Color your life

リアーネット

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第1話(A)

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は日々を生きている、限られた時間の中で輝いている。
  見ようと希望は探さなければ見付けられないもの
だけれど、見付けたその輝き遠い場所未来から
届いた、あなたへの道標

『あなたに朝が訪れて、見えなくなっても、
あなたを照らす太陽の、青い空の向こうでも
ずっと、見守っていますわ』

  夜風が屋内へと舞い込んでフワリと揺れるレースのカーテン。
  白いサンダルで外に出られるバルコニーに居るのは、銀色の髪をツインテールに結び、白いワンピースを着ている小さな女の子と、銀色のロングヘアーと白いブラウスに、紺色のシフォンスカートを履いた母親の後ろ姿。

  その声は、優しく傍の小さな女の子に語り掛けながら、夜空の星を眺めていた。


 (この子が健やかに幸せでありますように)


  それが【ステラ・アストレイア】の願い。


                   *


  シリウス星王国・港町マルフィク。

  季節は春を表すプランタンの季節。 
  茶色のレンガ屋根に白い外壁の高い建物が建ち並び、青い海に面した港町を照らす太陽の暖かな光と、遠く広がる青い空。
  
  マルフィクの町は店先で笑いながら立ち話をしてる人の様子や、海沿いに並んだ民家の屋根では数羽の小鳥が囀ずり、灰色の石畳の通りは観光客が行き交う姿があり、漁港には沢山の小さな船が停泊していて、ゆっくりとした時間の流れている穏やかな日常の風景。
 
  漁港の国旗ポールには、上が赤で下が青、真ん中に白い星がある旗が、潮風になびく。
  かつての侵略国家も、今では貿易の盛んな
友好国として諸国に歩み寄りを見せていた。

  主に貿易の特産品で有名なのは、ワインにチーズや小麦で、特産の小麦を使ったバゲットを目当てに、人々がパン屋に並んでいる。

  海の幸に山の恵み、副産物や資源の豊富な
この国は、〈大陸一の農業大国〉と言われて
おり、農産物を始めとする商人が周辺国から出入りしていて、彩り野菜や海産物、鉱物や古着と骨董品こっとうひんを扱う露店が、屋根の付いてるテントを建てて、漁港の広場に並んでいる。


  小さな船が沢山停泊する漁港の広場では、シリウス語で市場のことを意味する催しの、マルシェが開かれている様子。

  白と青の縦縞たてじま屋根のテントで、銀色の髪をツインテールに結び黒いゴスロリ衣装の女性が一人、後ろ姿で赤茶色の長テーブルに商品を並べており、あるのは重ねられた同人誌。

  表紙には美男子が2人で壁ドンして描かれており、ボーイズラヴハートとシリウス語で漫画のタイトルが書いてあって、自作グッズの男子キャラクターのアクリルキーホルダーと、アクリルスタンドにクリアファイルや、キャラクターの缶バッジも置かれてある。


  漁港の海側を向いて準備していた女性は、長テーブルに商品の配置を終えて振り返って広場を見ると、両手を腰に当てて一言呟く。

「設営完了、ここをキャンプ地とするわ!」


  その女性は銀色の髪のツインテールで前髪
は真ん中が長いM字、細い眉毛に長い睫毛、
両耳にパールのイヤリングを付けていて、瞳の色はブルーサファイアの様な澄んだ綺麗な青い瞳で目鼻立ちが良く、肌は白くて細身。
  
  服装は黒を基調としたゴシックロリータな
格好で、上衣は黒い長袖のフリルブラウス、
首元に紺色のリボンを付けて、くびれているウエストには黒のコルセット。

  下衣は黒を基調とした紺色のフリルが装飾されたティアードスカート、指の爪に青色のネイルを塗っていて、左手に指だけを出した白い包帯を巻き、脚は肌を隠した黒いタイツと、足元は黒のストラップシューズを履いている。
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