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12月30日 出会い②
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「お邪魔します」
小さな声でそうつぶやくと、シン君は黒いスニーカーを脱いで丁寧に揃えてから部屋に上がってきた。
舞衣歌の部屋は2LDKで、多分、隣のカイさんの部屋も同じのはずだ。
舞衣歌が空いているコンセントを教えると、シン君は鞄から取り出した充電器でスマホを急いで充電し始めた。
「冷蔵庫のお茶とか勝手に飲んで良いからね。ごめん、シャワー浴びるね」
シャワーと聞いてシン君は少しだけ反応を見せたが、こちらは一刻も早く寝たいので気にせずさっさとシャワーを浴びる。
パジャマ用のジャージに着替えて洗面所兼脱衣所から出ると、シン君が床に座って電話をしていた。
「無理だって……いや、でも……」
舞衣歌はシン君の前に座ると、電話を代わってとジェスチャーをする。
「あ、待って、ちょっと電話代わる」
シン君がおずおずと差し出したスマホを受け取る。
「夜分、遅く申し訳ありません。私、広畑開さんの隣に住んでる桃園舞衣歌と申します。いつも開さんにはお世話になってます。進さんが開さんの部屋の前で困っているようだったので、家に上がってもらいました」
電話の向こうでは驚き、恐縮しているような女性の声がした。
シン君とカイさんのお母さんのようだ。
「あの、問題ないようでしたら、しばらくウチで進さんをお預かりしますよ」
舞衣歌の言葉を聞いてシン君が大きな目をさらに開く。
「はい……はい……いえ、大丈夫です。私も昼間は仕事で家にいないので……はい……あとで私の連絡先をそちらにお教えします……はい……いえいえ、開さんにはいつもお世話になってますから……はい……」
お母さんとひとしきり話してから、シン君にスマホを返した。
シン君もその後お母さんと何かしらの話をしてから電話を切っていた。
電話の後に舞衣歌の連絡先を向こうに送って、なんとか納得してくれたようだった。
「あの……舞衣歌さん、ごめんなさい。よろしくお願いします」
「うん、よろしくね。シン君」
シン君が正座に座り直して丁寧にお辞儀をするのを、舞衣歌は笑って受け止めた。
小さな声でそうつぶやくと、シン君は黒いスニーカーを脱いで丁寧に揃えてから部屋に上がってきた。
舞衣歌の部屋は2LDKで、多分、隣のカイさんの部屋も同じのはずだ。
舞衣歌が空いているコンセントを教えると、シン君は鞄から取り出した充電器でスマホを急いで充電し始めた。
「冷蔵庫のお茶とか勝手に飲んで良いからね。ごめん、シャワー浴びるね」
シャワーと聞いてシン君は少しだけ反応を見せたが、こちらは一刻も早く寝たいので気にせずさっさとシャワーを浴びる。
パジャマ用のジャージに着替えて洗面所兼脱衣所から出ると、シン君が床に座って電話をしていた。
「無理だって……いや、でも……」
舞衣歌はシン君の前に座ると、電話を代わってとジェスチャーをする。
「あ、待って、ちょっと電話代わる」
シン君がおずおずと差し出したスマホを受け取る。
「夜分、遅く申し訳ありません。私、広畑開さんの隣に住んでる桃園舞衣歌と申します。いつも開さんにはお世話になってます。進さんが開さんの部屋の前で困っているようだったので、家に上がってもらいました」
電話の向こうでは驚き、恐縮しているような女性の声がした。
シン君とカイさんのお母さんのようだ。
「あの、問題ないようでしたら、しばらくウチで進さんをお預かりしますよ」
舞衣歌の言葉を聞いてシン君が大きな目をさらに開く。
「はい……はい……いえ、大丈夫です。私も昼間は仕事で家にいないので……はい……あとで私の連絡先をそちらにお教えします……はい……いえいえ、開さんにはいつもお世話になってますから……はい……」
お母さんとひとしきり話してから、シン君にスマホを返した。
シン君もその後お母さんと何かしらの話をしてから電話を切っていた。
電話の後に舞衣歌の連絡先を向こうに送って、なんとか納得してくれたようだった。
「あの……舞衣歌さん、ごめんなさい。よろしくお願いします」
「うん、よろしくね。シン君」
シン君が正座に座り直して丁寧にお辞儀をするのを、舞衣歌は笑って受け止めた。
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