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第18話 拠点の土地をゲットした
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前回訪れた、前の世界でいう不動産屋に空き地の有無を聞きにいくと、そういった物の受付は違う場所にあると言われ、反対の地区にある不動産屋まで歩くはめになった。
「こんにちは、空き地を探しているんですが取り扱っている場所はここでいいですか?」
「はぃはぃ、ここであってますよ。どういった条件の空き地をお探しですか?」
今朝の食事の時に決めていた条件を上げていく。工業区に近い場所で鍛冶場を作っても問題なさそうな場所で、できれば貧民街からある程度距離があること、そのうち複合工房を作りたいと考えているのでそれなりの敷地を確保できる場所、と図々しく希望の条件を言っていく。
騒音を抑える工夫もするつもりなので、工業区から多少離れている場所も紹介してほしいことを伝える。
「広めの敷地ですか。工業区の近くや工業区の中の空き地は、希望に添えるほどの広さの所は無いかと思われます。ただ、取り壊し予定の倉庫や建物のある敷地なら希望の広さを確保できる場所があるかと思いますが……」
「建物があると高くなったりするんじゃないですか?」
「取り壊し予定のものですから、そちらで解体されるというなら値段は考えさせていただきます。こちらで行う場合は、前倒しで作業するため少し割高になってしまいますが、いかがいたしましょう?」
「カエデ、解体はできるか?」
「ん、ものによるけど問題ないと思うよ」
「解体はこちらでやるので値段の方よろしくお願いします。後、解体の時に出た廃材をある程度は再利用できるようにするつもりですが、処理できないものはどうしたらいいですかね?」
「わかりました、候補地を見繕わせてもらいます。廃材は西門の外に置き場があるのでそこに持って行って下さい。重さで値段が決まりますので、そこの職員に廃棄料を払ってもらえれば大丈夫ですね」
候補地は、7つ。予想していたより多くの候補地があったようだ。
1個目は、貧民街に近い場所で想定しているより大分狭いところだった。
2個目は、工業区の外れの住宅街に近い位置の空き地だった。広さは十分だが、騒音を考えた場合にはちょっと位置が悪い気がする。
3・4・5個目は、想定しているより広かったが敷地内にある建物が予想していたより頑丈そうであったため、断念した。DPで整地はできるが可能な限り目立たない方向で整地をしたいためだ。
6個目は、今にも崩れそうな倉庫で敷地も十分な広さが確保できる場所だった。倉庫の中にそこそこ広い家を作っても問題ないくらいのサイズでDPで作っても問題なさそうだった。
7個目は、空き地で想定の2倍程の広さだった。値段も安かったのだが、問題があった。それは、貴族街が目と鼻の先にあるのだ。
近くだからといって、絡まれるわけじゃないのだが、小説を読んでいるとどうしても【貴族=問題に巻き込まれる】方程式を頭に思い浮かべてしまって拒絶反応が出てしまった。
「色々見せていただきありがとうございます」
「いえいえ、気に入られた場所はありましたか?」
「そうですね、6番目に見た倉庫の場所がよさそうですね。1番目の場所以外は、敷地的には十分だったんですが、3・4・5番目はちょっと建物が丈夫だったので、解体が難しいかと思いました。最後のは、立地条件がね……」
「やはりそこが気になりますよね。私も言いたくないですが、貴族の多くは傲慢で見下して強引なので商人の私どもからすると、可能な限り相手したくない人種なんですよね」
苦笑いしながら、貴族に対する愚痴を言っている。やはり、貴族のイメージは小説にあるものに近いのだろう。絶対に近付かないことを心に決めた。ここで盛大にフラグを立てたことに気が付かないシュウだった。
6個目に見た場所を買い取ることに決めた。
値段は予定していた一軒家より安く300万フランで買い取ることができた。ちなみにお金の割合は、2・1の割合で俺とカエデである。即日受渡ということで、もう自由にしていいとのことだった。
昼食の時間を少し過ぎていたので、拠点になる場所に向かう途中の屋台でホットドックに似た食べ物があったのでカエデと合わせて四本購入した。2本ずつ味の違うソーセージが入っていたが、思っていたより味に違いはなかったので、しょんぼりしてしまった。
この世界には、マスタードに似た調味料はあるみたいだがケチャップは今のところ見ていない。素材のトマトに似た野菜も見つかっていないので自作するのは厳しいかもしれない。もし作るのなら、畑から作って種をDPで呼び出さなくてはいけないだろう。
「カエデ。とりあえず初めに言っておくことがある」
「え? 急に何?」
「専用の鍛冶場も作るけど、まずは住居を作らせてもらう」
「ん? それは当たり前じゃないの?」
「俺の言いたいのはそういうことじゃないんだ。住居を作って豪華なキッチンを作る予定なんだ。食に関しては妥協したくない。キッチンはいいものを作りたいと思っている。完成したら、料理のできる精霊を召喚して料理専属にさせようかと思ってるんだ」
「そういうことね。鍛冶場作ってもすぐに使うわけじゃないから後回しで問題ないよ。私も美味しい物を食べたいからね」
「それで、料理の得意そうな精霊のシルキーを呼び出そうと思ってるんだ。もしできなくても、家精霊だから建物の管理でもいいかなって、他にも家の管理なら奴隷を買ってもいいかなって思ってるんだけど、どうかな?」
「シュウの思う通りでいいんじゃないかな? 私は専用鍛冶場を作ってもらえれば十分だから、それ以外はお任せするよ。投げやりに聞こえるかもしれないけど、シュウの拠点になるんだから自分の思うように作ってもらいたいな」
「カエデがそれでいいならそうするよ。カエデの言い方をすれば、奴隷契約より強固な絆が俺たちの間にあるんだから一応聞いておこうと思ってね」
「なら一緒に考えよっか」
「こんにちは、空き地を探しているんですが取り扱っている場所はここでいいですか?」
「はぃはぃ、ここであってますよ。どういった条件の空き地をお探しですか?」
今朝の食事の時に決めていた条件を上げていく。工業区に近い場所で鍛冶場を作っても問題なさそうな場所で、できれば貧民街からある程度距離があること、そのうち複合工房を作りたいと考えているのでそれなりの敷地を確保できる場所、と図々しく希望の条件を言っていく。
騒音を抑える工夫もするつもりなので、工業区から多少離れている場所も紹介してほしいことを伝える。
「広めの敷地ですか。工業区の近くや工業区の中の空き地は、希望に添えるほどの広さの所は無いかと思われます。ただ、取り壊し予定の倉庫や建物のある敷地なら希望の広さを確保できる場所があるかと思いますが……」
「建物があると高くなったりするんじゃないですか?」
「取り壊し予定のものですから、そちらで解体されるというなら値段は考えさせていただきます。こちらで行う場合は、前倒しで作業するため少し割高になってしまいますが、いかがいたしましょう?」
「カエデ、解体はできるか?」
「ん、ものによるけど問題ないと思うよ」
「解体はこちらでやるので値段の方よろしくお願いします。後、解体の時に出た廃材をある程度は再利用できるようにするつもりですが、処理できないものはどうしたらいいですかね?」
「わかりました、候補地を見繕わせてもらいます。廃材は西門の外に置き場があるのでそこに持って行って下さい。重さで値段が決まりますので、そこの職員に廃棄料を払ってもらえれば大丈夫ですね」
候補地は、7つ。予想していたより多くの候補地があったようだ。
1個目は、貧民街に近い場所で想定しているより大分狭いところだった。
2個目は、工業区の外れの住宅街に近い位置の空き地だった。広さは十分だが、騒音を考えた場合にはちょっと位置が悪い気がする。
3・4・5個目は、想定しているより広かったが敷地内にある建物が予想していたより頑丈そうであったため、断念した。DPで整地はできるが可能な限り目立たない方向で整地をしたいためだ。
6個目は、今にも崩れそうな倉庫で敷地も十分な広さが確保できる場所だった。倉庫の中にそこそこ広い家を作っても問題ないくらいのサイズでDPで作っても問題なさそうだった。
7個目は、空き地で想定の2倍程の広さだった。値段も安かったのだが、問題があった。それは、貴族街が目と鼻の先にあるのだ。
近くだからといって、絡まれるわけじゃないのだが、小説を読んでいるとどうしても【貴族=問題に巻き込まれる】方程式を頭に思い浮かべてしまって拒絶反応が出てしまった。
「色々見せていただきありがとうございます」
「いえいえ、気に入られた場所はありましたか?」
「そうですね、6番目に見た倉庫の場所がよさそうですね。1番目の場所以外は、敷地的には十分だったんですが、3・4・5番目はちょっと建物が丈夫だったので、解体が難しいかと思いました。最後のは、立地条件がね……」
「やはりそこが気になりますよね。私も言いたくないですが、貴族の多くは傲慢で見下して強引なので商人の私どもからすると、可能な限り相手したくない人種なんですよね」
苦笑いしながら、貴族に対する愚痴を言っている。やはり、貴族のイメージは小説にあるものに近いのだろう。絶対に近付かないことを心に決めた。ここで盛大にフラグを立てたことに気が付かないシュウだった。
6個目に見た場所を買い取ることに決めた。
値段は予定していた一軒家より安く300万フランで買い取ることができた。ちなみにお金の割合は、2・1の割合で俺とカエデである。即日受渡ということで、もう自由にしていいとのことだった。
昼食の時間を少し過ぎていたので、拠点になる場所に向かう途中の屋台でホットドックに似た食べ物があったのでカエデと合わせて四本購入した。2本ずつ味の違うソーセージが入っていたが、思っていたより味に違いはなかったので、しょんぼりしてしまった。
この世界には、マスタードに似た調味料はあるみたいだがケチャップは今のところ見ていない。素材のトマトに似た野菜も見つかっていないので自作するのは厳しいかもしれない。もし作るのなら、畑から作って種をDPで呼び出さなくてはいけないだろう。
「カエデ。とりあえず初めに言っておくことがある」
「え? 急に何?」
「専用の鍛冶場も作るけど、まずは住居を作らせてもらう」
「ん? それは当たり前じゃないの?」
「俺の言いたいのはそういうことじゃないんだ。住居を作って豪華なキッチンを作る予定なんだ。食に関しては妥協したくない。キッチンはいいものを作りたいと思っている。完成したら、料理のできる精霊を召喚して料理専属にさせようかと思ってるんだ」
「そういうことね。鍛冶場作ってもすぐに使うわけじゃないから後回しで問題ないよ。私も美味しい物を食べたいからね」
「それで、料理の得意そうな精霊のシルキーを呼び出そうと思ってるんだ。もしできなくても、家精霊だから建物の管理でもいいかなって、他にも家の管理なら奴隷を買ってもいいかなって思ってるんだけど、どうかな?」
「シュウの思う通りでいいんじゃないかな? 私は専用鍛冶場を作ってもらえれば十分だから、それ以外はお任せするよ。投げやりに聞こえるかもしれないけど、シュウの拠点になるんだから自分の思うように作ってもらいたいな」
「カエデがそれでいいならそうするよ。カエデの言い方をすれば、奴隷契約より強固な絆が俺たちの間にあるんだから一応聞いておこうと思ってね」
「なら一緒に考えよっか」
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