14 / 16
それから①
しおりを挟む
~ 1月3日 AM11:00 ~
シン君と舞衣歌は舞衣歌の出勤時間に合わせて家を出た。
昼の0時からのシフトだったので、朝も一緒にゆっくりと過ごすことができた。
舞衣歌の「がんばってね」の言葉に、シン君は「ありがとうございました」と丁寧に頭を下げて帰って行った。
仕事を終えて家に帰ると、朝に回した洗濯機が乾燥を終えていた。
中身を取り出すと、グレーのスエット上下と共に、あげると言ったはずの白いTシャツと濃いグレーのボクサーパンツが出てきて、持っていかなかったんだな……と舞衣歌は少しさびしく思った。
なんだか夢のような四日間だった。
あかりとカイさんがハワイから帰ってきて、ハワイ土産をわたしながらカイさんが「シンが迷惑かけてごめんね」と言ってきて、それっきり舞衣歌とシン君の繋がりは切れた。
~ 3月13日 PM2:00 ~
三月に入り、ルームメイトのあかりから、話があるから今日は家にいてくれる? とお願いされた。
「結婚?」
「うん、この前、プロポーズされて」
「相手はカイさん?」
「もちろん!」
あかりは頬をピンクに染めながら、幸せそうな顔で笑った。
「おめでとう!! あ~、でも引越しかぁ。ここ気に入ってたんだけどな~」
舞衣歌一人ではこの部屋の家賃が払えないので仕方がない。
それがわかっていたから、あかりもカイさんと同棲せずにこの部屋でルームシェアを続けてくれていた。
「あかりはカイさんと隣に住むの?」
「うん。しばらくはそうなると思う。それでさ、あのぉ、知り合いにルームシェア希望の子がいるんだけどさ、どうかな?」
「ほんと? 引っ越さないですむなら嬉しいけど、でも知らない人と一緒に住めるかなぁ?」
ピンポーン
部屋のチャイムが鳴った。
「あ、私が出るよ」
あかりが立ち上がっていそいそと玄関に向かうと、カイさんを連れて戻ってきた。
「あ、カイさん、いらっしゃい。あかりから聞いたよ。結婚おめでとう!」
「うん。舞衣歌ちゃん、ありがとう」
あかりの後ろからカイさんが顔を出し、こちらもとても幸せそうな笑顔を浮かべていた。
「それでさ、あかりから聞いた? もし良かったら俺の知り合いをあかりの代わりにこの部屋に住まわせてもらいたいんだけど」
「え? さっき言ってたあかりの知り合いって、カイさんの知り合いなの?」
あかりがコクコクとうなずいている。
「春から弟がここのすぐ近くの大学に通うんだよね」
カイさんはそう言ってニヤリと笑った。
「おい、シン!」
「え!?」
カイさんが玄関の方を向いて手まねきをすると、シン君がおずおずとやってきた。
「舞衣歌さん、お久しぶりです」
「シン君!」
シン君は相変わらずの美少年で、頬をほんのり赤く染めていた。
「舞衣歌ちゃん。こいつ、ここに住まわせてくれない?」
カイさんがシン君の肩を抱いてポンと叩くと、舞衣歌に向かってニッと笑った。
シン君と舞衣歌は舞衣歌の出勤時間に合わせて家を出た。
昼の0時からのシフトだったので、朝も一緒にゆっくりと過ごすことができた。
舞衣歌の「がんばってね」の言葉に、シン君は「ありがとうございました」と丁寧に頭を下げて帰って行った。
仕事を終えて家に帰ると、朝に回した洗濯機が乾燥を終えていた。
中身を取り出すと、グレーのスエット上下と共に、あげると言ったはずの白いTシャツと濃いグレーのボクサーパンツが出てきて、持っていかなかったんだな……と舞衣歌は少しさびしく思った。
なんだか夢のような四日間だった。
あかりとカイさんがハワイから帰ってきて、ハワイ土産をわたしながらカイさんが「シンが迷惑かけてごめんね」と言ってきて、それっきり舞衣歌とシン君の繋がりは切れた。
~ 3月13日 PM2:00 ~
三月に入り、ルームメイトのあかりから、話があるから今日は家にいてくれる? とお願いされた。
「結婚?」
「うん、この前、プロポーズされて」
「相手はカイさん?」
「もちろん!」
あかりは頬をピンクに染めながら、幸せそうな顔で笑った。
「おめでとう!! あ~、でも引越しかぁ。ここ気に入ってたんだけどな~」
舞衣歌一人ではこの部屋の家賃が払えないので仕方がない。
それがわかっていたから、あかりもカイさんと同棲せずにこの部屋でルームシェアを続けてくれていた。
「あかりはカイさんと隣に住むの?」
「うん。しばらくはそうなると思う。それでさ、あのぉ、知り合いにルームシェア希望の子がいるんだけどさ、どうかな?」
「ほんと? 引っ越さないですむなら嬉しいけど、でも知らない人と一緒に住めるかなぁ?」
ピンポーン
部屋のチャイムが鳴った。
「あ、私が出るよ」
あかりが立ち上がっていそいそと玄関に向かうと、カイさんを連れて戻ってきた。
「あ、カイさん、いらっしゃい。あかりから聞いたよ。結婚おめでとう!」
「うん。舞衣歌ちゃん、ありがとう」
あかりの後ろからカイさんが顔を出し、こちらもとても幸せそうな笑顔を浮かべていた。
「それでさ、あかりから聞いた? もし良かったら俺の知り合いをあかりの代わりにこの部屋に住まわせてもらいたいんだけど」
「え? さっき言ってたあかりの知り合いって、カイさんの知り合いなの?」
あかりがコクコクとうなずいている。
「春から弟がここのすぐ近くの大学に通うんだよね」
カイさんはそう言ってニヤリと笑った。
「おい、シン!」
「え!?」
カイさんが玄関の方を向いて手まねきをすると、シン君がおずおずとやってきた。
「舞衣歌さん、お久しぶりです」
「シン君!」
シン君は相変わらずの美少年で、頬をほんのり赤く染めていた。
「舞衣歌ちゃん。こいつ、ここに住まわせてくれない?」
カイさんがシン君の肩を抱いてポンと叩くと、舞衣歌に向かってニッと笑った。
0
お気に入りに追加
16
あなたにおすすめの小説
【R18 大人女性向け】会社の飲み会帰りに年下イケメンにお持ち帰りされちゃいました
utsugi
恋愛
職場のイケメン後輩に飲み会帰りにお持ち帰りされちゃうお話です。
がっつりR18です。18歳未満の方は閲覧をご遠慮ください。
女子高生は卒業間近の先輩に告白する。全裸で。
矢木羽研
恋愛
図書委員の女子高生(小柄ちっぱい眼鏡)が、卒業間近の先輩男子に告白します。全裸で。
女の子が裸になるだけの話。それ以上の行為はありません。
取って付けたようなバレンタインネタあり。
カクヨムでも同内容で公開しています。
憧れの童顔巨乳家庭教師といちゃいちゃラブラブにセックスするのは最高に気持ちいい
suna
恋愛
僕の家庭教師は完璧なひとだ。
かわいいと美しいだったらかわいい寄り。
美女か美少女だったら美少女寄り。
明るく元気と知的で真面目だったら後者。
お嬢様という言葉が彼女以上に似合う人間を僕はこれまて見たことがないような女性。
そのうえ、服の上からでもわかる圧倒的な巨乳。
そんな憧れの家庭教師・・・遠野栞といちゃいちゃラブラブにセックスをするだけの話。
ヒロインは丁寧語・敬語、年上家庭教師、お嬢様、ドMなどの属性・要素があります。
ミックスド★バス~混浴巡りしたい入浴剤開発者と後輩君のお話
taki
恋愛
【R18】温泉大好きな入浴剤開発者の温子(ぬくこ)が、会社の後輩くんと混浴温泉巡りをするお話です。えっちめシーンは❤︎マークです。
愛娘(JS5)とのエッチな習慣に俺の我慢は限界
レディX
恋愛
娘の美奈は(JS5)本当に可愛い。そしてファザコンだと思う。
毎朝毎晩のトイレに一緒に入り、
お風呂の後には乾燥肌の娘の体に保湿クリームを塗ってあげる。特にお尻とお股には念入りに。ここ最近はバックからお尻の肉を鷲掴みにしてお尻の穴もオマンコの穴もオシッコ穴も丸見えにして閉じたり開いたり。
そうしてたらお股からクチュクチュ水音がするようになってきた。
お風呂上がりのいい匂いと共にさっきしたばかりのオシッコの匂い、そこに別の濃厚な匂いが漂うようになってきている。
でも俺は娘にイタズラしまくってるくせに最後の一線だけは超えない事を自分に誓っていた。
でも大丈夫かなぁ。頑張れ、俺の理性。
ねえ、私の本性を暴いてよ♡ オナニークラブで働く女子大生
花野りら
恋愛
オナニークラブとは、個室で男性客のオナニーを見てあげたり手コキする風俗店のひとつ。
女子大生がエッチなアルバイトをしているという背徳感!
イケナイことをしている羞恥プレイからの過激なセックスシーンは必読♡
下品な男に下品に調教される清楚だった図書委員の話
神谷 愛
恋愛
クラスで目立つこともない彼女。半ば押し付けれられる形でなった図書委員の仕事のなかで出会った体育教師に堕とされる話。
つまらない学校、つまらない日常の中の唯一のスパイスである体育教師に身も心も墜ちていくハートフルストーリー。ある時は図書室で、ある時は職員室で、様々な場所で繰り広げられる終わりのない蜜月の軌跡。
歪んだ愛と実らぬ恋の衝突
ノクターンノベルズにもある
☆とブックマークをしてくれると喜ぶ。
感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。
してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。
ミックスド★バス~湯けむりマッサージは至福のとき
taki
恋愛
【R18】恋人同士となった入浴剤開発者の温子と営業部の水川。
温子の疲れを癒そうと、水川が温泉旅行を提案。温泉地での水川からのマッサージに、温子は身も心も蕩けて……❤︎
ミックスド★バスの第4弾です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる