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第424話 亜竜登場
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三十九階への階段を下りていく。
「上二つのボス部屋とは、扉のつくりが違うな。高級感があふれ出てるけど、これってどうなんだ?」
俺だけでなく妻たち、ブラウニーたちも気付いていて、何とも言えない表情になっている。
「扉に日本語で『これ以上進まないでくれ』って書いてあって、リアクションに困るのだが……このダンジョンを作ったのが、日本人だという事が分かってしまったな。
そして脅しなのかご丁寧にボスが何かって、書いてあるのが何とも言えない。三十九階が亜竜で、四十階が龍って、日本人以外がここに来ても、わからねーからな!」
亜竜はワイバーンとかその程度のレベルなので、負ける事はまずないのだが……龍か、この情報が確かなら、Sランクの魔物がいるってことか。年長組がいないのが悔やまれるな。念のため俺は、タンク仕様でいくかな。武器は鈍器でいいかな?
全員の装備のチェックをして扉を進んでいく。
ん? あれって龍じゃないのか? 小説でよくある地龍みたいな見た目なのだが、体の周りを岩のような皮膚が覆っている、頑丈そうな感じだ。情報が間違ってなければ、こいつは亜竜ってことになるのだが。
「シュウ殿、あれ地龍モドキですな。正式な名前はたしか、グランドリザードとかいう名前だったはずです。ですが、亜竜と呼ばれるだけあって、戦闘能力は高いです。ワイバーンは空を飛ぶから討伐難度が高いですが、この地龍モドキは純粋に強く、討伐難度が確かワイバーンより上ですね」
ほほーそこまで強いのか、それはそれは楽しみだ。
戦闘後にだが、龍と竜の違いを聞いたところ、本物が龍で偽物というか見た目が似てたり、戦闘能力が高かったりというのが竜との事だった。
地龍モドキって、でかすぎねえか? トカゲのくせに全長十メートル近くあるんだが、それが三匹。普通の冒険者パーティーなら、絶望するレベルの魔物だよな。こんな閉鎖された空間で、逃げる場所がないとくれば、地竜モドキに有利すぎるもんな。
「呆けてる場合じゃないですぞ! シュウ殿、リリー、儂で一匹ずつこいつらを抑えます。リリー、シュウ殿、儂の順番でモドキどもを集中攻撃するんだ」
「あ~レイリー、俺は最後でいいぞ。一人でどこまで戦えるかやってみたい。不利そうだったら援軍を頼む」
「了解しました。みなさん、さっさと二体を片付けてしまいますよ!」
レイリーの指揮のもと、地龍モドキの殲滅へはしっていた。
「さーて、Aランク上位の魔物の強さをくらおうじゃないか!」
ちょっと調子に乗って1人で戦ってみる事にしたのだ。ただやるからには全力だ。速さよりは力が必要になってくる戦闘なので付与は土か火か・・・体を頑丈にするって意味では土なんだが、力だと火なんだよな。
「とりあえずやりますか、かかってこいや!」
地龍モドキに挑発をかけてヘイトを稼ぐ。他の地龍モドキとシンクロするのは困るので、距離をあけないとな。結構スピードが速いので雷付与を施してから一気に逃げる。ある程度距離が空いたところで……火付与を全身に施して、地竜モドキに相対する。
今の状態を簡単に説明すると、ちょっとした山が結構な速さで近付いてきている感じだろうか? これを的確に表現できる知識が俺にはなかった。
真正面から受け止めて、吹き飛ばない未来はないだろうな。真正面から受けるのは絶対だめだ。最低でもはじくか受け流すってところだろうか?
日本にいた時なら間違いなく逃げていたのに、上りに上がったステータスのせいで、逃げるや躱すではなく、はじくか受け流すの二つの選択肢が出てきてしまったのだ。
顔だけでも俺よりでかいな。これが本当に亜竜でAランクの魔物なのか? 大きいだけである程度は強くなるのに、フェンリルとかそう考えると、相当凄い魔物だったんだな。
頭を横にして、俺に食いつこうとしている地龍モドキの牙から逃れるように、右側へ動き火付与であげた力の上に肉体活性もフル稼働させ、全身に力を籠め盾で進行方向をそらすように顎を強打する。
硬く重い地龍モドキは、俺の攻撃を受け若干進行方向がそれたが、ダンジョンの床がその力に耐えきれず、えぐれてしまっていた。
これは拙いな、これじゃ盾の意味ねえな。力で押し切ってみたいと思ったが、今の装備では無理だと判断して、地龍モドキが俺を見失っている間に、盾と武器をしまってカエデが作ってくれた俺専用の、大薙刀を取り出す。
とにかく攻撃を避けて、体を削いでいくしかないよな。
「大型の敵を倒す際は、足を削るだったっけな? 機動力を奪うか」
地龍モドキは、俺の事を発見して咆哮をするが、結界で音を遮断する。あぶねえな、あんな近くで吠えられたら、耳が壊れるっての!
咆哮してから、俺に突っ込んできた。おっと? こいつって、これ以外の攻撃の仕方ないのか? 尻尾も短いから打撃には使えそうになかったし、噛みつきと重量だけの魔物とか? ワンチャン、手でのひっかきとかあるかな?
今度は全身に雷付与をして速度を上げる。
今回は武器の性能に頼りっきりになるが、Aランク上位のタフな魔物だったとしても、切り裂くことができるだろう。牙を避けて回り込み、肘らしき場所に刃を食い込ませる。
多少抵抗があったものの、さすがカエデの鍛えてくれた大薙刀だ。アダマンコーティングをしているとは言え、圧巻の切れ味だ。多少抵抗する地竜モドキも、すごいんだけどな。
「よっしよし、これなら時間かかるけど倒せるな。さぁ倒してやるから、かかってこいや!」
ノリノリで挑発をすると、若干地龍モドキがたじろいた。おい、お前! 亜竜とはいえ、竜の名称をもらってるのにおびえんなよ!
そんな姿を見てしまった俺は、若干キレてしまった。最強の一角と名高い龍ではないにしろ、それに近い存在として竜の名をもらっているのに。
この後は判りやすい結果だ。避けて足を切り付けてを繰り返して機動力を奪い、一本目の足を潰した後は逆の足を潰して、後ろ足を潰して終わり。時間にして三十分位は倒すのにかかってしまった。突っ込んできて避けてだったので、一回一回の攻撃の間隔が長かったんだよね。
戦闘が終わると、すでに戦闘が終わっていた他のメンバーが、俺に拍手をしてくれていた。やっぱり、俺一人で戦ったから最後になったのは、しょうがないよな。
「上二つのボス部屋とは、扉のつくりが違うな。高級感があふれ出てるけど、これってどうなんだ?」
俺だけでなく妻たち、ブラウニーたちも気付いていて、何とも言えない表情になっている。
「扉に日本語で『これ以上進まないでくれ』って書いてあって、リアクションに困るのだが……このダンジョンを作ったのが、日本人だという事が分かってしまったな。
そして脅しなのかご丁寧にボスが何かって、書いてあるのが何とも言えない。三十九階が亜竜で、四十階が龍って、日本人以外がここに来ても、わからねーからな!」
亜竜はワイバーンとかその程度のレベルなので、負ける事はまずないのだが……龍か、この情報が確かなら、Sランクの魔物がいるってことか。年長組がいないのが悔やまれるな。念のため俺は、タンク仕様でいくかな。武器は鈍器でいいかな?
全員の装備のチェックをして扉を進んでいく。
ん? あれって龍じゃないのか? 小説でよくある地龍みたいな見た目なのだが、体の周りを岩のような皮膚が覆っている、頑丈そうな感じだ。情報が間違ってなければ、こいつは亜竜ってことになるのだが。
「シュウ殿、あれ地龍モドキですな。正式な名前はたしか、グランドリザードとかいう名前だったはずです。ですが、亜竜と呼ばれるだけあって、戦闘能力は高いです。ワイバーンは空を飛ぶから討伐難度が高いですが、この地龍モドキは純粋に強く、討伐難度が確かワイバーンより上ですね」
ほほーそこまで強いのか、それはそれは楽しみだ。
戦闘後にだが、龍と竜の違いを聞いたところ、本物が龍で偽物というか見た目が似てたり、戦闘能力が高かったりというのが竜との事だった。
地龍モドキって、でかすぎねえか? トカゲのくせに全長十メートル近くあるんだが、それが三匹。普通の冒険者パーティーなら、絶望するレベルの魔物だよな。こんな閉鎖された空間で、逃げる場所がないとくれば、地竜モドキに有利すぎるもんな。
「呆けてる場合じゃないですぞ! シュウ殿、リリー、儂で一匹ずつこいつらを抑えます。リリー、シュウ殿、儂の順番でモドキどもを集中攻撃するんだ」
「あ~レイリー、俺は最後でいいぞ。一人でどこまで戦えるかやってみたい。不利そうだったら援軍を頼む」
「了解しました。みなさん、さっさと二体を片付けてしまいますよ!」
レイリーの指揮のもと、地龍モドキの殲滅へはしっていた。
「さーて、Aランク上位の魔物の強さをくらおうじゃないか!」
ちょっと調子に乗って1人で戦ってみる事にしたのだ。ただやるからには全力だ。速さよりは力が必要になってくる戦闘なので付与は土か火か・・・体を頑丈にするって意味では土なんだが、力だと火なんだよな。
「とりあえずやりますか、かかってこいや!」
地龍モドキに挑発をかけてヘイトを稼ぐ。他の地龍モドキとシンクロするのは困るので、距離をあけないとな。結構スピードが速いので雷付与を施してから一気に逃げる。ある程度距離が空いたところで……火付与を全身に施して、地竜モドキに相対する。
今の状態を簡単に説明すると、ちょっとした山が結構な速さで近付いてきている感じだろうか? これを的確に表現できる知識が俺にはなかった。
真正面から受け止めて、吹き飛ばない未来はないだろうな。真正面から受けるのは絶対だめだ。最低でもはじくか受け流すってところだろうか?
日本にいた時なら間違いなく逃げていたのに、上りに上がったステータスのせいで、逃げるや躱すではなく、はじくか受け流すの二つの選択肢が出てきてしまったのだ。
顔だけでも俺よりでかいな。これが本当に亜竜でAランクの魔物なのか? 大きいだけである程度は強くなるのに、フェンリルとかそう考えると、相当凄い魔物だったんだな。
頭を横にして、俺に食いつこうとしている地龍モドキの牙から逃れるように、右側へ動き火付与であげた力の上に肉体活性もフル稼働させ、全身に力を籠め盾で進行方向をそらすように顎を強打する。
硬く重い地龍モドキは、俺の攻撃を受け若干進行方向がそれたが、ダンジョンの床がその力に耐えきれず、えぐれてしまっていた。
これは拙いな、これじゃ盾の意味ねえな。力で押し切ってみたいと思ったが、今の装備では無理だと判断して、地龍モドキが俺を見失っている間に、盾と武器をしまってカエデが作ってくれた俺専用の、大薙刀を取り出す。
とにかく攻撃を避けて、体を削いでいくしかないよな。
「大型の敵を倒す際は、足を削るだったっけな? 機動力を奪うか」
地龍モドキは、俺の事を発見して咆哮をするが、結界で音を遮断する。あぶねえな、あんな近くで吠えられたら、耳が壊れるっての!
咆哮してから、俺に突っ込んできた。おっと? こいつって、これ以外の攻撃の仕方ないのか? 尻尾も短いから打撃には使えそうになかったし、噛みつきと重量だけの魔物とか? ワンチャン、手でのひっかきとかあるかな?
今度は全身に雷付与をして速度を上げる。
今回は武器の性能に頼りっきりになるが、Aランク上位のタフな魔物だったとしても、切り裂くことができるだろう。牙を避けて回り込み、肘らしき場所に刃を食い込ませる。
多少抵抗があったものの、さすがカエデの鍛えてくれた大薙刀だ。アダマンコーティングをしているとは言え、圧巻の切れ味だ。多少抵抗する地竜モドキも、すごいんだけどな。
「よっしよし、これなら時間かかるけど倒せるな。さぁ倒してやるから、かかってこいや!」
ノリノリで挑発をすると、若干地龍モドキがたじろいた。おい、お前! 亜竜とはいえ、竜の名称をもらってるのにおびえんなよ!
そんな姿を見てしまった俺は、若干キレてしまった。最強の一角と名高い龍ではないにしろ、それに近い存在として竜の名をもらっているのに。
この後は判りやすい結果だ。避けて足を切り付けてを繰り返して機動力を奪い、一本目の足を潰した後は逆の足を潰して、後ろ足を潰して終わり。時間にして三十分位は倒すのにかかってしまった。突っ込んできて避けてだったので、一回一回の攻撃の間隔が長かったんだよね。
戦闘が終わると、すでに戦闘が終わっていた他のメンバーが、俺に拍手をしてくれていた。やっぱり、俺一人で戦ったから最後になったのは、しょうがないよな。
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