14 / 19
14.四十九匹の裸の騎士団長
しおりを挟む
キースは赤くなった顔のまま、元気になった『太くて硬い』モノを両手で隠した。
「少し待ってください。いま落ち着けます。……裸の団長が一匹、裸の団長が二匹」
(団長って匹で数えるものなの?)
上半身裸のままだった私は、とりあえずベッドにあった毛布を巻きつけておっぱいを隠す。
ついでにキースのむき出しの下半身を隠せるように大きめのタオルをわたしておく。
「……裸の団長が四十九匹。……ふぅ、落ち着きました」
キースの下半身にかけてあるタオルを見れば、その下にある『太くて硬い』モノもなんとか落ち着きを取り戻しているのがわかる。
「……キースはおっぱいが好きなんだね」
「うぐっ」
「ずっと私のことおっぱいのオマケだってバカにしてたの?」
ジト目で見つめるとキースはほんの少しだけ怯んだ顔をしたが、すぐに覚悟を決めたようでキリッと顔を上げた。
そのまま澄んだ水色の目で、私を強い眼差しで見つめ返した。
「そりゃ好きですよ!! こんなエロいおっぱいが毎日、毎日、目の前でぶるんぶるん揺れてて、それをエロい目で見ないでいられるわけないじゃないですか!」
「え! えっと……?」
「私が性に目覚めたのは、フウリ様に初めてお会いして腕の傷を治していただいたあの日です。あの晩、フウリ様のおっぱいの感触を思い出しながら初めていたしました」
「えっと、いたしたって、何を?」
「自慰行為です」
「じ……い……?」
「これを握って擦って子種を吐き出す行為です。ご存知ありませんか!? 見ていたならおわかりでしょう?」
「いや、えっと……」
「女性の場合はまたやり方が違うそうですが、フウリ様もやったことあるんじゃないですか?」
「ない! ないよ!!」
「それは失礼しました」
真っ赤になってあわてる私に、キースがふぅと息を吐き肩を落とした。
「フウリ様のことはエロい目で見ていますが、おっぱいのオマケだと思ったことはありませんし、バカにしたこともありません」
「え?」
「フウリ様はお優しい方で、心の底から尊敬しております」
言ってる意味がよくわからない。
「でもキースはおっぱいが好きなんだよね?」
「はい」
「……じゃあ、おっぱいと私、どっちが好き?」
キースは眉間に大きくシワを寄せて、もう一度大きくため息をついた。
「フウリ様?」
「は、はい!」
「私にとって好きなおっぱいとはフウリ様のおっぱいのことであって、他の人のおっぱいは別に好きではありません」
「そ、そうなの……?」
「はい、そうです。私が欲情するのはフウリ様のおっぱいだけで、フウリ様のおっぱいだから好きなのです」
「そ、そうなんだ……」
(キースはおっぱいが好きで、でもそれは私のおっぱいだから好きで、私のことはバカにしているわけじゃない……?)
「フウリ様」
「は、はい!」
キースが真剣な顔をして私を見つめ、ゆっくりと口を開く。
「結婚してください」
「少し待ってください。いま落ち着けます。……裸の団長が一匹、裸の団長が二匹」
(団長って匹で数えるものなの?)
上半身裸のままだった私は、とりあえずベッドにあった毛布を巻きつけておっぱいを隠す。
ついでにキースのむき出しの下半身を隠せるように大きめのタオルをわたしておく。
「……裸の団長が四十九匹。……ふぅ、落ち着きました」
キースの下半身にかけてあるタオルを見れば、その下にある『太くて硬い』モノもなんとか落ち着きを取り戻しているのがわかる。
「……キースはおっぱいが好きなんだね」
「うぐっ」
「ずっと私のことおっぱいのオマケだってバカにしてたの?」
ジト目で見つめるとキースはほんの少しだけ怯んだ顔をしたが、すぐに覚悟を決めたようでキリッと顔を上げた。
そのまま澄んだ水色の目で、私を強い眼差しで見つめ返した。
「そりゃ好きですよ!! こんなエロいおっぱいが毎日、毎日、目の前でぶるんぶるん揺れてて、それをエロい目で見ないでいられるわけないじゃないですか!」
「え! えっと……?」
「私が性に目覚めたのは、フウリ様に初めてお会いして腕の傷を治していただいたあの日です。あの晩、フウリ様のおっぱいの感触を思い出しながら初めていたしました」
「えっと、いたしたって、何を?」
「自慰行為です」
「じ……い……?」
「これを握って擦って子種を吐き出す行為です。ご存知ありませんか!? 見ていたならおわかりでしょう?」
「いや、えっと……」
「女性の場合はまたやり方が違うそうですが、フウリ様もやったことあるんじゃないですか?」
「ない! ないよ!!」
「それは失礼しました」
真っ赤になってあわてる私に、キースがふぅと息を吐き肩を落とした。
「フウリ様のことはエロい目で見ていますが、おっぱいのオマケだと思ったことはありませんし、バカにしたこともありません」
「え?」
「フウリ様はお優しい方で、心の底から尊敬しております」
言ってる意味がよくわからない。
「でもキースはおっぱいが好きなんだよね?」
「はい」
「……じゃあ、おっぱいと私、どっちが好き?」
キースは眉間に大きくシワを寄せて、もう一度大きくため息をついた。
「フウリ様?」
「は、はい!」
「私にとって好きなおっぱいとはフウリ様のおっぱいのことであって、他の人のおっぱいは別に好きではありません」
「そ、そうなの……?」
「はい、そうです。私が欲情するのはフウリ様のおっぱいだけで、フウリ様のおっぱいだから好きなのです」
「そ、そうなんだ……」
(キースはおっぱいが好きで、でもそれは私のおっぱいだから好きで、私のことはバカにしているわけじゃない……?)
「フウリ様」
「は、はい!」
キースが真剣な顔をして私を見つめ、ゆっくりと口を開く。
「結婚してください」
10
お気に入りに追加
218
あなたにおすすめの小説

【完結】『飯炊き女』と呼ばれている騎士団の寮母ですが、実は最高位の聖女です
葉桜鹿乃
恋愛
ルーシーが『飯炊き女』と、呼ばれてそろそろ3年が経とうとしている。
王宮内に兵舎がある王立騎士団【鷹の爪】の寮母を担っているルーシー。
孤児院の出で、働き口を探してここに配置された事になっているが、実はこの国の最も高貴な存在とされる『金剛の聖女』である。
王宮という国で一番安全な場所で、更には周囲に常に複数人の騎士が控えている場所に、本人と王族、宰相が話し合って所属することになったものの、存在を秘する為に扱いは『飯炊き女』である。
働くのは苦では無いし、顔を隠すための不細工な丸眼鏡にソバカスと眉を太くする化粧、粗末な服。これを襲いに来るような輩は男所帯の騎士団にも居ないし、聖女の力で存在感を常に薄めるようにしている。
何故このような擬態をしているかというと、隣国から聖女を狙って何者かが間者として侵入していると言われているためだ。
隣国は既に瘴気で汚れた土地が多くなり、作物もまともに育たないと聞いて、ルーシーはしばらく隣国に行ってもいいと思っているのだが、長く冷戦状態にある隣国に行かせるのは命が危ないのでは、と躊躇いを見せる国王たちをルーシーは説得する教養もなく……。
そんな折、ある日の月夜に、明日の雨を予見して変装をせずに水汲みをしている時に「見つけた」と言われて振り向いたそこにいたのは、騎士団の中でもルーシーに優しい一人の騎士だった。
※感想の取り扱いは近況ボードを参照してください。
※小説家になろう様でも掲載予定です。

執着系皇子に捕まってる場合じゃないんです!聖女はシークレットベビーをこっそり子育て中
鶴れり
恋愛
◆シークレットベビーを守りたい聖女×絶対に逃さない執着強めな皇子◆
ビアト帝国の九人目の聖女クララは、虐げられながらも懸命に聖女として務めを果たしていた。
濡れ衣を着せられ、罪人にさせられたクララの前に現れたのは、初恋の第二皇子ライオネル殿下。
執拗に求めてくる殿下に、憧れと恋心を抱いていたクララは体を繋げてしまう。執着心むき出しの包囲網から何とか逃げることに成功したけれど、赤ちゃんを身ごもっていることに気づく。
しかし聖女と皇族が結ばれることはないため、極秘出産をすることに……。
六年後。五歳になった愛息子とクララは、隣国へ逃亡することを決意する。しかしライオネルが追ってきて逃げられなくて──?!
何故か異様に執着してくるライオネルに、子どもの存在を隠しながら必死に攻防戦を繰り広げる聖女クララの物語──。
【第17回恋愛小説大賞 奨励賞に選んでいただきました。ありがとうございます!】

婚活に失敗したら第四王子の家庭教師になりました
春浦ディスコ
恋愛
王立学院に勤めていた二十五歳の子爵令嬢のマーサは婚活のために辞職するが、中々相手が見つからない。そんなときに王城から家庭教師の依頼が来て……。見目麗しの第四王子シルヴァンに家庭教師のマーサが陥落されるお話。
泡風呂を楽しんでいただけなのに、空中から落ちてきた異世界騎士が「離れられないし目も瞑りたくない」とガン見してきた時の私の対応。
待鳥園子
恋愛
半年に一度仕事を頑張ったご褒美に一人で高級ラグジョアリーホテルの泡風呂を楽しんでたら、いきなり異世界騎士が落ちてきてあれこれ言い訳しつつ泡に隠れた体をジロジロ見てくる話。

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。

騎士団長のアレは誰が手に入れるのか!?
うさぎくま
恋愛
黄金のようだと言われるほどに濁りがない金色の瞳。肩より少し短いくらいの、いい塩梅で切り揃えられた柔らかく靡く金色の髪。甘やかな声で、誰もが振り返る美男子であり、屈強な肉体美、魔力、剣技、男の象徴も立派、全てが完璧な騎士団長ギルバルドが、遅い初恋に落ち、男心を振り回される物語。
濃厚で甘やかな『性』やり取りを楽しんで頂けたら幸いです!

借金まみれで高級娼館で働くことになった子爵令嬢、密かに好きだった幼馴染に買われる
しおの
恋愛
乙女ゲームの世界に転生した主人公。しかしゲームにはほぼ登場しないモブだった。
いつの間にか父がこさえた借金を返すため、高級娼館で働くことに……
しかしそこに現れたのは幼馴染で……?

魚人族のバーに行ってワンナイトラブしたら番いにされて種付けされました
ノルジャン
恋愛
人族のスーシャは人魚のルシュールカを助けたことで仲良くなり、魚人の集うバーへ連れて行ってもらう。そこでルシュールカの幼馴染で鮫魚人のアグーラと出会い、一夜を共にすることになって…。ちょっとオラついたサメ魚人に激しく求められちゃうお話。ムーンライトノベルズにも投稿中。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる