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第437話 領主代行との顔合わせ
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領主館の襲撃が終わってから、二時間ほど過ぎた。奴隷にした奴らは、全員他の街へ売りに出発してもらった。商隊を雇ってスカルズとケモ耳三人娘を護衛につけている。
安くなってもいいので、隣町で全員売ってきてもらう予定だ。奴隷を運ぶのは、俺たちの馬車なのですぐに戻ってくるだろう。
ウォーホースは頭がいいので、俺たち以外の命令は聞かないから、盗まれる心配はないだろう。
ウォーホースには、隣町へ行って戻ってくるように指示を出してあり、御者が逃げるような仕草をしなければ、指示に従って動けばいいと言ってある。他にも判断に困ったら、護衛の誰かに指示を仰ぐように言ってある。賢い馬っていいよね。
色々しているうちに、ガリアとアンソニが到着した。
「シュウ様、また街をとられたんですね。グリエルと一緒にシュウ様なら、いずれ他の街も手に入れると思って、領主候補を育成しておいてよかったです。シュウ様なら国とか作ってしまいそうですけどね。アンソニ挨拶を」
「は、はい! シュウ様初めまして! アンソニと言います。ガリア様、グリエル様に拾って頂き、家族ともども救って頂きありがとうございました! 粉骨砕身頑張りますので、よろしくお願いします!」
「拾ったのは俺じゃないし、感謝するならガリアとグリエルにしておけ。俺はこいつらに自由裁量で、色々する権限を与えてるにすぎん。子どもたちはこっちにいると、ディストピアの学校に通えないよな?
行き来できる乗り物を作ってもいいけど、毎日往復に何時間もかけるのは馬鹿げてるから、映像だけのやり取りになるけど、授業には参加できるようにするよ。他にもしてほしいっていうことがあったら、直接言うか話し難いことがあるなら、ガリアとかグリエルに話して相談してくれ」
「いえ! 滅相もございません。私の子供のために高価なものを、準備してくださるだけで充分です。ディストピアの学校は、王都や皇都にある学校よりも、高い水準で学習を行っており、それを学ばせてもらうだけでも幸せでございます!」
「高い水準の勉強ができても、それを扱うのは人間だからな。元の世界では無駄に知識がある分、殺傷能力の高い武器や兵器が作られるから良し悪しだろうけどな。ディストピアで学んだ子どもたちが、正しく知識を使えるように色々勉強してもらってるんだ」
「シュウ様が言うと実感がありますね。非常識の塊みたいな人ですからね」
「ガリア、俺のどこらへんが非常識だ? この世界の事に関しては疎いけどな」
「そうでした。でもよく考えてください。一個人が国を相手取って喧嘩して勝てる、街一つを支配できる事がこの世界でもですが、元の世界でもできる人がいましたか? そこら辺を考えれば、明らかに非常識だと思いますが?」
「ん? そういわれると、確かに個人で国に勝ったという話は聞いた覚えがないな……よし! 気のせいだという事にしておこう!」
「フフ、シュウ様らしいですね。その非常識のおかげで、理不尽に奴隷落ちをした私達は助けられてきたので、その非常識は私達としては喜ばしい物ですけどね」
「あの……ガリア様、どうしてそこまでシュウ様とフレンドリーなのですか?」
俺と楽しそうに話しているガリアにアンソニが質問してきた。
「シュウ様は、敬われるのはあまり好きではないようで、特に初期に奴隷になった私たちは、こういう風に接してくれと事あるごとに言われていたのだよ。そのせいでと言いますか、そのおかげでと言いますか、どっちでもいいですね。そんな感じで今のような話し方になったんですよ」
「あってすぐにフレンドリーすぎるのはあれだけど、慣れたらやっぱりフレンドリーの方が良いよな。ただ街を作ったり、街をもらったりしただけだしな」
「街を作っただけ、街をもらっただけっていう言葉自体が非常識ですよ」
「非常識だけど、できちゃうだけの力があったから仕方がないよね! 俺からしたら、君たちの方が非常識だよ。俺から命令があったとはいえ、街の運営をしっかりしてくれているんだからね」
「そういいますが、シュウ様の治める街の運営は他の街に比べれば、手間なんてほとんどかかってませんよ。パソコンなる便利道具もありますし、税収に関する部分が特に楽ですからね。特にディストピアは税金すらとってませんからね。そういうと語弊がありますけどね」
「そんな風になってるのか、手書きに比べたら勝手に計算してくれるソフトの入ってるパソコンがあれば、だいぶ楽だよな。グレッグやミューズはどうなの?」
「あっちは、元々の文官たちの中で、まともなのをそのまま雇用して、ディストピアの人間を出向させているので、そこまで手間はかかっていませんね。特にカザマ商会の税金のお金で、街の人間からはとらないで済みますからね。
特に収入に対する税ではなく、消費税でしたか? あれは便利ですね。初めは反発がありましたが、収入に対する税金だと隠す人もいるし、計算も面倒でしたが、物を買う時に税金をかけておけば、お店から税金を回収するだけで済みますからね。その分お店の監視をしっかりしないといけないですが」
色々な話を聞かせてもらい、今回の街の状況を説明する。文官は全員真っ黒だったので、新しい人材が必要になると説明しておいた。ガリアはグリエルと連絡を取って、人員の調整を行っているようだ。
「そだ、ガリア、今さっき話した乗り物の件だけどどう思う?」
「どう思うと言われましても、想像がつかないのですが・・・」
「簡単に言ったら、大量に荷物や人を運べる馬車みたいなものかな?」
「そんなもの作れるんですか?」
「イメージしやすいように映像見せる方がいいな、ちょっと待ってて」
そういって電車や貨物列車のDVDを召喚し、ガリアとアンソニに見せる。目が飛び出るような顔をしているアンソニが印象的だった。
「シュウ様、本当にこのような事が可能なのですか?」
「この映像のままは難しいけど、魔法を使って作れば、これより性能の良い物を作ることができるよ。ここまで遠い都市を手中に収めたら必要かな? ってね。それに馬車と違ってメンテナンスフリーにするから、整備に時間はかからないさ」
「「…………」」
慣れてきたと思っていたガリアも、安全に大量に荷物を運べる電車は驚くようだった。
電車は全部クリエイトゴーレムで作って、車輪が魔核の力で回るようするつもりだ。普通の電車とは違って、貨物列車のコンテナを乗せるような部分まで作って、上に乗せるもので変化をつける予定だ。コンテナと客車の二種類だけだけどな。積み下ろしどうしようかな?
安くなってもいいので、隣町で全員売ってきてもらう予定だ。奴隷を運ぶのは、俺たちの馬車なのですぐに戻ってくるだろう。
ウォーホースは頭がいいので、俺たち以外の命令は聞かないから、盗まれる心配はないだろう。
ウォーホースには、隣町へ行って戻ってくるように指示を出してあり、御者が逃げるような仕草をしなければ、指示に従って動けばいいと言ってある。他にも判断に困ったら、護衛の誰かに指示を仰ぐように言ってある。賢い馬っていいよね。
色々しているうちに、ガリアとアンソニが到着した。
「シュウ様、また街をとられたんですね。グリエルと一緒にシュウ様なら、いずれ他の街も手に入れると思って、領主候補を育成しておいてよかったです。シュウ様なら国とか作ってしまいそうですけどね。アンソニ挨拶を」
「は、はい! シュウ様初めまして! アンソニと言います。ガリア様、グリエル様に拾って頂き、家族ともども救って頂きありがとうございました! 粉骨砕身頑張りますので、よろしくお願いします!」
「拾ったのは俺じゃないし、感謝するならガリアとグリエルにしておけ。俺はこいつらに自由裁量で、色々する権限を与えてるにすぎん。子どもたちはこっちにいると、ディストピアの学校に通えないよな?
行き来できる乗り物を作ってもいいけど、毎日往復に何時間もかけるのは馬鹿げてるから、映像だけのやり取りになるけど、授業には参加できるようにするよ。他にもしてほしいっていうことがあったら、直接言うか話し難いことがあるなら、ガリアとかグリエルに話して相談してくれ」
「いえ! 滅相もございません。私の子供のために高価なものを、準備してくださるだけで充分です。ディストピアの学校は、王都や皇都にある学校よりも、高い水準で学習を行っており、それを学ばせてもらうだけでも幸せでございます!」
「高い水準の勉強ができても、それを扱うのは人間だからな。元の世界では無駄に知識がある分、殺傷能力の高い武器や兵器が作られるから良し悪しだろうけどな。ディストピアで学んだ子どもたちが、正しく知識を使えるように色々勉強してもらってるんだ」
「シュウ様が言うと実感がありますね。非常識の塊みたいな人ですからね」
「ガリア、俺のどこらへんが非常識だ? この世界の事に関しては疎いけどな」
「そうでした。でもよく考えてください。一個人が国を相手取って喧嘩して勝てる、街一つを支配できる事がこの世界でもですが、元の世界でもできる人がいましたか? そこら辺を考えれば、明らかに非常識だと思いますが?」
「ん? そういわれると、確かに個人で国に勝ったという話は聞いた覚えがないな……よし! 気のせいだという事にしておこう!」
「フフ、シュウ様らしいですね。その非常識のおかげで、理不尽に奴隷落ちをした私達は助けられてきたので、その非常識は私達としては喜ばしい物ですけどね」
「あの……ガリア様、どうしてそこまでシュウ様とフレンドリーなのですか?」
俺と楽しそうに話しているガリアにアンソニが質問してきた。
「シュウ様は、敬われるのはあまり好きではないようで、特に初期に奴隷になった私たちは、こういう風に接してくれと事あるごとに言われていたのだよ。そのせいでと言いますか、そのおかげでと言いますか、どっちでもいいですね。そんな感じで今のような話し方になったんですよ」
「あってすぐにフレンドリーすぎるのはあれだけど、慣れたらやっぱりフレンドリーの方が良いよな。ただ街を作ったり、街をもらったりしただけだしな」
「街を作っただけ、街をもらっただけっていう言葉自体が非常識ですよ」
「非常識だけど、できちゃうだけの力があったから仕方がないよね! 俺からしたら、君たちの方が非常識だよ。俺から命令があったとはいえ、街の運営をしっかりしてくれているんだからね」
「そういいますが、シュウ様の治める街の運営は他の街に比べれば、手間なんてほとんどかかってませんよ。パソコンなる便利道具もありますし、税収に関する部分が特に楽ですからね。特にディストピアは税金すらとってませんからね。そういうと語弊がありますけどね」
「そんな風になってるのか、手書きに比べたら勝手に計算してくれるソフトの入ってるパソコンがあれば、だいぶ楽だよな。グレッグやミューズはどうなの?」
「あっちは、元々の文官たちの中で、まともなのをそのまま雇用して、ディストピアの人間を出向させているので、そこまで手間はかかっていませんね。特にカザマ商会の税金のお金で、街の人間からはとらないで済みますからね。
特に収入に対する税ではなく、消費税でしたか? あれは便利ですね。初めは反発がありましたが、収入に対する税金だと隠す人もいるし、計算も面倒でしたが、物を買う時に税金をかけておけば、お店から税金を回収するだけで済みますからね。その分お店の監視をしっかりしないといけないですが」
色々な話を聞かせてもらい、今回の街の状況を説明する。文官は全員真っ黒だったので、新しい人材が必要になると説明しておいた。ガリアはグリエルと連絡を取って、人員の調整を行っているようだ。
「そだ、ガリア、今さっき話した乗り物の件だけどどう思う?」
「どう思うと言われましても、想像がつかないのですが・・・」
「簡単に言ったら、大量に荷物や人を運べる馬車みたいなものかな?」
「そんなもの作れるんですか?」
「イメージしやすいように映像見せる方がいいな、ちょっと待ってて」
そういって電車や貨物列車のDVDを召喚し、ガリアとアンソニに見せる。目が飛び出るような顔をしているアンソニが印象的だった。
「シュウ様、本当にこのような事が可能なのですか?」
「この映像のままは難しいけど、魔法を使って作れば、これより性能の良い物を作ることができるよ。ここまで遠い都市を手中に収めたら必要かな? ってね。それに馬車と違ってメンテナンスフリーにするから、整備に時間はかからないさ」
「「…………」」
慣れてきたと思っていたガリアも、安全に大量に荷物を運べる電車は驚くようだった。
電車は全部クリエイトゴーレムで作って、車輪が魔核の力で回るようするつもりだ。普通の電車とは違って、貨物列車のコンテナを乗せるような部分まで作って、上に乗せるもので変化をつける予定だ。コンテナと客車の二種類だけだけどな。積み下ろしどうしようかな?
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