【完結】王子の婚約者をやめて厄介者同士で婚約するんで、そっちはそっちでやってくれ

天冨七緒

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油断大敵

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何度経験してもエストレヤの中は気持ちがよかった。
俺のを受け取った後、エストレヤは余韻に浸って夢心地のように身体をくねらせている。
気の所為か淫紋が更に濃さを増しているように見える…最初からこんな色だったか?

「アティ…」

「ん?」

両手でを伸ばされたエストレヤに誘われるまま、エストレヤの胸の中に堕ちていった。

なんだ?

魔法液は飲んだ本人だけじゃなく、相手をしている人間にも作用するのか?
花に群がる蜂のようにエストレヤの身体に吸い寄せられる。
体勢を入れ替え一度引き抜いた。
胸もだが、あの淫紋からフェロモンでも出ているのか口付けせずにはいられなかった。
口付けすればする程淫紋の色も濃くなり芳醇な香りに意識を持っていかれ、エストレヤの腰を抱え夢中に淫紋を嘗め続けた。

「アティ…」

「ん?」

「また…欲しぃ」

「あぁ」

求められるまま挿入し中に注ぎん込んだ。
次第に思考も奪われ、エストレヤの中に注ぎ込むことしか考えられなくなった。

いや、考えてもいなかった。

操られるようにエストレヤの中で腰を動かし続けた。
快楽に溺れていくエストレヤを眺めながら、朦朧とする頭で子種を注ぎ込む。
エストレヤをうつ伏せにし腰を高く持ち上げ俺が打ち付けるタイミングに合わせるようエストレヤの腰を引き寄せた。
エストレヤの意思を気にすることも出来ず、喘ぎ声なのか叫び声なのかを恍惚状態で聴いていた。

こいつに俺の子を生ませろ。

誰かに命令されたように頭の中に響く言葉。
命令に抗うなんてせず、むしろ喜んで支配されていた。

エストレヤの中に子種を注ぎ込む幸福。

エストレヤがシーツを握りしめ耐える姿に満足しながら、より強く激しく中に入り込んだ。
「これ以上は無理」という言葉が聞こえそうだったが、深く繋がりたくて仕方がなかった。

「エストレヤ…エストレヤ…エストレヤ…エストレヤ…エストレヤ…」

俺は自分がエストレヤの名を口にしていることにも気付いていなかった。

エストレヤの中に何度出しても溢れることはなく、全てを腹の中で受け止めていた。
放った後はエストレヤの背中に噛み痕を付け、ずるっと引き抜く際も「だめ」「抜かないで」と言わんばかりに締め付けられ、あれだけやってもエストレヤの尻はまだ締め付ける力を残していた。
いくら搾り取られても終わりがなく、エストレヤは俺を求め続け気絶するまで抱いていた。
俺は挿入して、放って抜いてまた挿入を繰り返した。
翌日程よいダルさの中目覚め、久しぶりのキスをした。
朝にしては濃厚なキスをすると昨日嗅いだ芳醇な香りに気付き、エストレヤを確認すると恍惚な表情で俺を誘惑していた。
何の疑問もなくエストレヤの身体を求め繋がっていた。
昨日出来なかったからなのか、エストレヤはいつまでも唇を求め離れることを拒み気が付けば昼が過ぎていた。
朝食も食べずし続けていたが、使用人が来ない所を見ると俺達に気を使い部屋に近寄らなかったのだろう…。
もしくは、魔法液を飲むと誰もがこうなのかもしれない。
ベルを鳴らして使用人に食事を部屋に運ぶように頼んだ。
使用人ら表情を変えず淡々とこなしていく。

…元々アティラン付きの使用人は主人に似たのか真似ているのか無表情で完璧だった。

二人きりだったのでバスローブのままソファで食事をし、昨日の夜からの激しい運動で更に朝食も抜きだったので、食欲が止まらなかった。
エストレヤにしては食べていたが、やはり少食のように見える。
何故なら、今日の俺はエストレヤの二倍は食べていた。
いつもの朝食の二倍を用意され完食出来てしまう程腹は減っていたし、今の俺は二倍の量が食べられると判断したあの使用人はやはり出来る奴だった。
最後の一口を食べきると隣の視線に気付いた。
指で口許を拭いながらエストレヤを見ると、欲情した表情を見せていた。
食事の前まであれだけしておきながら、まだ出来るエストレヤに驚いた。
確かに司祭からの説明では…。

「魔法液を飲むと興奮状態が続きしたくてしたくて堪らない媚薬のような症状がでます、それにはムラがあり一週間続くとのこともあります。
魔法液には個人差があり何きっかけかは分かりませんが突然疼いてしまうので、旦那様は約一週間は妻の側に居続けなければなりません」

と聞き、楽観的に「二週間でも三週間でも一緒に居てぇわ」等と考えていた…。

今では少々恐ろしさを感じている。

あれだけ学園で毎日やっていた俺が、魔法液を飲んだエストレヤにビビっている。
口に付いたソースを指で拭ったが、その指を今エストレヤが美味しそうに嘗めていた。
ペロペロも嘗める姿は卑猥なものが宿り、次第に吸い込まれ暖かい口の中にいた。
俺は芳醇な香りに敏感になり始め、香りだけで興奮できるようになっていた。
エストレヤの口にもう一本指を差し込み嘗めさせた。
バスローブの紐を解き肌を露出させれば、当然のように下腹部の淫紋が存在を発揮していた。

…これにハマったら廃人になるな…きっと…。

理性で本能を押さえつつも、淫紋に流され始めていた。
エストレヤの口から指を引き抜き、足の間に手を捩じ込ませ尻に挿入するも解す必要がない程すんなりと俺の指を咥え込んだ。
口の中同様エストレヤの中は暖かかく、俺を受け入れ易いように向き合いソファの上で膝を曲げ足を広げ重心を後方に移し手で支えていた。
エストレヤの身体が「早く来て」と主張している。
指を引き抜き代わりに俺のものを捩じ込ませた。
態勢が悪く余り入っていかなかったので、俺を跨がせ座らせた。
エストレヤの方から俺を奥まで迎え入れ腰を揺らし始め、魅惑的な状況に躊躇うことなく俺も身を委ねた。
エストレヤの細い腰を両手で掴み誘導していけば、俺の手に従うよう腰を動かし出す。
喘ぎ声で誘い、視線で誘い、仕草で誘い、腰使いで誘い、エストレヤは本能で俺を追い立ててくる。
抗う術もない俺はエストレヤの中で腰を動かし続けた。
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