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人前ではしないって約束
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今では、エストレヤはなんの疑問もなく俺の部屋に入る。
自分の部屋なんて忘れちまえよ、と思っている俺がいる。
「ん~どうしたエストレヤ?」
ソファに座りエストレヤと向き合いながら俺の膝の上に座らせれば、唇を尖らせていた。
怒っているのを表現しているんだろうが、その唇食ってやろうか?
何に起こったいるのかは分からないが、エストレヤは二人きりになってからずっとこんな感じだった。
「約束して。」
「何を?」
「人がいるところでエッチな事しないで。」
…それか、見られながらのキスに怒ってるのか。
「エッチな事はしてねぇだろ?」
「…キス…。」
「キスしちゃだめなのかよ?」
「んっ恥ずかしいから。」
「無理…エストレヤといるとキスしたくて堪らない。」
「アティランは恥ずかしくないの?」
「恥ずかしくない、他人なんてどうでもいいだろ?俺達は婚約者なんだから。」
俺が困惑する素振りを見せればエストレヤも自分が正しいと強気に出られるんだろうが、俺が堂々としていると逆にエストレヤの方が不安になっていた。
「……エッチなキスはだめ…だよ…。」
「人前」と言うのもあるが、「学園でする」って言う行為に引っ掛かっているんだろう。
どれだけ身体辛くても休まないのと同じで、根が真面目すぎるから周囲の視線を気にしちまうんだろうな。
それに侯爵って立場もあり、ちゃんとしなきゃって自分を追い込んでいるようにも見える。
そんなもん…疲れんだろ。
「エッチなキス?」
「うん。」
「エッチなキスってどんなの?教えて。」
「えっ」
思いもよらない返しに困惑していた。
「エッチなキス教えて。」
「…エッチな…キスは…気持ち良くなっちゃうやつ…。」
「気持ちいいってどうしたらエストレヤは気持ち良くなっちゃうの?」
「んっ…舌を絡められたり…吸われたりのやつ…。」
それが気持ちいいんだな。
質問されたことには素直に答えてしまうエストレヤ。
「ん~?わかんない。エストレヤ、やって見せて。」
「へっやる…の?」
大体こういう流れになるって予想するんだが、それが出来ない純粋さ。
「そっエストレヤのエッチなキス教えて。」
「…んっ…。」
困惑しながらもしちゃうんだよな、エストレヤは。
俺の両肩に手を置き唇が触れる。
エストレヤの舌が俺の口に入り、俺の舌を探してくる。
見つけると自身の巣穴に引きずり込もうと絡める。
エストレヤからのキスなのに、エストレヤから甘い吐息が漏れる。
唇を食べられたりとエストレヤなりのエッチなキスを受け入れた。
「んっはぁはぁはぁ」
エストレヤからのキスにエストレヤの方が息があがっていた。
「これがエッチなキス?」
「んっ」
「このキスがだめなの?」
「んっ」
「エッチなキス出来なくなったら学園行けない。」
「えっ」
「もう、部屋からでない。」
「そんなこと言わないで、学園ではだめだけど二人きりの部屋だったらいっぱいしよっ。」
俺がワガママ言っても受け入れんだな…。
「学園でもいっぱいしたい。」
「…それは…我慢…して」
「出来ない…エストレヤに触れたい。」
「…嬉しい…けど…だめ。」
「そんなに見られるのが嫌なのか?」
「…うん」
「なら、明日ティエンダかフロイントに聞いてみようぜ。」
「聞く?」
「そっ、俺達のキス見てどうだったか。」
「ははは恥ずかしくてそんなの聞けない。」
「一度だけだから、その返事次第で俺も考える。」
「…わかった。」
「………。」
「…アティラン…怒った?」
「…怒ってない。」
「………」
「キスしたい。」
「うん、今はいっぱいしよっ」
自分の部屋なんて忘れちまえよ、と思っている俺がいる。
「ん~どうしたエストレヤ?」
ソファに座りエストレヤと向き合いながら俺の膝の上に座らせれば、唇を尖らせていた。
怒っているのを表現しているんだろうが、その唇食ってやろうか?
何に起こったいるのかは分からないが、エストレヤは二人きりになってからずっとこんな感じだった。
「約束して。」
「何を?」
「人がいるところでエッチな事しないで。」
…それか、見られながらのキスに怒ってるのか。
「エッチな事はしてねぇだろ?」
「…キス…。」
「キスしちゃだめなのかよ?」
「んっ恥ずかしいから。」
「無理…エストレヤといるとキスしたくて堪らない。」
「アティランは恥ずかしくないの?」
「恥ずかしくない、他人なんてどうでもいいだろ?俺達は婚約者なんだから。」
俺が困惑する素振りを見せればエストレヤも自分が正しいと強気に出られるんだろうが、俺が堂々としていると逆にエストレヤの方が不安になっていた。
「……エッチなキスはだめ…だよ…。」
「人前」と言うのもあるが、「学園でする」って言う行為に引っ掛かっているんだろう。
どれだけ身体辛くても休まないのと同じで、根が真面目すぎるから周囲の視線を気にしちまうんだろうな。
それに侯爵って立場もあり、ちゃんとしなきゃって自分を追い込んでいるようにも見える。
そんなもん…疲れんだろ。
「エッチなキス?」
「うん。」
「エッチなキスってどんなの?教えて。」
「えっ」
思いもよらない返しに困惑していた。
「エッチなキス教えて。」
「…エッチな…キスは…気持ち良くなっちゃうやつ…。」
「気持ちいいってどうしたらエストレヤは気持ち良くなっちゃうの?」
「んっ…舌を絡められたり…吸われたりのやつ…。」
それが気持ちいいんだな。
質問されたことには素直に答えてしまうエストレヤ。
「ん~?わかんない。エストレヤ、やって見せて。」
「へっやる…の?」
大体こういう流れになるって予想するんだが、それが出来ない純粋さ。
「そっエストレヤのエッチなキス教えて。」
「…んっ…。」
困惑しながらもしちゃうんだよな、エストレヤは。
俺の両肩に手を置き唇が触れる。
エストレヤの舌が俺の口に入り、俺の舌を探してくる。
見つけると自身の巣穴に引きずり込もうと絡める。
エストレヤからのキスなのに、エストレヤから甘い吐息が漏れる。
唇を食べられたりとエストレヤなりのエッチなキスを受け入れた。
「んっはぁはぁはぁ」
エストレヤからのキスにエストレヤの方が息があがっていた。
「これがエッチなキス?」
「んっ」
「このキスがだめなの?」
「んっ」
「エッチなキス出来なくなったら学園行けない。」
「えっ」
「もう、部屋からでない。」
「そんなこと言わないで、学園ではだめだけど二人きりの部屋だったらいっぱいしよっ。」
俺がワガママ言っても受け入れんだな…。
「学園でもいっぱいしたい。」
「…それは…我慢…して」
「出来ない…エストレヤに触れたい。」
「…嬉しい…けど…だめ。」
「そんなに見られるのが嫌なのか?」
「…うん」
「なら、明日ティエンダかフロイントに聞いてみようぜ。」
「聞く?」
「そっ、俺達のキス見てどうだったか。」
「ははは恥ずかしくてそんなの聞けない。」
「一度だけだから、その返事次第で俺も考える。」
「…わかった。」
「………。」
「…アティラン…怒った?」
「…怒ってない。」
「………」
「キスしたい。」
「うん、今はいっぱいしよっ」
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