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第529話 国の対応は?
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元シングルとスカルズのチーム……何か呼び名考えた方がいいかな……が集めた情報によると、領主は貴族筋の人間ではなく、商人あがりの領主の様だった。保身にたけており、自分の商会を使って荒稼ぎしているが、領主でもあるため他の商人も強く出れないとの事だ。
「こうやって見ると、領主で自分でそれなりに大きな商会をやっていると、結構無茶ができるもんなんだな。俺も同じような立場だけど、ディストピアの商品のおかげで他の物と差別化も出来るし、俺たちしか作れない物も多いから、他の商人と競合する事もないし住民の圧迫はしてないよな?」
「ご主人様の管理している街では、領主がご主人様に変わってから税金が半額以下になっているため、住人の生活水準は高くなっています。学校にも力を入れてくださっているので、学力も上がってきています。今行っている商会付属の孤児院も、街の安全の面を考えると大分役に立つと思います」
スラスラと答えてくれたのはライラだった。俺の管理している街を全部把握してたりしないよな?
孤児が多いと、生きていくためにどうしても、働くか盗む以外ないもんな。それにスラムも治安の悪くなる要因で、食い詰めた孤児が末端として入ってしまうことだってある。
ディストピアならスラムは必要ないけど、普通の街ならスラムも必要だとは思うけが、治安が悪くなることを考えると看過できない問題だな。
どうせなら裏組織をつくって、スラムに根付かせてしまうか? そうすればある程度コントロールすることが可能だよな? っといかん! 今回はそんなことを考えてる場合じゃない!
「話がそれてしまったな。こうやって情報を見てると、この領主って言っていいのか? こいつって保身にたけてるタイプの人間だよな。法律については分からんが、ギリギリのラインをついてるってことかな? のらりくらりかわされて、逃げられそうな感じがするのは気の所為か?」
「口をはさんですいません。シュウ様の読み通りの人物かと思います。絶対に言質を取られないように、グレーゾーンを全力で、走り抜けて逃げるタイプと言っていい気がします」
「住んでいた国の政治家みたいな印象を受けるな。ってことは確実な証拠があっても、濁してのらりくらりかわして逃げそうだな。これなら国王の書状みたいなのを持ち込んで、一気に片付けた方がいいかもな。そもそもここの領主って誰が派遣したんだ?」
「それは、ここら辺を統括している侯爵の手の者で、国王が決めた正式な人物ではないそうです。お金稼ぎの得意な人間が、シュウ様の手入れした街を使えば、かなり荒稼ぎしている可能性がありますね。それが侯爵一派の活動資金になっている可能性も」
「俺がいない間、勝手して手に入れたお金は、その侯爵一派からぶんどっていいのかな?」
「貴族法的にはおそらく問題ないと思いますが、何分商人なものでそこまで詳しくはわかりません」
「おっと、すまん。そこまで深く考えての発言していないから気にしないでくれ。というかめんどいから国王に連絡するか。グリエル、いるか?」
『シュウ様、どうなさいましたか?』
「国王との連絡ってどうなってる?」
『えっと、ディストピアで一番早いワイバーンを使って王都に行かせています』
「それって大丈夫なの?」
『問題ありません。鍛えたワイバーンは、今やレッサードラゴンより強いです。シングルの冒険者が出てきても、すぐにやられる事は無いでしょう!』
「そういうことじゃなくて……まぁいっか。いつ頃到着するか分かる?」
『もうそろそろ到着するんじゃないですかね?』
「え? ワイバーンってそんな早いのか?」
『シュウ様の力で鍛えられたワイバーンを、その辺のワイバーンと同じにしてはいけないですよ! 魔法の力も借りて飛んでいるあの子たちは、シュウ様の言っていた戦闘機以上の高速立体軌道戦闘が可能です』
ワイバーンを見くびっていた。いくら強くても所詮ワイバーンだと思ってた俺の間違いだな。
「到着したら、俺と無線をつなげられるよな?」
『もちろんでございます。今すぐにでもワイバーンに乗っている者と、連絡がつきますがどうなさいますか?』
「そんなに早く飛んでいても無線って使えるのか? いや、ウォーホースも全力で走る時は、魔法で色々守ってるからワイバーンも同じってことか。後どのくらいで着くか気になる所だから、つないでもらっていいか?」
『了解しました。少々お待ちください……つながりました。ポール、今からシュウ様とつなぎますから失礼のないように、シュウ様もう話して大丈夫です』
「えっと、ポールが今回国王に会いに行ってくれる人ってことかな? 後どのくらいで王都に着きそう?」
『今回は私、ポールがワイバーン部隊を率いて、王国に向かっています。王都まではもう数分で到着します。遠くにですが王都が見えてきました』
「本当に早いな。グリエル、王都に着いたらすぐに王に会えると思うか?」
『問題なく会えます。ディストピアの大使とは、無条件でいつでもすぐに会う、という条約がありますので問題ありません。もし会えない様でしたら、ワイバーン部隊が王城を攻撃するだけですし』
「過激だな。あの王は馬鹿だけど、無能じゃなかったはずだから、条約があるなら会ってくれるだろう。王にあったら連絡くれ」
『了解いたしました』
「とりあえず、フレデリクとリーファスを還してもらう算段を考えますか」
『シュウ様、それなんですが王国からの書状としては、フレデリクとリーファスには国王が派遣した代行がいるはずなのですが』
「ん? 少なくともフレデリクの領主は、侯爵の子飼いの商人だって話なんだけど? もしかして、王国から派遣された奴が、抱き込まれたか監禁状態になっている、もしくはすでに亡き者ってことかな?」
『おそらくは、二つのどちらかかと思います。国への報告は、誤魔化してるのではないでしょうか』
「めんどくさいな、侯爵とのやり取りはする気はないから、王国に全部丸投げしよう。早めに対処しないと、俺にちょっかいをかけてきて、大変な事になるかもな? みたいに言ったらすぐに対応してくれないかな?」
『そうですね。戦争でも不法行為でも行えば、シュウ様の総取りになってしまうかもしれないですしね』
「正直、他の街はいらん! 全部王国に任せる!」
『シュウ様、どうやら到着したようです』
国王は、どうやって対応してくれるのやら?
「こうやって見ると、領主で自分でそれなりに大きな商会をやっていると、結構無茶ができるもんなんだな。俺も同じような立場だけど、ディストピアの商品のおかげで他の物と差別化も出来るし、俺たちしか作れない物も多いから、他の商人と競合する事もないし住民の圧迫はしてないよな?」
「ご主人様の管理している街では、領主がご主人様に変わってから税金が半額以下になっているため、住人の生活水準は高くなっています。学校にも力を入れてくださっているので、学力も上がってきています。今行っている商会付属の孤児院も、街の安全の面を考えると大分役に立つと思います」
スラスラと答えてくれたのはライラだった。俺の管理している街を全部把握してたりしないよな?
孤児が多いと、生きていくためにどうしても、働くか盗む以外ないもんな。それにスラムも治安の悪くなる要因で、食い詰めた孤児が末端として入ってしまうことだってある。
ディストピアならスラムは必要ないけど、普通の街ならスラムも必要だとは思うけが、治安が悪くなることを考えると看過できない問題だな。
どうせなら裏組織をつくって、スラムに根付かせてしまうか? そうすればある程度コントロールすることが可能だよな? っといかん! 今回はそんなことを考えてる場合じゃない!
「話がそれてしまったな。こうやって情報を見てると、この領主って言っていいのか? こいつって保身にたけてるタイプの人間だよな。法律については分からんが、ギリギリのラインをついてるってことかな? のらりくらりかわされて、逃げられそうな感じがするのは気の所為か?」
「口をはさんですいません。シュウ様の読み通りの人物かと思います。絶対に言質を取られないように、グレーゾーンを全力で、走り抜けて逃げるタイプと言っていい気がします」
「住んでいた国の政治家みたいな印象を受けるな。ってことは確実な証拠があっても、濁してのらりくらりかわして逃げそうだな。これなら国王の書状みたいなのを持ち込んで、一気に片付けた方がいいかもな。そもそもここの領主って誰が派遣したんだ?」
「それは、ここら辺を統括している侯爵の手の者で、国王が決めた正式な人物ではないそうです。お金稼ぎの得意な人間が、シュウ様の手入れした街を使えば、かなり荒稼ぎしている可能性がありますね。それが侯爵一派の活動資金になっている可能性も」
「俺がいない間、勝手して手に入れたお金は、その侯爵一派からぶんどっていいのかな?」
「貴族法的にはおそらく問題ないと思いますが、何分商人なものでそこまで詳しくはわかりません」
「おっと、すまん。そこまで深く考えての発言していないから気にしないでくれ。というかめんどいから国王に連絡するか。グリエル、いるか?」
『シュウ様、どうなさいましたか?』
「国王との連絡ってどうなってる?」
『えっと、ディストピアで一番早いワイバーンを使って王都に行かせています』
「それって大丈夫なの?」
『問題ありません。鍛えたワイバーンは、今やレッサードラゴンより強いです。シングルの冒険者が出てきても、すぐにやられる事は無いでしょう!』
「そういうことじゃなくて……まぁいっか。いつ頃到着するか分かる?」
『もうそろそろ到着するんじゃないですかね?』
「え? ワイバーンってそんな早いのか?」
『シュウ様の力で鍛えられたワイバーンを、その辺のワイバーンと同じにしてはいけないですよ! 魔法の力も借りて飛んでいるあの子たちは、シュウ様の言っていた戦闘機以上の高速立体軌道戦闘が可能です』
ワイバーンを見くびっていた。いくら強くても所詮ワイバーンだと思ってた俺の間違いだな。
「到着したら、俺と無線をつなげられるよな?」
『もちろんでございます。今すぐにでもワイバーンに乗っている者と、連絡がつきますがどうなさいますか?』
「そんなに早く飛んでいても無線って使えるのか? いや、ウォーホースも全力で走る時は、魔法で色々守ってるからワイバーンも同じってことか。後どのくらいで着くか気になる所だから、つないでもらっていいか?」
『了解しました。少々お待ちください……つながりました。ポール、今からシュウ様とつなぎますから失礼のないように、シュウ様もう話して大丈夫です』
「えっと、ポールが今回国王に会いに行ってくれる人ってことかな? 後どのくらいで王都に着きそう?」
『今回は私、ポールがワイバーン部隊を率いて、王国に向かっています。王都まではもう数分で到着します。遠くにですが王都が見えてきました』
「本当に早いな。グリエル、王都に着いたらすぐに王に会えると思うか?」
『問題なく会えます。ディストピアの大使とは、無条件でいつでもすぐに会う、という条約がありますので問題ありません。もし会えない様でしたら、ワイバーン部隊が王城を攻撃するだけですし』
「過激だな。あの王は馬鹿だけど、無能じゃなかったはずだから、条約があるなら会ってくれるだろう。王にあったら連絡くれ」
『了解いたしました』
「とりあえず、フレデリクとリーファスを還してもらう算段を考えますか」
『シュウ様、それなんですが王国からの書状としては、フレデリクとリーファスには国王が派遣した代行がいるはずなのですが』
「ん? 少なくともフレデリクの領主は、侯爵の子飼いの商人だって話なんだけど? もしかして、王国から派遣された奴が、抱き込まれたか監禁状態になっている、もしくはすでに亡き者ってことかな?」
『おそらくは、二つのどちらかかと思います。国への報告は、誤魔化してるのではないでしょうか』
「めんどくさいな、侯爵とのやり取りはする気はないから、王国に全部丸投げしよう。早めに対処しないと、俺にちょっかいをかけてきて、大変な事になるかもな? みたいに言ったらすぐに対応してくれないかな?」
『そうですね。戦争でも不法行為でも行えば、シュウ様の総取りになってしまうかもしれないですしね』
「正直、他の街はいらん! 全部王国に任せる!」
『シュウ様、どうやら到着したようです』
国王は、どうやって対応してくれるのやら?
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