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第517話 メギドも今の所平和
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ミューズに行った後は自分の身体に戻って、のんびりと過ごすことにした。
「今日と明日はのんびりしよう」
自分に言い聞かせるように声を出した。妻たちとディストピアを回ってみたり、畑に行って農作業を手伝ってみたり、湖に行って釣りをしてみたりした。
湖に行って思ったことが一つあった。今まで鰹節をここで作っているかと思っていたのだが、まだカツオ節はディストピアで生産されていないとの事だ。メギドと森側の街に行った次の日位に、鰹節のつくり方を伝授しようかな?
後で情報を集めて生産を開始しようか。湖に放ったカツオは順調に育って、数も増やしているみたいなので、量を制限すれば問題ないだろう。
今使っている鰹節はDPで召喚している物らしい。美味しい物を食べるためにもったいないとは思わないが、自分たちで作るのもたのしみだからな。かつお節を作るとなると、ブラウニーたちも騒ぎ出すだろうから、後で話を通しておかないとブーブー言われるだろうな。
あっという間に二日が過ぎてしまった。
メギドに置いているドッペルに意識を憑依させようとすると、ちょっと待ってほしいといった感覚が帰って来たので待つことにした。五分ほどすると憑依して大丈夫、といった感じで伝わってくる。
「ここは、メアリー・シャルロット・サーシャの三人か。よくわからんが、ちょっと待ってくれと言われたのは何でだったんだろう?」
「それは私からご説明します」
メアリーのドッペルが状況を説明してくれるそうだ。
「シュウ様が憑依をされようとしていた時に、ちょうどメギドの文官たちと話していた最中なので、いきなり入れ替わるのは良くないと思い、待っていただきました」
「もういろんな人と話してたりするんだな。緊急時じゃなければ、多少待ったところで問題ないから、今回はいい判断だったな。じゃぁアンソニに話を聞きに行くか」
メギドの領主館はあまり歩いたことがないので、若干迷子になりながらアンソニのいる部屋にたどり着いた。
「シュウ様、ようこそおこしで! 本当に自分の身体ではないんですよね? 見た目は全く同じに見えるんですが……」
「ドッペルゲンガーの特技の模倣が、俺の姿を完璧に映してるからな。それに中に俺が入れば、特殊な技能の持ち主でもない限り、本物と見分けがつかないんじゃないか?」
「悪用されたら怖いですね。っと、本日は急な訪問でしたが何か御用でもありましたか?」
「いや、ちょっと時間が空いたから、ドッペルに憑依していろんな街にきてるだけだよ。ついでに様子を見ようと思ってるだけだ。メギドの様子はどうだ?」
「もともと住民は領主が誰であろうと関係ないような感じで、自分たちが不利にならないのであれば、どうでもいいみたいですね。とはいえ、領主がシュウ様になって、ディストピア産の物が入るようになって、かなり好評だと思いますよ」
「領主はお前に任してるからな、俺じゃないぞ。帝国から来る人間に問題は無いか?」
「問題はありましたが、対処できる範囲だったのでグリエルさんには、内容を一応報告してます」
「どういった感じだったの?」
「簡単に言うと、盗賊がチェック無しで門を通ろうとしたため、その場で制圧した感じですね。確認もしないで門を通そうとした帝国側に文句を言ってますね。
その時の門番は、全員強制労働で鉱山に送られたらしいですけどね。後で調べたら、門番が盗賊たちに賄賂をもらっていたらしく、鉱山に送られた後に奴隷になったようです」
「よくありそうな話だな。それ以外にはない感じか?」
「後は、どこの街でもある小さなものですね。悪徳商人が住人をダマして金を巻き上げたり、冒険者が暴れたりとか、ただ暴れただけなら罰金で済ませていますが、強姦をした奴らは縛り首ですね。
ここでは、両手両足を縛って立った状態で、首に縄を巻いて疲れるまで立たせていますね。自分の足で立てなくなったやつから自分の体重で首が閉まって死ぬ感じです。シュウ様が以前に話していた見せしめの方法を採用しています。
ただそれなりのレベルの冒険者となると、自重では死なない者もいるので、その者たちは投石器の弾の部分に頭を入れさせ、力尽きるまで発射の部分を持たせています」
「おぉ、あれを採用したのか。見せしめにはもってこいだからな、飲まず食わずで三日も立ってられれば、奇跡に近い処刑方だな。なによりあれは見ている人間にも、こんな事はされたくないと考えさせるから、犯罪予防に効果的なんだよな」
「そうですね、あれを行った次の日から強姦は減りましたね。殺されるとわかると、やる人は減りますね。他から新しくあっちの街の情報を聞いてきた冒険者たちは、そういった事を知らないから愚行を犯して、縛り首になったりしています。
この街の兵士だと手に負えなかったので、ディストピアが派遣してくださった兵士たちがとても役に立ってます」
「ディストピアから兵士がきてるんだ」
「あ、兵士と言ってもリビングアーマーですね。シュウ様が各門や詰め所に配置してくださっているので、とても助かっています」
「あ~、あいつらか。無茶な命令をしなければ大丈夫だからよろしくな。何でも命令を聞くと思っていたら違うから、気を付けるように言っといてくれ。取り締まりや防衛以外の事で、私的な事に使おうとすると反対に大変な目に合うから、馬鹿な事させない様にな。
そのうち、自分は何もしてないのにこいつらが俺のことを捕らえやがった! とか言う奴が出てくるかもしれんからよろしく。一応音声に関しては、ある程度録音するようになってるから、再生させればすべて分かるよ」
「そうなんですね。ありがとうございます。この街じゃないですが、森の近くに作ったあの街をもうそろそろ解放してくれって、冒険者たちが騒いでるんですがどうしましょう?」
「それこそ一番最初に言う案件じゃない?」
「この街ではないから後回しにしたのですが、すいません」
「別に謝らなくていいよ。あの街ってどこまでできてるんだ?」
「ドワーフたちが来てポンプとやらをチャカチャカ作った後に暇つぶしだ! とか言って掘っ立て小屋みたいなのを、いくつも作ってますね。資材置き場に木はいっぱいあるので、それを使っていますね」
「あの爺様方なら、今の状況見越して小屋位作りそうだな。解放できる状態なら、解放しちゃっていいけど、いけるとおもうか?」
「さすがにまだ厳しいですね。食事処もなければ、食材を買う場所もないのでどうにもなりませんね」
「一ヶ月を目途に解放しよう。今商会でシングルマザーを集めてるから、その人たちの働き口の一つにしよう。ゼニスにあの街に商会の支店を出させるから、後の事はあいつと話し合って決めてくれ。噂で一月後くらいに解放されるって、流しといてくれ。本決定したら掲示しよう。それでどうだ?」
「問題ないと思います。商会のゼニスさんに連絡を入れればいいですか?」
「ん~俺から簡単に説明してから、アンソニに連絡入れるように言っておく。ついでにグリエルにも簡単に説明しておくわ」
「ありがとうございます。それで、シュウ様はこの後どうなさいますか?」
「あっちの街の様子見たら、ゼニスとグリエルに話をして、ディストピアでゆっくりするよ」
「今日と明日はのんびりしよう」
自分に言い聞かせるように声を出した。妻たちとディストピアを回ってみたり、畑に行って農作業を手伝ってみたり、湖に行って釣りをしてみたりした。
湖に行って思ったことが一つあった。今まで鰹節をここで作っているかと思っていたのだが、まだカツオ節はディストピアで生産されていないとの事だ。メギドと森側の街に行った次の日位に、鰹節のつくり方を伝授しようかな?
後で情報を集めて生産を開始しようか。湖に放ったカツオは順調に育って、数も増やしているみたいなので、量を制限すれば問題ないだろう。
今使っている鰹節はDPで召喚している物らしい。美味しい物を食べるためにもったいないとは思わないが、自分たちで作るのもたのしみだからな。かつお節を作るとなると、ブラウニーたちも騒ぎ出すだろうから、後で話を通しておかないとブーブー言われるだろうな。
あっという間に二日が過ぎてしまった。
メギドに置いているドッペルに意識を憑依させようとすると、ちょっと待ってほしいといった感覚が帰って来たので待つことにした。五分ほどすると憑依して大丈夫、といった感じで伝わってくる。
「ここは、メアリー・シャルロット・サーシャの三人か。よくわからんが、ちょっと待ってくれと言われたのは何でだったんだろう?」
「それは私からご説明します」
メアリーのドッペルが状況を説明してくれるそうだ。
「シュウ様が憑依をされようとしていた時に、ちょうどメギドの文官たちと話していた最中なので、いきなり入れ替わるのは良くないと思い、待っていただきました」
「もういろんな人と話してたりするんだな。緊急時じゃなければ、多少待ったところで問題ないから、今回はいい判断だったな。じゃぁアンソニに話を聞きに行くか」
メギドの領主館はあまり歩いたことがないので、若干迷子になりながらアンソニのいる部屋にたどり着いた。
「シュウ様、ようこそおこしで! 本当に自分の身体ではないんですよね? 見た目は全く同じに見えるんですが……」
「ドッペルゲンガーの特技の模倣が、俺の姿を完璧に映してるからな。それに中に俺が入れば、特殊な技能の持ち主でもない限り、本物と見分けがつかないんじゃないか?」
「悪用されたら怖いですね。っと、本日は急な訪問でしたが何か御用でもありましたか?」
「いや、ちょっと時間が空いたから、ドッペルに憑依していろんな街にきてるだけだよ。ついでに様子を見ようと思ってるだけだ。メギドの様子はどうだ?」
「もともと住民は領主が誰であろうと関係ないような感じで、自分たちが不利にならないのであれば、どうでもいいみたいですね。とはいえ、領主がシュウ様になって、ディストピア産の物が入るようになって、かなり好評だと思いますよ」
「領主はお前に任してるからな、俺じゃないぞ。帝国から来る人間に問題は無いか?」
「問題はありましたが、対処できる範囲だったのでグリエルさんには、内容を一応報告してます」
「どういった感じだったの?」
「簡単に言うと、盗賊がチェック無しで門を通ろうとしたため、その場で制圧した感じですね。確認もしないで門を通そうとした帝国側に文句を言ってますね。
その時の門番は、全員強制労働で鉱山に送られたらしいですけどね。後で調べたら、門番が盗賊たちに賄賂をもらっていたらしく、鉱山に送られた後に奴隷になったようです」
「よくありそうな話だな。それ以外にはない感じか?」
「後は、どこの街でもある小さなものですね。悪徳商人が住人をダマして金を巻き上げたり、冒険者が暴れたりとか、ただ暴れただけなら罰金で済ませていますが、強姦をした奴らは縛り首ですね。
ここでは、両手両足を縛って立った状態で、首に縄を巻いて疲れるまで立たせていますね。自分の足で立てなくなったやつから自分の体重で首が閉まって死ぬ感じです。シュウ様が以前に話していた見せしめの方法を採用しています。
ただそれなりのレベルの冒険者となると、自重では死なない者もいるので、その者たちは投石器の弾の部分に頭を入れさせ、力尽きるまで発射の部分を持たせています」
「おぉ、あれを採用したのか。見せしめにはもってこいだからな、飲まず食わずで三日も立ってられれば、奇跡に近い処刑方だな。なによりあれは見ている人間にも、こんな事はされたくないと考えさせるから、犯罪予防に効果的なんだよな」
「そうですね、あれを行った次の日から強姦は減りましたね。殺されるとわかると、やる人は減りますね。他から新しくあっちの街の情報を聞いてきた冒険者たちは、そういった事を知らないから愚行を犯して、縛り首になったりしています。
この街の兵士だと手に負えなかったので、ディストピアが派遣してくださった兵士たちがとても役に立ってます」
「ディストピアから兵士がきてるんだ」
「あ、兵士と言ってもリビングアーマーですね。シュウ様が各門や詰め所に配置してくださっているので、とても助かっています」
「あ~、あいつらか。無茶な命令をしなければ大丈夫だからよろしくな。何でも命令を聞くと思っていたら違うから、気を付けるように言っといてくれ。取り締まりや防衛以外の事で、私的な事に使おうとすると反対に大変な目に合うから、馬鹿な事させない様にな。
そのうち、自分は何もしてないのにこいつらが俺のことを捕らえやがった! とか言う奴が出てくるかもしれんからよろしく。一応音声に関しては、ある程度録音するようになってるから、再生させればすべて分かるよ」
「そうなんですね。ありがとうございます。この街じゃないですが、森の近くに作ったあの街をもうそろそろ解放してくれって、冒険者たちが騒いでるんですがどうしましょう?」
「それこそ一番最初に言う案件じゃない?」
「この街ではないから後回しにしたのですが、すいません」
「別に謝らなくていいよ。あの街ってどこまでできてるんだ?」
「ドワーフたちが来てポンプとやらをチャカチャカ作った後に暇つぶしだ! とか言って掘っ立て小屋みたいなのを、いくつも作ってますね。資材置き場に木はいっぱいあるので、それを使っていますね」
「あの爺様方なら、今の状況見越して小屋位作りそうだな。解放できる状態なら、解放しちゃっていいけど、いけるとおもうか?」
「さすがにまだ厳しいですね。食事処もなければ、食材を買う場所もないのでどうにもなりませんね」
「一ヶ月を目途に解放しよう。今商会でシングルマザーを集めてるから、その人たちの働き口の一つにしよう。ゼニスにあの街に商会の支店を出させるから、後の事はあいつと話し合って決めてくれ。噂で一月後くらいに解放されるって、流しといてくれ。本決定したら掲示しよう。それでどうだ?」
「問題ないと思います。商会のゼニスさんに連絡を入れればいいですか?」
「ん~俺から簡単に説明してから、アンソニに連絡入れるように言っておく。ついでにグリエルにも簡単に説明しておくわ」
「ありがとうございます。それで、シュウ様はこの後どうなさいますか?」
「あっちの街の様子見たら、ゼニスとグリエルに話をして、ディストピアでゆっくりするよ」
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