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5.はじめてのおふろ-2
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「マリエル、危ない!」
ぐいとコーヘイが手枷のついた両手でマリエルを引き寄せる。
マリエルの頬がコーヘイの裸の胸板に触れて、その硬さにキュンとときめいてしまう。
しかしすぐに上からお湯が降ってきて、ふたりはバシャンと頭からお湯をかぶってしまった。
「きゃあっ!」
「あ! ごめん、マリエル。この手じゃお湯までは避けきれなかった……」
「ううん、足を滑らせた私が悪いの。コーヘイは悪くないわ」
コーヘイの裸の胸板にほんの軽く手を置きながらコーヘイを見上げると、コーヘイは驚いたように目を大きく見開いてからすぐにパッと顔を横に背けた。
「あっ、ごめん!」
「なにが?」
コーヘイは耳まで赤くなっている。
「あの、マリエル……その服、いいの?」
「え? きゃあっ!」
言われて下を見れば、濡れた服はマリエルの身体の線に沿うようにぴったりと張り付き、白いワンピースからは下着が透けて見えていた。
マリエルはあわてて身体を隠すが、もう既に色々とコーヘイに見られてしまったあとで手遅れだった。
「あのさ、マリエルもそれしか服はないよね? どうするの?」
「わ、私の分も買ってくるから大丈夫よ!」
「……その格好で買いに行くの? だって、着替えはないんだよね?」
「あっ! どうしよう……」
マリエルなら小屋の外に出られるけれど、こんなビショビショに濡れて下着も透けてる状態では違う意味で外に出られない。
マリエルが身体を隠しながらオロオロしていると、横を向いていたコーヘイの口から笑い声が漏れる。
「ふ、ふふっ、あははっ!」
「コーヘイ?」
「いや、だってさ。マリエルは僕を監禁するつもりだったんだろう? それなのに全然監禁の準備ができてないんだもん」
「う、それはそうだけど」
鈍臭い自分に落ち込んでうつむくと、コーヘイが手枷のついた手でマリエルの頭をポンと叩いた。
「とりあえずその服はあとで僕が乾かしてあげるから、マリエルも脱いじゃいなよ」
「う、うん」
たしかにここまで濡れてしまえば、服を着ている意味はないだろう。
「じゃあ、向こうで……」
「濡れた服のまま歩き回ると床も濡れるし風邪ひいちゃうよ。どうせ僕が乾かすんだしここで脱ぎなよ」
「う、うん……」
(そうよね……どうせこのあと私はコーヘイと……それなのに裸を恥ずかしがるのはおかしいわ……)
早口でまくし立てるコーヘイからなんだか逆らえないような圧を感じつつ、マリエルはその場で濡れた服を脱ぎはじめた。
コーヘイがマリエルの服を脱ぐ姿をじっとりとながめている。
マリエルは恥ずかしくて手が震えてしまったが、なんとか裸になると、その瞬間コーヘイが手枷つきの手を輪っかにして頭から被せてマリエルをギュッと抱きしめた。
「マリエル!!」
「きゃっ! コーヘイ、放して?」
「お返しに僕も洗ってあげるから!」
「え! それはいいからっ!!」
手枷をつけているというのに器用なもので、コーヘイはマリエルを後ろから抱きしめ、その手で身体中をまさぐりはじめた。
ぐいとコーヘイが手枷のついた両手でマリエルを引き寄せる。
マリエルの頬がコーヘイの裸の胸板に触れて、その硬さにキュンとときめいてしまう。
しかしすぐに上からお湯が降ってきて、ふたりはバシャンと頭からお湯をかぶってしまった。
「きゃあっ!」
「あ! ごめん、マリエル。この手じゃお湯までは避けきれなかった……」
「ううん、足を滑らせた私が悪いの。コーヘイは悪くないわ」
コーヘイの裸の胸板にほんの軽く手を置きながらコーヘイを見上げると、コーヘイは驚いたように目を大きく見開いてからすぐにパッと顔を横に背けた。
「あっ、ごめん!」
「なにが?」
コーヘイは耳まで赤くなっている。
「あの、マリエル……その服、いいの?」
「え? きゃあっ!」
言われて下を見れば、濡れた服はマリエルの身体の線に沿うようにぴったりと張り付き、白いワンピースからは下着が透けて見えていた。
マリエルはあわてて身体を隠すが、もう既に色々とコーヘイに見られてしまったあとで手遅れだった。
「あのさ、マリエルもそれしか服はないよね? どうするの?」
「わ、私の分も買ってくるから大丈夫よ!」
「……その格好で買いに行くの? だって、着替えはないんだよね?」
「あっ! どうしよう……」
マリエルなら小屋の外に出られるけれど、こんなビショビショに濡れて下着も透けてる状態では違う意味で外に出られない。
マリエルが身体を隠しながらオロオロしていると、横を向いていたコーヘイの口から笑い声が漏れる。
「ふ、ふふっ、あははっ!」
「コーヘイ?」
「いや、だってさ。マリエルは僕を監禁するつもりだったんだろう? それなのに全然監禁の準備ができてないんだもん」
「う、それはそうだけど」
鈍臭い自分に落ち込んでうつむくと、コーヘイが手枷のついた手でマリエルの頭をポンと叩いた。
「とりあえずその服はあとで僕が乾かしてあげるから、マリエルも脱いじゃいなよ」
「う、うん」
たしかにここまで濡れてしまえば、服を着ている意味はないだろう。
「じゃあ、向こうで……」
「濡れた服のまま歩き回ると床も濡れるし風邪ひいちゃうよ。どうせ僕が乾かすんだしここで脱ぎなよ」
「う、うん……」
(そうよね……どうせこのあと私はコーヘイと……それなのに裸を恥ずかしがるのはおかしいわ……)
早口でまくし立てるコーヘイからなんだか逆らえないような圧を感じつつ、マリエルはその場で濡れた服を脱ぎはじめた。
コーヘイがマリエルの服を脱ぐ姿をじっとりとながめている。
マリエルは恥ずかしくて手が震えてしまったが、なんとか裸になると、その瞬間コーヘイが手枷つきの手を輪っかにして頭から被せてマリエルをギュッと抱きしめた。
「マリエル!!」
「きゃっ! コーヘイ、放して?」
「お返しに僕も洗ってあげるから!」
「え! それはいいからっ!!」
手枷をつけているというのに器用なもので、コーヘイはマリエルを後ろから抱きしめ、その手で身体中をまさぐりはじめた。
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