123 / 177
放課後まで辿り着けず
しおりを挟む
今日は朝から視線を感じている。
普段はエストレヤとイチャ付きまくり見せつけていたので気にならないが、今日は何だか違うように感じた。
俺の考えすぎなのかもしれない。
普段通り過ごすことに心がけるも、練っとりとした視線が気になって仕方がなかった。
午後の授業は教師の都合により魔法の実践に変わった。
訓練場に向かう間、数人が俺に引っ付いてくるのにも慣れた。
あれだけエストレヤとイチャついてるのに俺に構うのは婚約者の立場を狙ってではなく、公爵家にすり寄りたいという思いからか?
それか…こいつらは単に人との距離が近いとか?
だが、すり寄って来る奴らにネイビーブルーの髪色の奴は居ない。
やはり、考えすぎなのか…。
授業では俺の開花した能力に興味があるのか教師は気合いが入り、俺もここで少しは体力を削っておこうと真面目に授業に参加した。
体力を削ればエストレヤに無理させなくてすむ。
俺の性欲どうなってんだろうな…。
今は授業に集中だ。
教師の前で言われるがまま魔法を披露した。過去の俺が苦手とする火も難なく使いこなし、以前使えていた水も氷も威力を増していたらしい。
相反する火と水を同時に発言させることにも成功すると、何故か教師が興奮していた。
炎を具現化し剣の形で切りつけると、切断面から炎が上がり歓声も上がる。
各々魔法を訓練していたはずなのに、クラスの奴の注目を浴びていた。
そんな事は気にせず氷の剣でも試すと、振りかざしただけで対象のものが凍った。
魔法の平均が分からない俺には何が凄くてクラスの奴らが騒いでいるのか判断できなかった。
魔法の授業は二コマ続きで、その間真面目に魔力を使い続け後半は教師との個人授業になっていた。
周囲の人間の反応からして技術もだが、魔力量も今すぐにでも魔法省から直接引き抜きが来る程らしい。
興味がながったから教師の言葉は流したが、教師としては結構本気だったらしい。
授業が終わっても教師から引き止められ、なかなか教室に戻ることが出来なかった。
変な奴らに付きまとわれるのも面倒だが教師もなかなか面倒で、強引に教師を振り切り教室へ向かった。
エストレヤと個別室で楽しむのも今日で終わりにするかと考えながら階段を上がっていくが、こんなにも魔力を使ったことが無かったので多少階段を昇る脚がふらついた。
「エストレヤとエッチ出来っかな?」
俺の頭の中はいつもエストレヤとのエッチしかなかった。
階段を昇っていると俺を待ち構えるように立っている人間の存在を感じた。
「お前は私のだっ。」
顔をあげると金髪が立ちはだかり、腕を伸ばされていた。
それは俺が目覚めた時と同じ光景。
今朝から感じていた視線はこいつだったのか。
脳が状況を理解できないまま、俺は浮遊感に襲われ周囲の光景が流れていくのを感じる。
エストレヤに「階段気を付けろよ」とか言っておきながら、俺がこんなことになるなんてな。
エストレヤ、心配すんだろうな。
普段はエストレヤとイチャ付きまくり見せつけていたので気にならないが、今日は何だか違うように感じた。
俺の考えすぎなのかもしれない。
普段通り過ごすことに心がけるも、練っとりとした視線が気になって仕方がなかった。
午後の授業は教師の都合により魔法の実践に変わった。
訓練場に向かう間、数人が俺に引っ付いてくるのにも慣れた。
あれだけエストレヤとイチャついてるのに俺に構うのは婚約者の立場を狙ってではなく、公爵家にすり寄りたいという思いからか?
それか…こいつらは単に人との距離が近いとか?
だが、すり寄って来る奴らにネイビーブルーの髪色の奴は居ない。
やはり、考えすぎなのか…。
授業では俺の開花した能力に興味があるのか教師は気合いが入り、俺もここで少しは体力を削っておこうと真面目に授業に参加した。
体力を削ればエストレヤに無理させなくてすむ。
俺の性欲どうなってんだろうな…。
今は授業に集中だ。
教師の前で言われるがまま魔法を披露した。過去の俺が苦手とする火も難なく使いこなし、以前使えていた水も氷も威力を増していたらしい。
相反する火と水を同時に発言させることにも成功すると、何故か教師が興奮していた。
炎を具現化し剣の形で切りつけると、切断面から炎が上がり歓声も上がる。
各々魔法を訓練していたはずなのに、クラスの奴の注目を浴びていた。
そんな事は気にせず氷の剣でも試すと、振りかざしただけで対象のものが凍った。
魔法の平均が分からない俺には何が凄くてクラスの奴らが騒いでいるのか判断できなかった。
魔法の授業は二コマ続きで、その間真面目に魔力を使い続け後半は教師との個人授業になっていた。
周囲の人間の反応からして技術もだが、魔力量も今すぐにでも魔法省から直接引き抜きが来る程らしい。
興味がながったから教師の言葉は流したが、教師としては結構本気だったらしい。
授業が終わっても教師から引き止められ、なかなか教室に戻ることが出来なかった。
変な奴らに付きまとわれるのも面倒だが教師もなかなか面倒で、強引に教師を振り切り教室へ向かった。
エストレヤと個別室で楽しむのも今日で終わりにするかと考えながら階段を上がっていくが、こんなにも魔力を使ったことが無かったので多少階段を昇る脚がふらついた。
「エストレヤとエッチ出来っかな?」
俺の頭の中はいつもエストレヤとのエッチしかなかった。
階段を昇っていると俺を待ち構えるように立っている人間の存在を感じた。
「お前は私のだっ。」
顔をあげると金髪が立ちはだかり、腕を伸ばされていた。
それは俺が目覚めた時と同じ光景。
今朝から感じていた視線はこいつだったのか。
脳が状況を理解できないまま、俺は浮遊感に襲われ周囲の光景が流れていくのを感じる。
エストレヤに「階段気を付けろよ」とか言っておきながら、俺がこんなことになるなんてな。
エストレヤ、心配すんだろうな。
35
お気に入りに追加
1,868
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
聖女の私が追放されたらお父さんも一緒についてきちゃいました。
重田いの
ファンタジー
聖女である私が追放されたらお父さんも一緒についてきちゃいました。
あのお、私はともかくお父さんがいなくなるのは国としてマズイと思うのですが……。
よくある聖女追放ものです。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
どうも、死んだはずの悪役令嬢です。
西藤島 みや
ファンタジー
ある夏の夜。公爵令嬢のアシュレイは王宮殿の舞踏会で、婚約者のルディ皇子にいつも通り罵声を浴びせられていた。
皇子の罵声のせいで、男にだらしなく浪費家と思われて王宮殿の使用人どころか通っている学園でも遠巻きにされているアシュレイ。
アシュレイの誕生日だというのに、エスコートすら放棄して、皇子づきのメイドのミュシャに気を遣うよう求めてくる皇子と取り巻き達に、呆れるばかり。
「幼馴染みだかなんだかしらないけれど、もう限界だわ。あの人達に罰があたればいいのに」
こっそり呟いた瞬間、
《願いを聞き届けてあげるよ!》
何故か全くの別人になってしまっていたアシュレイ。目の前で、アシュレイが倒れて意識不明になるのを見ることになる。
「よくも、義妹にこんなことを!皇子、婚約はなかったことにしてもらいます!」
義父と義兄はアシュレイが状況を理解する前に、アシュレイの体を持ち去ってしまう。
今までミュシャを崇めてアシュレイを冷遇してきた取り巻き達は、次々と不幸に巻き込まれてゆき…ついには、ミュシャや皇子まで…
ひたすら一人づつざまあされていくのを、呆然と見守ることになってしまった公爵令嬢と、怒り心頭の義父と義兄の物語。
はたしてアシュレイは元に戻れるのか?
剣と魔法と妖精の住む世界の、まあまあよくあるざまあメインの物語です。
ざまあが書きたかった。それだけです。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
龍王の番〜双子の運命の分かれ道・人生が狂った者たちの結末〜
クラゲ散歩
ファンタジー
ある小さな村に、双子の女の子が生まれた。
生まれて間もない時に、いきなり家に誰かが入ってきた。高貴なオーラを身にまとった、龍国の王ザナが側近二人を連れ現れた。
母親の横で、お湯に入りスヤスヤと眠っている子に「この娘は、私の○○の番だ。名をアリサと名付けよ。
そして18歳になったら、私の妻として迎えよう。それまでは、不自由のないようにこちらで準備をする。」と言い残し去って行った。
それから〜18年後
約束通り。贈られてきた豪華な花嫁衣装に身を包み。
アリサと両親は、龍の背中に乗りこみ。
いざ〜龍国へ出発した。
あれれ?アリサと両親だけだと数が合わないよね??
確か双子だったよね?
もう一人の女の子は〜どうしたのよ〜!
物語に登場する人物達の視点です。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
運命の番?棄てたのは貴方です
ひよこ1号
恋愛
竜人族の侯爵令嬢エデュラには愛する番が居た。二人は幼い頃に出会い、婚約していたが、番である第一王子エリンギルは、新たに番と名乗り出たリリアーデと婚約する。邪魔になったエデュラとの婚約を解消し、番を引き裂いた大罪人として追放するが……。一方で幼い頃に出会った侯爵令嬢を忘れられない帝国の皇子は、男爵令息と身分を偽り竜人国へと留学していた。
番との運命の出会いと別離の物語。番でない人々の貫く愛。
※自己設定満載ですので気を付けてください。
※性描写はないですが、一線を越える個所もあります
※多少の残酷表現あります。
以上2点からセルフレイティング
だから聖女はいなくなった
澤谷弥(さわたに わたる)
ファンタジー
「聖女ラティアーナよ。君との婚約を破棄することをここに宣言する」
レオンクル王国の王太子であるキンバリーが婚約破棄を告げた相手は聖女ラティアーナである。
彼女はその婚約破棄を黙って受け入れた。さらに彼女は、新たにキンバリーと婚約したアイニスに聖女の証である首飾りを手渡すと姿を消した。
だが、ラティアーナがいなくなってから彼女のありがたみに気づいたキンバリーだが、すでにその姿はどこにもない。
キンバリーの弟であるサディアスが、兄のためにもラティアーナを探し始める。だが、彼女を探していくうちに、なぜ彼女がキンバリーとの婚約破棄を受け入れ、聖女という地位を退いたのかの理由を知る――。
※7万字程度の中編です。
実家から絶縁されたので好きに生きたいと思います
榎夜
ファンタジー
婚約者が妹に奪われた挙句、家から絶縁されました。
なので、これからは自分自身の為に生きてもいいですよね?
【ご報告】
書籍化のお話を頂きまして、31日で非公開とさせていただきますm(_ _)m
発売日等は現在調整中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる