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第三章「魔王討伐編」
第百十六話「死神召喚」
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『幻魔獣 LV0 デス』
武器:なし
防具:疾風のライトメイル・ライトガントレット・ライトグリーヴ
装飾品:なし
魔法:デスサイズ ヘルプリズン マジックシールド
効果:疾風(移動速度上昇・攻撃速度上昇)
マジックシールドは俺から受け継いだのだろう。見た事も無い魔法が二種類も表示されている。名前から察するに攻撃魔法だろうか、デスと言う名に相応しい魔法名だ。
「サシャ、デスの新しい名前考えようよ……」
「そうだね。デスって呼ぶのは何だか可哀想だし」
「うん。可愛い名前を付けてあげて」
「分かったよ、シルフ」
デスの名前を考えなければならないだろう。「シルフ」はなんとなく可愛い感じがしたから種族名のまま呼ぶ事にしている。一体どんな名前が良いのだろう。デスの美しさを引き立ててくれるような名前を考えようか……。
「サシャが考えてくれるなら何でも良いよ」
「そう言われてもね。あまり女性の名前なんて知らないし……」
「そうなの? 本当に何でも良いのよ」
「なるべく美しい名前を考えるよ、君に似合う名前をね」
どんな名前が良いだろうか。フィリア、ティアナ、シルヴィア……? そうだ、シャーロットという名前はどうだろうか。美しい女性に相応しい名前だろう。
「シャーロットという名前はどうかな?」
「私の名前はシャーロットなのね……ありがとう。サシャ」
「気に入って貰えたかな?」
「ええ。気に入ったわ。響きが良い……」
俺はシャーロットの頭を撫でた。シャーロットは嬉しそうに俺に抱き着いてきた。甘えん坊なんだな。性格も穏やかで、強い魔力を持っている。良い仲間に出会えた……。魔王との戦いが終わったら、召喚獣達と遊ぶ時間を作ろう。
ギルドカードを見ると、デスの名前がシャーロットに変わっていた。それから騎士団の項目を見てみると、何やら更新があった様だ。
『ボリンガー騎士団』
団長:『幻魔獣の召喚士 LV100 サシャ・ボリンガー』
副団長:『育成士 LV45ゲルストナー・ブラック』
団員:『幻魔獣 LV55 キング』
団員:『幻魔獣 LV52 ルナ』
団員:『幻魔獣 LV50 ワイバーン』
団員:『幻魔獣 LV35 シルフ』
団員:『幻魔獣 LV0 シャーロット』
団員:『幻獣 LV35 ユニコーン』
団員:『幻獣 LV0 サイクロプス』
団員:『魔獣 LV15 ガーゴイル』
団員:『魔術師 LV47 クーデルカ・シンフィールド』
団員:『鍛冶屋 LV41アイリーン・チェンバーズ』
団員:『幻獣の召喚士 LV55 クリスタル・ニコルズ』
「サイクロプスだって? まさか……」
「どうしたの? サシャ」
「ここを見てご覧。信じられない! 誰かが幻獣のサイクロプスを召喚したんだ」
「召喚……クリスタルかな?」
「多分そうだと思う。彼女のレベルが大幅に上がっているし」
クリスタルが55レベル? しかも称号が「幻獣の召喚士」になっている。まさか、幻獣のサイクロプスを召喚したのか? しかし、ゲルストナーは幻獣の様な高価な素材は持っていなかった。
どういう事だ? 誰かから素材を貰って召喚したのか? クリスタルには幻獣を召喚する様な力は無かったし、ガーゴイルしか召喚した事が無いクリスタルに幻獣の素材を譲る様な人は居ないだろう。
クリスタルが召喚魔法を使わなければならない状況に追い込まれたのだろう。今のアルテミシアは、幻獣が居なければ生き延びる事も出来ない状況なのだろう。早く俺達が魔王を倒し、この戦いを終わらせなければならないな。
魔力が完全に回復するまで、もう暫くこの場所で休むとしよう。本当はすぐにでも魔王城攻略に乗り出したいが、この部屋を抜けた場所に魔物や魔王が潜んでいる可能性だってあるんだ。いつ、どんなタイミングで敵と出会うか分からない。万全に準備を整えてからでも良いだろう。
クリスタルが仲間を守るために幻獣の召喚をしたのか……。きっと仲間達の魔力を借りて召喚したに違いない。キングが自分の魔力を召喚士に与えれば、幻獣程度の魔物は召喚出来るだろう。キングをアルテミシア防衛パーティーに入れたのは正解だった様だ。
魔力が完全に回復するまで、シャーロットに魔法を見せて貰おうか。仲間の戦い方を知る事も重要だ。
「シャーロット、良かったら魔法を見せて貰えるかな?」
「ええ。良いわよ」
「それじゃ、俺が土の壁を作るから、壁にデスサイスっていう魔法を撃ってくれる?」
「分かったわ」
魔法の種類は分からないが、攻撃魔法なら、大抵の攻撃はアースウォールで防ぐ事が出来る。石の床に手を付け、土の魔力を注ぐ。アースウォールの魔法は慣れているからか、殆ど魔力を消費せずに、丈夫で巨大な土の壁を作る事が出来る。
シャーロットは土の壁と距離を取ると、精神を集中させ、両手に魔力を込めた。シャーロットの手は瞬く間に黒い魔力で包まれた。
『デスサイズ!』
シャーロットが魔法を唱えると、空中には無数の大鎌が生まれた。何とも禍々しい雰囲気だ。黒い魔力から生まれた魔法の大鎌が宙を漂っている。魔力から武器を作り上げる事が出来るのか。マジックシールドと同じ原理の魔法だろう。
シャーロットが大鎌を飛ばすと、大鎌は土の壁をいとも簡単に切り裂いた。作り上げた無数の武器を自在に操り、攻撃する事が出来るのだ。やはり、幻魔獣は生まれつき人間を凌駕する魔法能力を持っているんだな。
ルナのウィンドカッターや、ヘルフリートのソニックブローをも防ぐアースウォールを切り裂くとは。随分強い状態で生まれたみたいだ。俺は続いて「ヘルプリズン」を確認する事にした。
武器:なし
防具:疾風のライトメイル・ライトガントレット・ライトグリーヴ
装飾品:なし
魔法:デスサイズ ヘルプリズン マジックシールド
効果:疾風(移動速度上昇・攻撃速度上昇)
マジックシールドは俺から受け継いだのだろう。見た事も無い魔法が二種類も表示されている。名前から察するに攻撃魔法だろうか、デスと言う名に相応しい魔法名だ。
「サシャ、デスの新しい名前考えようよ……」
「そうだね。デスって呼ぶのは何だか可哀想だし」
「うん。可愛い名前を付けてあげて」
「分かったよ、シルフ」
デスの名前を考えなければならないだろう。「シルフ」はなんとなく可愛い感じがしたから種族名のまま呼ぶ事にしている。一体どんな名前が良いのだろう。デスの美しさを引き立ててくれるような名前を考えようか……。
「サシャが考えてくれるなら何でも良いよ」
「そう言われてもね。あまり女性の名前なんて知らないし……」
「そうなの? 本当に何でも良いのよ」
「なるべく美しい名前を考えるよ、君に似合う名前をね」
どんな名前が良いだろうか。フィリア、ティアナ、シルヴィア……? そうだ、シャーロットという名前はどうだろうか。美しい女性に相応しい名前だろう。
「シャーロットという名前はどうかな?」
「私の名前はシャーロットなのね……ありがとう。サシャ」
「気に入って貰えたかな?」
「ええ。気に入ったわ。響きが良い……」
俺はシャーロットの頭を撫でた。シャーロットは嬉しそうに俺に抱き着いてきた。甘えん坊なんだな。性格も穏やかで、強い魔力を持っている。良い仲間に出会えた……。魔王との戦いが終わったら、召喚獣達と遊ぶ時間を作ろう。
ギルドカードを見ると、デスの名前がシャーロットに変わっていた。それから騎士団の項目を見てみると、何やら更新があった様だ。
『ボリンガー騎士団』
団長:『幻魔獣の召喚士 LV100 サシャ・ボリンガー』
副団長:『育成士 LV45ゲルストナー・ブラック』
団員:『幻魔獣 LV55 キング』
団員:『幻魔獣 LV52 ルナ』
団員:『幻魔獣 LV50 ワイバーン』
団員:『幻魔獣 LV35 シルフ』
団員:『幻魔獣 LV0 シャーロット』
団員:『幻獣 LV35 ユニコーン』
団員:『幻獣 LV0 サイクロプス』
団員:『魔獣 LV15 ガーゴイル』
団員:『魔術師 LV47 クーデルカ・シンフィールド』
団員:『鍛冶屋 LV41アイリーン・チェンバーズ』
団員:『幻獣の召喚士 LV55 クリスタル・ニコルズ』
「サイクロプスだって? まさか……」
「どうしたの? サシャ」
「ここを見てご覧。信じられない! 誰かが幻獣のサイクロプスを召喚したんだ」
「召喚……クリスタルかな?」
「多分そうだと思う。彼女のレベルが大幅に上がっているし」
クリスタルが55レベル? しかも称号が「幻獣の召喚士」になっている。まさか、幻獣のサイクロプスを召喚したのか? しかし、ゲルストナーは幻獣の様な高価な素材は持っていなかった。
どういう事だ? 誰かから素材を貰って召喚したのか? クリスタルには幻獣を召喚する様な力は無かったし、ガーゴイルしか召喚した事が無いクリスタルに幻獣の素材を譲る様な人は居ないだろう。
クリスタルが召喚魔法を使わなければならない状況に追い込まれたのだろう。今のアルテミシアは、幻獣が居なければ生き延びる事も出来ない状況なのだろう。早く俺達が魔王を倒し、この戦いを終わらせなければならないな。
魔力が完全に回復するまで、もう暫くこの場所で休むとしよう。本当はすぐにでも魔王城攻略に乗り出したいが、この部屋を抜けた場所に魔物や魔王が潜んでいる可能性だってあるんだ。いつ、どんなタイミングで敵と出会うか分からない。万全に準備を整えてからでも良いだろう。
クリスタルが仲間を守るために幻獣の召喚をしたのか……。きっと仲間達の魔力を借りて召喚したに違いない。キングが自分の魔力を召喚士に与えれば、幻獣程度の魔物は召喚出来るだろう。キングをアルテミシア防衛パーティーに入れたのは正解だった様だ。
魔力が完全に回復するまで、シャーロットに魔法を見せて貰おうか。仲間の戦い方を知る事も重要だ。
「シャーロット、良かったら魔法を見せて貰えるかな?」
「ええ。良いわよ」
「それじゃ、俺が土の壁を作るから、壁にデスサイスっていう魔法を撃ってくれる?」
「分かったわ」
魔法の種類は分からないが、攻撃魔法なら、大抵の攻撃はアースウォールで防ぐ事が出来る。石の床に手を付け、土の魔力を注ぐ。アースウォールの魔法は慣れているからか、殆ど魔力を消費せずに、丈夫で巨大な土の壁を作る事が出来る。
シャーロットは土の壁と距離を取ると、精神を集中させ、両手に魔力を込めた。シャーロットの手は瞬く間に黒い魔力で包まれた。
『デスサイズ!』
シャーロットが魔法を唱えると、空中には無数の大鎌が生まれた。何とも禍々しい雰囲気だ。黒い魔力から生まれた魔法の大鎌が宙を漂っている。魔力から武器を作り上げる事が出来るのか。マジックシールドと同じ原理の魔法だろう。
シャーロットが大鎌を飛ばすと、大鎌は土の壁をいとも簡単に切り裂いた。作り上げた無数の武器を自在に操り、攻撃する事が出来るのだ。やはり、幻魔獣は生まれつき人間を凌駕する魔法能力を持っているんだな。
ルナのウィンドカッターや、ヘルフリートのソニックブローをも防ぐアースウォールを切り裂くとは。随分強い状態で生まれたみたいだ。俺は続いて「ヘルプリズン」を確認する事にした。
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