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その愛が民へあらば(董卓攻めR18)
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董卓が心配そうに部屋へ来た。
「具合が悪いそうだな……」
「すみません董卓殿」
呂布との行為を気付かれてはいけないと、不調を訴える。起き上がろうとすると董卓に制止される。
「寝ておれ。今日はゆっくりと休むがいい。いつも無茶をさせてすまなかった」
謝罪に驚き王允は否定する。
「そのような事はありません。いつも傍に置いていただき私の方こそ申し訳なく思うばかりですのに。
謝罪などなさらないでください」
董卓は王允の髪を撫でている。
「今日は儂が世話をしよう」
王允は絶句し耳を疑った。
あの董卓が? どういう風の吹き回しだ?
董卓は侍女に言いつけると、侍女の持ってきた布と水に張った桶を使い、董卓自ら濡れた布を王允の額へと置いた。
「董卓殿にこのような事をさせる訳には」
「よいのだ。儂もそちの役に立ちたい」
優しげな表情は呂布と似ていた。
何故、その優しさを少しでも民へ向けて下さらぬのだ。
「そのように想って下さるとは、嬉しゅうございます」
それさえ出来れば、謀反を起こそうと思う者など、現れぬというのに!
王允は仮病であるにもかかわらず胸に痛みを感じた。
……少々、情が湧いたか。
董卓も呂布も似たようなものだ。自分の気に入った者しか見ておらぬ。董卓に至っては、都合のいい者以外は受け付けぬ。
本来、民が受け取るべき博愛を何故私だけが独占しているのか。
「どうした、そのように険しい顔をして」
異変に気付いた董卓がそう問う。
「先程から、胸が痛みしまして」
「ああ具合が悪いのであったな。気にするでない、儂がさすってやろう」
身体を擦られながら王允は改めて心に刻む。
この男は、人の上に立つべき男ではない。
王允は董卓へ笑顔を向けながら、着実に進んでいるであろう董卓討伐計画の実行日を待ち望んでいた。
次の日には体調を戻した事にしたが、董卓から安静にするように言われ、横になっていた。夜、王允が誘っても董卓は乗って来ず、隣で静かに眠っていた。三日経ち董卓と交わる頃には、王允は自分の身体の変化を確かに感じていた。
「あっあ……ッ」
気持ちがいい。不快感がない。
いつもと同じく、董卓の肉棒に臓物を押し潰されているにもかかわらず、犯されているという確かな快楽を感じていた。だらしなく足を広げ、憎む男を目の当たりにして腰を振るのも嫌ではない。
「あっもっと、董卓どの」
王允は冷静に、この身体は狂ったのだと気づいていた。
貂蝉……っ。
董卓に抱かれながら、心で娘を想うのが癖になっている。
「あっ……んッ」
感極まって涙を流したとしても、誤魔化しが利くからだ。
「アッアア!」
ちょうせん、ちょうせんッ
男に抱かれて淫行に狂っているのだとしても、これだけは止めたくなかった。
「はぁ、ンッそこもっと」
娘を近くに感じられる。
「アッ……アッ!」
ちょうせん。今、幸せか?
おまえが幸せなら、私はどんな身体になろうとも、かまわぬ。
「はッあっイイ、アッ」
董卓が身体を震わせ王允の中で体液を放出すると、それすらも刺激になった。
「アッあっ――ッ!?」
呂布の時ほどではなかったが、王允は突き抜けるような刺激を感じ達した。
「王允? そちイけるようになったのか」
「……アッ……その、ようです……」
段々とまどろみから醒めてくると、いつも通りの不快感が増してくる。董卓は王允の出した体液を手で絡め取り、匂いを嗅いでいる。
「やはり女とは違うな」
舌を出し、先端で王允の体液の味を確かめる。悪くなかったのか、指に付いた体液をしゃぶりだした。
「味は、美味い方だな」
もう一度指で体液を絡ませ、王允の口元へ持っていく。
「ほれ舐めてみよ」
王允は口を開け、這入って来た指を舐めた。呂布のと違い生臭さを感じる。
「嫌だったか? そう歯を立てるな……すまなかった」
口を開き、指を離す。歯を立てたのはわざとでなかったが、董卓が怒っている様子はない。
「王允、真に男だったのだな。今更だが悪い気がしてきたぞ? そちに女でも与えるか」
「それは……女に悪いでしょう」
王允は思わずクスリと笑った。自分の心境の変化に驚く。
自然に、笑えた。
良い傾向だ、と王允は思った。
それから随分日数が経った頃、董卓が騒ぎ始めた。話を聞くと、天子の位に就くそうだ。王允は平伏し祝いの言葉を述べようとする。
「お祝いもう……」
「王允! そちのお陰だ」
董卓は王允の手を取り立たせると、抱擁し離さない。
こんなに全身で喜んでくれるとは思わなかった。この策を考えてよかったと、王允は心の底から微笑んだ。
「おめでとうございます。董卓殿」
最後に夢を与える事が出来て、良かった。
「具合が悪いそうだな……」
「すみません董卓殿」
呂布との行為を気付かれてはいけないと、不調を訴える。起き上がろうとすると董卓に制止される。
「寝ておれ。今日はゆっくりと休むがいい。いつも無茶をさせてすまなかった」
謝罪に驚き王允は否定する。
「そのような事はありません。いつも傍に置いていただき私の方こそ申し訳なく思うばかりですのに。
謝罪などなさらないでください」
董卓は王允の髪を撫でている。
「今日は儂が世話をしよう」
王允は絶句し耳を疑った。
あの董卓が? どういう風の吹き回しだ?
董卓は侍女に言いつけると、侍女の持ってきた布と水に張った桶を使い、董卓自ら濡れた布を王允の額へと置いた。
「董卓殿にこのような事をさせる訳には」
「よいのだ。儂もそちの役に立ちたい」
優しげな表情は呂布と似ていた。
何故、その優しさを少しでも民へ向けて下さらぬのだ。
「そのように想って下さるとは、嬉しゅうございます」
それさえ出来れば、謀反を起こそうと思う者など、現れぬというのに!
王允は仮病であるにもかかわらず胸に痛みを感じた。
……少々、情が湧いたか。
董卓も呂布も似たようなものだ。自分の気に入った者しか見ておらぬ。董卓に至っては、都合のいい者以外は受け付けぬ。
本来、民が受け取るべき博愛を何故私だけが独占しているのか。
「どうした、そのように険しい顔をして」
異変に気付いた董卓がそう問う。
「先程から、胸が痛みしまして」
「ああ具合が悪いのであったな。気にするでない、儂がさすってやろう」
身体を擦られながら王允は改めて心に刻む。
この男は、人の上に立つべき男ではない。
王允は董卓へ笑顔を向けながら、着実に進んでいるであろう董卓討伐計画の実行日を待ち望んでいた。
次の日には体調を戻した事にしたが、董卓から安静にするように言われ、横になっていた。夜、王允が誘っても董卓は乗って来ず、隣で静かに眠っていた。三日経ち董卓と交わる頃には、王允は自分の身体の変化を確かに感じていた。
「あっあ……ッ」
気持ちがいい。不快感がない。
いつもと同じく、董卓の肉棒に臓物を押し潰されているにもかかわらず、犯されているという確かな快楽を感じていた。だらしなく足を広げ、憎む男を目の当たりにして腰を振るのも嫌ではない。
「あっもっと、董卓どの」
王允は冷静に、この身体は狂ったのだと気づいていた。
貂蝉……っ。
董卓に抱かれながら、心で娘を想うのが癖になっている。
「あっ……んッ」
感極まって涙を流したとしても、誤魔化しが利くからだ。
「アッアア!」
ちょうせん、ちょうせんッ
男に抱かれて淫行に狂っているのだとしても、これだけは止めたくなかった。
「はぁ、ンッそこもっと」
娘を近くに感じられる。
「アッ……アッ!」
ちょうせん。今、幸せか?
おまえが幸せなら、私はどんな身体になろうとも、かまわぬ。
「はッあっイイ、アッ」
董卓が身体を震わせ王允の中で体液を放出すると、それすらも刺激になった。
「アッあっ――ッ!?」
呂布の時ほどではなかったが、王允は突き抜けるような刺激を感じ達した。
「王允? そちイけるようになったのか」
「……アッ……その、ようです……」
段々とまどろみから醒めてくると、いつも通りの不快感が増してくる。董卓は王允の出した体液を手で絡め取り、匂いを嗅いでいる。
「やはり女とは違うな」
舌を出し、先端で王允の体液の味を確かめる。悪くなかったのか、指に付いた体液をしゃぶりだした。
「味は、美味い方だな」
もう一度指で体液を絡ませ、王允の口元へ持っていく。
「ほれ舐めてみよ」
王允は口を開け、這入って来た指を舐めた。呂布のと違い生臭さを感じる。
「嫌だったか? そう歯を立てるな……すまなかった」
口を開き、指を離す。歯を立てたのはわざとでなかったが、董卓が怒っている様子はない。
「王允、真に男だったのだな。今更だが悪い気がしてきたぞ? そちに女でも与えるか」
「それは……女に悪いでしょう」
王允は思わずクスリと笑った。自分の心境の変化に驚く。
自然に、笑えた。
良い傾向だ、と王允は思った。
それから随分日数が経った頃、董卓が騒ぎ始めた。話を聞くと、天子の位に就くそうだ。王允は平伏し祝いの言葉を述べようとする。
「お祝いもう……」
「王允! そちのお陰だ」
董卓は王允の手を取り立たせると、抱擁し離さない。
こんなに全身で喜んでくれるとは思わなかった。この策を考えてよかったと、王允は心の底から微笑んだ。
「おめでとうございます。董卓殿」
最後に夢を与える事が出来て、良かった。
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