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第244話 ディストピアは今!
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新しい街は基本的な街の防衛線である堀と樹海に接する城壁、畑周りの堀、外とつなぐ橋、繋ぎの家としてゲルのようなテントを複数設置してお食事になった。
食料に関しては、安定するまではヴローツマインから運んでもらう事になっている。その内容は、俺たちの街から食糧等の余剰物資を運んでもらう形になっている。
こういう形をとったのは、人間を信用していない者たちが多くあつまる場所になるため、ヴローツマインの衛星都市のような扱いで庇護下に入るためだ。
原案はうちの首脳陣であるグリエルとガリア、老ドワーフたちからで、ヴローツマインの領主が了承してくれた。どちらの都市にも得になるようなことは殆どないが、俺からワイバーンの卵をさらに引き出すためにヴローツマインが色々頑張ってくれた形だ。
ヴローツマインから新しい街への地下通路は一応引いてある。ワイバーンによる空輸もあるが、常にそれに頼るわけにはいかない、との事でお願いされたものだ。
他にも新しい街へ大工仕事に出るメンバーには、神の雫の商品をテイクアウトして持っていけるようにしてほしいとの事で、持ち運び可能な商品や自分たちで調理できるような商品を、許可証のある人間にだけ購入可能にした。
何でこれを要請されたかといえば、これを餌に出張に行ってもらうのが比較的容易になるからだそうだ。ドワーフの酒とおつまみにかける情熱半端ねえ。
裏でそういうやり取りがされている中、俺たちは休暇に家族で旅行を楽しむような心境で、新しい街の予定地で作業をしながらみんなで遊んでいる。川の幅が十メートルと予想以上に広かったため川の半分まで橋を作りそこから跳ね橋状にした。
対岸に対で作っても壊された際を考えると危険が高いのでこういう形をとったのだ。跳ね橋は基本木製で角切りにした木材を組み合わせて幅五メートルの物を二つ作成する。跳ね上げた際の橋の下側は鉄を撃ち込んであり、防御をあげてある。
特に流れのはやい川でなく餌が豊富であるためか、かなり川魚が豊富であった。みんなで釣りをしたりして川魚を塩焼きや燻製にして食べてみたりしている。畑以外にも樹海に接しているため、樹海に入れるのであれば山菜のようなものや果実、魔物を倒せるのであればドロップ品でお肉などが食べられるであろう。
食料は豊富そうなので、ある程度軌道に乗ればこの街だけで問題なく食料は回るだろう。でも、塩や鉄などは近くに無いようでヴローツマインに依存しそうだ。
ちなみにヴローツマインの塩は岩塩なのだが、産出場所は知られておらず採取場所は不明となっているが、実際はヴローツマインの領主の城の地下にある塩専用ダンジョンから掘りだしているのだ。ここも俺が支配しているので、壊されることはまずなくなっている。
川をS字から9の字にしたのだが、水量も流れる速さも変わらず不思議な感じだ。全部ファンタジーのせいにしてもいいかな?
これで水に困ることもないし、衛生的にも問題ないだろう。ヴローツマインの保護下に入るのであれば、これ以上にいい立地条件はなかなかないだろう。二週間ほどかけてのんびり遊びながら壁や橋、ゲルに畑の土台まで作成しておいた。後はヴローツマインに任せておこう。
久しく帰っていなかったディストピアに帰ってきた。なんかね、家がいっぱい建ってた。少し街並みがある感じになっているのだ。といっても無秩序に立てているわけでは無く、統一された建築様式を老ドワーフが提案しそれに沿って造っているようだ。
他にも人数に合わせて作っているようだ。場所によって土地の値段が変わってくるので、自分たちにあった場所に早い者勝ちで建ててもらっているようだ。
まぁ早くこの街に来れた人たちの特権みたいなものだよな。奴隷の人たちも自分を買い戻す前に土地を買っているのも多いそうだ。土地買って自分買いなおして家を建てる流れが、最近のトレンドになっているようだ。
それにしても、みんな稼いでるんだな。買取りしてるうちらの財政は大丈夫なのだろうか? 報告がないのだから問題はないと思うのだが。
「シュウ君、今ギルドからの報告を受けたけど、かなりの収益になっているそうよ。特にこの街ではきちんとした需要をボードに張り出して、出る敵や採取ポイント等を周知しているようですね。
他の街でも需要を知らせるけど、ここ程徹底してないそうですからね。それに自分の身の丈に合ったものを選べる、ここの冒険者は有能ですね」
「儲かってるんだ。冒険者の質に関してはきちんと戦闘訓練と知識を詰め込んでから、ダンジョンに送り出してるからな。これで死んでしまうなら才能がないとしか言えないだろう。それに先輩にあたる冒険者に鼻っ柱を折ってもらっているから、無駄死にが減ってるんじゃないか?」
報告を受けていたミリーは、フレデリクでもこういう風だったら冒険者の死ぬ数が少なかったのにな……とつぶやいていた。ギルドの受付をしていたんだ、朝話してた人間が帰ってこなかったってことも多いのだろう。
そういえばミリーはギルドの受付嬢をしていた経験をいかして、冒険者ギルドの代表みたいなポジションについている。受付と代表の関係性はいまいちわからないが能力的には問題ないし、基本的な実務は違う人がやっているので、この街にいなくても特に問題がないようだ。
問題が無ければ帰ってきた時に連絡を受ける形になっているそうだ。
儲けの大半は植物ダンジョンの繊維類らしい。和紙もそうだが、スパイダーシルクなどの魔物からのドロップ品の繊維が、他の街で高値で売れるそうだ。しかもこの街では、生地に加工して衣服まで作成できる人が増えてきているため、かなりの儲けにつながっているようだ。
肉ダンジョンは、自分達が食べたいものを取りに行く形で余剰分を買取りをしてもらっているらしい。他にも農家と物々交換で野菜を手に入れる事もあるそうだ。うまく回っているようで何よりだ。
鉱山ダンジョンはもっぱらドワーフ共のたまり場になっているようだ。鉱石類はドワーフたちが自分で取りに行ってしまうので、今の所鉱石類は捨て値でしか売れないようだ。
海底ダンジョンでとれる物は自分たちの装備強化と加工品へ回されており、作ったものをカザマ商会で買い取ってこの街や他の街で売りに出しているみたいだ。
うむ、俺が何もしなくてもすべてがうまく回っている。俺いらなくね? って話をしたら首脳陣に大目玉をくらってしまった。俺という存在があるからこそすべてがうまく回っているのだと怒られてしまったのだ。まぁ今の状態でいいのであれば俺、に何も言う事はないんだけどな。みんな俺のために頑張ってくれ!
食料に関しては、安定するまではヴローツマインから運んでもらう事になっている。その内容は、俺たちの街から食糧等の余剰物資を運んでもらう形になっている。
こういう形をとったのは、人間を信用していない者たちが多くあつまる場所になるため、ヴローツマインの衛星都市のような扱いで庇護下に入るためだ。
原案はうちの首脳陣であるグリエルとガリア、老ドワーフたちからで、ヴローツマインの領主が了承してくれた。どちらの都市にも得になるようなことは殆どないが、俺からワイバーンの卵をさらに引き出すためにヴローツマインが色々頑張ってくれた形だ。
ヴローツマインから新しい街への地下通路は一応引いてある。ワイバーンによる空輸もあるが、常にそれに頼るわけにはいかない、との事でお願いされたものだ。
他にも新しい街へ大工仕事に出るメンバーには、神の雫の商品をテイクアウトして持っていけるようにしてほしいとの事で、持ち運び可能な商品や自分たちで調理できるような商品を、許可証のある人間にだけ購入可能にした。
何でこれを要請されたかといえば、これを餌に出張に行ってもらうのが比較的容易になるからだそうだ。ドワーフの酒とおつまみにかける情熱半端ねえ。
裏でそういうやり取りがされている中、俺たちは休暇に家族で旅行を楽しむような心境で、新しい街の予定地で作業をしながらみんなで遊んでいる。川の幅が十メートルと予想以上に広かったため川の半分まで橋を作りそこから跳ね橋状にした。
対岸に対で作っても壊された際を考えると危険が高いのでこういう形をとったのだ。跳ね橋は基本木製で角切りにした木材を組み合わせて幅五メートルの物を二つ作成する。跳ね上げた際の橋の下側は鉄を撃ち込んであり、防御をあげてある。
特に流れのはやい川でなく餌が豊富であるためか、かなり川魚が豊富であった。みんなで釣りをしたりして川魚を塩焼きや燻製にして食べてみたりしている。畑以外にも樹海に接しているため、樹海に入れるのであれば山菜のようなものや果実、魔物を倒せるのであればドロップ品でお肉などが食べられるであろう。
食料は豊富そうなので、ある程度軌道に乗ればこの街だけで問題なく食料は回るだろう。でも、塩や鉄などは近くに無いようでヴローツマインに依存しそうだ。
ちなみにヴローツマインの塩は岩塩なのだが、産出場所は知られておらず採取場所は不明となっているが、実際はヴローツマインの領主の城の地下にある塩専用ダンジョンから掘りだしているのだ。ここも俺が支配しているので、壊されることはまずなくなっている。
川をS字から9の字にしたのだが、水量も流れる速さも変わらず不思議な感じだ。全部ファンタジーのせいにしてもいいかな?
これで水に困ることもないし、衛生的にも問題ないだろう。ヴローツマインの保護下に入るのであれば、これ以上にいい立地条件はなかなかないだろう。二週間ほどかけてのんびり遊びながら壁や橋、ゲルに畑の土台まで作成しておいた。後はヴローツマインに任せておこう。
久しく帰っていなかったディストピアに帰ってきた。なんかね、家がいっぱい建ってた。少し街並みがある感じになっているのだ。といっても無秩序に立てているわけでは無く、統一された建築様式を老ドワーフが提案しそれに沿って造っているようだ。
他にも人数に合わせて作っているようだ。場所によって土地の値段が変わってくるので、自分たちにあった場所に早い者勝ちで建ててもらっているようだ。
まぁ早くこの街に来れた人たちの特権みたいなものだよな。奴隷の人たちも自分を買い戻す前に土地を買っているのも多いそうだ。土地買って自分買いなおして家を建てる流れが、最近のトレンドになっているようだ。
それにしても、みんな稼いでるんだな。買取りしてるうちらの財政は大丈夫なのだろうか? 報告がないのだから問題はないと思うのだが。
「シュウ君、今ギルドからの報告を受けたけど、かなりの収益になっているそうよ。特にこの街ではきちんとした需要をボードに張り出して、出る敵や採取ポイント等を周知しているようですね。
他の街でも需要を知らせるけど、ここ程徹底してないそうですからね。それに自分の身の丈に合ったものを選べる、ここの冒険者は有能ですね」
「儲かってるんだ。冒険者の質に関してはきちんと戦闘訓練と知識を詰め込んでから、ダンジョンに送り出してるからな。これで死んでしまうなら才能がないとしか言えないだろう。それに先輩にあたる冒険者に鼻っ柱を折ってもらっているから、無駄死にが減ってるんじゃないか?」
報告を受けていたミリーは、フレデリクでもこういう風だったら冒険者の死ぬ数が少なかったのにな……とつぶやいていた。ギルドの受付をしていたんだ、朝話してた人間が帰ってこなかったってことも多いのだろう。
そういえばミリーはギルドの受付嬢をしていた経験をいかして、冒険者ギルドの代表みたいなポジションについている。受付と代表の関係性はいまいちわからないが能力的には問題ないし、基本的な実務は違う人がやっているので、この街にいなくても特に問題がないようだ。
問題が無ければ帰ってきた時に連絡を受ける形になっているそうだ。
儲けの大半は植物ダンジョンの繊維類らしい。和紙もそうだが、スパイダーシルクなどの魔物からのドロップ品の繊維が、他の街で高値で売れるそうだ。しかもこの街では、生地に加工して衣服まで作成できる人が増えてきているため、かなりの儲けにつながっているようだ。
肉ダンジョンは、自分達が食べたいものを取りに行く形で余剰分を買取りをしてもらっているらしい。他にも農家と物々交換で野菜を手に入れる事もあるそうだ。うまく回っているようで何よりだ。
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海底ダンジョンでとれる物は自分たちの装備強化と加工品へ回されており、作ったものをカザマ商会で買い取ってこの街や他の街で売りに出しているみたいだ。
うむ、俺が何もしなくてもすべてがうまく回っている。俺いらなくね? って話をしたら首脳陣に大目玉をくらってしまった。俺という存在があるからこそすべてがうまく回っているのだと怒られてしまったのだ。まぁ今の状態でいいのであれば俺、に何も言う事はないんだけどな。みんな俺のために頑張ってくれ!
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