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第173話 意外な訪問者
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今日のおやつは餡子を使ったお菓子は、たい焼き、今川焼、おはぎ、地球であまり食べなかったけど好きだったんだよな。たい焼きや今川焼は、外がカリッと中がもっちり! 考えただけでよだれが垂れそうだ。
餡子には濃い緑茶がよく合うと思うんだ! 冬を過ぎたので熱いのよりは冷たいのが好みだから、俺は冷たいのを頼んでいた。
目の前では、ブラウニーたちが職人か! という感じで焼いている。おはぎは熟練のおばちゃんか! というほどの手際の良さだ。ブラウニーってちょっといたずら好きだけど、本当に万能な家精霊だな。意外な事にスプリガンのみんなは、甘いものが好きなようだ。
お酒も好きなようで、見張り番以外は交代で楽しんでいるらしい。君たちには頑張ってもらっているから、存分に楽しんでもらいたいとこだ。監視部屋にブラウニーを派遣するか?
そして意外過ぎる事実が判明した。スプリガンの皆さんは全員が女の子だったのだ。ドワーフのロリとショタを除いた見分けのつかない男女もびっくりなほどわからなかった。
女の子だから甘いものが好きなのだろうか? 他にも、スプリガンは大きくなると男女がわかるようだ。小さい時は全く見分けがつかないのだ。どうせならロリっぽい方が女の子的にはいいんじゃないかと思ったが、精霊にはその辺は関係ないようだ。
餡子の出来はかなり良かったと思ったのだが、シルキーたちには不満の出来だったらしい。どうやら餡子を作るときに使った砂糖に問題があるようで、色々試行錯誤してみるとのことだった。その内砂糖まで自分たちで作りそうだな。和三盆とか……
乙女たち? は、甘いお菓子やスウィーツ談義に花を咲かせていた。俺は満足したので趣味部屋に向かう。今日のお目付け役のシェリル・イリア・ネルの三幼女で、甘いおやつを名残惜しそうに見ていたため、一部包んでもらい持っていくことにした。
俺を合わせて四人いるので、久々に一狩り行ってみよう。最近始めたばかりのネルもシェリルとイリアと一緒に頑張っているようだ。
最近召喚リストに載った、オンラインゲームのサーバーと管理システムを召喚してできる環境を整えようかな? さすがに今の大部屋でオンラインゲームは微妙なので、高性能のPCをネットカフェみたいなブースにしておこうかな?
数日たった昼食後、突然アラームが鳴った。
「んあ? このアラームなんだ?」
「ご主人様、ご存じありませんか? 四大精霊様とシルクちゃん、ツィード君達が相談して、この街の防衛機能として、街の外一定距離まで敵性体が接近すると警報が鳴るシステムを導入したんですよ」
うん、初耳だ。でも、グッジョブなんだぜ! 人が増える前に気付いてくれて助かったわ。今のメンバーなら被害もなく倒せると思うけど、人が増えてから……特に街の中に入られてしまったら、確実に建物には被害が出てしまっただろう。いい仕事したとしか言えないな。
「で、何が来てるんだ? わかるのか?」
「敵性体がいる事しか警報ではわかりませんね。でもマップ先生がありますので、何がいるかわかると思いますよ?」
「それもそうか、警報で知らせてマップ先生で確認の流れか……ん? 鬼人か? 鬼人族と一緒だと思ってたら違うのか? どっちが強いんだろ? ミリー知ってる?」
「すいません。鬼人族の名前は聞いたことがありますが、樹海だったり人の足の届かないところにいる魔物なので情報がありません。強いってこと以外はわかっていないのです」
「とりあえず、二十ほどだな。どれほどの強さかわかっていないから、みんなでお出迎えをしようじゃないか。総員戦闘準備、一番近い北門に二十分後に集合」
俺は部屋に戻り、戦闘服に着替えて北門へ向かう。俺の左右にクロとギン、頭の上にニコ、肩の上にコウ、前にハクとソウがいる。ニコはともかくコウ、お前は俺の事守る気全然ないだろ?
ん? 俺も時間をかけたつもりないけど、もう全員そろってるな。なんでだ? ピーチが前に出てきた。
「ご主人様、総員戦闘準備終わっています。いつでも出撃可能です。ご指示を」
何かかたっ苦しいな、何か軍隊チックな感じのかたさ? がある気がする。
「えっと敵性体は北門からおよそ五キロメートルの処で動きが止まっているかな? 一気に距離を詰めて敵を捕捉したら様子見をしよう。どの程度の強さがあるかわからないから無理に手を出さないように!」
三十分も経たない時間で視認できる場所まで移動した。その姿を視認しておどろいた。無線機を通してみんなに問いかける。
「えっと、みんな見えてるよね? どう思う?」
全員が全員何とも言い難い返事をしてきた。そりゃそうだよな、どう見ても人に見えるんだよな。なんていうのかな? 普通の人間の額に角がチョコンと生えているだけなんだよね。
今まで亜人タイプの魔物をたくさん召喚してきたけど、人間と同じ見た目の亜人はいなかったんだよな。人間の見た目に近い精霊だって、見た目が近いだけでどんなにごまかしても人間に見えないのだ。
「周りを囲んでいる者たちに警告する。俺たちを襲うのなら手加減はできない」
言葉が話せるのか……
「襲うかはそちらの返答次第だ。ここから先に俺たちの街がある。そこを脅かすのであれば俺たちも全力をもって対処しなければいけない。何の用があってこの先へ来ようとしている?」
「街があるのか!? 一年前には無かったはずなのに、あいつらの言っていたことは本当だったのか。問題がなければ、何であそこに街を作ったか聞かせていただけないだろうか?」
「教えたところで何も問題はないから答えよう。人間の国で面倒ごとに巻き込まれて国家反逆罪になったから樹海に逃げてきた。ここなら来ることも容易じゃないからな」
「そうか……人間の国から出てきたのか。我々と同じ道を歩んでいるのか」
「ん? 我々と同じ? もしよければそちらの事情を教えてもらってもいいか?」
鬼人の青年が事情を話してくれた。
鬼人はかつて人間の国で行われていた実験の生き残りたちと子どもだと。鬼人族と人間のハーフ、魔物と人間の混血という事だ。
どこかの貴族が自分の騎士団を強くするために魔物を利用して、奴隷の母親を無理やりに孕ませて、それを産ませていたとのこと。計画は半分成功したが、失敗に気付かず傲慢な貴族は反逆にあい一族全員が皆殺しにあったようだ。
その国は、バリス聖国。獣人排斥に力を入れだしたのもこのころとの事だった。魔物と人間の混血を自分たちで作って皆殺しになったから、獣人まで迫害するようになったとかあほ過ぎる。全部お前らのせいじゃねえか! これは一度滅ぼすべきかな。
樹海は生きるためには非常に厳しい環境で、二〇〇年以上かけて場所を探していたが見つからず、小さな町を作っては移動するを繰り返していたそうだ。街をみつけたと情報を聞いたためここに偵察に来たようだ。
魔物とのハーフとはいえ、魔石がないので人間種という事だ。鬼人の街はおよそ四〇〇人程とのことだ。恐らく鬼人の町の人も庇護下に入りたいというと思うので、説得してきたら庇護下に入って住人にしてほしいとのことだ。
特に問題があるわけではないので、受け入れることを了承した。樹海に住んでいるのでそれなりの戦力になるとのことだ。うむ、個別の戦力がどんどん増えるのう。
会議室のメンバーにはなんて伝えるか? まぁ、無理だったとしても新しく鬼人の住める場所を作ってやればいいか? 最悪ダンジョン農園に移住してもらってもいいし大丈夫だろう。
それにしても、オークやゴブリンは一〇〇パーセント、自分と同じ種族の子どもができるのに、鬼人族は違うのか? それとも特別な処置でもしたのか? 分からないことは多いな。
餡子には濃い緑茶がよく合うと思うんだ! 冬を過ぎたので熱いのよりは冷たいのが好みだから、俺は冷たいのを頼んでいた。
目の前では、ブラウニーたちが職人か! という感じで焼いている。おはぎは熟練のおばちゃんか! というほどの手際の良さだ。ブラウニーってちょっといたずら好きだけど、本当に万能な家精霊だな。意外な事にスプリガンのみんなは、甘いものが好きなようだ。
お酒も好きなようで、見張り番以外は交代で楽しんでいるらしい。君たちには頑張ってもらっているから、存分に楽しんでもらいたいとこだ。監視部屋にブラウニーを派遣するか?
そして意外過ぎる事実が判明した。スプリガンの皆さんは全員が女の子だったのだ。ドワーフのロリとショタを除いた見分けのつかない男女もびっくりなほどわからなかった。
女の子だから甘いものが好きなのだろうか? 他にも、スプリガンは大きくなると男女がわかるようだ。小さい時は全く見分けがつかないのだ。どうせならロリっぽい方が女の子的にはいいんじゃないかと思ったが、精霊にはその辺は関係ないようだ。
餡子の出来はかなり良かったと思ったのだが、シルキーたちには不満の出来だったらしい。どうやら餡子を作るときに使った砂糖に問題があるようで、色々試行錯誤してみるとのことだった。その内砂糖まで自分たちで作りそうだな。和三盆とか……
乙女たち? は、甘いお菓子やスウィーツ談義に花を咲かせていた。俺は満足したので趣味部屋に向かう。今日のお目付け役のシェリル・イリア・ネルの三幼女で、甘いおやつを名残惜しそうに見ていたため、一部包んでもらい持っていくことにした。
俺を合わせて四人いるので、久々に一狩り行ってみよう。最近始めたばかりのネルもシェリルとイリアと一緒に頑張っているようだ。
最近召喚リストに載った、オンラインゲームのサーバーと管理システムを召喚してできる環境を整えようかな? さすがに今の大部屋でオンラインゲームは微妙なので、高性能のPCをネットカフェみたいなブースにしておこうかな?
数日たった昼食後、突然アラームが鳴った。
「んあ? このアラームなんだ?」
「ご主人様、ご存じありませんか? 四大精霊様とシルクちゃん、ツィード君達が相談して、この街の防衛機能として、街の外一定距離まで敵性体が接近すると警報が鳴るシステムを導入したんですよ」
うん、初耳だ。でも、グッジョブなんだぜ! 人が増える前に気付いてくれて助かったわ。今のメンバーなら被害もなく倒せると思うけど、人が増えてから……特に街の中に入られてしまったら、確実に建物には被害が出てしまっただろう。いい仕事したとしか言えないな。
「で、何が来てるんだ? わかるのか?」
「敵性体がいる事しか警報ではわかりませんね。でもマップ先生がありますので、何がいるかわかると思いますよ?」
「それもそうか、警報で知らせてマップ先生で確認の流れか……ん? 鬼人か? 鬼人族と一緒だと思ってたら違うのか? どっちが強いんだろ? ミリー知ってる?」
「すいません。鬼人族の名前は聞いたことがありますが、樹海だったり人の足の届かないところにいる魔物なので情報がありません。強いってこと以外はわかっていないのです」
「とりあえず、二十ほどだな。どれほどの強さかわかっていないから、みんなでお出迎えをしようじゃないか。総員戦闘準備、一番近い北門に二十分後に集合」
俺は部屋に戻り、戦闘服に着替えて北門へ向かう。俺の左右にクロとギン、頭の上にニコ、肩の上にコウ、前にハクとソウがいる。ニコはともかくコウ、お前は俺の事守る気全然ないだろ?
ん? 俺も時間をかけたつもりないけど、もう全員そろってるな。なんでだ? ピーチが前に出てきた。
「ご主人様、総員戦闘準備終わっています。いつでも出撃可能です。ご指示を」
何かかたっ苦しいな、何か軍隊チックな感じのかたさ? がある気がする。
「えっと敵性体は北門からおよそ五キロメートルの処で動きが止まっているかな? 一気に距離を詰めて敵を捕捉したら様子見をしよう。どの程度の強さがあるかわからないから無理に手を出さないように!」
三十分も経たない時間で視認できる場所まで移動した。その姿を視認しておどろいた。無線機を通してみんなに問いかける。
「えっと、みんな見えてるよね? どう思う?」
全員が全員何とも言い難い返事をしてきた。そりゃそうだよな、どう見ても人に見えるんだよな。なんていうのかな? 普通の人間の額に角がチョコンと生えているだけなんだよね。
今まで亜人タイプの魔物をたくさん召喚してきたけど、人間と同じ見た目の亜人はいなかったんだよな。人間の見た目に近い精霊だって、見た目が近いだけでどんなにごまかしても人間に見えないのだ。
「周りを囲んでいる者たちに警告する。俺たちを襲うのなら手加減はできない」
言葉が話せるのか……
「襲うかはそちらの返答次第だ。ここから先に俺たちの街がある。そこを脅かすのであれば俺たちも全力をもって対処しなければいけない。何の用があってこの先へ来ようとしている?」
「街があるのか!? 一年前には無かったはずなのに、あいつらの言っていたことは本当だったのか。問題がなければ、何であそこに街を作ったか聞かせていただけないだろうか?」
「教えたところで何も問題はないから答えよう。人間の国で面倒ごとに巻き込まれて国家反逆罪になったから樹海に逃げてきた。ここなら来ることも容易じゃないからな」
「そうか……人間の国から出てきたのか。我々と同じ道を歩んでいるのか」
「ん? 我々と同じ? もしよければそちらの事情を教えてもらってもいいか?」
鬼人の青年が事情を話してくれた。
鬼人はかつて人間の国で行われていた実験の生き残りたちと子どもだと。鬼人族と人間のハーフ、魔物と人間の混血という事だ。
どこかの貴族が自分の騎士団を強くするために魔物を利用して、奴隷の母親を無理やりに孕ませて、それを産ませていたとのこと。計画は半分成功したが、失敗に気付かず傲慢な貴族は反逆にあい一族全員が皆殺しにあったようだ。
その国は、バリス聖国。獣人排斥に力を入れだしたのもこのころとの事だった。魔物と人間の混血を自分たちで作って皆殺しになったから、獣人まで迫害するようになったとかあほ過ぎる。全部お前らのせいじゃねえか! これは一度滅ぼすべきかな。
樹海は生きるためには非常に厳しい環境で、二〇〇年以上かけて場所を探していたが見つからず、小さな町を作っては移動するを繰り返していたそうだ。街をみつけたと情報を聞いたためここに偵察に来たようだ。
魔物とのハーフとはいえ、魔石がないので人間種という事だ。鬼人の街はおよそ四〇〇人程とのことだ。恐らく鬼人の町の人も庇護下に入りたいというと思うので、説得してきたら庇護下に入って住人にしてほしいとのことだ。
特に問題があるわけではないので、受け入れることを了承した。樹海に住んでいるのでそれなりの戦力になるとのことだ。うむ、個別の戦力がどんどん増えるのう。
会議室のメンバーにはなんて伝えるか? まぁ、無理だったとしても新しく鬼人の住める場所を作ってやればいいか? 最悪ダンジョン農園に移住してもらってもいいし大丈夫だろう。
それにしても、オークやゴブリンは一〇〇パーセント、自分と同じ種族の子どもができるのに、鬼人族は違うのか? それとも特別な処置でもしたのか? 分からないことは多いな。
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