上 下
47 / 177

学園に戻る道中も当然

しおりを挟む
朝食の後、俺達は学園に戻ることになった。
エストレヤは侯爵や夫人と言葉を交わし笑顔を見せている。
俺は侯爵からは熱い視線を貰ったが気にすることなく、馬車までエストレヤの腰を抱き乗る際エスコートした。
窓越しに両親に手を振るエストレヤの顎をとり、唇を重ねた。
ちゃんと侯爵に振りではなく深くキスしているところを確りと見えるようサービスした。
視界の端で侯爵がこちらに向かって来ていたが、続けていると馬車が動きだした。

おっさんにエストレヤのキス現場を脳裏に焼き付かせる事に成功し俺は満足だった。

おっさんの姿だけでなく、侯爵家も見えなくなった頃。
キスを存分に堪能し離れれば「はぁはぁはぁ」と呼吸を整えるエストレヤの姿は色っぽく首に吸い付いていた。

「ぁあんっん…んっはぁんっ」

不意の首への刺激は一気にエストレヤの力が抜ける。
映画などで吸血鬼に首を吸われた人間が大人しく従ってしまうように、エストレヤも俺に首を差し出していた。

一度唇を離せばエストレヤから悩殺されるような視線に再び唇が触れていた。

ボタンを外しエストレヤの滑らかな素肌に唇が触れる。
胸だけを露出するようにボタンを外し口に含んで舌で舐めとる。
快感に耐えられず胸をそらしながら必死に俺の頭を抱えられると、余計攻めたい衝動に駆られる。
突起を噛むと「あぁん」と背中を丸め腕に力が増す。
エストレヤの腕や身体の中に包まれるのが好きだ。
ズボンに触れパンツと一緒にクイっと下げる。
エストレヤのモノは可愛らしくまだ眠っていた。
指でツンツンとすぐには起きないように起こし始める。

「ぁ…アティランだめだよ、外から見えちゃぅ。」

「エストレヤが堂々としてれば気付かれねぇよ。」

「…そんなぁ……にゃぁん。」

エストレヤのモノをきゅっと握り先端をグリグリと刺激する。
「あんんぁっ」と甘い喘ぎ声を上げながら顔を背け刺激に耐えていた。

「エストレヤ、そっちは外。いろんな奴にエストレヤのエッチな顔見せるつもりなのか?」

「へ?…やんっ…でも…あっちからも見えちゃうよぉ。」

状況を伝えれば、窓とは反対の背凭れに顔を向けた。
だが、俺の後方のカーテンも開きっぱなしであり外から見えていた。

「俺の身体で隠してやるから…こっち向いてような。」

顎を掴み唇を重ねた。

「エストレヤ、カーテン閉めて欲しいか?」

「うん」

「そうなったら、もう逃げらんねぇよ?」

「えっ…んっぅん…」

エストレヤは逃げられないという意味がわかっているのかいないのか、安易に返事をしてしまった。

「分かった。」
しおりを挟む
感想 61

あなたにおすすめの小説

もう人気者とは付き合っていられません

花果唯
BL
僕の恋人は頭も良くて、顔も良くておまけに優しい。 モテるのは当然だ。でも――。 『たまには二人だけで過ごしたい』 そう願うのは、贅沢なのだろうか。 いや、そんな人を好きになった僕の方が間違っていたのだ。 「好きなのは君だ」なんて言葉に縋って耐えてきたけど、それが間違いだったってことに、ようやく気がついた。さようなら。 ちょうど生徒会の補佐をしないかと誘われたし、そっちの方に専念します。 生徒会長が格好いいから見ていて癒やされるし、一石二鳥です。 ※ライトBL学園モノ ※2024再公開・改稿中

結婚記念日をスルーされたので、離婚しても良いですか?

秋月一花
恋愛
 本日、結婚記念日を迎えた。三周年のお祝いに、料理長が腕を振るってくれた。私は夫であるマハロを待っていた。……いつまで経っても帰ってこない、彼を。  ……結婚記念日を過ぎてから帰って来た彼は、私との結婚記念日を覚えていないようだった。身体が弱いという幼馴染の見舞いに行って、そのまま食事をして戻って来たみたいだ。  彼と結婚してからずっとそう。私がデートをしてみたい、と言えば了承してくれるものの、当日幼馴染の女性が体調を崩して「後で埋め合わせするから」と彼女の元へ向かってしまう。埋め合わせなんて、この三年一度もされたことがありませんが?  もう我慢の限界というものです。 「離婚してください」 「一体何を言っているんだ、君は……そんなこと、出来るはずないだろう?」  白い結婚のため、可能ですよ? 知らないのですか?  あなたと離婚して、私は第二の人生を歩みます。 ※カクヨム様にも投稿しています。

運命の番?棄てたのは貴方です

ひよこ1号
恋愛
竜人族の侯爵令嬢エデュラには愛する番が居た。二人は幼い頃に出会い、婚約していたが、番である第一王子エリンギルは、新たに番と名乗り出たリリアーデと婚約する。邪魔になったエデュラとの婚約を解消し、番を引き裂いた大罪人として追放するが……。一方で幼い頃に出会った侯爵令嬢を忘れられない帝国の皇子は、男爵令息と身分を偽り竜人国へと留学していた。 番との運命の出会いと別離の物語。番でない人々の貫く愛。 ※自己設定満載ですので気を付けてください。 ※性描写はないですが、一線を越える個所もあります ※多少の残酷表現あります。 以上2点からセルフレイティング

「君の為の時間は取れない」と告げた旦那様の意図を私はちゃんと理解しています。

あおくん
恋愛
憧れの人であった旦那様は初夜が終わったあと私にこう告げた。 「君の為の時間は取れない」と。 それでも私は幸せだった。だから、旦那様を支えられるような妻になりたいと願った。 そして騎士団長でもある旦那様は次の日から家を空け、旦那様と入れ違いにやって来たのは旦那様の母親と見知らぬ女性。 旦那様の告げた「君の為の時間は取れない」という言葉はお二人には別の意味で伝わったようだ。 あなたは愛されていない。愛してもらうためには必要なことだと過度な労働を強いた結果、過労で倒れた私は記憶喪失になる。 そして帰ってきた旦那様は、全てを忘れていた私に困惑する。 ※35〜37話くらいで終わります。

ブレスレットが運んできたもの

mahiro
BL
第一王子が15歳を迎える日、お祝いとは別に未来の妃を探すことを目的としたパーティーが開催することが発表された。 そのパーティーには身分関係なく未婚である女性や歳の近い女性全員に招待状が配られたのだという。 血の繋がりはないが訳あって一緒に住むことになった妹ーーーミシェルも例外ではなく招待されていた。 これまた俺ーーーアレットとは血の繋がりのない兄ーーーベルナールは妹大好きなだけあって大いに喜んでいたのだと思う。 俺はといえば会場のウェイターが足りないため人材募集が貼り出されていたので応募してみたらたまたま通った。 そして迎えた当日、グラスを片付けるため会場から出た所、廊下のすみに光輝く何かを発見し………?

私の知らぬ間に

豆狸
恋愛
私は激しい勢いで学園の壁に叩きつけられた。 背中が痛い。 私は死ぬのかしら。死んだら彼に会えるのかしら。

うそっ、侯爵令嬢を押し退けて王子の婚約者(仮)になった女に転生? しかも今日から王妃教育ですって?

天冨七緒
恋愛
目覚めると王妃教育が始まる日。 婚約者の侯爵令嬢から、あの手この手で王子を奪った子爵令嬢に転生してしまいました。 子爵令嬢という立場では婚約者にはなれないので多少の教養を身に付けてから何処かの貴族に養子にという表向きの言葉を信じ今日から王妃教育が施されます。 実際は厳しくされ、逃げ出すよう仕向け王妃に気に入られている侯爵令嬢を婚約者に戻す計画のようです。 その後、子爵令嬢は王子を誑かした罪により自身に見合った職業、娼婦にされるという大人達の思惑。 目覚めるのが早ければ王子なんて手出さないのに。 手を出した後。 このままだと娼婦。 その道を避けるには、出来るだけ真面目に王妃教育をこなし王族の怒りをこれ以上買わないようにし静かに身を引く。 せめて追放ぐらいにしてくれたらその後は一人で生きていきます。 王宮では恥知らずの子爵令嬢を出迎える準備が整っていた。

すべてを奪われた英雄は、

さいはて旅行社
BL
アスア王国の英雄ザット・ノーレンは仲間たちにすべてを奪われた。 隣国の神聖国グルシアの魔物大量発生でダンジョンに潜りラスボスの魔物も討伐できたが、そこで仲間に裏切られ黒い短剣で刺されてしまう。 それでも生き延びてダンジョンから生還したザット・ノーレンは神聖国グルシアで、王子と呼ばれる少年とその世話役のヴィンセントに出会う。 すべてを奪われた英雄が、自分や仲間だった者、これから出会う人々に向き合っていく物語。

処理中です...