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第606話 土木組と合流
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「シュウ様、お疲れ様です! 会議の流れは最高でした!」
ゼニス、俺はお前の作った台本通りにしただけだぞ。自画自賛しているような物なんだが、それって大丈夫か?
「でも、本当にあんな感じでよかったのか?」
「そうですね。私たちの個人的な意見としては、もう少し強めに出ていただきたいですが、シュウ様が対等がいいという事なので、この辺位が妥協点だと思います」
私たち? グリエルとかか? もっと強く出るべきだと思ってるのか? 相手は国なんだから、対等だって本来は微妙な気がするんだけど。ここと地球を一緒に考えるべきではないな。
「これでする事は終わったのかな?」
「そうですね、こちらでする事は終わりだと思いますが、岩塩の取れる場所への移動は、どういたしましょうか?」
「岩塩の所は囲んだけど、道は作ってなかったな。土木組ってこっちに向かってきてるか?」
「あの子たちでしたら、シュウ様が来るまで暇なので、する事は無いかといわれ仕事が欲しい様子でした。なので、この街の城壁の補強とフレデリクの街でしたっけ?あそこでした試験農場のような物を作ってもらっています。
あ、もちろん商会からの仕事ですので、お金は出していますよ」
あの子たちも色んな仕事を、請け負ってるんだな。そこら辺の商会より、あの子たちの方が稼いでるんだろうな。それだけ稼げるって事は、ヒモみたいな男に捕まったら大変だな。
そこらへんは、しっかりと教育してもらわなきゃな。自分たちで稼げるから、馬鹿でもいいから誠実で騙されない人とかいいかな。俺、何かおっさん臭くなってるな!
「ミリー、あの子たちって戦闘能力的にはどうなんだ? 魔法や戦闘の訓練をしてるはずだけど、どのくらい強いのか分からないんだよな」
「そうですね、私たちと比べるのはさすがに可愛そうだとは思いますが、ノーマン様やガルド様が直々に戦闘訓練を行っているので、そこら辺の冒険者よりは高いはずです。
それにあの子たちには、強化したオオカミたちがついていますので、シングルの冒険者でも苦戦は必至だと思います。すぐに倒される可能性があるとすれば、Sランク以上の魔物か、ダブルの冒険者だと思います」
「ふ~ん、規格外の戦力が来なければ、身の危険はほとんどないと思っていいってことかな? だとしても魔物の領域にある岩塩までの道のりを、あの子たちにまかせるのはさすがに無責任か……協力して道を作ろっか。道を作ったら調査とかに来る感じか?」
「そうですね。ドーンボーンに行く時に作った道ができれば、後はこちらで何とでもできます。それはそうと、この岩塩に関しても商会で行っていいんですか?」
「え? なんか問題でもあるのか?」
「問題と言いますか、シュウ様の持ち物ですので、商会の名で行っていいものか? と思うわけです」
「そんな事気にするな。俺が商会に全部委託してるんだから、なんの問題もないさ。文句があるなら直接言いに来いって言っといてくれ、会えるかは分からんけどな。
その商人なりなんなりが、うちの商会より上手くやれるなら、委託したって問題無いだろうけど、技術面や資金源を考えるとおそらく無理だろうな。
岩塩の採掘で必要なものがあったら、ディストピアで遊んでる老ドワーフ共を使って、何か作ってもらってもいいぞ。ごねたら俺に連絡すればやらせるから」
この後は、土木組の子たちが来るまで、ダギアやラディッツの街の商会の様子を聞いていた。
「シュウ様だ!」
土木組の子たちが俺を見つけて、名前を呼んできた。前にこの子たちに何て呼ばれてたか忘れたけど、シュウ様って呼ばれるのには慣れないな。違和感を感じながらも、頑張って仕事をしているようだったので、みんなの頭を順番で撫でてやると、喜んでくれた。
「みんな、急に呼びだして悪かったね。今日はみんなに、仕事を頼みたくて呼んだんだ。ここから先にある魔物の領域の中に、岩塩の取れる場所がある。そこまで一緒に道を作ってほしいんだ。
みんなは初めての作業になるから、俺らもサポートするし勉強だと思ってほしい。もちろん正当な報酬は、出るから安心して」
一緒に作業するとか話していた時は、満面の笑みだったのだが、報酬の話になったら途端に、みんなが不機嫌になった。何故か分からなかったから聞いてみると、育ててもらった恩があるし、現状お金に困っていないから報酬なんていらない! と言われてしまった。
報酬無しで、この子たちを働かせるのは、さすがに問題があるだろ。日本だったらまだ、働かせちゃいけない歳だからな。俺たちが育てたとはいえ、土木工事のできる優秀な人材なんだから、それなりの報酬を出さないとな。
それに、俺がこの子たちを育てるのに使った分のお金は、実はもう回収できているのだ。回収する気はなかったのに、どれだけのペースで仕事をしているんだか。
これ以上ここでお金の話をすると、土木組の子たちがぐずりそうだったので、話しをうやむやにして、この子たちのお金を管理している姉御組を通して、お金を振り込むことにした。
気付かれたら何か言われそうだけど、振り込みに関しては、ゼニスが依頼した仕事の報酬に、上乗せする形で振り込むことにしたので、おそらく問題ないだろう。
「すぐにでも出発して、魔物の領域の前で一泊するぞ! その前に簡単に魔物の領域の手前に、小さな街が作れるように整地するぞ! 街の大きさは移動中にこっちで決めるから、ついたら作業を始めれるように準備しておいてくれ」
突然の移動だったが、三十分後には出発することができた。
移動中に色々考えいると、みんなから意見がもらえた。岩塩の発掘に関してはゼニスに一任するから、魔物の領域の前の街は、塩を売る街にしてはどうか?という話になった。
俺たちで全部塩の利権を持つと、どうとでもなると思うが、面倒な事が増えるからとリンドがいうと、ピーチもグリエルの勉強会で、同じような事を聞いたことがあると言っていた。
ゼニスに連絡して、今の案で行こうと思っている事を話すと、塩の利権は面倒ごとが多いから、そっちの方がよさそうですね、との事だった。
意見が変わってると思ったら、岩塩の発掘に携わっていた人と連絡をとり、話を聞いたようだった。まだ数日しか経ってないのに、手の速い事だ。
塩を売る街とするなら、ある程度は大きく作り、キャラバンを組んだ商人たちが滞在できるような、大型の宿と日持ちのする食料品など、買う事の出来る商店があるといいですよ、と助言を受けたので結構な広さで作る事とした。
ゼニスからの追加の情報で、帝国には結構な数の不作による借金農奴がいるようで、開拓ができる土地があってもリスクが高くて買われないため、借金がさらにかさみ、危険な鉱山などに送られる、借金農奴がいるようだとのこと。
メギド・ダギア・ラディッツに試験農場みたいなあれを作っているので、その奴隷たちをつかってはどうかと提案があったので、許可を出して条件を絞って買うように指示をした。
ゼニス、俺はお前の作った台本通りにしただけだぞ。自画自賛しているような物なんだが、それって大丈夫か?
「でも、本当にあんな感じでよかったのか?」
「そうですね。私たちの個人的な意見としては、もう少し強めに出ていただきたいですが、シュウ様が対等がいいという事なので、この辺位が妥協点だと思います」
私たち? グリエルとかか? もっと強く出るべきだと思ってるのか? 相手は国なんだから、対等だって本来は微妙な気がするんだけど。ここと地球を一緒に考えるべきではないな。
「これでする事は終わったのかな?」
「そうですね、こちらでする事は終わりだと思いますが、岩塩の取れる場所への移動は、どういたしましょうか?」
「岩塩の所は囲んだけど、道は作ってなかったな。土木組ってこっちに向かってきてるか?」
「あの子たちでしたら、シュウ様が来るまで暇なので、する事は無いかといわれ仕事が欲しい様子でした。なので、この街の城壁の補強とフレデリクの街でしたっけ?あそこでした試験農場のような物を作ってもらっています。
あ、もちろん商会からの仕事ですので、お金は出していますよ」
あの子たちも色んな仕事を、請け負ってるんだな。そこら辺の商会より、あの子たちの方が稼いでるんだろうな。それだけ稼げるって事は、ヒモみたいな男に捕まったら大変だな。
そこらへんは、しっかりと教育してもらわなきゃな。自分たちで稼げるから、馬鹿でもいいから誠実で騙されない人とかいいかな。俺、何かおっさん臭くなってるな!
「ミリー、あの子たちって戦闘能力的にはどうなんだ? 魔法や戦闘の訓練をしてるはずだけど、どのくらい強いのか分からないんだよな」
「そうですね、私たちと比べるのはさすがに可愛そうだとは思いますが、ノーマン様やガルド様が直々に戦闘訓練を行っているので、そこら辺の冒険者よりは高いはずです。
それにあの子たちには、強化したオオカミたちがついていますので、シングルの冒険者でも苦戦は必至だと思います。すぐに倒される可能性があるとすれば、Sランク以上の魔物か、ダブルの冒険者だと思います」
「ふ~ん、規格外の戦力が来なければ、身の危険はほとんどないと思っていいってことかな? だとしても魔物の領域にある岩塩までの道のりを、あの子たちにまかせるのはさすがに無責任か……協力して道を作ろっか。道を作ったら調査とかに来る感じか?」
「そうですね。ドーンボーンに行く時に作った道ができれば、後はこちらで何とでもできます。それはそうと、この岩塩に関しても商会で行っていいんですか?」
「え? なんか問題でもあるのか?」
「問題と言いますか、シュウ様の持ち物ですので、商会の名で行っていいものか? と思うわけです」
「そんな事気にするな。俺が商会に全部委託してるんだから、なんの問題もないさ。文句があるなら直接言いに来いって言っといてくれ、会えるかは分からんけどな。
その商人なりなんなりが、うちの商会より上手くやれるなら、委託したって問題無いだろうけど、技術面や資金源を考えるとおそらく無理だろうな。
岩塩の採掘で必要なものがあったら、ディストピアで遊んでる老ドワーフ共を使って、何か作ってもらってもいいぞ。ごねたら俺に連絡すればやらせるから」
この後は、土木組の子たちが来るまで、ダギアやラディッツの街の商会の様子を聞いていた。
「シュウ様だ!」
土木組の子たちが俺を見つけて、名前を呼んできた。前にこの子たちに何て呼ばれてたか忘れたけど、シュウ様って呼ばれるのには慣れないな。違和感を感じながらも、頑張って仕事をしているようだったので、みんなの頭を順番で撫でてやると、喜んでくれた。
「みんな、急に呼びだして悪かったね。今日はみんなに、仕事を頼みたくて呼んだんだ。ここから先にある魔物の領域の中に、岩塩の取れる場所がある。そこまで一緒に道を作ってほしいんだ。
みんなは初めての作業になるから、俺らもサポートするし勉強だと思ってほしい。もちろん正当な報酬は、出るから安心して」
一緒に作業するとか話していた時は、満面の笑みだったのだが、報酬の話になったら途端に、みんなが不機嫌になった。何故か分からなかったから聞いてみると、育ててもらった恩があるし、現状お金に困っていないから報酬なんていらない! と言われてしまった。
報酬無しで、この子たちを働かせるのは、さすがに問題があるだろ。日本だったらまだ、働かせちゃいけない歳だからな。俺たちが育てたとはいえ、土木工事のできる優秀な人材なんだから、それなりの報酬を出さないとな。
それに、俺がこの子たちを育てるのに使った分のお金は、実はもう回収できているのだ。回収する気はなかったのに、どれだけのペースで仕事をしているんだか。
これ以上ここでお金の話をすると、土木組の子たちがぐずりそうだったので、話しをうやむやにして、この子たちのお金を管理している姉御組を通して、お金を振り込むことにした。
気付かれたら何か言われそうだけど、振り込みに関しては、ゼニスが依頼した仕事の報酬に、上乗せする形で振り込むことにしたので、おそらく問題ないだろう。
「すぐにでも出発して、魔物の領域の前で一泊するぞ! その前に簡単に魔物の領域の手前に、小さな街が作れるように整地するぞ! 街の大きさは移動中にこっちで決めるから、ついたら作業を始めれるように準備しておいてくれ」
突然の移動だったが、三十分後には出発することができた。
移動中に色々考えいると、みんなから意見がもらえた。岩塩の発掘に関してはゼニスに一任するから、魔物の領域の前の街は、塩を売る街にしてはどうか?という話になった。
俺たちで全部塩の利権を持つと、どうとでもなると思うが、面倒な事が増えるからとリンドがいうと、ピーチもグリエルの勉強会で、同じような事を聞いたことがあると言っていた。
ゼニスに連絡して、今の案で行こうと思っている事を話すと、塩の利権は面倒ごとが多いから、そっちの方がよさそうですね、との事だった。
意見が変わってると思ったら、岩塩の発掘に携わっていた人と連絡をとり、話を聞いたようだった。まだ数日しか経ってないのに、手の速い事だ。
塩を売る街とするなら、ある程度は大きく作り、キャラバンを組んだ商人たちが滞在できるような、大型の宿と日持ちのする食料品など、買う事の出来る商店があるといいですよ、と助言を受けたので結構な広さで作る事とした。
ゼニスからの追加の情報で、帝国には結構な数の不作による借金農奴がいるようで、開拓ができる土地があってもリスクが高くて買われないため、借金がさらにかさみ、危険な鉱山などに送られる、借金農奴がいるようだとのこと。
メギド・ダギア・ラディッツに試験農場みたいなあれを作っているので、その奴隷たちをつかってはどうかと提案があったので、許可を出して条件を絞って買うように指示をした。
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