9 / 12
9.気持ちを態度で表して
しおりを挟む
あの後ビビアンはシャナに泣きついてシャナからもザカリーに事情を説明してもらったが、ザカリーは取り付く島もなかった。
仕方がないのでビビアンは、夜も更けてからこっそり部屋を抜け出すとザカリーの部屋に向かった。
ザカリーはいつも宵っ張りで深夜まで執筆をしていることが多く、案の定、今夜もまだ起きていたようで、ビビアンがドアをノックするとすぐにドアが開いた。
「ビビ……こんな時間に何?」
訝しげな顔をして不機嫌な声を出すが、ビビアンの格好を見てすぐに部屋に入れてくれた。
薄い寝着の上にガウンを羽織っただけのビビアンに、ザカリーはベッドから毛布を引き剥がしてよこした。
「そんな格好だと風邪引くからそれ使って。で、何?」
迷惑そうに頭を掻きながらも優しいザカリーのその態度が嬉しくて、ビビアンは泣きそうになりながら毛布を身体に巻きつけてキュッと握りしめた。
何か言葉を口に出すとまた憎まれ口を叩いてしまいそうで、ビビアンは黙ったままザカリーに思いっきり抱きつくとそのままベッドに押し倒してキスをした。
「ビビ!? っぷ!」
勢いが良すぎて少し歯がぶつかってしまったが、唇を離すとザカリーが眉間にシワを寄せてビビアンを睨みつけた。
「俺の事なんて嫌いなんだろっ!」
ビビアンは違うと何度も首を横に振ってから、もう一度ザカリーに抱きついてキスをした。
今度は舌を出してザカリーの薄い唇をチロチロと舐めた。
「な……やめろっ」
ビビアンの肩を掴んで身体を離しながらグイと手の甲で口をぬぐうザカリーを見て、ビビアンは胸が軋むように痛んだ。
ビビアンはもっとはっきり自分の気持ちを行動で示さないといけないと思い、覚悟を決めた。
ビビアンはベッドの上に座ると、身体に巻きつけていた毛布を落とした。
次いでガウンを脱いでベッドに落とすと、シュルリと寝着の胸のリボンを解いた。
「おい! ビ、ビビ……」
目の前のザカリーが焦った声を上げる。
ビビアンのはだけた寝着の下は、シュミーズとショーツだけだった。
ビビアンは寝着から腕を抜いてパサリとガウンの上に落として、下着姿でザカリーの前に座った。
ザカリーが息を呑む音がする。
ビビアンは恥ずかしくてザカリーの方を見ることができず、下を向いたまま顔を真っ赤にしながらシュミーズの裾に手をかけた。
震える手に力を込めて、えいやと裾を捲ってシュミーズを脱ぎすてる。
その勢いでビビアンの白い豊かな胸がふるりと揺れた。
ピンクに色づいた先端が恥ずかしくて、両腕で胸を挟むようにして隠すと、ゴクリと唾を飲む音が聞こえた気がした。
緊張と羞恥で身体が震えるが、ザカリーは動きもせず何も言ってくれない。
ビビアンは目をギュッとつぶると、意を決して胸を隠していた手を離してショーツに指をかける。
ショーツを脱ごうと腰を浮かすと、ザカリーがビビアンに勢いよく抱きつきそのままベッドに押し倒した。
仕方がないのでビビアンは、夜も更けてからこっそり部屋を抜け出すとザカリーの部屋に向かった。
ザカリーはいつも宵っ張りで深夜まで執筆をしていることが多く、案の定、今夜もまだ起きていたようで、ビビアンがドアをノックするとすぐにドアが開いた。
「ビビ……こんな時間に何?」
訝しげな顔をして不機嫌な声を出すが、ビビアンの格好を見てすぐに部屋に入れてくれた。
薄い寝着の上にガウンを羽織っただけのビビアンに、ザカリーはベッドから毛布を引き剥がしてよこした。
「そんな格好だと風邪引くからそれ使って。で、何?」
迷惑そうに頭を掻きながらも優しいザカリーのその態度が嬉しくて、ビビアンは泣きそうになりながら毛布を身体に巻きつけてキュッと握りしめた。
何か言葉を口に出すとまた憎まれ口を叩いてしまいそうで、ビビアンは黙ったままザカリーに思いっきり抱きつくとそのままベッドに押し倒してキスをした。
「ビビ!? っぷ!」
勢いが良すぎて少し歯がぶつかってしまったが、唇を離すとザカリーが眉間にシワを寄せてビビアンを睨みつけた。
「俺の事なんて嫌いなんだろっ!」
ビビアンは違うと何度も首を横に振ってから、もう一度ザカリーに抱きついてキスをした。
今度は舌を出してザカリーの薄い唇をチロチロと舐めた。
「な……やめろっ」
ビビアンの肩を掴んで身体を離しながらグイと手の甲で口をぬぐうザカリーを見て、ビビアンは胸が軋むように痛んだ。
ビビアンはもっとはっきり自分の気持ちを行動で示さないといけないと思い、覚悟を決めた。
ビビアンはベッドの上に座ると、身体に巻きつけていた毛布を落とした。
次いでガウンを脱いでベッドに落とすと、シュルリと寝着の胸のリボンを解いた。
「おい! ビ、ビビ……」
目の前のザカリーが焦った声を上げる。
ビビアンのはだけた寝着の下は、シュミーズとショーツだけだった。
ビビアンは寝着から腕を抜いてパサリとガウンの上に落として、下着姿でザカリーの前に座った。
ザカリーが息を呑む音がする。
ビビアンは恥ずかしくてザカリーの方を見ることができず、下を向いたまま顔を真っ赤にしながらシュミーズの裾に手をかけた。
震える手に力を込めて、えいやと裾を捲ってシュミーズを脱ぎすてる。
その勢いでビビアンの白い豊かな胸がふるりと揺れた。
ピンクに色づいた先端が恥ずかしくて、両腕で胸を挟むようにして隠すと、ゴクリと唾を飲む音が聞こえた気がした。
緊張と羞恥で身体が震えるが、ザカリーは動きもせず何も言ってくれない。
ビビアンは目をギュッとつぶると、意を決して胸を隠していた手を離してショーツに指をかける。
ショーツを脱ごうと腰を浮かすと、ザカリーがビビアンに勢いよく抱きつきそのままベッドに押し倒した。
0
お気に入りに追加
13
あなたにおすすめの小説
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?

愛する貴方の心から消えた私は…
矢野りと
恋愛
愛する夫が事故に巻き込まれ隣国で行方不明となったのは一年以上前のこと。
周りが諦めの言葉を口にしても、私は決して諦めなかった。
…彼は絶対に生きている。
そう信じて待ち続けていると、願いが天に通じたのか奇跡的に彼は戻って来た。
だが彼は妻である私のことを忘れてしまっていた。
「すまない、君を愛せない」
そう言った彼の目からは私に対する愛情はなくなっていて…。
*設定はゆるいです。
傲慢令嬢は、猫かぶりをやめてみた。お好きなように呼んでくださいませ。愛しいひとが私のことをわかってくださるなら、それで十分ですもの。
石河 翠
恋愛
高飛車で傲慢な令嬢として有名だった侯爵令嬢のダイアナは、婚約者から婚約を破棄される直前、階段から落ちて頭を打ち、記憶喪失になった上、体が不自由になってしまう。
そのまま修道院に身を寄せることになったダイアナだが、彼女はその暮らしを嬉々として受け入れる。妾の子であり、貴族暮らしに馴染めなかったダイアナには、修道院での暮らしこそ理想だったのだ。
新しい婚約者とうまくいかない元婚約者がダイアナに接触してくるが、彼女は突き放す。身勝手な言い分の元婚約者に対し、彼女は怒りを露にし……。
初恋のひとのために貴族教育を頑張っていたヒロインと、健気なヒロインを見守ってきたヒーローの恋物語。
ハッピーエンドです。
この作品は、別サイトにも投稿しております。
表紙絵は写真ACよりチョコラテさまの作品をお借りしております。

とまどいの花嫁は、夫から逃げられない
椎名さえら
恋愛
エラは、親が決めた婚約者からずっと冷淡に扱われ
初夜、夫は愛人の家へと行った。
戦争が起こり、夫は戦地へと赴いた。
「無事に戻ってきたら、お前とは離婚する」
と言い置いて。
やっと戦争が終わった後、エラのもとへ戻ってきた夫に
彼女は強い違和感を感じる。
夫はすっかり改心し、エラとは離婚しないと言い張り
突然彼女を溺愛し始めたからだ
______________________
✴︎舞台のイメージはイギリス近代(ゆるゆる設定)
✴︎誤字脱字は優しくスルーしていただけると幸いです
✴︎なろうさんにも投稿しています
私の勝手なBGMは、懐かしすぎるけど鬼束ちひろ『月光』←名曲すぎ

【完結】王太子殿下が幼馴染を溺愛するので、あえて応援することにしました。
かとるり
恋愛
王太子のオースティンが愛するのは婚約者のティファニーではなく、幼馴染のリアンだった。
ティファニーは何度も傷つき、一つの結論に達する。
二人が結ばれるよう、あえて応援する、と。

愛のゆくえ【完結】
春の小径
恋愛
私、あなたが好きでした
ですが、告白した私にあなたは言いました
「妹にしか思えない」
私は幼馴染みと婚約しました
それなのに、あなたはなぜ今になって私にプロポーズするのですか?
☆12時30分より1時間更新
(6月1日0時30分 完結)
こう言う話はサクッと完結してから読みたいですよね?
……違う?
とりあえず13日後ではなく13時間で完結させてみました。
他社でも公開

この度、皆さんの予想通り婚約者候補から外れることになりました。ですが、すぐに結婚することになりました。
鶯埜 餡
恋愛
ある事件のせいでいろいろ言われながらも国王夫妻の働きかけで王太子の婚約者候補となったシャルロッテ。
しかし当の王太子ルドウィックはアリアナという男爵令嬢にべったり。噂好きな貴族たちはシャルロッテに婚約者候補から外れるのではないかと言っていたが
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる