えてしまったため賠償する……という内容まではあっていたようだ。
その後の賠償に関しては、ミューズにおけるものだけとか、トリプルの冒険者の喪失についての補填等は、一切知らないらしい。
「普通に考えれば、俺たちに賠償をしろと文章を書いた人間が、かかわっているのは間違いないだろうな」
俺のつぶやきにみんなが頷く。
「でも、書いた人物だけがかかわってるとは、限らないよな」
ガリアが軽く咳をする。そのガリアの耳の裏をみると骨伝導スピーカーがついており、俺達の会話が聞こえている。たまに先程のように軽く咳をする姿が見られているが、これは事前に決めておいた肯定のサインだ。
「教皇は犯人捜しを、自分の駒だけですると思うか?」
「どうでしょう、私は教皇の事を知っているわけではないので、判断に困りますが、こういう時の権力者は大体、責任を逃れるために必死に探そうとしますね。もしくは、スケープゴートを準備して、全部の責任を押し付ける……と言ったところでしょうか?」
グリエルの判断はこういった感じだ。それに対してピーチは、
「あの教皇が馬鹿ではなければ、前回の二の舞にならないように、必死に探すと思います。バンパイアであろうがアンデッドであろうが、強制的に回復させられるのが回復魔法ですし、あの拷問を受けていたらさすがに、こっちの意図から外れるような事はしないと思います」
確かに、聖拳による拷問は痛みを消すことができないようでかなり苦しんでたからな、触るだけでもかなりの苦痛があったと思われるしな。それに、ガリアからもその話を聞くと肯定の咳が聞こえてくる。
「話の流れはガリアにまかせるから、これからの対応について詰めてくれ。何かあったらこっちからも意見を言うからよろしく」
肯定の咳が聞こえてくる。
その後の話の流れは、ガリアのつくった話の流れだろう。こっちの要望をどんどん盛り込んでいる。教皇からしたらよほどの事じゃなければ、飲まないわけにはいかないもんな。頑張れ!
教皇の駒で調べる事になり、今回ガリアが来たのは条件を詰めるために、わざわざ出向いたという事になっている。下手に出ているとわかれば、馬鹿な事を言い出す奴が出てくるかもしれないので、それを狙ってのことらしい。
「うん、結構距離があるはずだけど、クリアな映像が見れるもんだな。ガリア、スカルズのみんなには、行動を起こす時や対談に同席する時には、可能な限りカメラを起動するように伝えておいてくれ。どんな話し合いが行われるか、俺たちも見させてもらうから、よろしく」
『了解しました。後で伝えておきます。それと教皇からは午後最後の面会者として呼びだすとの事で、今から三時間後位に、お迎えにあがるとの事でした』
「早い対応だな。十六時位か? 迎えが来たら、魔導無線で連絡してくれ。それまでダンジョンに潜ってくるからよろしくな」
『シュウ様、無理はなさらないように。お迎えが来ましたら連絡を入れます。では後ほど』
ガリアは準備を始めるために、無線を切ったようだ。俺も時間まではダンジョンに潜って、経験値を稼がないとな。
「みんな、お待たせ。それじゃダンジョンに潜ろうか」
今日一緒にダンジョンに潜るメンバーの、リリー・マリア・エレノア・レミーが頷く。時間がないので、足早にダンジョンへ向かい、目的階までエレベーターで移動し狩りを始める。
いつも以上のペースで、狩りを行っていく。一緒に来ている従魔達に魔物をトレイン、連れてきてもらいハイペースで敵を処理していく。何度か危ない場面もあったが、問題なくフォローができたのでミスによるケガはなかった。
ニ時間ほど経ち、経験値稼ぎを切り上げて汗を流すために、庁舎にあるシャワールームへ向かい、汗を流す。
他のメンバーも呼んであり、訓練を中断して庁舎に来ている。グリエルの執務室ではさすがに狭いので会議室を使って、教皇の言い分をみんなで聞く予定だ。
まだ時間があるので、ブラウニーたちが用意してくれた軽食を、みんなで食べていると、ガリアから連絡が入り、今から教皇と対談するようだ。謁見とかではないのは、俺たちとの力関係によるものだろう。
ガリアは一応生身ではあるが、それこそパワーレベリングで三〇〇まで上げているので、規格外の戦力が出てこない限りは、死ぬ事は無いだろう。
本当はドッペルで行かせたかったのだが、聖国は何故か分からないが、見抜ける人材がいるらしく、迂闊にドッペルで教皇に会いに行けないので、生身で行ってもらっている。その分、移動中はディストピアに置いてあるドッペルで、仕事をしている……
一緒についていっているスカルズが可哀想だと思ったが、こいつらはこいつらで俺たちが使う予定で作った、スペシャルな箱馬車で、ゲームやアニメ、小説などを楽しんでいるようなので、問題ないようだった。
暇になればスカルズのメンバーのドッペルもあるので、それに憑依してディストピアを探検したりしているようだ。繊維ダンジョンにも潜って、繊維を集めて自分たちで布に加工して服を作ったりもしているようだ。
考えがそれていると、教皇の所に着いた。教皇が座っているのは上座になると思うが、この机に準備された椅子はみんな同じタイプみたいだな。ガリアはディストピアの代表代理という形だが、一切侮っている感じはない。
前に俺たちが攻めたときにはいなかった、側近のような人間が四人程いた。文官ではなく、戦闘を生業にしている人間だ。レベルもニ〇〇と高い。聖国の専用ダンジョンはニつ潰しているが、他にもあるのだろう。それにしても高レベルの付き人をつけたのか?
それでもかなわないと思っているのだろうか、絶対に敵対行動はとるなと、ガリアたちの前で釘を刺している。こいつらは全員バンパイアみたいなので、教皇の眷属なんだろうな。
ガリアが話を切り出した。聖国から送られてきた書類を取り出し教皇へ渡す。しばらくすると教皇の顔が引きつるのが分かる。
「やっぱり教皇はこの書類にはかかわっていないんだろうな。じゃぁ誰がこれをしたかってところだな」
何やら教皇が弁解をしているが、たいした内容ではないし、見苦しいのでカット!
結論としては、調べるように命令はしたが、報告書を読んで犯人はいないと判断した。トリプルの冒険者を止めきれず、こちらに被害を与えてしまったため賠償する……という内容まではあっていたようだ。
その後の賠償に関しては、ミューズにおけるものだけとか、トリプルの冒険者の喪失についての補填等は、一切知らないらしい。
「普通に考えれば、俺たちに賠償をしろと文章を書いた人間が、かかわっているのは間違いないだろうな」
俺のつぶやきにみんなが頷く。
「でも、書いた人物だけがかかわってるとは、限らないよな」
ガリアが軽く咳をする。そのガリアの耳の裏をみると骨伝導スピーカーがついており、俺達の会話が聞こえている。たまに先程のように軽く咳をする姿が見られているが、これは事前に決めておいた肯定のサインだ。
「教皇は犯人捜しを、自分の駒だけですると思うか?」
「どうでしょう、私は教皇の事を知っているわけではないので、判断に困りますが、こういう時の権力者は大体、責任を逃れるために必死に探そうとしますね。もしくは、スケープゴートを準備して、全部の責任を押し付ける……と言ったところでしょうか?」
グリエルの判断はこういった感じだ。それに対してピーチは、
「あの教皇が馬鹿ではなければ、前回の二の舞にならないように、必死に探すと思います。バンパイアであろうがアンデッドであろうが、強制的に回復させられるのが回復魔法ですし、あの拷問を受けていたらさすがに、こっちの意図から外れるような事はしないと思います」
確かに、聖拳による拷問は痛みを消すことができないようでかなり苦しんでたからな、触るだけでもかなりの苦痛があったと思われるしな。それに、ガリアからもその話を聞くと肯定の咳が聞こえてくる。
「話の流れはガリアにまかせるから、これからの対応について詰めてくれ。何かあったらこっちからも意見を言うからよろしく」
肯定の咳が聞こえてくる。
その後の話の流れは、ガリアのつくった話の流れだろう。こっちの要望をどんどん盛り込んでいる。教皇からしたらよほどの事じゃなければ、飲まないわけにはいかないもんな。頑張れ!
教皇の駒で調べる事になり、今回ガリアが来たのは条件を詰めるために、わざわざ出向いたという事になっている。下手に出ているとわかれば、馬鹿な事を言い出す奴が出てくるかもしれないので、それを狙ってのことらしい。
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