【完結】王子の婚約者をやめて厄介者同士で婚約するんで、そっちはそっちでやってくれ

天冨七緒

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客室

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エストレヤに案内された客室で当然イチャイチャした。
俺の膝の上で身を捩りながら唇でエストレヤを可愛がっていく。
今日挨拶すると決まっていたのでこの数日エストレヤの身体に痕を付けるのを我慢していた。
それが解禁された今、遠慮なくエストレヤの首にキスや噛み痕を残していく。
久しぶりの噛む行為に消え入りそうな喘ぎ声で受け止めている。
食べたばかりなので激しい行為は我慢するつもりでいても、エストレヤの反応が俺を煽っていく。
数十分前まではなんの痕もない綺麗な首だったのに、今ではいくつも痕が刻まれた。
こんな姿見せたら余計に俺との距離をとりそうだなあの侯爵。
今がエストレヤ離れの時期だろ?

充分イチャついた後は、二人で風呂に入り身体中隅々まで俺がエストレヤを洗いまくった。
喘ぎながら俺にしがみ付き、洗われる事を受け入れている。
指で先程俺がいた場所も確りと綺麗にした。
すぐにまた洗わなきゃいけなくなるんだが、洗っている時のエストレヤの反応が可愛いから辞められない。
洗い終わり浴槽に浸かる頃にはエストレヤは俺に寄り掛かりながらリラックスしていた。
エストレヤが逆上せなければ今ここでエロい事するんだが、今は我慢した。
上がってベッドに行くまでは休ませることにした…ベッドに行くまでは。
安心しきっている表情は癒されるが別の表情にさせたい衝動に駆られる。
俺がどんなにエロい事を考えてるのかエストレヤは知るよしもなく幸せそうにしている。
侯爵が俺を警戒するのは当然だな、何せ俺はエストレヤとのエロい事しか考えていない。
体力の限界までエストレヤの身体を欲し、意識を失っても最近では辞められなくなっている。
くだらない噂で、エストレヤが俺を洗脳やら何らかの媚薬を使ったのでは?と言われているのも聞いた。
信じるつもりはないが今の俺をみると、俺自身も薬を盛られているのでは?と思う程の性欲だ。
真面目君はムッツリと聞いたことはあるが、もしやこの身体の奴は相当ムッツリだったのかもしれない。
リラックスしているエストレヤの吐息が擽ったく、もっと肌を触れ合いたくなる。
抱きしめ唇を奪いエストレヤの中に埋もれたい。
先程したばかりだと言うのに何故こんなにもしたくなるんだ?
若気の至り?いやっ、この身体になる前も俺は高校生だったから知っている。
性欲はあったが、ここまでではなかった。
やはり本人の素質か?
だとしたら、この身体の奴は相当苦労したはず。
婚約者はいても、婚約者は他の男と性欲を満たしていた。
こちらも浮気を~と言いたいが、婚約者は王家…あっちは許されてもこっちの浮気は許されることはないだろう。
もしそうなら相当辛かったんだろうな、したいのに出来ないのはよ。
とっとと婚約解消すりゃぁ良かったんだ。
真面目すぎ。
真面目だから相手の不貞の証拠を掴み慰謝料ガッポリを狙ってたとか?
まぁ、実際に慰謝料はガッポリ頂いた記憶喪失の分も合わせて。
もっと早くしてりゃ記憶喪失になんてならなかっただろうにな。
真面目な奴は苦行を強いられるってなんか納得いかねぇよな…。

「ん~ん」

エストレヤはリラックスしすぎて、眠りかけていた。
運動して食べて風呂に浸かり眠くなってしまったのだろう。

「ん?エストレヤ?寝るなよ…。」

「ん~。」

ダメだ、かなり寝そうだ。

「もう、上がるか。」

「ん。」

俺に支えられながら立ち上がり浴室を出てもなんだか眠そうで、ざっと身体を拭きバスローブを着させた。
トロンとした視線で俺を見続け顔を近付ければエストレヤの方からキスをしてきた。
余り激しいキスではないが、エストレヤからのキスは嬉しかった。
抱き抱えベッドに運んだ。
バスローブを開きエストレヤの身体にかぶり付けば、身体をくねらせ快感に抗えずにいる姿が写る。
エストレヤは眠いけど気持ちいいから止めたくない、そんな感じだった。
先程まで俺のを受け入れていたそこはまだ柔らかく、すんなり入った。
俺を受け入れると背筋を反り、甘い喘ぎ声をあげる。
腰を使い追い詰めるとシーツを掴みながら淫らな声が俺の耳を犯していく。
唇を奪えば苦し気な息づかいになるものの、俺の舌に絡めてくる。
何度か打ち付けると俺の腹にエストレヤのが放たれ、同時に締め付けられたが腰を止めずより激しく打ち付けると叫びにも似た声が上がった。
エストレヤが意識を手放す瞬間に俺はエストレヤの中に放ち、その後はなんの反応もないエストレヤを抱きしめた。
腕の中でエストレヤの細い身体を実感する。
どうしてこうも毎回無理をさせてしまうのか自分でもわからない。
エストレヤにとって一番危険なのは間違いなく俺だな。
反省しながらエストレヤから俺のを引き抜くも、エストレヤの反応はなかった。

エストレヤが客室で眠ったことを知ったら、あの侯爵の怒る姿が目に浮かんだが部屋に返すつもりはなく俺も眠りについた。
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