ポンコツOLですが、社長に溺愛されてます!

ゆる

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第2話:社長の命令でノー残業デー!? 公私混同が過ぎます!

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AM10:30 – 応接室での仮眠

(……やばい、本当に寝てた……)

ひまりは、ぼんやりとした意識のまま、ソファの上で身を起こした。
フカフカのクッションに沈み込んでいたせいか、体がすごく楽になっている。

「……はぁ、まさか午前中に仮眠することになるなんて……」

社長の溺愛が過剰すぎるせいで、まさかの業務命令での仮眠時間。
最初は「ズルい!」と思ったけれど、正直、かなり助かったのも事実だ。

(でも、社長、甘やかしすぎじゃない?)

ひまりは小さくため息をつき、応接室を出た。
ようやく目も冴えてきたし、午後からはちゃんと働かなくちゃ——。


---

PM1:00 – ミス連発、課長の怒声

「篠原!! またミスしてるぞ!!」

「ひぃっ!? す、すみません!!」

午後の仕事が始まると同時に、ひまりのオフィスに怒声が響き渡った。

(はぁぁぁ……せっかく仮眠したのに、それでもポンコツぶりは変わらない……)

資料の数値を入力ミスしてしまい、慌てて修正する。
しかし、その後も誤字脱字のチェック漏れ、ファイルの送信先間違いなど、小さなミスが次々と発覚する。

「お前なぁ、毎週月曜はこんな感じじゃないか!! ちょっとは改善しようと思わないのか!!?」

「す、すみません……!」

(……ぐすっ……もう泣きそう……)

本当は言いたい。
「私は好きで月曜の朝に寝不足になってるんじゃないんです!」
「社長が甘やかしてくるせいで、眠れなくなってるんです!」

でも、そんなこと言えるはずがない。

周囲の同期たちも、居心地悪そうにしている。
「課長、そんなに怒らなくても…」と誰かが呟いたが、課長は気にせず怒鳴り続ける。

(……もうやだ……帰りたい……)

必死に涙をこらえながら、ミスの修正を続けていると——


---

PM5:30 – 内線で社長からの電話

「篠原、電話だぞ」

突然、デスクの内線が鳴った。

「え? 誰からですか?」

「社長室からだ」

(ええええ!? なんで社長!?)

慌てて受話器を取ると、低く落ち着いた社長の声が響いた。

「ひまり、今夜、七時。例の店だ」

「えっ!? ま、待ってください! 今夜は残業が……」

「残業?」

社長の声が一瞬低くなった。

「……はい、今日のミスが多くて、修正しないといけなくて……」

「そうか。だが、七時だ」

「ええ!? 無理ですよ、私、残業で……」

「……」

(あれ? なんかイヤな予感……)

そして——

プツッ。

「……切られた!!?」

(えええ!? 社長が途中で電話を切るなんて珍しい……)

周囲がざわつき始める中、ひまりはなんとも言えない不安を抱えた。


---

PM5:45 – 社内放送が流れる

突然、社内のスピーカーから、落ち着いた女性の声が流れた。

「本日、社長命令により、全社員の業務終了時間を厳守とすることが決定されました」

ひまりは手を止め、耳を疑った。

「残業をした社員、および残業を命じた上司にはペナルティが課されます。すべての社員は、定時になった時点で速やかに退社するように」

オフィス内が、一瞬にして静まり返る。

「えっ……」

「今の……聞いた?」

「ノー残業デー……? 今日急に……?」

「いやいや、ペナルティって何!?」

「社長、どうしたの!?」

社員たちが騒然とする中、ひまりはデスクに突っ伏した。

(……これ、絶対に私のためじゃん……)


---

PM7:00 – 例のレストランで待ち合わせ

社長が指定した「例の店」に着くと、すでに御堂怜司が席でワインを傾けていた。
高級感漂うレストラン。普段なら絶対に足を踏み入れないような、格式のある店だ。

(私みたいなポンコツOLが、こんなところに来ていいのかな…)

少し緊張しながら席に座ると、社長はいつもの余裕たっぷりな笑みを浮かべていた。

「ちゃんと来たな」

「……社長、さっきのノー残業って、もしかして私のためですか?」

(いやいや、そんなわけないよね!? きっと他の理由があるはず!)

すると社長は、ワイングラスを軽く揺らしながら、あっさりと言い放った。

「違う。あれは俺のためだ」

「え?」

「俺がひまりとデートしたいから、ノー残業デーにした。それだけだ」

「!!??」

ひまりは思わず椅子から転げ落ちそうになった。

「公私混同ですってば…!!」

「俺はいつも仕事ばかりだからな。たまには自分のために会社を動かしてもいいだろう?」

(いやいやいや!! 社長レベルの人間が、そんな簡単に会社を動かしていいわけ!?)

「そんなの…ダメです!! 社長がそんなことしてたら、社員の皆さんにバレます!!」

「バレてもいいが?」

「よくないです!!」

(え、待って!? 社長、もしかしてもう隠す気ない!?)

慌てるひまりを見て、社長はクスッと笑い、ひまりの手をそっと握る。

「ひまり、俺はお前を隠すつもりはない。お前が望むなら、今は秘密にしておくが…」

「……っ!!」

(ズルい、そんなこと言われたら、心臓がもたない…!!)

「……とりあえず、ご飯を食べましょう!」

慌てて話を逸らすひまりだったが、社長の溺愛はまだまだ続くのだった——。

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