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第520話 緊急クエスト
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「おっと、冒険者を募る前に、フレデリクの街の魔物を減らさないといけないな。相手の戦力は……亜人の森から出てきたってだけあって、亜人ばっかだな。それにしてもゴーレム系まで出てきてるって事は、城壁もどのくらい持つか怪しい所だな。
召喚するだけだと後の対処に困るから、土木組も連れて行って護衛役として使役しているウルフ、って事にすれば悪くないかな? 家から出る前にブラウニーに伝言頼んどくか」
近くにいたブラウニーを呼んで、土木組に準備を始めるように伝えてもらう。
冒険者は何人くらい集まるかな? つかえる馬車が、確か十台くらいだったか? 俺らが四台、土木組が一台、キッチン馬車にブラウニーたちだから、キッチン馬車は除外して後五台か? 一台に十人と考えて、五十人位が上限かな? そもそもこの時間に集めて、五十人も集まるか?
条件を考えている間に、冒険者ギルドに着いていた。受付にいる事務作業をしている男性に声をかける。
「ちょっといいかな?」
「どうなさい……シュウ様! どうなさいましたか?」
「緊急でクエストを発注したい。どれだけ時間を拘束するかは、今のとこ未定、報酬は……今ここのギルドの冒険者の平均的な稼ぎってどの位だ?」
「緊急クエストですか? 今の冒険者の大体の稼ぎは、大銀貨二枚程度ではないでしょうか? 他の街に比べるとどうか分かりませんが、極端に稼ぐ人と駆け出しで稼げないという差は、少ないと思います」
「じゃぁ、報酬は一日大銀貨三枚、移動手段、食事と寝床はこっち持ちで、上限は五十人、今から三十分ほどで、遠征に行ける人を募りたい」
「少し街内放送を使用してもいいですか?」
「遠慮なく使ってくれ」
受付の男性が何かをメモして、近くで控えていた他の職員に渡してから、俺に向き合って話を続ける。
「シュウ様なので、お金の方は問題ないと思いますが、予想されうる拘束時間分の報酬を先払いで納めてほしいのですが、今大丈夫ですか?」
「そういうシステムだったな。一日一人に大銀貨三枚の五十人で金貨十五枚……それと大目に見て一ヶ月という事にして、金貨四二〇枚……念のため多めにして金貨五〇〇枚を出しておく。これで問題ないか?」
「今数えさせていただきます」
受付の男が金貨を数えている間にも、ドンドン冒険者が集まってきている。街内放送の内容は、遠征という内容より、俺からの依頼だという事が強調されている気がするのだが、こんな感じでも集まってくるんだな。
「シュウ様、金額は間違いなくお預かりしました。これが証明書になります。足りなかった場合は、追加でお金をいただくことになるので、よろしくお願いします。見てもらうとお分かりになると思いますが、志願者が五〇人は確実に超えると思いますので、どうやって人員を選ぶか決めないといけないですね」
「そんなに集まるか、そういえば仲介料とかとらないのか?」
「シュウ様から仲介料はいただけません。この建物も、この街も、住む場所も全部いただいているので、ディストピアに住んでいる全員が、同じこと思っていると思いますよ」
色々話していると、姉御組の三人が入って来た。
「シュウ君、冒険者ギルドに来るなら私に言ってくれればいいのに! 対応してくれているのは、ケビン君ね。シュウ君の依頼におかしなところは無かった?」
「特にありません。むしろ、報酬が少し高いのではないかと思います。これが依頼表になります」
「ふ~ん、確かに多い気がするけど、緊急という事を加味すれば、問題ない範囲だね。ケビン君、シュウ君の相手してくれてありがとね」
俺は子供か! と心の中で叫んでしまった。
「ミリー、話しの途中でいけど、予定していた人数より多くなっちゃって、どうやって選ぼうかと思っているんだけど、どうしたらいいか良い案ない?」
「私が選ぼうか。ある程度ならここで活動している冒険者の情報を、覚えているからいいかな?」
「わかった、今回の遠征の内容はさっき話した通りだから、それにあったメンバーだと助かる。で今、土木組にあげる予定のペットというか、従魔と言えばいいのかな? 以前から欲しいと言っていたオオカミたちを、少し強化してフレデリクの街の周りに解き放って、数を減らしてもらってるところだね」
「シュウ、あまり減らしすぎたらまずくない?」
「大丈夫、マップ先生を見ればわかるけど、現在進行形で亜人の森から魔物がフレデリクに向かってきてるんだ。ちょっとどころじゃないから、不自然な流れだと思うけどね。その流れに飛び込んで、数を減らしてもらってるところだから、問題ないはず」
「亜人の森ね。シュウと出会ったあの森か。あの時のことがなければ、私たちの出会いも無かったのよね」
「カエデ、感傷に浸っている暇はないぞ。ミリー、連れて行く冒険者を選ぶのは任せるよ」
冒険者ギルドの事はミリーに任せて、俺は屋敷に準備にもどる。馬車を十台も準備しなきゃいけないし、ついてくるブラウニーたちを選ばないといけないし、馬たちは問題ないか。従魔たちも連れてかなきゃいけないし、通路は潰しちゃってるから、もう一度作らないとな。
多分時間的には、三日もあれば着くだろうから、それまで持ちこたえれるよな? 念のためゴーレムを減らしたいところではあるけど……あれ? シャドーウルフが一匹殺された? Lv一〇〇まで上げて能力向上も覚えさせておいたのに、何で殺されたんだ?
マップ先生を慌てて開くと、オーガキングがいた。Lvが三二〇、あれ? こいつLv高すぎねえか? Sランクと言っても過言じゃないのでは? でも、フェンリルの方が圧倒的に強いから、Sランクに近い実力があるから、何とかしないと召喚したオオカミたちが無駄死にしてしまうな。
オオカミたちに無理に攻撃をしないように厳命しておく。それにしてもあいつがフレデリクに着いたら、間違いなく城門が破られるな。早めに対処しないと……
「バザール! いるか?」
『何でござるか?』
「お前の召喚できるアンデッドの中に、シャドーみたいな魔物いないか?」
『ん~主殿が思っているのといっしょか分からないでござるが、サイレントアサシンっていう陰に潜む魔物はいるでござるよ』
「ビンゴ! そいつを五体程ほしい」
『えぇ~Aランクの魔物でござるゆえ、DPが』
「気にすんな、使った分は倍にして返すから頼む」
『了解でござる! どこへ召喚すればいいでござるか?』
「えっと、俺の趣味部屋に召喚してくれ」
『ポチポチ……召喚したでござる! 後でDPよろしくでござる!』
趣味部屋に向かいながら、Aランクの魔物を召喚する際に必要な大体のDPを十倍ほどにして、バザールに送っておく。
召喚するだけだと後の対処に困るから、土木組も連れて行って護衛役として使役しているウルフ、って事にすれば悪くないかな? 家から出る前にブラウニーに伝言頼んどくか」
近くにいたブラウニーを呼んで、土木組に準備を始めるように伝えてもらう。
冒険者は何人くらい集まるかな? つかえる馬車が、確か十台くらいだったか? 俺らが四台、土木組が一台、キッチン馬車にブラウニーたちだから、キッチン馬車は除外して後五台か? 一台に十人と考えて、五十人位が上限かな? そもそもこの時間に集めて、五十人も集まるか?
条件を考えている間に、冒険者ギルドに着いていた。受付にいる事務作業をしている男性に声をかける。
「ちょっといいかな?」
「どうなさい……シュウ様! どうなさいましたか?」
「緊急でクエストを発注したい。どれだけ時間を拘束するかは、今のとこ未定、報酬は……今ここのギルドの冒険者の平均的な稼ぎってどの位だ?」
「緊急クエストですか? 今の冒険者の大体の稼ぎは、大銀貨二枚程度ではないでしょうか? 他の街に比べるとどうか分かりませんが、極端に稼ぐ人と駆け出しで稼げないという差は、少ないと思います」
「じゃぁ、報酬は一日大銀貨三枚、移動手段、食事と寝床はこっち持ちで、上限は五十人、今から三十分ほどで、遠征に行ける人を募りたい」
「少し街内放送を使用してもいいですか?」
「遠慮なく使ってくれ」
受付の男性が何かをメモして、近くで控えていた他の職員に渡してから、俺に向き合って話を続ける。
「シュウ様なので、お金の方は問題ないと思いますが、予想されうる拘束時間分の報酬を先払いで納めてほしいのですが、今大丈夫ですか?」
「そういうシステムだったな。一日一人に大銀貨三枚の五十人で金貨十五枚……それと大目に見て一ヶ月という事にして、金貨四二〇枚……念のため多めにして金貨五〇〇枚を出しておく。これで問題ないか?」
「今数えさせていただきます」
受付の男が金貨を数えている間にも、ドンドン冒険者が集まってきている。街内放送の内容は、遠征という内容より、俺からの依頼だという事が強調されている気がするのだが、こんな感じでも集まってくるんだな。
「シュウ様、金額は間違いなくお預かりしました。これが証明書になります。足りなかった場合は、追加でお金をいただくことになるので、よろしくお願いします。見てもらうとお分かりになると思いますが、志願者が五〇人は確実に超えると思いますので、どうやって人員を選ぶか決めないといけないですね」
「そんなに集まるか、そういえば仲介料とかとらないのか?」
「シュウ様から仲介料はいただけません。この建物も、この街も、住む場所も全部いただいているので、ディストピアに住んでいる全員が、同じこと思っていると思いますよ」
色々話していると、姉御組の三人が入って来た。
「シュウ君、冒険者ギルドに来るなら私に言ってくれればいいのに! 対応してくれているのは、ケビン君ね。シュウ君の依頼におかしなところは無かった?」
「特にありません。むしろ、報酬が少し高いのではないかと思います。これが依頼表になります」
「ふ~ん、確かに多い気がするけど、緊急という事を加味すれば、問題ない範囲だね。ケビン君、シュウ君の相手してくれてありがとね」
俺は子供か! と心の中で叫んでしまった。
「ミリー、話しの途中でいけど、予定していた人数より多くなっちゃって、どうやって選ぼうかと思っているんだけど、どうしたらいいか良い案ない?」
「私が選ぼうか。ある程度ならここで活動している冒険者の情報を、覚えているからいいかな?」
「わかった、今回の遠征の内容はさっき話した通りだから、それにあったメンバーだと助かる。で今、土木組にあげる予定のペットというか、従魔と言えばいいのかな? 以前から欲しいと言っていたオオカミたちを、少し強化してフレデリクの街の周りに解き放って、数を減らしてもらってるところだね」
「シュウ、あまり減らしすぎたらまずくない?」
「大丈夫、マップ先生を見ればわかるけど、現在進行形で亜人の森から魔物がフレデリクに向かってきてるんだ。ちょっとどころじゃないから、不自然な流れだと思うけどね。その流れに飛び込んで、数を減らしてもらってるところだから、問題ないはず」
「亜人の森ね。シュウと出会ったあの森か。あの時のことがなければ、私たちの出会いも無かったのよね」
「カエデ、感傷に浸っている暇はないぞ。ミリー、連れて行く冒険者を選ぶのは任せるよ」
冒険者ギルドの事はミリーに任せて、俺は屋敷に準備にもどる。馬車を十台も準備しなきゃいけないし、ついてくるブラウニーたちを選ばないといけないし、馬たちは問題ないか。従魔たちも連れてかなきゃいけないし、通路は潰しちゃってるから、もう一度作らないとな。
多分時間的には、三日もあれば着くだろうから、それまで持ちこたえれるよな? 念のためゴーレムを減らしたいところではあるけど……あれ? シャドーウルフが一匹殺された? Lv一〇〇まで上げて能力向上も覚えさせておいたのに、何で殺されたんだ?
マップ先生を慌てて開くと、オーガキングがいた。Lvが三二〇、あれ? こいつLv高すぎねえか? Sランクと言っても過言じゃないのでは? でも、フェンリルの方が圧倒的に強いから、Sランクに近い実力があるから、何とかしないと召喚したオオカミたちが無駄死にしてしまうな。
オオカミたちに無理に攻撃をしないように厳命しておく。それにしてもあいつがフレデリクに着いたら、間違いなく城門が破られるな。早めに対処しないと……
「バザール! いるか?」
『何でござるか?』
「お前の召喚できるアンデッドの中に、シャドーみたいな魔物いないか?」
『ん~主殿が思っているのといっしょか分からないでござるが、サイレントアサシンっていう陰に潜む魔物はいるでござるよ』
「ビンゴ! そいつを五体程ほしい」
『えぇ~Aランクの魔物でござるゆえ、DPが』
「気にすんな、使った分は倍にして返すから頼む」
『了解でござる! どこへ召喚すればいいでござるか?』
「えっと、俺の趣味部屋に召喚してくれ」
『ポチポチ……召喚したでござる! 後でDPよろしくでござる!』
趣味部屋に向かいながら、Aランクの魔物を召喚する際に必要な大体のDPを十倍ほどにして、バザールに送っておく。
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