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13. 寧々との交渉
13. 寧々との交渉 (6)
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剛はマウントポジションから寧々の首を奪った。
同時に右手を踏みつけ、ボタンを弾き飛ばした。寧々は頭を激しく地面に打ちつけられ、一瞬意識が飛んだが、持ち直した。驚く間も、痛がる間もなかった。
「今僕を殺せますか?天井からマシンガンを発射しても、ここまで密着したら、あなたも死にますよ」
寧々は、剛の屈強な身体全体の重み、首に感じる分厚い肩の圧力に苦しんだ。ここまで密着された想定は出来ていなかった。
「おそらくあなたは既に世界の軍人達に狙われているはずだ。このネットワークを手中にしたい、狂った奴等は大勢居る。あなた自身を守る為にも、自前の殺人集団は必須です」
「誰が組織化するつもりなのかしら?」
「私です」
剛は寧々の眼を深く見つめて、言い切った。
「私に出来るか、大蔵とKarimを殺す現場を観て、判断してください」
「その投資として、私の右眼の眼球近くに最先端の盗撮機を埋め込んでください」
「断ったらどうする気なの?」
「あなたを殺します」
寧々は、(剛が本当に自分を殺す気がある)と直感した。実際に、剛は断ったらその場で寧々を殺すつもりだった。
「わかった」
剛は10秒間寧々の眼を見つめた。寧々は、剛が本気であることを確認した。剛は寧々の首筋をジロッと舐めた。
「・・・・・・あああっつぁうっ!」
それは、洋介を殺した後の12歳の剛が寧々に首筋を舐められた報復だった。
寧々は思わず声をあげてしまった。今まで警戒や緊張で張り詰めていたのに、心が身体が勝手に繋がり、脳で制御出来なかった。剛はその声に、自分が想定したよりも遥かに強い女の激しさが入っていることに驚いた。
(しまった)
寧々は自分の気持ちが完全に漏れたことを悟った。
「乱暴をして、本当に申し訳ありませんでした」
剛は頭を丁重にさげた。寧々は起き上がった。
「私は殺人者は用意できる。少なくとも契約ベースではね。あなたが期待に沿わなかったら、殺します」
「わかりました」
急ぎ最新鋭の盗撮機の手術をすることを確認した。
「ありがとうございます。2人を殺したら、改めて話させてください」
「わかったわ」
剛は準備を急ぐため、素早く立ち去った。眼は前を向いており、ワクワクしているようにすら見えた。
寧々は立ちつくしていた。剛に没頭していた。冷静さを保っていたつもりだった。
(落ち着こう)
席に戻って、冷めた紅茶を飲んだ。
(決断に後悔はない)
寧々は自分のシステムへの情熱を失って来ていた。寧々は相変わらず、多様な人種の軍人とのセックスは楽しんでいた。だが同時に、性や暴力への感度は、昔熱狂していた時期と比較すると、明らかに下がっていた。
(私はこの瞬間を待ち望んでいたのかもしれない)
今までは自分から動かずとも、自分や自分のシステムに従属する人間が増えるのが喜びだった。だが気づくと、寧々はずっと受け身になっていた。
娘の玲香を通じて剛を知った時からずっと、不思議な関心を持っていた。他人に発注せず、自分から盗撮・盗聴をしかけたのは、実は初めてだった。慣れなくて面倒だったけれど、夢中になって勉強し、剛を盗撮・盗聴し続けた。剛が玲香をいつになく乱暴に犯した日。剛が挿入で玲香を何度もイカせた後に、寧々は叫んだ。
「あああっ!玲香の顔に大便を噴射してよっ!早くっ!」
同時に右手を踏みつけ、ボタンを弾き飛ばした。寧々は頭を激しく地面に打ちつけられ、一瞬意識が飛んだが、持ち直した。驚く間も、痛がる間もなかった。
「今僕を殺せますか?天井からマシンガンを発射しても、ここまで密着したら、あなたも死にますよ」
寧々は、剛の屈強な身体全体の重み、首に感じる分厚い肩の圧力に苦しんだ。ここまで密着された想定は出来ていなかった。
「おそらくあなたは既に世界の軍人達に狙われているはずだ。このネットワークを手中にしたい、狂った奴等は大勢居る。あなた自身を守る為にも、自前の殺人集団は必須です」
「誰が組織化するつもりなのかしら?」
「私です」
剛は寧々の眼を深く見つめて、言い切った。
「私に出来るか、大蔵とKarimを殺す現場を観て、判断してください」
「その投資として、私の右眼の眼球近くに最先端の盗撮機を埋め込んでください」
「断ったらどうする気なの?」
「あなたを殺します」
寧々は、(剛が本当に自分を殺す気がある)と直感した。実際に、剛は断ったらその場で寧々を殺すつもりだった。
「わかった」
剛は10秒間寧々の眼を見つめた。寧々は、剛が本気であることを確認した。剛は寧々の首筋をジロッと舐めた。
「・・・・・・あああっつぁうっ!」
それは、洋介を殺した後の12歳の剛が寧々に首筋を舐められた報復だった。
寧々は思わず声をあげてしまった。今まで警戒や緊張で張り詰めていたのに、心が身体が勝手に繋がり、脳で制御出来なかった。剛はその声に、自分が想定したよりも遥かに強い女の激しさが入っていることに驚いた。
(しまった)
寧々は自分の気持ちが完全に漏れたことを悟った。
「乱暴をして、本当に申し訳ありませんでした」
剛は頭を丁重にさげた。寧々は起き上がった。
「私は殺人者は用意できる。少なくとも契約ベースではね。あなたが期待に沿わなかったら、殺します」
「わかりました」
急ぎ最新鋭の盗撮機の手術をすることを確認した。
「ありがとうございます。2人を殺したら、改めて話させてください」
「わかったわ」
剛は準備を急ぐため、素早く立ち去った。眼は前を向いており、ワクワクしているようにすら見えた。
寧々は立ちつくしていた。剛に没頭していた。冷静さを保っていたつもりだった。
(落ち着こう)
席に戻って、冷めた紅茶を飲んだ。
(決断に後悔はない)
寧々は自分のシステムへの情熱を失って来ていた。寧々は相変わらず、多様な人種の軍人とのセックスは楽しんでいた。だが同時に、性や暴力への感度は、昔熱狂していた時期と比較すると、明らかに下がっていた。
(私はこの瞬間を待ち望んでいたのかもしれない)
今までは自分から動かずとも、自分や自分のシステムに従属する人間が増えるのが喜びだった。だが気づくと、寧々はずっと受け身になっていた。
娘の玲香を通じて剛を知った時からずっと、不思議な関心を持っていた。他人に発注せず、自分から盗撮・盗聴をしかけたのは、実は初めてだった。慣れなくて面倒だったけれど、夢中になって勉強し、剛を盗撮・盗聴し続けた。剛が玲香をいつになく乱暴に犯した日。剛が挿入で玲香を何度もイカせた後に、寧々は叫んだ。
「あああっ!玲香の顔に大便を噴射してよっ!早くっ!」
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