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第一章「冒険者編」
第五十三話「二人の新魔法」
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青白い光を纏う美しい魔法の盾が完成した。俺の召喚を見たクリスタルは嬉しそうに喜んだ。初めてにしてなかなかの出来だ。どれだけの耐久性を持つ盾なのかは分からないが、魔力から作り出した魔法の盾で、敵の攻撃を一撃でも防ぐ事が出来るなら、戦術に取り入れるべきだろう。明日からは俺もマジックシールドを学ぶ事にしよう。
「サシャ、美しい盾ね。私が同じ魔法を使ったらどんな盾で出てくるかしら」
「きっと冷気から作られた盾じゃないかな?」
「氷で盾を作る事は出来るんだけど、防御魔法はあまり得意じゃないの。だから私は攻撃魔法と回復魔法しか使わない」
「そうだったんだね」
「ルナが盾の強さを確かめてあげる」
「ああ。頼むよ」
俺はルナに盾を渡すと、ルナは強度を確認するためにサーペントのレイピアで突いた。盾は魔力を散らして粉々に砕け散った。流石にルナの剣を受けられる程の力は無いみたいだ。やはりアースウォールの方が防御力は遥かに高い。
「さて、クリスタル。今日からマジックシールドの練習を始めようか」
「わかりました!」
クリスタルは嬉しそうに微笑むと、直ぐに魔法の練習に取り掛かった。俺自身も新しい戦い方を考えなければならないな。自分の武器に属性魔法を掛ける事は出来ないだろうか? 剣に土のエンチャントを掛けられたら、破壊力が上がるのではないだろうか。
俺は右手でグラディウスを抜き、左手で魔族のクリスを抜いた。クーデルカから頂いた短剣を使うのは初めてかもしれない。これが俺の新しい構えだ。長さが異なるの剣での二刀流。左手のクリスで敵の攻撃を防ぎ、右手のグラディウスで仕留める。更に武器に対して土のエンチャント掛ける事にした。
『エンチャント・アース!』
剣に土の属性を注ぐと、剣は強い土の魔力を纏った。二本の剣に同時にエンチャントを掛けているからだろうか、体内の魔力が一瞬で枯渇した。これは良い魔法の訓練になりそうだ。
「凄いわ……魔法剣を使うなんて。あなたは才能の塊だわ!」
「サシャ、凄い!」
「二人共ありがとう。もっと練習して使いこなせるようになるよ」
魔力を使い果たしてしまったので、今日の訓練を終えて、寝るまでに間になるべく多くの栄養を摂取しよう。その方が効率良く筋肉を増やせるからだ。ゲルストナー曰く、「運動だけをしても、栄養が不足していれば筋肉は増えない」らしい。
クーデルカはクリスタルの魔法の練習に付き合っているみたいだ。俺は早めに眠る事にしよう……今日もルナを抱きしめながら俺達は眠りに就いた。
早朝に目を覚ますと、クリスタルは既に朝食の支度を済ませていた。どうやら、朝食を作ってからマジックシールドの練習をしていた様だ。クリスタルは何度魔法を唱えても盾を作る事が出来なかったのだとか。
「クリスタル。魔法は頭の中ではっきりと完成形を想像する事が大切だよ」
「完成形を想像ですか……なかなか難しいですね」
「毎日続けていればきっと出来るはずだよ。最初は自分の魔力で作り出せるサイズの盾を想像するんだ」
「試してみます!」
クリスタルは暫く精神を集中させ、杖から魔力を放出すると、光に包まれた銀色の盾が現れた。手のひらサイズの小さな盾だが、間違いなく魔法は成功した。
「おめでとう! クリスタル!」
「随分小さいですね……だけど、魔法が成功しました!」
「魔法が成功して良かったね。俺はこれから朝の訓練を始めるから、戻ってきたら移動を再開しよう」
「分かりました! 私はマジックシールドの練習を続けます」
クリスタルは俺よりも早い時間に起きて魔法の練習をしていたのか。素直で勤勉、将来はきっと一流の召喚士になるだろう。それから俺は朝の訓練を四時間行った後、ワイバーンに乗ってレイリス町に向けて出発した……。
「サシャ、美しい盾ね。私が同じ魔法を使ったらどんな盾で出てくるかしら」
「きっと冷気から作られた盾じゃないかな?」
「氷で盾を作る事は出来るんだけど、防御魔法はあまり得意じゃないの。だから私は攻撃魔法と回復魔法しか使わない」
「そうだったんだね」
「ルナが盾の強さを確かめてあげる」
「ああ。頼むよ」
俺はルナに盾を渡すと、ルナは強度を確認するためにサーペントのレイピアで突いた。盾は魔力を散らして粉々に砕け散った。流石にルナの剣を受けられる程の力は無いみたいだ。やはりアースウォールの方が防御力は遥かに高い。
「さて、クリスタル。今日からマジックシールドの練習を始めようか」
「わかりました!」
クリスタルは嬉しそうに微笑むと、直ぐに魔法の練習に取り掛かった。俺自身も新しい戦い方を考えなければならないな。自分の武器に属性魔法を掛ける事は出来ないだろうか? 剣に土のエンチャントを掛けられたら、破壊力が上がるのではないだろうか。
俺は右手でグラディウスを抜き、左手で魔族のクリスを抜いた。クーデルカから頂いた短剣を使うのは初めてかもしれない。これが俺の新しい構えだ。長さが異なるの剣での二刀流。左手のクリスで敵の攻撃を防ぎ、右手のグラディウスで仕留める。更に武器に対して土のエンチャント掛ける事にした。
『エンチャント・アース!』
剣に土の属性を注ぐと、剣は強い土の魔力を纏った。二本の剣に同時にエンチャントを掛けているからだろうか、体内の魔力が一瞬で枯渇した。これは良い魔法の訓練になりそうだ。
「凄いわ……魔法剣を使うなんて。あなたは才能の塊だわ!」
「サシャ、凄い!」
「二人共ありがとう。もっと練習して使いこなせるようになるよ」
魔力を使い果たしてしまったので、今日の訓練を終えて、寝るまでに間になるべく多くの栄養を摂取しよう。その方が効率良く筋肉を増やせるからだ。ゲルストナー曰く、「運動だけをしても、栄養が不足していれば筋肉は増えない」らしい。
クーデルカはクリスタルの魔法の練習に付き合っているみたいだ。俺は早めに眠る事にしよう……今日もルナを抱きしめながら俺達は眠りに就いた。
早朝に目を覚ますと、クリスタルは既に朝食の支度を済ませていた。どうやら、朝食を作ってからマジックシールドの練習をしていた様だ。クリスタルは何度魔法を唱えても盾を作る事が出来なかったのだとか。
「クリスタル。魔法は頭の中ではっきりと完成形を想像する事が大切だよ」
「完成形を想像ですか……なかなか難しいですね」
「毎日続けていればきっと出来るはずだよ。最初は自分の魔力で作り出せるサイズの盾を想像するんだ」
「試してみます!」
クリスタルは暫く精神を集中させ、杖から魔力を放出すると、光に包まれた銀色の盾が現れた。手のひらサイズの小さな盾だが、間違いなく魔法は成功した。
「おめでとう! クリスタル!」
「随分小さいですね……だけど、魔法が成功しました!」
「魔法が成功して良かったね。俺はこれから朝の訓練を始めるから、戻ってきたら移動を再開しよう」
「分かりました! 私はマジックシールドの練習を続けます」
クリスタルは俺よりも早い時間に起きて魔法の練習をしていたのか。素直で勤勉、将来はきっと一流の召喚士になるだろう。それから俺は朝の訓練を四時間行った後、ワイバーンに乗ってレイリス町に向けて出発した……。
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