1 / 5
『むぅ』
しおりを挟む
俺は丘論太(おかろんた)。フリーターで、今はとある会員制の公園で整備や管理をやってる24歳。趣味はガーデニングと家庭菜園、それに素人さんのエロ動画配信を見ること。セックスよりはオナニーを見るほうが好きで、好んで見るのはもっぱら男の人のアナニー配信だ。今はエロ配信の群雄割拠時代。プロは当然、素人配信も相当な数があって、選び放題見放題。俺もいくつかチャンネルを登録してるけど、その中でも最近一番の推しは──この人だ。
『はぁい♡みんなのドスケベオカズ♡むぅだよ♡』
画面の中では簡素な部屋の中、ラフなオーバーサイズのTシャツに下半身は丸出しの男の人がひとり。これが今俺のハマっている推し配信者、『むぅ』だ。配信と同時に画面には「待ってましたッ」「むぅちゃんおはぁ~♡」「ムゥチャンキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!」「今日もドスケベ楽しみにしてるぞ~♡」とたくさんコメントが流れてきて、むぅが人気の配信者だっていうのが窺える。
俺がこの人を知ったのは2年前。たまたまオススメで流れてきた動画を見たのがきっかけだった。
『今日もね、すごいオモチャを使っていくよ~♡』
まずすごいのは、アナニーに使うオモチャだ。とにかくエグい。最凶サイズの長さと形と言っても過言じゃないオモチャを難なくアナルへ飲み込んでいく姿に、最初に動画を見た時は興奮するんじゃなく感動してしまったのを覚えている。高くて可愛い声とのギャップもあって、大分印象的だった。
今日もむぅは自分の顔よりも長い、ボコボコに突起のついたディルドを取り出して、それを画面によく見えるようにする。コメントも「ヤバwww」「いつもながらエグい」「むぅのアナルはもはや宇宙ッ!」「早く汚い喘ぎ聞かせて♡♡♡」「ムゥチャンお気にのメーカーモノキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!」と盛り上がって賑やかだ。
『あは、ホントここのオモチャ、アナル壊すんじゃないかってカタチがさいっこぉ……♡むぅ、今日もがんばるから、アクメするとこまでぜひ見てね♡』
むぅはオモチャにすりすりと頬擦りをすると、ねろぉ、と厚い舌でディルドを下から上へと舐め上げる。その動きで少しだけ目に着けている目隠しの布がズレて、むぅの目元にある泣きぼくろが顕わになった。その途端、画面へ「ほくろキタ」「泣きぼくろ!!!!!!」「どシコリ泣きぼくろキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!」と、ほくろに関したコメントが一斉に流れてゆく。
そう、『むぅ』の一番特徴的なところは、目隠しをして配信をしていることだ。最初からむぅはこのスタイルで配信をしていて、俺がこの人に一番惹かれた理由はそれだった。顔バレ防止のためにマスクをしている配信者は多いけど、目隠しをしてるのは滅多に見ない。それが目立っていたし、なにより、目が隠れてるっていうのはそれだけでとんでもなくスケベなんだと、俺はむぅの配信を見て思い知った。『目は口ほどにものを言う』なんてことわざがあるけど、そんな大事な場所が隠れていることは、驚くほど見えない部分の想像を掻き立てられて、それがすごく興奮して、たまらなくて……。
だからそれから俺は毎回欠かさず、むぅの配信をチェックしている。
目隠しに使っている黒いゴムバンドみたいなアイテムは見ているほうからはただの黒い布にしか見えないけど、巻いてるほうからはちゃんと視界がはっきりしているようで、配信に影響が出たことはない。アクシデントで外れたこともゼロだ。でもさっきみたいに、わざとらしく目元のほくろだけはむぅが自分から見せてきたりする。一度同じような動きをして、偶然ほくろが見えた時に投げ銭がいつもより何倍にもなったって話だから、今はサービスで見せてるんだろう。
でもむぅはこの目元以外にも、太ももとか背中とか鎖骨とか、スケベな場所にたくさんほくろがあって、俺は配信中にチラチラそれが見えることに、ひっそり興奮していたりもする。(こっそりほくろが見えるたびに場所をメモしているのは内緒だ。)
『そうだ、今日のこのオモチャは配信者のダブルキングヘッズ★さんから贈っていただきました♡いつもありがとうございます♡』
むぅの発言に、コメントからは「弍王頭自重しろ」「金にモノを言わすな」「名前そのまんますぎだろちっとは隠れろ」「炎上野郎いい加減にしろ」と罵詈雑言が飛び交う。SNSで名前を聞かない日はない炎上有名人の名前は、流石に俺も知っている。そしてこの配信の常連で、半分スポンサーみたいな状態になってるってことも。でもその人のお陰でほぼ毎回新しいオモチャでの配信が見られるから、俺はそこまで文句を言う気にはなれない。別にSNSもフォローしてないし……。あ、ダブルキングヘッズから投げ銭1万。コメントは「━━━━(゚∀゚)━━━━!!」のみ。いつも通り、軽い自己主張だけの御祝儀だ。
『わ~、スパチャもありがとうございます♡それじゃ、みなさんもおちんぽおまんこ限界だと思うので♡むぅのドスケベなアナニーで、一緒にたくさんオナってくださいね♡』
むぅはその投げ銭を合図にしたようにちゅっ、とディルドにキスをすると、ディルドを地面に固定してから画面にお尻を向けて、ぐぱ、と縦割れに使い込まれたアナルをカメラに拡げてみせた。そこはローションがたっぷりと塗られているせいかてらてらと光っていて、奥までくぱくぱ収縮している。これを見ているだけでもオカズになりそうなドスケベアナルに今日も息を呑めば、まるで画面のこっち側にいる俺を見透かしたようにお尻が消えて、にっこりと微笑んだむぅの顔がアップになった。
『むぅのアナル、今日もスケベでしょ♡いっぱい、楽しんでね♡』
今度は画面にキス。その表情にわけもなくドキドキする気持ちで着ていたTシャツを握りしめれば、むぅはディルドを前にしてしゃがみこむと、画面に向き合う形でガニ股の姿勢をとった。
『はふ……ッ♡ぁ~……ッ♡ドスケベ偽ちんぽぉ……ッ♡♡♡』
「ッ……♡」
そのままむぅは恍惚とした息を吐きながら、固定したディルドにすりすり、とちんぽを擦りつけてゆく。腰だけを前後に、ねっとりと揺らす動きが本当にドスケベだ。さっきアナルを一回こっちに見せてきたのといい、むぅは本当に人間が興奮する仕草や動きを本能でわかってるようにやるのがたまらない。それは才能もあるんだろうけど、なによりはむぅ自身が心底ドスケベだってのがあるんだろう。ああ、ほら、いま唇舐めたのもすっごぃエロ……ッ♡俺もむぅと一緒に下半身丸出しで準備万端にしてたせいで、すぐにちんぽを握りしめてしまう。
これっ、俺っ、またっ、むぅより先に、イっちゃう、よぉ……ッ♡
『じゃあ……始めていくね♡』
ぬるん、と先走りで濡れた亀頭をディルドに滑らせて、むぅは腰を上げる。どこか挑発的に目隠し越しに画面を見つめたまま、静かにアナルへ宛てがったディルドの先端へ、ゆっくりと、腰を、落として……ッ♡
『ぉ゛♡ぉお゛ッ♡んお゛ぉッ♡♡♡』
その瞬間響き渡る、とてつもなく汚くて大きな喘ぎ声。初見さんが聞いたら隣に丸聞こえなんじゃないかってハラハラするようなこの喘ぎ声は、むぅの代名詞だ。高くて可愛い声をしているのに、むぅの喘ぎ声はおそろしく下品で野太い。このギャップがハマるやつは大抵イチコロでむぅにハマってしまう。なにせ、俺自身がそうだった。むしろ俺の意識よりも先にちんぽが反応しちゃったくらい、俺にはむぅの喘ぎ声がドストライクだったんだ。
ちゃんとした顔が見えない中で、頼りになるのは一部が欠けた表情と声、それに全身の動きだけ。いろいろなものが制限された配信って空間で、「声」はこんなにも大きな情報と興奮を与えてくれるんだって、俺はむぅを知って改めて驚いてしまった。そこからASMRにも興味を持ったくらい、俺のちんぽは一瞬でむぅの持つあまりにもドスケベな声に反応して。そこから数日はずっと、むぅだけをオカズにしてオナっていたと思う。
『さきっぽ♡さきっぽエッグい♡ぉ゛♡ヤッベ♡キてる♡オスまんこ、突起すっごいキてる、よぉ゛♡ほぉ゛♡んぉ゛♡これしゅき♡むぅこれ♡ドスケベで、しゅぎぃ゛♡ぉ゛、ほッ♡んぉお゛ッ♡』
ずぶずぶとアナルへ沈んでいくディルドに、逐一デカい声をむぅは上げている。
この部屋は防音設備が整っているって話で、どんなに大きな声を出しても問題はないらしい。実際、週に1度は配信しているペースが一回も途切れていないのを見ると、そういうトラブルは起きていないんだろう。
淫語が満載の、ちょっと大げさなくらいの喘ぎ声。でもむぅがやるとあまり萎えないのが不思議だ。それは、俺が、むぅを──贔屓にしてる推しだから、なのかな。
『ぉ゛♡お゛♡ぉお゛ぉッ♡ん、おぉ゛~~~……ッ♡♡♡』
ディルドが半分まで挿入ったところで、噛みしめるような喘ぎ声が室内を占める。半端な位置で止まって、腰をヘコヘコ動かして、淫語がひとつもなくなった、ただ汚い声を響かせるこの時間は、むぅが心から快楽を貪っている時間だ。この半端な場所はむぅの前立腺……つまりは性感帯で、むぅは初めてのオモチャでアナニーをする時は絶対にしばらく前立腺での快感を堪能する。それは気に入ったオモチャほど長くて、今日は久しぶりに、こっちも惚けて見守ってしまうくらいその時間が長かった。
『おぉ゛♡しゅき♡これぇ♡しゅきぃ♡ぉお゛♡ほぉ♡ぉぉお゛~~……ッ♡♡♡』
「……♡」
俺はこの時間が好きだ。
それはもちろんつま先立ちを維持して腰をヘコつかせて、目隠し舌出しドスケベ顔で喘いでいるむぅがとんでもなくエロいっていうのもある。ゆるゆる腰を動かしながらぴゅっぴゅ断続的に潮を噴いているのも、ものすごく、ちんぽにキまくる。でもそれ以上に、むぅが素直に、自分の好きなように感じてるところを見られるのが、俺はうれしい。
この手のスケベ配信は投げ銭目当ての人も多くて、本当に玉石混交だ。けどその中でむぅは、ただ自分が大好きなドスケベなことを、大好きなままにやっている。それが見ていて伝わってくるから気持ちがいい。気持ちがよくて、清々しい。投げ銭だって貰った分は全部数字出して、全部スケベグッズに使ったって明細までSNSに出してるくらいだ。それくらいの、「ホンモノ」。それを他の視聴者もわかってるから、この時間はほとんどコメントが流れてこない。ただ静かな画面に、ただむぅが喘ぐだけの時間が流れる。
そういう、配信だとちょっと異常だけどむぅらしいこんな時間や、そういう好きなものを心から楽しんでいるむぅが──俺は、好きで。だから今のこのときは、俺にとってはすごく嬉しくて、ちょっとムズムズして……でもたまらなく興奮する、時間なんだ。
『ん、ぉ゛……ッ♡お゛♡ぉ゛♡ぉお゛ッ♡』
しばらくじっくり前立腺を堪能したあと、むぅは挿入を再開する。「がんばれ~~♡」「もう3発抜いたよ♡」「むぅちゃんスケベ♡だいすき♡」なんてコメントの応援を受けて、あんなに大きくて太くて長い極悪ディルドは、あっさりとむぅのアナルの中へと吸い込まれてしまった。毎回見ていて思うけど、むぅのアナルは本当に別次元まで繋がってる宇宙なのかもしれない。
『ほ、おぉ゛……ッ♡はいっ、たぁ……ッ♡はふ……♡みなしゃ♡はいり、まひたぁ♡』
むぅは舌足らずな可愛い声(これはこれでちんぽにクる)を出して、画面に向かってダブルピースをする。これもむぅのよくする仕草だ。最初はちょっとあざといなって思ってたけど、最近は素直に……可愛いなって思ってしまっている。
『じゃあ……ッ♡これからイくまで♡むぅ、チクピンで、本気アクメ狙う、のでぇ……♡みんなも、おちんぽしこしこ♡おまんこくちゅくちゅ♡自分のすきなやりかたで♡ドスケベ♡してくださいね♡』
画面の向こうにいる、俺を含めた全員にトロトロの顔で呼びかけて、むぅはTシャツをまくり上げると、ぷっくりと膨らんだ乳首を両指でピンピンと弾いて刺激し始める。一番奥まで押し込めていたお尻がゆっくりと動き始めて、それは指の動きに連動して、徐々に早い動きになっていく。
『お゛ッほッ♡お゛♡ぉ゛おッ♡んお゛ッ♡ほぉお゛ッ♡♡♡』
そして出す喘ぎ声も、本格的になっていく。野太くて、下品で、周りにどう思われるかなんて一切考えていない声。むぅが、本気の本気でアクメするための喘ぎ声だ。むぅはチクニーしながらピストンをし始めると、もうアクメまでは止まらない。ガチのアクメをするまで、もう配信なんて忘れたみたいに、がむしゃらに自分を刺激し続ける。
『お゛~ッ♡ぉ゛♡お゛ッ♡しゅぎ♡ぉお゛♡これしゅぎ♡しゅッぎッ♡んぉ゛♡ぉお゛~~……ッ!♡♡♡』
どんどん激しくなるピストンに、グチュグチュ言う水音も、むぅの喘ぎ声もどんどん大きくなっていく。一番奥までディルドを押し込んで、乳首を両手でつねり上げて、ぐりぐりと腰を回して全力で感じているむぅを見てると俺も我慢ができなくなって、夢中で、ちんぽをしごき上げる。
『お゛ッ♡ヤッベッ♡イグッ♡イグぅ゛ッ♡ほッ♡ほぉ゛ッ♡んぉ゛♡イグッ♡イ゛ッグッ♡♡♡』
「ぁ゛♡んぉ゛♡お゛ッ♡むぅッ♡むぅちゃッ♡むぅ、ちゃんッ♡」
にゅこにゅこちんぽをしごきながら、画面より少し遠くでアクメをしそうなむぅを見つめて、俺はうわ言のようにむぅの名前を呼ぶ。呼んでも聞こえるはずなんかないのに。でもイきたい。いっしょにイきたい。むぅと。むぅちゃんと。俺。いっしょにイきたいよ。むぅ。むぅちゃん。むぅちゃんっ。むぅちゃん……ッ!♡
……頭が焼ききれそうになるくらいそう呼び続けた、その一瞬。イく直前に画面を見たむぅと、俺からは決して見えないはずの目が、合った、気がした。
『ぁ♡あ゛ッ♡ぉ゛♡イグイグイグッ♡ほぉ゛ッ♡ぉ゛ッ♡んッ、おぉぉ゛~……ッ!!♡♡♡』
「ッ♡でる♡でるでるでるッ♡ぉ゛♡ぉお゛……ッ!♡♡♡」
激しいむぅのアクメ声と俺のイキ声が出るのは、ほぼ同時だった。画面の向こうで仰け反って、勢いよく射精するむぅの姿に、ヘッドフォン越しのむぅの声と俺の喉から出る声がシンクロして、おかしな音色の不協和音になる。股間に快感が集中して、ビュッ、と精液が迸る。夢中になっていたせいでそれはフローリングの床にそのまま散乱して、むわっとイカ臭い臭いが、部屋の中に立ちこめた。
『お゛ふッ♡ふぅ゛ッ♡んッお゛♡ん゛ッへ♡んッ、へえぇ゛~……ッ♡♡♡』
ぴゅ♡ぴゅ♡とまだ断続的に精液をちんぽから吐き出しながら、むぅはぺたんこ座りで余韻に浸っている。カクカク震えながら時々ビクンッ!と激しい反応をするのは、メスイキの波が続いているからだろう。舌を出してへぇっ♡へぇっ♡と犬みたいに喘いでいる姿に、またちんぽが勃ちそうになる。エロい。エッチだ。なんてスケベなんだろう。ああ。むぅと。むぅちゃんと。セックス、できたら、いいのに……ッ♡
『ん、ぉ゛……ッ♡ほぉ゛、お゛ぉッ♡♡♡』
ぼんやりとした願望に揺られていると、意識を取り戻してきたのか、むぅがゆっくりと腰を上げる。こっちにまで聞こえるくらいの、下品な「ブポッ♡」という音と一緒にディルドが抜けて、よたよたと画面に近づいたむぅは、ふうっと甘く息をつく。
『あは……ッ♡ごめん、ね♡むぅ、またアクメまで夢中になっちゃったぁ……ッ♡みんなも、むぅといっしょに、きもちぃドスケベアクメ、できた、かなぁ?♡』
そう呼びかけてくるむぅに、俺は素直に、子供みたいにコクコクと頷く。……うん。した。アクメ、したよ。射精した。俺。むぅちゃんと。いっしょに。アクメ、できたよ……っ♡
『うんうん♡きもちぃアクメしてくれてたら、むぅもとってもうれしいです♡』
そう言ってむぅは笑う。まるで俺に答えてくれたみたいに。その、瞳が見えないのにあどけないとわかる笑顔に、なんだか胸の奥がきゅうんと疼いて、くすぐったい気分になる。最近はずっとこうだ。むぅの動画を見ると興奮するのと一緒にキュンキュンして。ちょっとどうしようもない、気持ちになる。
『じゃあ、これで今日の配信はおしまい、だけど……♡むぅは、スケベなことが大好きなので♡──みんなにもスケベなお話があったら、こっそりむぅに、お話してね♡』
画面に向かってないしょ話をするみたいに小声で話す内容は、配信の締めくくりにするお決まりのセリフだ。視聴者を喜ばせて煽って期待を残す、配信者がみんなやる、お決まりのセリフ。そんなの、俺にだってわかってる。俺の趣味はエロ配信視聴。こんなセリフは、何百回だって聞いてきた。
「っ……。」
……でも、その時、俺はそのセリフを無視することができなかった。その言葉が胸に刺さって、抜けなかった。だから俺は「おつかれ~♡」「最高でした♡」「次も楽しみにしてるぞ~♡」「サンクスむぅちゃん♡」「オホォ━━━━(゚∀゚)━━━━!!」って労いの言葉の飛び交うコメントの中でそっと3900円分の無言の投げ銭を投げて、配信が途切れるまでずっと、画面を眺めていた。
そして『ばいばい、またね♡カロンくん、最後にありがと♡』と配信が切れる前に言ったむぅの言葉を聞いて、俺は、覚悟を決めてスマホを手に取った。
まだザーメンの臭いがする手。
まだちょっと震えたままの手。
でも今を逃したら、きっと二度と、無理だから。
……だから。
『むぅさん、はじめまして。いつも配信を楽しみにしています。突然のお話なのですが、オフパコって、むぅさんは、ご興味あったりしますか?』
『はぁい♡みんなのドスケベオカズ♡むぅだよ♡』
画面の中では簡素な部屋の中、ラフなオーバーサイズのTシャツに下半身は丸出しの男の人がひとり。これが今俺のハマっている推し配信者、『むぅ』だ。配信と同時に画面には「待ってましたッ」「むぅちゃんおはぁ~♡」「ムゥチャンキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!」「今日もドスケベ楽しみにしてるぞ~♡」とたくさんコメントが流れてきて、むぅが人気の配信者だっていうのが窺える。
俺がこの人を知ったのは2年前。たまたまオススメで流れてきた動画を見たのがきっかけだった。
『今日もね、すごいオモチャを使っていくよ~♡』
まずすごいのは、アナニーに使うオモチャだ。とにかくエグい。最凶サイズの長さと形と言っても過言じゃないオモチャを難なくアナルへ飲み込んでいく姿に、最初に動画を見た時は興奮するんじゃなく感動してしまったのを覚えている。高くて可愛い声とのギャップもあって、大分印象的だった。
今日もむぅは自分の顔よりも長い、ボコボコに突起のついたディルドを取り出して、それを画面によく見えるようにする。コメントも「ヤバwww」「いつもながらエグい」「むぅのアナルはもはや宇宙ッ!」「早く汚い喘ぎ聞かせて♡♡♡」「ムゥチャンお気にのメーカーモノキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!」と盛り上がって賑やかだ。
『あは、ホントここのオモチャ、アナル壊すんじゃないかってカタチがさいっこぉ……♡むぅ、今日もがんばるから、アクメするとこまでぜひ見てね♡』
むぅはオモチャにすりすりと頬擦りをすると、ねろぉ、と厚い舌でディルドを下から上へと舐め上げる。その動きで少しだけ目に着けている目隠しの布がズレて、むぅの目元にある泣きぼくろが顕わになった。その途端、画面へ「ほくろキタ」「泣きぼくろ!!!!!!」「どシコリ泣きぼくろキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!」と、ほくろに関したコメントが一斉に流れてゆく。
そう、『むぅ』の一番特徴的なところは、目隠しをして配信をしていることだ。最初からむぅはこのスタイルで配信をしていて、俺がこの人に一番惹かれた理由はそれだった。顔バレ防止のためにマスクをしている配信者は多いけど、目隠しをしてるのは滅多に見ない。それが目立っていたし、なにより、目が隠れてるっていうのはそれだけでとんでもなくスケベなんだと、俺はむぅの配信を見て思い知った。『目は口ほどにものを言う』なんてことわざがあるけど、そんな大事な場所が隠れていることは、驚くほど見えない部分の想像を掻き立てられて、それがすごく興奮して、たまらなくて……。
だからそれから俺は毎回欠かさず、むぅの配信をチェックしている。
目隠しに使っている黒いゴムバンドみたいなアイテムは見ているほうからはただの黒い布にしか見えないけど、巻いてるほうからはちゃんと視界がはっきりしているようで、配信に影響が出たことはない。アクシデントで外れたこともゼロだ。でもさっきみたいに、わざとらしく目元のほくろだけはむぅが自分から見せてきたりする。一度同じような動きをして、偶然ほくろが見えた時に投げ銭がいつもより何倍にもなったって話だから、今はサービスで見せてるんだろう。
でもむぅはこの目元以外にも、太ももとか背中とか鎖骨とか、スケベな場所にたくさんほくろがあって、俺は配信中にチラチラそれが見えることに、ひっそり興奮していたりもする。(こっそりほくろが見えるたびに場所をメモしているのは内緒だ。)
『そうだ、今日のこのオモチャは配信者のダブルキングヘッズ★さんから贈っていただきました♡いつもありがとうございます♡』
むぅの発言に、コメントからは「弍王頭自重しろ」「金にモノを言わすな」「名前そのまんますぎだろちっとは隠れろ」「炎上野郎いい加減にしろ」と罵詈雑言が飛び交う。SNSで名前を聞かない日はない炎上有名人の名前は、流石に俺も知っている。そしてこの配信の常連で、半分スポンサーみたいな状態になってるってことも。でもその人のお陰でほぼ毎回新しいオモチャでの配信が見られるから、俺はそこまで文句を言う気にはなれない。別にSNSもフォローしてないし……。あ、ダブルキングヘッズから投げ銭1万。コメントは「━━━━(゚∀゚)━━━━!!」のみ。いつも通り、軽い自己主張だけの御祝儀だ。
『わ~、スパチャもありがとうございます♡それじゃ、みなさんもおちんぽおまんこ限界だと思うので♡むぅのドスケベなアナニーで、一緒にたくさんオナってくださいね♡』
むぅはその投げ銭を合図にしたようにちゅっ、とディルドにキスをすると、ディルドを地面に固定してから画面にお尻を向けて、ぐぱ、と縦割れに使い込まれたアナルをカメラに拡げてみせた。そこはローションがたっぷりと塗られているせいかてらてらと光っていて、奥までくぱくぱ収縮している。これを見ているだけでもオカズになりそうなドスケベアナルに今日も息を呑めば、まるで画面のこっち側にいる俺を見透かしたようにお尻が消えて、にっこりと微笑んだむぅの顔がアップになった。
『むぅのアナル、今日もスケベでしょ♡いっぱい、楽しんでね♡』
今度は画面にキス。その表情にわけもなくドキドキする気持ちで着ていたTシャツを握りしめれば、むぅはディルドを前にしてしゃがみこむと、画面に向き合う形でガニ股の姿勢をとった。
『はふ……ッ♡ぁ~……ッ♡ドスケベ偽ちんぽぉ……ッ♡♡♡』
「ッ……♡」
そのままむぅは恍惚とした息を吐きながら、固定したディルドにすりすり、とちんぽを擦りつけてゆく。腰だけを前後に、ねっとりと揺らす動きが本当にドスケベだ。さっきアナルを一回こっちに見せてきたのといい、むぅは本当に人間が興奮する仕草や動きを本能でわかってるようにやるのがたまらない。それは才能もあるんだろうけど、なによりはむぅ自身が心底ドスケベだってのがあるんだろう。ああ、ほら、いま唇舐めたのもすっごぃエロ……ッ♡俺もむぅと一緒に下半身丸出しで準備万端にしてたせいで、すぐにちんぽを握りしめてしまう。
これっ、俺っ、またっ、むぅより先に、イっちゃう、よぉ……ッ♡
『じゃあ……始めていくね♡』
ぬるん、と先走りで濡れた亀頭をディルドに滑らせて、むぅは腰を上げる。どこか挑発的に目隠し越しに画面を見つめたまま、静かにアナルへ宛てがったディルドの先端へ、ゆっくりと、腰を、落として……ッ♡
『ぉ゛♡ぉお゛ッ♡んお゛ぉッ♡♡♡』
その瞬間響き渡る、とてつもなく汚くて大きな喘ぎ声。初見さんが聞いたら隣に丸聞こえなんじゃないかってハラハラするようなこの喘ぎ声は、むぅの代名詞だ。高くて可愛い声をしているのに、むぅの喘ぎ声はおそろしく下品で野太い。このギャップがハマるやつは大抵イチコロでむぅにハマってしまう。なにせ、俺自身がそうだった。むしろ俺の意識よりも先にちんぽが反応しちゃったくらい、俺にはむぅの喘ぎ声がドストライクだったんだ。
ちゃんとした顔が見えない中で、頼りになるのは一部が欠けた表情と声、それに全身の動きだけ。いろいろなものが制限された配信って空間で、「声」はこんなにも大きな情報と興奮を与えてくれるんだって、俺はむぅを知って改めて驚いてしまった。そこからASMRにも興味を持ったくらい、俺のちんぽは一瞬でむぅの持つあまりにもドスケベな声に反応して。そこから数日はずっと、むぅだけをオカズにしてオナっていたと思う。
『さきっぽ♡さきっぽエッグい♡ぉ゛♡ヤッベ♡キてる♡オスまんこ、突起すっごいキてる、よぉ゛♡ほぉ゛♡んぉ゛♡これしゅき♡むぅこれ♡ドスケベで、しゅぎぃ゛♡ぉ゛、ほッ♡んぉお゛ッ♡』
ずぶずぶとアナルへ沈んでいくディルドに、逐一デカい声をむぅは上げている。
この部屋は防音設備が整っているって話で、どんなに大きな声を出しても問題はないらしい。実際、週に1度は配信しているペースが一回も途切れていないのを見ると、そういうトラブルは起きていないんだろう。
淫語が満載の、ちょっと大げさなくらいの喘ぎ声。でもむぅがやるとあまり萎えないのが不思議だ。それは、俺が、むぅを──贔屓にしてる推しだから、なのかな。
『ぉ゛♡お゛♡ぉお゛ぉッ♡ん、おぉ゛~~~……ッ♡♡♡』
ディルドが半分まで挿入ったところで、噛みしめるような喘ぎ声が室内を占める。半端な位置で止まって、腰をヘコヘコ動かして、淫語がひとつもなくなった、ただ汚い声を響かせるこの時間は、むぅが心から快楽を貪っている時間だ。この半端な場所はむぅの前立腺……つまりは性感帯で、むぅは初めてのオモチャでアナニーをする時は絶対にしばらく前立腺での快感を堪能する。それは気に入ったオモチャほど長くて、今日は久しぶりに、こっちも惚けて見守ってしまうくらいその時間が長かった。
『おぉ゛♡しゅき♡これぇ♡しゅきぃ♡ぉお゛♡ほぉ♡ぉぉお゛~~……ッ♡♡♡』
「……♡」
俺はこの時間が好きだ。
それはもちろんつま先立ちを維持して腰をヘコつかせて、目隠し舌出しドスケベ顔で喘いでいるむぅがとんでもなくエロいっていうのもある。ゆるゆる腰を動かしながらぴゅっぴゅ断続的に潮を噴いているのも、ものすごく、ちんぽにキまくる。でもそれ以上に、むぅが素直に、自分の好きなように感じてるところを見られるのが、俺はうれしい。
この手のスケベ配信は投げ銭目当ての人も多くて、本当に玉石混交だ。けどその中でむぅは、ただ自分が大好きなドスケベなことを、大好きなままにやっている。それが見ていて伝わってくるから気持ちがいい。気持ちがよくて、清々しい。投げ銭だって貰った分は全部数字出して、全部スケベグッズに使ったって明細までSNSに出してるくらいだ。それくらいの、「ホンモノ」。それを他の視聴者もわかってるから、この時間はほとんどコメントが流れてこない。ただ静かな画面に、ただむぅが喘ぐだけの時間が流れる。
そういう、配信だとちょっと異常だけどむぅらしいこんな時間や、そういう好きなものを心から楽しんでいるむぅが──俺は、好きで。だから今のこのときは、俺にとってはすごく嬉しくて、ちょっとムズムズして……でもたまらなく興奮する、時間なんだ。
『ん、ぉ゛……ッ♡お゛♡ぉ゛♡ぉお゛ッ♡』
しばらくじっくり前立腺を堪能したあと、むぅは挿入を再開する。「がんばれ~~♡」「もう3発抜いたよ♡」「むぅちゃんスケベ♡だいすき♡」なんてコメントの応援を受けて、あんなに大きくて太くて長い極悪ディルドは、あっさりとむぅのアナルの中へと吸い込まれてしまった。毎回見ていて思うけど、むぅのアナルは本当に別次元まで繋がってる宇宙なのかもしれない。
『ほ、おぉ゛……ッ♡はいっ、たぁ……ッ♡はふ……♡みなしゃ♡はいり、まひたぁ♡』
むぅは舌足らずな可愛い声(これはこれでちんぽにクる)を出して、画面に向かってダブルピースをする。これもむぅのよくする仕草だ。最初はちょっとあざといなって思ってたけど、最近は素直に……可愛いなって思ってしまっている。
『じゃあ……ッ♡これからイくまで♡むぅ、チクピンで、本気アクメ狙う、のでぇ……♡みんなも、おちんぽしこしこ♡おまんこくちゅくちゅ♡自分のすきなやりかたで♡ドスケベ♡してくださいね♡』
画面の向こうにいる、俺を含めた全員にトロトロの顔で呼びかけて、むぅはTシャツをまくり上げると、ぷっくりと膨らんだ乳首を両指でピンピンと弾いて刺激し始める。一番奥まで押し込めていたお尻がゆっくりと動き始めて、それは指の動きに連動して、徐々に早い動きになっていく。
『お゛ッほッ♡お゛♡ぉ゛おッ♡んお゛ッ♡ほぉお゛ッ♡♡♡』
そして出す喘ぎ声も、本格的になっていく。野太くて、下品で、周りにどう思われるかなんて一切考えていない声。むぅが、本気の本気でアクメするための喘ぎ声だ。むぅはチクニーしながらピストンをし始めると、もうアクメまでは止まらない。ガチのアクメをするまで、もう配信なんて忘れたみたいに、がむしゃらに自分を刺激し続ける。
『お゛~ッ♡ぉ゛♡お゛ッ♡しゅぎ♡ぉお゛♡これしゅぎ♡しゅッぎッ♡んぉ゛♡ぉお゛~~……ッ!♡♡♡』
どんどん激しくなるピストンに、グチュグチュ言う水音も、むぅの喘ぎ声もどんどん大きくなっていく。一番奥までディルドを押し込んで、乳首を両手でつねり上げて、ぐりぐりと腰を回して全力で感じているむぅを見てると俺も我慢ができなくなって、夢中で、ちんぽをしごき上げる。
『お゛ッ♡ヤッベッ♡イグッ♡イグぅ゛ッ♡ほッ♡ほぉ゛ッ♡んぉ゛♡イグッ♡イ゛ッグッ♡♡♡』
「ぁ゛♡んぉ゛♡お゛ッ♡むぅッ♡むぅちゃッ♡むぅ、ちゃんッ♡」
にゅこにゅこちんぽをしごきながら、画面より少し遠くでアクメをしそうなむぅを見つめて、俺はうわ言のようにむぅの名前を呼ぶ。呼んでも聞こえるはずなんかないのに。でもイきたい。いっしょにイきたい。むぅと。むぅちゃんと。俺。いっしょにイきたいよ。むぅ。むぅちゃん。むぅちゃんっ。むぅちゃん……ッ!♡
……頭が焼ききれそうになるくらいそう呼び続けた、その一瞬。イく直前に画面を見たむぅと、俺からは決して見えないはずの目が、合った、気がした。
『ぁ♡あ゛ッ♡ぉ゛♡イグイグイグッ♡ほぉ゛ッ♡ぉ゛ッ♡んッ、おぉぉ゛~……ッ!!♡♡♡』
「ッ♡でる♡でるでるでるッ♡ぉ゛♡ぉお゛……ッ!♡♡♡」
激しいむぅのアクメ声と俺のイキ声が出るのは、ほぼ同時だった。画面の向こうで仰け反って、勢いよく射精するむぅの姿に、ヘッドフォン越しのむぅの声と俺の喉から出る声がシンクロして、おかしな音色の不協和音になる。股間に快感が集中して、ビュッ、と精液が迸る。夢中になっていたせいでそれはフローリングの床にそのまま散乱して、むわっとイカ臭い臭いが、部屋の中に立ちこめた。
『お゛ふッ♡ふぅ゛ッ♡んッお゛♡ん゛ッへ♡んッ、へえぇ゛~……ッ♡♡♡』
ぴゅ♡ぴゅ♡とまだ断続的に精液をちんぽから吐き出しながら、むぅはぺたんこ座りで余韻に浸っている。カクカク震えながら時々ビクンッ!と激しい反応をするのは、メスイキの波が続いているからだろう。舌を出してへぇっ♡へぇっ♡と犬みたいに喘いでいる姿に、またちんぽが勃ちそうになる。エロい。エッチだ。なんてスケベなんだろう。ああ。むぅと。むぅちゃんと。セックス、できたら、いいのに……ッ♡
『ん、ぉ゛……ッ♡ほぉ゛、お゛ぉッ♡♡♡』
ぼんやりとした願望に揺られていると、意識を取り戻してきたのか、むぅがゆっくりと腰を上げる。こっちにまで聞こえるくらいの、下品な「ブポッ♡」という音と一緒にディルドが抜けて、よたよたと画面に近づいたむぅは、ふうっと甘く息をつく。
『あは……ッ♡ごめん、ね♡むぅ、またアクメまで夢中になっちゃったぁ……ッ♡みんなも、むぅといっしょに、きもちぃドスケベアクメ、できた、かなぁ?♡』
そう呼びかけてくるむぅに、俺は素直に、子供みたいにコクコクと頷く。……うん。した。アクメ、したよ。射精した。俺。むぅちゃんと。いっしょに。アクメ、できたよ……っ♡
『うんうん♡きもちぃアクメしてくれてたら、むぅもとってもうれしいです♡』
そう言ってむぅは笑う。まるで俺に答えてくれたみたいに。その、瞳が見えないのにあどけないとわかる笑顔に、なんだか胸の奥がきゅうんと疼いて、くすぐったい気分になる。最近はずっとこうだ。むぅの動画を見ると興奮するのと一緒にキュンキュンして。ちょっとどうしようもない、気持ちになる。
『じゃあ、これで今日の配信はおしまい、だけど……♡むぅは、スケベなことが大好きなので♡──みんなにもスケベなお話があったら、こっそりむぅに、お話してね♡』
画面に向かってないしょ話をするみたいに小声で話す内容は、配信の締めくくりにするお決まりのセリフだ。視聴者を喜ばせて煽って期待を残す、配信者がみんなやる、お決まりのセリフ。そんなの、俺にだってわかってる。俺の趣味はエロ配信視聴。こんなセリフは、何百回だって聞いてきた。
「っ……。」
……でも、その時、俺はそのセリフを無視することができなかった。その言葉が胸に刺さって、抜けなかった。だから俺は「おつかれ~♡」「最高でした♡」「次も楽しみにしてるぞ~♡」「サンクスむぅちゃん♡」「オホォ━━━━(゚∀゚)━━━━!!」って労いの言葉の飛び交うコメントの中でそっと3900円分の無言の投げ銭を投げて、配信が途切れるまでずっと、画面を眺めていた。
そして『ばいばい、またね♡カロンくん、最後にありがと♡』と配信が切れる前に言ったむぅの言葉を聞いて、俺は、覚悟を決めてスマホを手に取った。
まだザーメンの臭いがする手。
まだちょっと震えたままの手。
でも今を逃したら、きっと二度と、無理だから。
……だから。
『むぅさん、はじめまして。いつも配信を楽しみにしています。突然のお話なのですが、オフパコって、むぅさんは、ご興味あったりしますか?』
10
お気に入りに追加
75
あなたにおすすめの小説
今日もあの人のスケベ痴漢待ち
掌
BL
アナニー狂いの「俺」が毎回決まった「あの人」に痴漢され、メス欲求を募らせている話。本番なしの匂わせ系です。フィクションのファンタジーとして、ライトにお楽しみください。
続編→【https://www.alphapolis.co.jp/novel/733045373/803655398】
pixiv/ムーンライトノベルズにも同作品を投稿しています。
なにかありましたら(web拍手)
http://bit.ly/38kXFb0
一次Twitter垢・拍手返信はこちらから行っています
https://twitter.com/show1write
今日はあの子とドスケベ衣装プレイ
掌
BL
痴漢を経て付き合うようになった「由己」と「大知」のリーマンサドマゾカップルが、長期出張のせいでお預けされていた2ヶ月ぶりのセックスをスケベなランジェリーで楽しみまくる話。痴漢行為はなく、終始由己(攻め)視点です。
シリーズタグ→痴漢待ち
pixiv/ムーンライトノベルズにも同作品を投稿しています。
なにかありましたら(web拍手)
http://bit.ly/38kXFb0
一次Twitter垢・拍手返信はこちらから行っています
https://twitter.com/show1write
クソザコ乳首アクメの一日
掌
BL
チクニー好きでむっつりなヤンキー系ツン男子くんが、家電を買いに訪れた駅ビルでマッサージ店員や子供や家電相手にとことんクソザコ乳首をクソザコアクメさせられる話。最後のページのみ挿入・ちんぽハメあり。無様エロ枠ですが周りの皆さんは至って和やかで特に尊厳破壊などはありません。フィクションとしてお楽しみください。
pixiv/ムーンライトノベルズにも同作品を投稿しています。
なにかありましたら(web拍手)
http://bit.ly/38kXFb0
Twitter垢・拍手返信はこちらから
https://twitter.com/show1write
サドオスと痴漢バーでマゾアクメ。
掌
BL
痴漢願望強めなマゾメスな俺こと「夏記(なつき)」が、痴漢イベントで出会った執着系俺様サドオスな「男」に誘われ、痴漢バーで寝取らせ痴漢をされたり店内マゾハメをしたりする話。夏記に痴漢をする明るい方々も居ますが挿入はサドオス氏のみ。フィクションとしてお楽しみください。
なにかありましたら(web拍手)
http://bit.ly/38kXFb0
Twitter垢・拍手返信はこちらから行っています
https://twitter.com/show1write
素直くんは、素直じゃない。
掌
BL
「シュナ」という名前でスケベ配信をしているクソザコウエメセイキリ陰キャの「常磐素直」が、大らかで優しいが我の強い陽キャ「久慈飛鳥」とスケベイベントでマッチングし、体格差の愛情わからせで即堕ちラブアクメしまくる話。
小スカ描写に加え、素直の口が悪く汚めの表現が多いのでご注意ください。
コミッションにて執筆させていただいた作品です。ありがとうございました!
pixiv/ムーンライトノベルズにも同作品を投稿しています。
なにかありましたら(web拍手)
http://bit.ly/38kXFb0
Twitter垢・拍手返信はこちらから行っています
https://twitter.com/show1write
吉乃さんのアナルちんぽディープキス
掌
BL
元遊び人でスパダリわんこな悟とお付き合いするようになったムッツリでツンチョロ男子な吉乃が、自宅の打ち合わせ中に我慢できず悟を誘い、仕事をサボってラブハメに及んでアナルちんぽディープキスしてしまう話。短めですが甘々。
pixiv/ムーンライトノベルズにも同作品を投稿しています。
なにかありましたら(web拍手)
http://bit.ly/38kXFb0
Twitter垢・拍手返信はこちらから行っています
https://twitter.com/show1write
素直くんは、素直になりたい。
掌
BL
攻め:久慈飛鳥(くじあすか) / ワガママフワフワドケチ陽キャ
受け:常磐素直(ときわすなお)/ クソザコウエメセイキリ陰キャ
「シュナ」という名前でスケベ配信をしている「素直」が、イベントでマッチングした「飛鳥」となんやかんやで無事セフレになった後、他のメス男子達へマウントを示すために飛鳥とドスケベハメ配信を行う話。相変わらず体格差の愛情わからせがメインです。
こちら【https://www.alphapolis.co.jp/novel/733045373/478743923】からの続き物。(タグ→あすなお)
小スカ描写に加え、素直の口が悪く汚めの表現が多いのでご注意ください。また、配信中は視点が視聴者の受けモブ男子くんに切り替わります。
コミッションにて執筆させていただいた作品です。ありがとうございました!
pixiv/ムーンライトノベルズにも同作品を投稿しています。
なにかありましたら(web拍手)
http://bit.ly/38kXFb0
Twitter垢・拍手返信はこちらから行っています
https://twitter.com/show1write
メス堕ちで人生終了させたはずのヤンキーが俺に懐いてとまらない(どうしてこうなったッ!?)
掌
BL
いけ好かないクズヤンキーをまんまとメス堕ちさせ、人生終了させたったwwwと満足していたデブオタ高校生くんが何故かその同級生ヤンキーに懐かれ、とことん翻弄されて純愛堕ちするお話。
終始攻め視点でエロとエモを反復横跳びする、起伏の激しいスケベラブコメです
シリーズタグ→ふとかる
攻め:狩山太(かりやまふとし)/ イキリヘタレデブオタ
受け:猟野光(りょうのひかる)/ イキリネアカヤンキー
「ひと狩りイこうぜ!ふとかる」
なにかありましたら(絵文字箱)
http://bit.ly/37KkcCW
Twitter垢・拍手返信はこちらにて
https://twitter.com/show1write
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる