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第275話 シュウsideっぽい
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『よし! 準備できてるわね! どんなダンジョンかは見てないけど、負けは許さないわよ!』
よし! じゃねえよ! わざわざダンジョン作ったんだからチョットは労えや!
『ん? 労ってほしいの? よく頑張った私の下僕よ!』
わかった。お前がそういうなら今からダンジョンコアまで直通通路作って速攻で負けるわ。天界? だかでせいぜい恥をかいてくれよ。
『ちょっと待ち無さ……待って下さい。それだと私の立場がちょっとまずい事になるのよね……お願いだからそれは止めてほしいなって思うんだ』
人にお願いする時にはどうするんだっけ?
『……シュウ様、今回のダンジョンバトルを本気で戦って下さい。よろしく、おねがい、します』
チビ神に『様』とか付けられたらサブいぼが出たわ! キモイわー! まぁそこまでお願いされちまったら、まともに戦ってやらんといかんよな。本当にしょうがねえ奴だな。
『キィィィィ! くやしいぃぃぃ! まともに戦ってもらわないと私の立場がないの、言いたくなかったのに言わされて、キモイって言われた。もうお嫁にいけない』
何年生きてるか知らんけど、それだけ生きて結婚できてないなら、元から結婚できないから安心しろ。
『ぐぅ……どうせ口で勝てないんだから、無視すればいいのよアリス! あいつは無視! 私は大丈夫。うん、問題ないわね。ふぅ、それじゃ相手のダンマスの準備も終わっているみたいだから開始するわよ? ではダンジョンバトル開始!』
チビ神の気合の入った宣言でダンジョンバトルが始まった。
開始と同時に俺のダンジョンに敵のダンマスの魔物が侵入してきた。逆に俺の魔物たちも敵のダンジョンに侵入していった。
一階は、魔物の一切いないトラップが大量においてあるフロアだ。
敵の技量にもよるが二日もあれば余裕で突破できるだろうと思っていたので、いいところまで来たら呼んでもらうように、スプリガンの皆様にお願いして敵のダンジョンの様子をうかがう。あれ? 敵のダンジョンって様子を見る方法ってなくないか!?
意気込んで観察しようと思っているのに、出鼻をくじかれた。分かるのは敵のダンジョンに侵入させたヘビーグリズリーとゴブリンたちがいる場所だけだ。
いるのが分かってもダンジョンの形は全くわからない、通った場所もマッピングされるわけでもなかった。せめて不思○なダ○ジョンみたいに通った場所は、マップに表示されるようになってれば状況をある程度理解できるのにな。
わらわら動いているのしかわからないから面白くないので、スプリガンの監視部屋に戻って様子をうかがった。ダンジョンバトルが始まってからおよそ三時間が経っていた。
「あ? ご主人様、ただいま敵の魔物の一陣が一階のトラップで全滅しました」
「マジか! まだ三時間しか経ってないのにトラップが全滅しちゃったのか。結構気合入れて作ったつもりなのにな。予想以上に強いダンマスだったのか、油断しすぎたな。レベルを上げたとしてもブラックウルフじゃ対抗しきれないか?」
「あのご主人様、『トラップが』ではなく、『トラップで』敵の魔物が全滅です」
「ん? 突破されたんじゃないのか? よかった。苦労して作ったんだから、もう少し楽しんでもらえたらって思ってたからな。それで何匹くらいが攻めてきてどんな感じで全滅したんだ?」
「およそ五十匹程度ですね。恐らく先遣隊みたいなものでしょう。攻めて来たのは亜人系の魔物が中心でした。大半はトラップにかかって死にましたが、二匹だけ、その……トラップにかかった仲間の二次被害で死にました」
「え? 二次被害でってそんなに周りに被害の出るトラップってあったっけ?」
「ご主人様がネタで作ったオイルまみれトラップです」
「あれで2次被害が出たんだな。まさかの戦果だな」
妻たちも何とも言えない空気をかもしだしていた。
この日は合計で三回の侵入があったが一階の二割程までしか、進行することはできなかったようだ。
俺の進行具合は、光点しかなかったからどこまで攻めたかわからんし! どこまで進んだかわからないとかもどかしすぎるだろ! 唯一分かるのは若干下に進んでいることくらいだ。
二日目も敵の魔物は俺のダンジョンの一階を突破することはできなかったようだ。
ビックリするほどトラップにハマって魔物の数が減っていくので、作成者としては嬉しいのだが、思ってた以上に攻めてくる魔物がポンコツなので単調になって面白くないのだ。面白い事があったら呼んでもらうように伝えて、妻たちと料理をし始めてしまったくらいだ。
俺の魔物たちは、順調に下に進んでいるようだがやっぱり、どれだけ進んだか、どんなところを進んだか、どんな敵を倒したかが全くわからない。
ダンジョンバトルって本当にチビ神共がダンジョン同士の戦いを楽しむものなんだな。魔物同士の戦い、魔物がダンジョンのトラップにひっかかる無様を楽しんでいるんだろうな。
そういう意味では趣旨にそってるんだろう。まぁ一つのダンジョンバトルをずっと見てるわけじゃなくて、複数のダンジョンバトルのいいところ取りをして楽しんでるんだろうしな。娯楽に付き合わせやがって! 俺たちが面白くねえんだよ!
三日目になると敵の魔物が変わった。俺と同じようにゴブリンを大量に投入してきたのだ。これによって三日目の俺のダンジョンの踏破距離が長くなっていた。それでも一度かかったトラップを完全に回避することができないようで、何度も同じトラップにかかることが多かった。
何というか、頭悪いなゴブリンって。でも、トラップの中には回数制限のある物も結構な数があるため、そういったトラップだと思い使用回数を稼いでたのかな?
俺の魔物達に若干の変化が見られた。前の二日間ではゴブリンの死亡が一桁だったのに対して、三日目はゴブリンが四十五匹も死んでしまったのだ。準備したゴブリンの数からすれば数パーセントの数なんだけどな。それでもこちらとしては大きな変化だったので、何があったのか話題は尽きなかった。
トラップによるものなのか、魔物によるものなのか、それとも別の要因なのか、色々な意見が飛び交った。でも調べる方法が無くて結局考えるのがばかばかしくなって、みんなでゲームを始めてしまったさ! 俺は悪くないと思う! すべてチビ神共がバトルの様子を見せないからだ。
四日、五日と過ぎていく。ゴブリンの倒される数が減ってきたが、問題なくダンジョンを侵攻しているようだった。相手の魔物は一階を攻略できる様子は全くないので、見るのも飽きてきた。あ、餃子が上手い。
そうなんだよな、妻たちと料理っていうといっぱいいるから全員で行うのが難しいので、みんなでワイワイできる餃子、シュウマイ、肉まん等を昨日一緒に作って、今は餃子を焼いて食べている所だ。カエデ・ミリー・リンドの三人は、おっさんみたいにグビグビとビールを飲んでプハーッと言って酒を楽しんでいた。
六日・七日とゴブリンの倒される数がまた増えて、何があったのか悩んでいたが、八日目唐突にダンジョンバトルが終わった……
「へっ!?」
よし! じゃねえよ! わざわざダンジョン作ったんだからチョットは労えや!
『ん? 労ってほしいの? よく頑張った私の下僕よ!』
わかった。お前がそういうなら今からダンジョンコアまで直通通路作って速攻で負けるわ。天界? だかでせいぜい恥をかいてくれよ。
『ちょっと待ち無さ……待って下さい。それだと私の立場がちょっとまずい事になるのよね……お願いだからそれは止めてほしいなって思うんだ』
人にお願いする時にはどうするんだっけ?
『……シュウ様、今回のダンジョンバトルを本気で戦って下さい。よろしく、おねがい、します』
チビ神に『様』とか付けられたらサブいぼが出たわ! キモイわー! まぁそこまでお願いされちまったら、まともに戦ってやらんといかんよな。本当にしょうがねえ奴だな。
『キィィィィ! くやしいぃぃぃ! まともに戦ってもらわないと私の立場がないの、言いたくなかったのに言わされて、キモイって言われた。もうお嫁にいけない』
何年生きてるか知らんけど、それだけ生きて結婚できてないなら、元から結婚できないから安心しろ。
『ぐぅ……どうせ口で勝てないんだから、無視すればいいのよアリス! あいつは無視! 私は大丈夫。うん、問題ないわね。ふぅ、それじゃ相手のダンマスの準備も終わっているみたいだから開始するわよ? ではダンジョンバトル開始!』
チビ神の気合の入った宣言でダンジョンバトルが始まった。
開始と同時に俺のダンジョンに敵のダンマスの魔物が侵入してきた。逆に俺の魔物たちも敵のダンジョンに侵入していった。
一階は、魔物の一切いないトラップが大量においてあるフロアだ。
敵の技量にもよるが二日もあれば余裕で突破できるだろうと思っていたので、いいところまで来たら呼んでもらうように、スプリガンの皆様にお願いして敵のダンジョンの様子をうかがう。あれ? 敵のダンジョンって様子を見る方法ってなくないか!?
意気込んで観察しようと思っているのに、出鼻をくじかれた。分かるのは敵のダンジョンに侵入させたヘビーグリズリーとゴブリンたちがいる場所だけだ。
いるのが分かってもダンジョンの形は全くわからない、通った場所もマッピングされるわけでもなかった。せめて不思○なダ○ジョンみたいに通った場所は、マップに表示されるようになってれば状況をある程度理解できるのにな。
わらわら動いているのしかわからないから面白くないので、スプリガンの監視部屋に戻って様子をうかがった。ダンジョンバトルが始まってからおよそ三時間が経っていた。
「あ? ご主人様、ただいま敵の魔物の一陣が一階のトラップで全滅しました」
「マジか! まだ三時間しか経ってないのにトラップが全滅しちゃったのか。結構気合入れて作ったつもりなのにな。予想以上に強いダンマスだったのか、油断しすぎたな。レベルを上げたとしてもブラックウルフじゃ対抗しきれないか?」
「あのご主人様、『トラップが』ではなく、『トラップで』敵の魔物が全滅です」
「ん? 突破されたんじゃないのか? よかった。苦労して作ったんだから、もう少し楽しんでもらえたらって思ってたからな。それで何匹くらいが攻めてきてどんな感じで全滅したんだ?」
「およそ五十匹程度ですね。恐らく先遣隊みたいなものでしょう。攻めて来たのは亜人系の魔物が中心でした。大半はトラップにかかって死にましたが、二匹だけ、その……トラップにかかった仲間の二次被害で死にました」
「え? 二次被害でってそんなに周りに被害の出るトラップってあったっけ?」
「ご主人様がネタで作ったオイルまみれトラップです」
「あれで2次被害が出たんだな。まさかの戦果だな」
妻たちも何とも言えない空気をかもしだしていた。
この日は合計で三回の侵入があったが一階の二割程までしか、進行することはできなかったようだ。
俺の進行具合は、光点しかなかったからどこまで攻めたかわからんし! どこまで進んだかわからないとかもどかしすぎるだろ! 唯一分かるのは若干下に進んでいることくらいだ。
二日目も敵の魔物は俺のダンジョンの一階を突破することはできなかったようだ。
ビックリするほどトラップにハマって魔物の数が減っていくので、作成者としては嬉しいのだが、思ってた以上に攻めてくる魔物がポンコツなので単調になって面白くないのだ。面白い事があったら呼んでもらうように伝えて、妻たちと料理をし始めてしまったくらいだ。
俺の魔物たちは、順調に下に進んでいるようだがやっぱり、どれだけ進んだか、どんなところを進んだか、どんな敵を倒したかが全くわからない。
ダンジョンバトルって本当にチビ神共がダンジョン同士の戦いを楽しむものなんだな。魔物同士の戦い、魔物がダンジョンのトラップにひっかかる無様を楽しんでいるんだろうな。
そういう意味では趣旨にそってるんだろう。まぁ一つのダンジョンバトルをずっと見てるわけじゃなくて、複数のダンジョンバトルのいいところ取りをして楽しんでるんだろうしな。娯楽に付き合わせやがって! 俺たちが面白くねえんだよ!
三日目になると敵の魔物が変わった。俺と同じようにゴブリンを大量に投入してきたのだ。これによって三日目の俺のダンジョンの踏破距離が長くなっていた。それでも一度かかったトラップを完全に回避することができないようで、何度も同じトラップにかかることが多かった。
何というか、頭悪いなゴブリンって。でも、トラップの中には回数制限のある物も結構な数があるため、そういったトラップだと思い使用回数を稼いでたのかな?
俺の魔物達に若干の変化が見られた。前の二日間ではゴブリンの死亡が一桁だったのに対して、三日目はゴブリンが四十五匹も死んでしまったのだ。準備したゴブリンの数からすれば数パーセントの数なんだけどな。それでもこちらとしては大きな変化だったので、何があったのか話題は尽きなかった。
トラップによるものなのか、魔物によるものなのか、それとも別の要因なのか、色々な意見が飛び交った。でも調べる方法が無くて結局考えるのがばかばかしくなって、みんなでゲームを始めてしまったさ! 俺は悪くないと思う! すべてチビ神共がバトルの様子を見せないからだ。
四日、五日と過ぎていく。ゴブリンの倒される数が減ってきたが、問題なくダンジョンを侵攻しているようだった。相手の魔物は一階を攻略できる様子は全くないので、見るのも飽きてきた。あ、餃子が上手い。
そうなんだよな、妻たちと料理っていうといっぱいいるから全員で行うのが難しいので、みんなでワイワイできる餃子、シュウマイ、肉まん等を昨日一緒に作って、今は餃子を焼いて食べている所だ。カエデ・ミリー・リンドの三人は、おっさんみたいにグビグビとビールを飲んでプハーッと言って酒を楽しんでいた。
六日・七日とゴブリンの倒される数がまた増えて、何があったのか悩んでいたが、八日目唐突にダンジョンバトルが終わった……
「へっ!?」
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