1 / 2
第一章
絶望と決意
しおりを挟む
人の焼ける嫌な匂い、どこからともなく聴こえてくる助けを求める声、ボロボロになった家屋。そんな中、僕は家に向かって走っていた。ただ両親の無事を願って…。
2666年 世界中を舞台とした第三次世界対戦が始まった。第一次や第二次とは違い大国から小国までの世界中の国が争い始めた。もちろん、僕が住んでいる日本もその国のうちの一つだ。理由は石油の消失だ。人類は石油を使い続けた結果、世界から石油がほとんどなくなってしまった。残りわずかな石油を求め各国がぶつかり合い、ついに戦争が始まってしまった。小国のほとんどは飲み込まれてしまい、現在残っている国は、アメリカ、ロシア、イギリス、フランス、ドイツ、カナダ、オーストラリア、北朝鮮、中国、そして日本である。
この中で一番脆く早くなくなると言われているのがこの日本である。2536年、日本は軍事力を持つことを世界に認めさせ、軍事国家としてよみがえった。しかし徴兵を無理強いされることは無く、あくまで自主性を尊重している。最初は誰かがやってくれる、自分は関係ないと思っていた者が多かった。しかし、開戦後、日本に初めて空襲が起きたとき人々は認識し直した。これは自分がやらなければ殺られると。その後日本は兵の数を増やし科学を進歩させなんとか今まで残っていた。
しかし今回ばかりはダメかもしれない。なぜなら次の世界の標的はどう見ても日本になるからだ。核兵器も少なく人口も一番少ない。こんな獲物を食わないほど世界は優しくはない。そして今日、日本に中国が攻めてきたのだ。
不幸にも僕が住んでいる町が対象になったようで、友人と県外に遊びに行っていて帰ってきたらこの有り様。父は強く賢い、母もここぞというときにとても心強い人だ。だから大丈夫…絶対、大丈夫。と自分に言い聞かせてひたすら家に向かって走った。しかし、現実とは無慈悲である。僕はその光景が目に写ったその瞬間絶望のどん底に叩き落とされた。そこには家だったもの、その下に母をかばうようにして父が伏せていた。しかし頭にはくっきりと無数の銃弾の後が残っており、周りは血の海と化していた。発狂しそうになった。目の前が赤く染まっていく。あの父と母が死んだ。その事に頭が理解しようとし、体が拒否している。何故こうなった。どうして両親が死ななければならない。何故僕は…生きているの。疑問が次々浮かぶなか一つの答えにたどり着いた。「戦争」。そうだ、戦争などが起きているからだ。そのせいで僕は今、両親を亡くし見たことも聞いたこともない誰かを憎んでいる。おかしいじゃないか。相手が戦争を起こしたわけでもない。なのに、憎い。苦しい。悲しい。こんな世界「おかしい」。どうすればこんな思いをしなくてすむのか。
(…そうか。そうだ。簡単だ。僕を、僕だけを憎めさせればいいんだ。そうすれば僕が消えるだけで平和になる。)僕がどうなろうと構わない。もともとあまり生にしがみつくつもりはない。僕は人が嫌いだ。特に大人が嫌いだ。歳が上なだけで偉そうに僕らのことを否定する。なんの権限があるのかと聞けば大人のいうことは間違いないだの、長く生きてきた経験だのもっともらしいことを言ってくる。僕らのためになるようなことを教えてくれるのはほんの一握りの人だ。だから、大人がどうなろうがどうでもいい。でも…でも、僕と同じように苦しむ子は作りたくない。誰ともわからない一兵士を憎み、その人が不幸になっていてほしいと願うことがないように。誰が殺し、誰を憎み、死を望むか。そしてその相手が死ぬことによってその子達は解放される。だから、僕がその役をすればいい。きっとできる、だって僕は…天才なのだから。
僕は自分は天才だと思っている。なぜなら僕は八歳の少女でありながら、IQ400、百メートルを五秒で走り、垂直跳びは二メートルまで跳べる。空手、柔道共に黒帯を持ち、ボクシングではプロ相手に圧勝。剣道等も同等まで腕をあげている。しかし、今までは真剣に生きてこなかった。明確に今、この瞬間、僕は初めて僕の人生で本気を出す。そうすればきっと、世界を変えられる。そのために要らないものは捨てる。そう思った瞬間、僕の周りには灰色に染まった色のない世界がひろがった。
まず、軍に入隊しなければ。そう思い市役所に向けて歩き始めようとしたとき、
「一人でどこに行くんだ。」
「今度はなにするの。」
「どうせろくでもないことするんだろ。」
「お前についていけるのは俺たちぐらいだからな。」
(…なんで、居るんだよ。)
目の前には4人の友人がいた。
もう一度言おう。僕は人が嫌いだ。しかしそこにはもちろん例外がある。両親、そしてこの4人だ。ことあるごとに天才と呼ばれてきた僕だがこの4人相手ではかなり分が悪い。なぜならそれぞれがある分野の天才だからだ。
1人目はシキ。とにかく頭がいい。なんせIQ420、オセロや将棋でも一度も勝てたことがない。しかも相手もてを抜いている状態で。本気を出しても勝てるかどうか五分五分といえる相手だ。それゆえに時々抜けているところがあるのが残念である。
2人目はテン。運動神経の塊だ。百メートルを4秒で走るわ垂直跳びで三メートル飛ぶわで規格外である。空手、柔道共に黒帯だが剣道ではなくテコンドーをしている。言わずもがな僕より強い。その分と言っていいのかとても破天荒で対応がしにくいときがある。
3人目はアル。何か一つのことをこなせるのではなく僕と同じオールラウンダーだ。だが僕の一歩後ろを行くような感じで僕に何かで勝てたことは一度もない。だが少し読みにくいところがあり底が知れない。4人の中で一番頼れるやつである。
4人目はリク。才能と言えるかわからないがとりあえず力が強い。片手で車を持ち上げたり、船を引っ張ったりとこちらも規格外である。そのため脳筋でとてつもなくうざいナルシストだ。
シキ、テン、アルは一つ上の9歳、リクは二つ上の10歳の少年だ。何でもイケメンの分類だそうだが顔などに興味はない。四人の話では僕も美少女らしいがそれが何?という感じだ。学力はシキ、僕、アル、テン、リク。運動はテン、僕、アル、シキとリク。力はリク、テン、シキ、僕とアル。というような順位だ。だが他のことで劣っているのではなくあくまで一番得意なものがそれぞれにあるということだ。得意でないことも凡人では太刀打ちできないほどできる。秀才とでもいうところか。
そして、この四人は僕のかけがえのない存在だ。年下としてバカにせず、僕を遊びに誘うときも無理強いはしなかった。それが、僕にとっては救いだった。だからこそ、失いたくない。
「どうせ巻き込みたくないだのなんだの考えてるんだろ。」まるで心を読んだかのようにアルが言った。「俺たち友達だろ?だからお前を止めるためについていく。」シキが続けて言う。「お前が感情をなくす前に俺たちが止める。それだけだ。」テンが続く。「戦場に行くことには何も心配してねーよ。」最後にリクが「お前が暴走したら周りのやつがかわいそうだからな。」と締めくくった。「まるで僕が必ず暴走するような言い方だな。…まぁ、好きにしろ。僕には拒む理由もない。」正直、ありがたかった。この四人がいてくれれば何よりも心強い。(たとえ最終的僕が死ぬつもりだと言えば君たちはなんていうのかな。)想像し少し苦笑いをした。こうして僕は破滅の道へ一歩踏み出した。四人の友人と共に。
2666年 世界中を舞台とした第三次世界対戦が始まった。第一次や第二次とは違い大国から小国までの世界中の国が争い始めた。もちろん、僕が住んでいる日本もその国のうちの一つだ。理由は石油の消失だ。人類は石油を使い続けた結果、世界から石油がほとんどなくなってしまった。残りわずかな石油を求め各国がぶつかり合い、ついに戦争が始まってしまった。小国のほとんどは飲み込まれてしまい、現在残っている国は、アメリカ、ロシア、イギリス、フランス、ドイツ、カナダ、オーストラリア、北朝鮮、中国、そして日本である。
この中で一番脆く早くなくなると言われているのがこの日本である。2536年、日本は軍事力を持つことを世界に認めさせ、軍事国家としてよみがえった。しかし徴兵を無理強いされることは無く、あくまで自主性を尊重している。最初は誰かがやってくれる、自分は関係ないと思っていた者が多かった。しかし、開戦後、日本に初めて空襲が起きたとき人々は認識し直した。これは自分がやらなければ殺られると。その後日本は兵の数を増やし科学を進歩させなんとか今まで残っていた。
しかし今回ばかりはダメかもしれない。なぜなら次の世界の標的はどう見ても日本になるからだ。核兵器も少なく人口も一番少ない。こんな獲物を食わないほど世界は優しくはない。そして今日、日本に中国が攻めてきたのだ。
不幸にも僕が住んでいる町が対象になったようで、友人と県外に遊びに行っていて帰ってきたらこの有り様。父は強く賢い、母もここぞというときにとても心強い人だ。だから大丈夫…絶対、大丈夫。と自分に言い聞かせてひたすら家に向かって走った。しかし、現実とは無慈悲である。僕はその光景が目に写ったその瞬間絶望のどん底に叩き落とされた。そこには家だったもの、その下に母をかばうようにして父が伏せていた。しかし頭にはくっきりと無数の銃弾の後が残っており、周りは血の海と化していた。発狂しそうになった。目の前が赤く染まっていく。あの父と母が死んだ。その事に頭が理解しようとし、体が拒否している。何故こうなった。どうして両親が死ななければならない。何故僕は…生きているの。疑問が次々浮かぶなか一つの答えにたどり着いた。「戦争」。そうだ、戦争などが起きているからだ。そのせいで僕は今、両親を亡くし見たことも聞いたこともない誰かを憎んでいる。おかしいじゃないか。相手が戦争を起こしたわけでもない。なのに、憎い。苦しい。悲しい。こんな世界「おかしい」。どうすればこんな思いをしなくてすむのか。
(…そうか。そうだ。簡単だ。僕を、僕だけを憎めさせればいいんだ。そうすれば僕が消えるだけで平和になる。)僕がどうなろうと構わない。もともとあまり生にしがみつくつもりはない。僕は人が嫌いだ。特に大人が嫌いだ。歳が上なだけで偉そうに僕らのことを否定する。なんの権限があるのかと聞けば大人のいうことは間違いないだの、長く生きてきた経験だのもっともらしいことを言ってくる。僕らのためになるようなことを教えてくれるのはほんの一握りの人だ。だから、大人がどうなろうがどうでもいい。でも…でも、僕と同じように苦しむ子は作りたくない。誰ともわからない一兵士を憎み、その人が不幸になっていてほしいと願うことがないように。誰が殺し、誰を憎み、死を望むか。そしてその相手が死ぬことによってその子達は解放される。だから、僕がその役をすればいい。きっとできる、だって僕は…天才なのだから。
僕は自分は天才だと思っている。なぜなら僕は八歳の少女でありながら、IQ400、百メートルを五秒で走り、垂直跳びは二メートルまで跳べる。空手、柔道共に黒帯を持ち、ボクシングではプロ相手に圧勝。剣道等も同等まで腕をあげている。しかし、今までは真剣に生きてこなかった。明確に今、この瞬間、僕は初めて僕の人生で本気を出す。そうすればきっと、世界を変えられる。そのために要らないものは捨てる。そう思った瞬間、僕の周りには灰色に染まった色のない世界がひろがった。
まず、軍に入隊しなければ。そう思い市役所に向けて歩き始めようとしたとき、
「一人でどこに行くんだ。」
「今度はなにするの。」
「どうせろくでもないことするんだろ。」
「お前についていけるのは俺たちぐらいだからな。」
(…なんで、居るんだよ。)
目の前には4人の友人がいた。
もう一度言おう。僕は人が嫌いだ。しかしそこにはもちろん例外がある。両親、そしてこの4人だ。ことあるごとに天才と呼ばれてきた僕だがこの4人相手ではかなり分が悪い。なぜならそれぞれがある分野の天才だからだ。
1人目はシキ。とにかく頭がいい。なんせIQ420、オセロや将棋でも一度も勝てたことがない。しかも相手もてを抜いている状態で。本気を出しても勝てるかどうか五分五分といえる相手だ。それゆえに時々抜けているところがあるのが残念である。
2人目はテン。運動神経の塊だ。百メートルを4秒で走るわ垂直跳びで三メートル飛ぶわで規格外である。空手、柔道共に黒帯だが剣道ではなくテコンドーをしている。言わずもがな僕より強い。その分と言っていいのかとても破天荒で対応がしにくいときがある。
3人目はアル。何か一つのことをこなせるのではなく僕と同じオールラウンダーだ。だが僕の一歩後ろを行くような感じで僕に何かで勝てたことは一度もない。だが少し読みにくいところがあり底が知れない。4人の中で一番頼れるやつである。
4人目はリク。才能と言えるかわからないがとりあえず力が強い。片手で車を持ち上げたり、船を引っ張ったりとこちらも規格外である。そのため脳筋でとてつもなくうざいナルシストだ。
シキ、テン、アルは一つ上の9歳、リクは二つ上の10歳の少年だ。何でもイケメンの分類だそうだが顔などに興味はない。四人の話では僕も美少女らしいがそれが何?という感じだ。学力はシキ、僕、アル、テン、リク。運動はテン、僕、アル、シキとリク。力はリク、テン、シキ、僕とアル。というような順位だ。だが他のことで劣っているのではなくあくまで一番得意なものがそれぞれにあるということだ。得意でないことも凡人では太刀打ちできないほどできる。秀才とでもいうところか。
そして、この四人は僕のかけがえのない存在だ。年下としてバカにせず、僕を遊びに誘うときも無理強いはしなかった。それが、僕にとっては救いだった。だからこそ、失いたくない。
「どうせ巻き込みたくないだのなんだの考えてるんだろ。」まるで心を読んだかのようにアルが言った。「俺たち友達だろ?だからお前を止めるためについていく。」シキが続けて言う。「お前が感情をなくす前に俺たちが止める。それだけだ。」テンが続く。「戦場に行くことには何も心配してねーよ。」最後にリクが「お前が暴走したら周りのやつがかわいそうだからな。」と締めくくった。「まるで僕が必ず暴走するような言い方だな。…まぁ、好きにしろ。僕には拒む理由もない。」正直、ありがたかった。この四人がいてくれれば何よりも心強い。(たとえ最終的僕が死ぬつもりだと言えば君たちはなんていうのかな。)想像し少し苦笑いをした。こうして僕は破滅の道へ一歩踏み出した。四人の友人と共に。
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
あなたの記憶、買います。
鴨居ダンテ
SF
*ラノベ感ゼロの正統派SF
記憶が金になる2045年の日本。電気海馬の開発によって、記憶は自由性を獲得し、その利用は幅を広げていた。東京の一角で非合法となっている記憶の売買を引き受ける〈記憶屋〉には、連日様々な人間が記憶を売りに訪れ、そしてアジアの富裕層が記憶を買い取りに来る。そんな記憶屋の平坦な日常に現れる一人の老人。
*一番最初に書いたSFなので、ゲシュタルト崩壊ぎみ。長編の改版も書こうと思っています。
闇の者
広之新
SF
西暦3019年、いや地球新暦29年の地球は銀河帝圏の保護惑星となっていた。自治することができなくなった地球はマコウ星人にょって統治され、地球人の権利は奪われていった。マコウ星人は総督府を置き、その配下の地球取締局により治安維持の名目のもとに地球人は弾圧されていた。だが「闇」は存在していた。「闇」の者は密かに地球人のために戦い続けるのであった。
【おんJ】 彡(゚)(゚)ファッ!?ワイが天下分け目の関ヶ原の戦いに!?
俊也
SF
これまた、かつて私がおーぷん2ちゃんねるに載せ、ご好評頂きました戦国架空戦記SSです。
この他、
「新訳 零戦戦記」
「総統戦記」もよろしくお願いします。
銀河戦国記ノヴァルナ 第1章:天駆ける風雲児
潮崎 晶
SF
数多の星大名が覇権を目指し、群雄割拠する混迷のシグシーマ銀河系。
その中で、宙域国家オ・ワーリに生まれたノヴァルナ・ダン=ウォーダは、何を思い、何を掴み取る事が出来るのか。
日本の戦国時代をベースにした、架空の銀河が舞台の、宇宙艦隊やら、人型機動兵器やらの宇宙戦記SF、いわゆるスペースオペラです。
主人公は織田信長をモデルにし、その生涯を独自設定でアレンジして、オリジナルストーリーを加えてみました。
史実では男性だったキャラが女性になってたり、世代も改変してたり、そのうえ理系知識が苦手な筆者の書いた適当な作品ですので、歴史的・科学的に真面目なご指摘は勘弁いただいて(笑)、軽い気持ちで読んでやって下さい。
大事なのは勢いとノリ!あと読者さんの脳内補完!(笑)
※本作品は他サイト様にても公開させて頂いております。
日本昔話村
たらこ飴
SF
オカルトマニアの唐沢傑は、ある日偶然元クラスメイトの権田幻之介と再会する。権田に家まで送ってくれと頼まれた唐沢は嫌々承諾するが、持ち前の方向音痴が炸裂し道に迷ってしまう。二人が迷い込んだところは、地図にはない場所ーーまるで日本昔話に出てくるような寂れた農村だった。
両親が若い頃に体験したことを元にして書いた話です。
どうぞご勝手になさってくださいまし
志波 連
恋愛
政略結婚とはいえ12歳の時から婚約関係にあるローレンティア王国皇太子アマデウスと、ルルーシア・メリディアン侯爵令嬢の仲はいたって上手くいっていた。
辛い教育にもよく耐え、あまり学園にも通学できないルルーシアだったが、幼馴染で親友の侯爵令嬢アリア・ロックスの励まされながら、なんとか最終学年を迎えた。
やっと皇太子妃教育にも目途が立ち、学園に通えるようになったある日、婚約者であるアマデウス皇太子とフロレンシア伯爵家の次女であるサマンサが恋仲であるという噂を耳にする。
アリアに付き添ってもらい、学園の裏庭に向かったルルーシアは二人が仲よくベンチに腰掛け、肩を寄せ合って一冊の本を仲よく見ている姿を目撃する。
風が運んできた「じゃあ今夜、いつものところで」という二人の会話にショックを受けたルルーシアは、早退して父親に訴えた。
しかし元々が政略結婚であるため、婚約の取り消しはできないという言葉に絶望する。
ルルーシアの邸を訪れた皇太子はサマンサを側妃として迎えると告げた。
ショックを受けたルルーシアだったが、家のために耐えることを決意し、皇太子妃となることを受け入れる。
ルルーシアだけを愛しているが、友人であるサマンサを助けたいアマデウスと、アマデウスに愛されていないと思い込んでいるルルーシアは盛大にすれ違っていく。
果たして不器用な二人に幸せな未来は訪れるのだろうか……
他サイトでも公開しています。
R15は保険です。
表紙は写真ACより転載しています。
人間電磁虤《でんじガン》サリー
中七七三
SF
アリスシリーズと呼ばれる人造人間兵器が投入された戦争――
世界に大きな傷跡を残し戦争は終わった。
戦争終了後、アリスシリーズは「アイザック回路」を装着され人類に対し無害化される。
が――
アリスシリーズの中でもSSクラスの数台が軍から脱走。
「アイザック・アシモフ回路」装着を拒否した。
ロボット三原則を基礎設計とした人工知能にある種の枷をはめるものであった。
自分たちの「自由」を守るため、鋼の魂を人に売り渡すことのできない存在がいたのだ。
そのアリスシリーズたちは「デザーター」と呼ばれる。
少女サリーは、対人造人間電磁虤《でんじガン》を携え、相棒のコアラと共に、人造人間を狩る。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる