【R18】はじめてのかんきん〜聖女と勇者のワクドキ♡監禁生活〜

河津ミネ

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9.はじめてのこくはく-3

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 ふに、と触れ合った唇はすぐに離れ、ふたりは見つめあいながら頬を赤く染める。

「マリエル、好きだよ」

「私も……コーヘイ、大好き」

 もう一度コーヘイの唇とマリエルの唇が重なり、チュッ、チュッと何度も音を立てる。
 何度かキスをくり返し、ハァッ、と熱い息を吐いたコーヘイはマリエルの耳元でささやいた。

「ところでさ、マリエルはセックスのやり方って知ってるの?」

「え? えっと……それはアランに……」

「アランに教えてもらったの!?」

 コーヘイが勢いよく身体を動かし、マリエルの背中に手枷の鎖が当たる。

「痛っ! え? ち、違う……」

「あっと、ごめん。でも、そうだよね。アランにもゴードンにも絶対マリエルには手を出すなって言っておいたんだから。マリエルはまだ処女だよね?」

「え? えっと、うん……」

 何やらコーヘイの口から不穏な言葉が聞こえたような気がするが気のせいだろうか。

「ふぅー、もし誰かがマリエルに手を出したら魔王を倒さないからな! って散々脅しておいて良かった……」

「え? え?」

「じゃあさ、誰に教えてもらったの? まさか、ゴードン?」

「いや、えっと、あの……アランに恋人の女性を紹介してもらって、その人に……」

「アランの恋人? ふーん、恋人ねぇ……」

 女遊びがひどすぎて第二王子でありながら魔王討伐のパーティーに入れられてしまったアランの恋人とは、おそらく大勢いる遊び相手のうちのひとりでしかないのだが、マリエルはそのことを知らなかった。

「で、アランがその人とどうやってるか教えてもらったってこと?」

「あ、ううん。アランはちょっと特別なやり方みたいで、ごく普通のやり方? っていうのを教えてもらったの」

「特別なやり方」

「あ、うん、なんだか後ろがどうとか、道具を使うとか言ってて……」

「あー、いい、いい。アランの性癖なんて絶対知りたくないから言わなくていいよ」

 コーヘイは苦々しい顔をして首を横にふった。

「はぁーでもこれで事情はだいたいわかったよ。マリエルは僕のためにこんなことをしたんだね」

 コーヘイは腕を上げてマリエルを腕の中から取り出して、マリエルの手をギュッとにぎる。
 手枷の鎖がシャラリと音を立てた。

「コーヘイ、ごめんなさい……」

「ごめんなさいはもういいよ。むしろ僕の方がありがとうを言いたいくらい」

「怒ってないの?」

「もちろん」

 コーヘイはマリエルの額にチュッとキスを落としてから、とんとマリエルの体を押してベッドに押し倒す。
 マリエルはベッドに背中を預けながら、小首を傾げてコーヘイを見上げた。

「コーヘイ?」

「さて、じゃあ、やろうか」

「やるって何を?」

「ん? セックス」

 コーヘイはマリエルに覆い被さりながら、顔中いっぱいにお日さまのような笑顔を浮かべていた。
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