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第1話(B)
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ポラリスとスピカの2人は、マルフィクの町のメインストリートである、真っ直ぐに道が伸びる石畳レンガの大通りを歩いていた。
通りは様々なお店が建ち並んで、ポールが黒色の4灯タイプの街灯と、緑色の木の葉の街路樹が並んでいる。
「お店が沢山あって、どこに入ろうか迷ってしまいますわね」
スピカが辺りを見ながらポラリスに話して歩く。
「そうですね、観光客も多い町なのでお土産屋さんも混んでますね」
ポラリスはそう答えて、町に並ぶお店を見て人々が行き交う通りを歩いていると、黒髪ポニーテールで、服装は深緑色のマウンテンパーカーを着て、紺色のデニムスカートと黒いスニーカーを履いたカジュアルな少女が、ポラリスに近付いて声を掛けて来た。
少女の名は【カペラ・アウリガ】
「すみません、ポラリスさんですよね?」
カペラの問い掛けにポラリスは答える。
「あっ、はい!」
するとオニキスのような黒い瞳を輝かせてカペラが話す。
「やっぱり! お会い出来て光栄です!
会えたら伝えたかったことがあったので」
「伝えたかったこと、ですか?」
ポラリスの疑問にカペラが話し出す。
「この前広場のベンチでライブを見ていて
、今日までの日々は宝物、夢に近付く一歩
踏み出そうのサビの部分の歌詞が好きで、
歌声を聞いてファンになりました!
その時私、歌手のオーディションに落ちて
夢を諦めかけてたんですけど、歌声にまた
挑戦してみようって、勇気をもらいました」
「ありがとうございます、嬉しいです!」
ぱぁぁぁっと嬉しい表情になるポラリスにカペラが話す。
「練習とか大変で挫けそうな時もあると思うんですけど、夢に向かってお互い頑張りましょ、応援してます!」
「私も応援してます、お互い頑張りましょう!」
「お話ありがとうございました! それでは失礼します!」
にこやかに手を振って通りを去って行ったカペラ。
嬉しくなっている様子のポラリスを見て、スピカは優しく彼女を見つめた。
「あ、すみませんスピカさん、話し込んでしまって……」
「気にしなくて良いのよ、ファンの方とお話し出来て良かったわね」
「はい! 私の知らないところでも、見てくれてる人が居るって思うと、ライブをしてても一人じゃないんだって、どこかで見てくれた人と繋がれてるのって嬉しくなりますね」
「そうね」
そう言ってスピカは柔らかな表情を、隣で嬉しく微笑むポラリスに見せた。
ポラリスとスピカはその後も、洋服屋で服を見たり、ポラリスが茶色い小熊の帽子付きパーカーを可愛く着て見せたり、お土産屋で可愛い熊の手帳やお菓子を買ったりもした。
支払った手荷物は、レジ横の長テーブルでカメラモードにしてシマートホンに保存。
店を出て再び町を歩くポラリスとスピカは楽しそうに会話をしている。
「今日は久しぶりにゆっくり出来て楽しかったです」
「良かったわ、ポラリスはどれを着ても似合うわね」
「えへへ、そうですか?」
徐々に打ち解けてきた2人、スピカと歩くポラリスの表情も笑顔になってきていた。
スピカがポラリスに顔を向けて訊ねる。
「ライブの衣装はあなたが作っているの?」
「そうですね、お母さんと一緒にデザインを考えて作るのは私です」
「そうなのね」
すると、話しながら石畳の通り歩いている2人の前から、小さな女の子が走って来た。
通りは様々なお店が建ち並んで、ポールが黒色の4灯タイプの街灯と、緑色の木の葉の街路樹が並んでいる。
「お店が沢山あって、どこに入ろうか迷ってしまいますわね」
スピカが辺りを見ながらポラリスに話して歩く。
「そうですね、観光客も多い町なのでお土産屋さんも混んでますね」
ポラリスはそう答えて、町に並ぶお店を見て人々が行き交う通りを歩いていると、黒髪ポニーテールで、服装は深緑色のマウンテンパーカーを着て、紺色のデニムスカートと黒いスニーカーを履いたカジュアルな少女が、ポラリスに近付いて声を掛けて来た。
少女の名は【カペラ・アウリガ】
「すみません、ポラリスさんですよね?」
カペラの問い掛けにポラリスは答える。
「あっ、はい!」
するとオニキスのような黒い瞳を輝かせてカペラが話す。
「やっぱり! お会い出来て光栄です!
会えたら伝えたかったことがあったので」
「伝えたかったこと、ですか?」
ポラリスの疑問にカペラが話し出す。
「この前広場のベンチでライブを見ていて
、今日までの日々は宝物、夢に近付く一歩
踏み出そうのサビの部分の歌詞が好きで、
歌声を聞いてファンになりました!
その時私、歌手のオーディションに落ちて
夢を諦めかけてたんですけど、歌声にまた
挑戦してみようって、勇気をもらいました」
「ありがとうございます、嬉しいです!」
ぱぁぁぁっと嬉しい表情になるポラリスにカペラが話す。
「練習とか大変で挫けそうな時もあると思うんですけど、夢に向かってお互い頑張りましょ、応援してます!」
「私も応援してます、お互い頑張りましょう!」
「お話ありがとうございました! それでは失礼します!」
にこやかに手を振って通りを去って行ったカペラ。
嬉しくなっている様子のポラリスを見て、スピカは優しく彼女を見つめた。
「あ、すみませんスピカさん、話し込んでしまって……」
「気にしなくて良いのよ、ファンの方とお話し出来て良かったわね」
「はい! 私の知らないところでも、見てくれてる人が居るって思うと、ライブをしてても一人じゃないんだって、どこかで見てくれた人と繋がれてるのって嬉しくなりますね」
「そうね」
そう言ってスピカは柔らかな表情を、隣で嬉しく微笑むポラリスに見せた。
ポラリスとスピカはその後も、洋服屋で服を見たり、ポラリスが茶色い小熊の帽子付きパーカーを可愛く着て見せたり、お土産屋で可愛い熊の手帳やお菓子を買ったりもした。
支払った手荷物は、レジ横の長テーブルでカメラモードにしてシマートホンに保存。
店を出て再び町を歩くポラリスとスピカは楽しそうに会話をしている。
「今日は久しぶりにゆっくり出来て楽しかったです」
「良かったわ、ポラリスはどれを着ても似合うわね」
「えへへ、そうですか?」
徐々に打ち解けてきた2人、スピカと歩くポラリスの表情も笑顔になってきていた。
スピカがポラリスに顔を向けて訊ねる。
「ライブの衣装はあなたが作っているの?」
「そうですね、お母さんと一緒にデザインを考えて作るのは私です」
「そうなのね」
すると、話しながら石畳の通り歩いている2人の前から、小さな女の子が走って来た。
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