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第100話 改革準備
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家に帰ってきた俺は、趣味部屋にこもることを伝えて、そそくさと部屋へ向かう。
では趣味部屋に戻ってきた俺のすることと言えば、フレデリクの街とリーファスの街の開拓計画の作成だ。こっちに来た頃は目立たない様に生活するつもりだったけど、今となっては自重する意味もないのでがっつりいくつもりである。
もしみんなが危険になるのなら、ダンジョンを使って逃がすことができるわけだし、マップ先生のおかげで先手は取れるので逃げるのも簡単だろう。
まずは召喚リストのウィンドウを出して、タワー型のデスクトップのパソコンを選択する。現状で考えうるハイスペックのパソコンにして、四十二型のディスプレイを召喚する。
一緒にCADのソフトも召喚して、初期設定が終わった後にインストールをする。CADって言ってわからない人も多いと思うので簡単に教えよう! コンピューターを使った設計支援のソフトだ。
今回は設計というよりは、娘たちにも見て分かりやすいように、簡単な街のモデルを作ってどういう風に開拓するかを教えるために使うのだ。
街のデータはマップ先生から簡単に引き出せるので、それなりに時間はかかるけど街のデータを作るのにそれほど苦労はなかった。街の下に下水道を掘るわけで、きちんとハードニング等で強化しておかないと陥没とかが起きてしまうので注意が必要だろう。そこらへんはメモにまとめておくか。
まず、太いメイン道路の下に下水を掘って、同心円状に穴を掘れば大体の場所には問題なく下水を通すことができるかな? 正確では無いが簡単に設計してみる。
設計した結果、大失敗だった。あれほど前の世界と違う事を注意しろと言ったのに、上水がある前提の設計をしてしまっていたのだ。しばらく悩んで解決策を思いついた!
俺の通ってた中学校は古く、築七十年を超える木造建築で、トイレは汲み取り式のぼっとん便所だったのを思い出した。トイレの下が全部排泄物の溜まる空洞だったのだ。
だけど、街の下を全部空洞にするとなると、いくらハードニング等をかけても流石に陥没はしてしまうだろうから、一定間隔毎に柱があれば問題ないだろうか? 対策はこれでいいだろう。
ちなみにダンマスの力でダンジョンとして作れば、と言っている娘たちがいましたが、俺がいなくても土魔法の使える人間がいれば、作成できることが大切なのだ!
将来この設備を作るのに、俺たちがいないと作れないなんてことになれば、めんどくさいでしょ? と言ったら納得してくれた。この世界の人間が、そこまで衛生面に気を使うかは不明だが……
地下の空洞を掘って、スライムをどこかから連れてくれば異世界式下水が完成する。スライムがいなくても、犯罪奴隷とかを働かせてもいいだろう。町中を歩いてきれいにするよりは、簡単だろう。全員が排泄をトイレでしてくれる前提だが。
色々作業をしていると、年少組がみんなで遊びに来た。
「ご主人様~遊びに来たの! お邪魔してもいいですか?」
「もちろんいいよ、でもその前にちょっと俺のお話聞いてもらっていいかな?」
娘達が口々に何? いいよ! と言って俺の近くに寄ってくる。四十二型の液晶で見せてもよかったが、ここは趣味部屋として改装に改装を重ねた特別な部屋なのだ。何を使うかと言えば、部屋を暗くして業務用のプロジェクターの出番だ!
このプロジェクターは、アニメや映画を見るために召喚した逸品だ。もちろん音にもこだわるために、よく分かっていないけどサウンドシステムを導入している。今回は映像だけなので出番はないけどな。
CADで作った街を見せて、その地下に魔法で空間を作ってそこにスライムを配置して、排泄物を処理する仕組みをわかりやすく頑張って説明した。
そのかいあって、みんなこのシステム自体は何となく理解してくれた。CADを使った街のモデルを作ったから、何とか理解してもらえたと思う。ソフィーは理解したようだったが、首をかしげていた。何が疑問なのか聞くと、
「ご主人様、街の下に穴を掘るのは解りました。でも、街にある井戸も穴掘って使ってるけどぶつからないですか?」
しまった。川の水をつかってる場所もあるけど、口に入るものはすべて井戸から汲んでいた気がする。井戸より深い位置に作って対応するか?ぼっとん便所だと子供が落ちないようにしないといけないしな。
穴掘る時に家の中に入れてもらわないといけないから、その時に土魔法+ハードニングの合わせ技で、日本で作られた革命の便座風なものを作ればいっか。トイレには蓋をするようにして、掃除するときは水を流してブラシの様なものでこすれば終わり。
表面をつるつるにするイメージで作れば、トイレとして問題なく使えるよね? お金がある人は、陶器屋・焼き物屋にトイレの形のものを作ってもらえば、差別化ができて仕事が増えるからいいんじゃないか?
「ソフィー、俺の見落としてたところに気付いてくれてありがとな。井戸の深さよりもっと深いところに空間を作ろう。そうすれば井戸に影響なくできるね。みんなに聞いてもらってよかった。
他の娘たちにもきいてもらったら、何か他にも見落としてたことが見つかるかもしれないな。みんなありがとね、後は自由にしていいよ。個室もちょっとバージョンアップしてるから期待しといて。食事前には食堂に集まるようにね」
この時気付いていなかったが、街の下に空間を作ると、井戸が枯れてしまうことがあるのだ。結局、水の出る魔道具で対応することとなった。
年少組のみんなは元気な声で返事をして、自分の部屋に割り振られた部屋に向かう。ちなみに今の趣味部屋には、個室のようなものが沢山ある。イメージするなら漫画喫茶の広めの防音個室だろう。
もちろん、みんなが集まってゲームする部屋として四人部屋、約八畳程の部屋に一〇〇型のテレビと音響設備、ソファー等が用意されている部屋もある。
みんなも慣れてきたようで、がっつり改装している。反省も後悔もしてない!
年長組と年中組の様子をうかがうと、ダンジョン農園の仕事も夕食の準備も終わっているようなので、年少組に説明したように、CADをつかった説明をする。年少組よりは理解力が高いためか、すんなりと理解してもらえた。
何か見落としが無いか考えてもらったが、今のところ見落としはないようだ。まぁ実際作ってみてわかることもあるだろうから、そうなったらその時に考えよう。
街の中の改革はこの程度でいいだろう。街の外の畑について説明するために、遊んでいた年少組の娘たちも呼び寄せる。ぶーぶーいうかと思ったが、特に文句もなくすんなり集まってくれた。俺だったら絶対文句言うのにな、素直ないい娘たちだな。
畑や水田、水路の説明をして野生の動物や魔物、盗賊対策に壁を作る予定なのを伝えると、下水の時とは違いこちらは簡単な説明で理解してもらえた。自分たちも農業をしているからか、その必要性を十分に理解していた。
娘達に説明し終わったあたりで、みどりが呼びに来たのでみんなで食堂へ向かって夕食をみんなで楽しく食べた。
食後に部屋に戻って、便座を作る訓練の内容を考えてみた。
・まずは形を作れるようにする
・次に表面をつるつるにできるようにする
・最後に実用に足るレベルまで圧縮したり頑丈に作れるようにする
この三工程で頑張ってもらおう。もし駄目なら違う工程を考えればいいだろう。見本になるものがあるから、イメージは簡単だろう。これができるようになれば、壁位は問題なくできるだろうから、大変かもしれないけど頑張ってもらおう。
では趣味部屋に戻ってきた俺のすることと言えば、フレデリクの街とリーファスの街の開拓計画の作成だ。こっちに来た頃は目立たない様に生活するつもりだったけど、今となっては自重する意味もないのでがっつりいくつもりである。
もしみんなが危険になるのなら、ダンジョンを使って逃がすことができるわけだし、マップ先生のおかげで先手は取れるので逃げるのも簡単だろう。
まずは召喚リストのウィンドウを出して、タワー型のデスクトップのパソコンを選択する。現状で考えうるハイスペックのパソコンにして、四十二型のディスプレイを召喚する。
一緒にCADのソフトも召喚して、初期設定が終わった後にインストールをする。CADって言ってわからない人も多いと思うので簡単に教えよう! コンピューターを使った設計支援のソフトだ。
今回は設計というよりは、娘たちにも見て分かりやすいように、簡単な街のモデルを作ってどういう風に開拓するかを教えるために使うのだ。
街のデータはマップ先生から簡単に引き出せるので、それなりに時間はかかるけど街のデータを作るのにそれほど苦労はなかった。街の下に下水道を掘るわけで、きちんとハードニング等で強化しておかないと陥没とかが起きてしまうので注意が必要だろう。そこらへんはメモにまとめておくか。
まず、太いメイン道路の下に下水を掘って、同心円状に穴を掘れば大体の場所には問題なく下水を通すことができるかな? 正確では無いが簡単に設計してみる。
設計した結果、大失敗だった。あれほど前の世界と違う事を注意しろと言ったのに、上水がある前提の設計をしてしまっていたのだ。しばらく悩んで解決策を思いついた!
俺の通ってた中学校は古く、築七十年を超える木造建築で、トイレは汲み取り式のぼっとん便所だったのを思い出した。トイレの下が全部排泄物の溜まる空洞だったのだ。
だけど、街の下を全部空洞にするとなると、いくらハードニング等をかけても流石に陥没はしてしまうだろうから、一定間隔毎に柱があれば問題ないだろうか? 対策はこれでいいだろう。
ちなみにダンマスの力でダンジョンとして作れば、と言っている娘たちがいましたが、俺がいなくても土魔法の使える人間がいれば、作成できることが大切なのだ!
将来この設備を作るのに、俺たちがいないと作れないなんてことになれば、めんどくさいでしょ? と言ったら納得してくれた。この世界の人間が、そこまで衛生面に気を使うかは不明だが……
地下の空洞を掘って、スライムをどこかから連れてくれば異世界式下水が完成する。スライムがいなくても、犯罪奴隷とかを働かせてもいいだろう。町中を歩いてきれいにするよりは、簡単だろう。全員が排泄をトイレでしてくれる前提だが。
色々作業をしていると、年少組がみんなで遊びに来た。
「ご主人様~遊びに来たの! お邪魔してもいいですか?」
「もちろんいいよ、でもその前にちょっと俺のお話聞いてもらっていいかな?」
娘達が口々に何? いいよ! と言って俺の近くに寄ってくる。四十二型の液晶で見せてもよかったが、ここは趣味部屋として改装に改装を重ねた特別な部屋なのだ。何を使うかと言えば、部屋を暗くして業務用のプロジェクターの出番だ!
このプロジェクターは、アニメや映画を見るために召喚した逸品だ。もちろん音にもこだわるために、よく分かっていないけどサウンドシステムを導入している。今回は映像だけなので出番はないけどな。
CADで作った街を見せて、その地下に魔法で空間を作ってそこにスライムを配置して、排泄物を処理する仕組みをわかりやすく頑張って説明した。
そのかいあって、みんなこのシステム自体は何となく理解してくれた。CADを使った街のモデルを作ったから、何とか理解してもらえたと思う。ソフィーは理解したようだったが、首をかしげていた。何が疑問なのか聞くと、
「ご主人様、街の下に穴を掘るのは解りました。でも、街にある井戸も穴掘って使ってるけどぶつからないですか?」
しまった。川の水をつかってる場所もあるけど、口に入るものはすべて井戸から汲んでいた気がする。井戸より深い位置に作って対応するか?ぼっとん便所だと子供が落ちないようにしないといけないしな。
穴掘る時に家の中に入れてもらわないといけないから、その時に土魔法+ハードニングの合わせ技で、日本で作られた革命の便座風なものを作ればいっか。トイレには蓋をするようにして、掃除するときは水を流してブラシの様なものでこすれば終わり。
表面をつるつるにするイメージで作れば、トイレとして問題なく使えるよね? お金がある人は、陶器屋・焼き物屋にトイレの形のものを作ってもらえば、差別化ができて仕事が増えるからいいんじゃないか?
「ソフィー、俺の見落としてたところに気付いてくれてありがとな。井戸の深さよりもっと深いところに空間を作ろう。そうすれば井戸に影響なくできるね。みんなに聞いてもらってよかった。
他の娘たちにもきいてもらったら、何か他にも見落としてたことが見つかるかもしれないな。みんなありがとね、後は自由にしていいよ。個室もちょっとバージョンアップしてるから期待しといて。食事前には食堂に集まるようにね」
この時気付いていなかったが、街の下に空間を作ると、井戸が枯れてしまうことがあるのだ。結局、水の出る魔道具で対応することとなった。
年少組のみんなは元気な声で返事をして、自分の部屋に割り振られた部屋に向かう。ちなみに今の趣味部屋には、個室のようなものが沢山ある。イメージするなら漫画喫茶の広めの防音個室だろう。
もちろん、みんなが集まってゲームする部屋として四人部屋、約八畳程の部屋に一〇〇型のテレビと音響設備、ソファー等が用意されている部屋もある。
みんなも慣れてきたようで、がっつり改装している。反省も後悔もしてない!
年長組と年中組の様子をうかがうと、ダンジョン農園の仕事も夕食の準備も終わっているようなので、年少組に説明したように、CADをつかった説明をする。年少組よりは理解力が高いためか、すんなりと理解してもらえた。
何か見落としが無いか考えてもらったが、今のところ見落としはないようだ。まぁ実際作ってみてわかることもあるだろうから、そうなったらその時に考えよう。
街の中の改革はこの程度でいいだろう。街の外の畑について説明するために、遊んでいた年少組の娘たちも呼び寄せる。ぶーぶーいうかと思ったが、特に文句もなくすんなり集まってくれた。俺だったら絶対文句言うのにな、素直ないい娘たちだな。
畑や水田、水路の説明をして野生の動物や魔物、盗賊対策に壁を作る予定なのを伝えると、下水の時とは違いこちらは簡単な説明で理解してもらえた。自分たちも農業をしているからか、その必要性を十分に理解していた。
娘達に説明し終わったあたりで、みどりが呼びに来たのでみんなで食堂へ向かって夕食をみんなで楽しく食べた。
食後に部屋に戻って、便座を作る訓練の内容を考えてみた。
・まずは形を作れるようにする
・次に表面をつるつるにできるようにする
・最後に実用に足るレベルまで圧縮したり頑丈に作れるようにする
この三工程で頑張ってもらおう。もし駄目なら違う工程を考えればいいだろう。見本になるものがあるから、イメージは簡単だろう。これができるようになれば、壁位は問題なくできるだろうから、大変かもしれないけど頑張ってもらおう。
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