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第442話 ゴーストタウンで暴れた王族の結末
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「そういえば、あの王族どうなったんだろうな?」
ベッドの上に転がりながらブッ君をながめていたら、ダンジョンに行く前に追い返した王族が、どうなってるか気になったので、検索してみる事にした。
「お兄ちゃん、王族って何のこと?」
隣で寝転がりながら、お勉強をしていたネルから、そんな風に声をかけられた。近くにいた妻たちも、
「あれ? ネルたちには話してなかったっけ? ダンジョンに行く三週間前くらいだったかな? その時に、ゴーストタウンで騒いでた王族がいて、ゴーストタウンやディストピアを滅ぼしてやる! って息巻いてたやつがいて、処刑せずに国に帰らせたんだけど、そいつがどうなったかなって思ってね」
「ディストピアを滅ぼすの? シェリルちゃん! イリアちゃん! その国潰しに行こう!」
おっと、幼女たちが鼻息を荒くして作戦会議を始めてしまった。
「落ち着け」
三幼女の頭を軽く小突いて、作戦会議を中断させる。
「今検索したけど、国に着いたようだけど瀕死の状態で、牢屋の中に入ってるよ。城の中の会議室に高い役職の人間がいるから、会議でもしてるんじゃないか? よく考えて、ディストピアの周りには何がある? それにグレッグがあるんだよ? そこで撃退できるから、ここには来れないよ」
「な~んだ、それなら来た敵を倒せばいいんだね!」
「多分それもないと思うよ。グレッグに来る前に帝国があるからね、皇帝に一言呟けば潰してくれるさ」
「どうでもいい事なんだね、勉強の続きしよっか」
三幼女は俺の近くで勉強を始めた。土木部隊に志願した子たちには、タブレットを配布しようか? 手書きも出来るし便利に使えるんだよな。それにノートパソコンや収納の腕輪は、準備してあげようかな? ディストピアのために頑張ってもらうんだ、このくらいの前払いは贔屓にもならないよな。
準備するものをどんどん書き出していく、しばらくすると近くから寝息が聞こえてきた。かなり時間が経っていたようで、みんなが眠りについていたようだ。俺もそろそろ寝るかな。
目が覚めて、いい匂いに誘われて食堂へ入っていくと……
「「「「「シュウ様、おはようございます!!」」」」」
ん? ご主人様ではなく、シュウ様? と思って声のした方向を向いてみると、孤児院にいた子たちが並んでいた。メイド服を着ている所を見ると、シルキーたちの指導を受けている所なのだろうと判断した。
それにしても、「メイド訓練はすべての源になる!」と、熱弁するスカーレットの心境は、よくわからなかったが、色々覚えるためには勉強になる職種ではあるか? だとしても、スカーレットの指導は、生半可じゃないからな。頑張ってほしいものだ。
食事が終わったら、ちみっ子たちを呼んでもらう。
「みんな、引っ越しが終わって調子はどうだい?」
ここに話し出すが、全員ネガティブな発言は効かれない。一番多かったのが、孤児院のご飯も美味しかったのに、ここのご飯はもっと美味しい! と拳を握って熱弁する姿が印象的だった。やっぱり美味い飯は正義だよな。
「スカーレットの指導を受けたら、今度は魔法の勉強もしていくから、無理しないようにな」
全員が元気よく頷いているが、不穏なセリフが聞こえる……「倒れるまでは頑張らないでいいんだ」ってどんだけブラックな企業やねん!
君たちの年代なら、三食昼おやつ昼寝付きでも、ディストピアでは働かせないぞ。基本は成人してから、職に就くようにしているからな。子どもがいる家には、育児費を出しているしな。お金や食べ物のあるディストピアで、働かせるなんてナンセンスだ。
そう考えると俺の街、ディストピアってどれだけ金持ちなんだ?
グリエルに聞いた分には、これだけ福祉や医療にお金をかけているのに、財政的には真っ黒な程お金が増えて行ってるそうだ。兵士もそれなりの数いるはずなのに、何が原因でお金がそんなに増えているのやら? なんてグリエルに聞いてみたら、
「何言ってるんですか? ディストピアに兵士はいないじゃないですか、兵士と呼んでいる人たちは、全部シュウ様の直属の部下になってますよ。兵士だから街を守ってるのではなく、シュウ様の命令で街を守っているんです。そのお金は、シュウ様の懐から出ているんですが知らなかったのですか?」
なんて言われてしまった。いつの間に俺の個人的な兵士になったんだ? 首をかしげていると、
「自分もいつからか覚えていませんが、確か、シュウ様の奥様の誰かだったような。あぁ! ミリー様とリンド様の連名で、そういう形になりましたね。シュウ様からは、許可をもらったと言っていましたが?」
「そっか、あまり深く考えないで許可出したんだろうな。なら、そのままでいいな。俺の商会の売り上げが、やばい事になっているらしいし、消費しないとな。税で集まったお金は貯めて置けよ? 着服なんてしたら殺すからな? いつ必要になるか分からんからな。街の財政が厳しくなったら、必ず言えよ」
グリエルにそういうと、
「これだけ給金をもらっていて、着服する意味なんてないですよ。それと、前にも話しましたが、ディストピアでは、個人から税金はとっていませんよ。シュウ様がディストピアで行っている事業の売り上げから、関係者に給料を払い、残りの半分程を税金という形で使っています」
と言っていた。
税金はとってないとか言ってたな。まぁ、お金に関しては、正直今も増え続けているDPで、いくらでも召喚できるし何も気にするこたぁない!
何日か経過した時に、アラームが頭の中で鳴った。
何事かと思えば、マップ先生からのアラームだった。ダンジョンコアを掌握したときに増えた機能で、マーカーをつけた王族と言っていた奴が、灰色になっていたのでどうやら死んだようだ。このマーカー機能はいつ増えたか分かっていない。
マップ先生の情報を見ていると、その国の第一皇子が中心に何やら移動をしているようだ。周りにいる騎士たちもそれなりのレベルだったので、何か重要な話し合いがあるのだろう。嫡子が出向いて何かをするのだから、結構な大事なんだろうな。
何となく自称王族と言っていた馬鹿を、牢屋で多分拷問をしていたのだから、本当の王族はそこそこまともなのだろう……とかってに考えている。嫡子君がんばれ!
ベッドの上に転がりながらブッ君をながめていたら、ダンジョンに行く前に追い返した王族が、どうなってるか気になったので、検索してみる事にした。
「お兄ちゃん、王族って何のこと?」
隣で寝転がりながら、お勉強をしていたネルから、そんな風に声をかけられた。近くにいた妻たちも、
「あれ? ネルたちには話してなかったっけ? ダンジョンに行く三週間前くらいだったかな? その時に、ゴーストタウンで騒いでた王族がいて、ゴーストタウンやディストピアを滅ぼしてやる! って息巻いてたやつがいて、処刑せずに国に帰らせたんだけど、そいつがどうなったかなって思ってね」
「ディストピアを滅ぼすの? シェリルちゃん! イリアちゃん! その国潰しに行こう!」
おっと、幼女たちが鼻息を荒くして作戦会議を始めてしまった。
「落ち着け」
三幼女の頭を軽く小突いて、作戦会議を中断させる。
「今検索したけど、国に着いたようだけど瀕死の状態で、牢屋の中に入ってるよ。城の中の会議室に高い役職の人間がいるから、会議でもしてるんじゃないか? よく考えて、ディストピアの周りには何がある? それにグレッグがあるんだよ? そこで撃退できるから、ここには来れないよ」
「な~んだ、それなら来た敵を倒せばいいんだね!」
「多分それもないと思うよ。グレッグに来る前に帝国があるからね、皇帝に一言呟けば潰してくれるさ」
「どうでもいい事なんだね、勉強の続きしよっか」
三幼女は俺の近くで勉強を始めた。土木部隊に志願した子たちには、タブレットを配布しようか? 手書きも出来るし便利に使えるんだよな。それにノートパソコンや収納の腕輪は、準備してあげようかな? ディストピアのために頑張ってもらうんだ、このくらいの前払いは贔屓にもならないよな。
準備するものをどんどん書き出していく、しばらくすると近くから寝息が聞こえてきた。かなり時間が経っていたようで、みんなが眠りについていたようだ。俺もそろそろ寝るかな。
目が覚めて、いい匂いに誘われて食堂へ入っていくと……
「「「「「シュウ様、おはようございます!!」」」」」
ん? ご主人様ではなく、シュウ様? と思って声のした方向を向いてみると、孤児院にいた子たちが並んでいた。メイド服を着ている所を見ると、シルキーたちの指導を受けている所なのだろうと判断した。
それにしても、「メイド訓練はすべての源になる!」と、熱弁するスカーレットの心境は、よくわからなかったが、色々覚えるためには勉強になる職種ではあるか? だとしても、スカーレットの指導は、生半可じゃないからな。頑張ってほしいものだ。
食事が終わったら、ちみっ子たちを呼んでもらう。
「みんな、引っ越しが終わって調子はどうだい?」
ここに話し出すが、全員ネガティブな発言は効かれない。一番多かったのが、孤児院のご飯も美味しかったのに、ここのご飯はもっと美味しい! と拳を握って熱弁する姿が印象的だった。やっぱり美味い飯は正義だよな。
「スカーレットの指導を受けたら、今度は魔法の勉強もしていくから、無理しないようにな」
全員が元気よく頷いているが、不穏なセリフが聞こえる……「倒れるまでは頑張らないでいいんだ」ってどんだけブラックな企業やねん!
君たちの年代なら、三食昼おやつ昼寝付きでも、ディストピアでは働かせないぞ。基本は成人してから、職に就くようにしているからな。子どもがいる家には、育児費を出しているしな。お金や食べ物のあるディストピアで、働かせるなんてナンセンスだ。
そう考えると俺の街、ディストピアってどれだけ金持ちなんだ?
グリエルに聞いた分には、これだけ福祉や医療にお金をかけているのに、財政的には真っ黒な程お金が増えて行ってるそうだ。兵士もそれなりの数いるはずなのに、何が原因でお金がそんなに増えているのやら? なんてグリエルに聞いてみたら、
「何言ってるんですか? ディストピアに兵士はいないじゃないですか、兵士と呼んでいる人たちは、全部シュウ様の直属の部下になってますよ。兵士だから街を守ってるのではなく、シュウ様の命令で街を守っているんです。そのお金は、シュウ様の懐から出ているんですが知らなかったのですか?」
なんて言われてしまった。いつの間に俺の個人的な兵士になったんだ? 首をかしげていると、
「自分もいつからか覚えていませんが、確か、シュウ様の奥様の誰かだったような。あぁ! ミリー様とリンド様の連名で、そういう形になりましたね。シュウ様からは、許可をもらったと言っていましたが?」
「そっか、あまり深く考えないで許可出したんだろうな。なら、そのままでいいな。俺の商会の売り上げが、やばい事になっているらしいし、消費しないとな。税で集まったお金は貯めて置けよ? 着服なんてしたら殺すからな? いつ必要になるか分からんからな。街の財政が厳しくなったら、必ず言えよ」
グリエルにそういうと、
「これだけ給金をもらっていて、着服する意味なんてないですよ。それと、前にも話しましたが、ディストピアでは、個人から税金はとっていませんよ。シュウ様がディストピアで行っている事業の売り上げから、関係者に給料を払い、残りの半分程を税金という形で使っています」
と言っていた。
税金はとってないとか言ってたな。まぁ、お金に関しては、正直今も増え続けているDPで、いくらでも召喚できるし何も気にするこたぁない!
何日か経過した時に、アラームが頭の中で鳴った。
何事かと思えば、マップ先生からのアラームだった。ダンジョンコアを掌握したときに増えた機能で、マーカーをつけた王族と言っていた奴が、灰色になっていたのでどうやら死んだようだ。このマーカー機能はいつ増えたか分かっていない。
マップ先生の情報を見ていると、その国の第一皇子が中心に何やら移動をしているようだ。周りにいる騎士たちもそれなりのレベルだったので、何か重要な話し合いがあるのだろう。嫡子が出向いて何かをするのだから、結構な大事なんだろうな。
何となく自称王族と言っていた馬鹿を、牢屋で多分拷問をしていたのだから、本当の王族はそこそこまともなのだろう……とかってに考えている。嫡子君がんばれ!
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