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四章 物語は終盤へ
これで僕の役目も終わる
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お風呂から上がりバスローブ姿になってもらい部屋まで移動した。
他人の魔力が洗い流され、身体が温まったので王子の体調は回復したように見えた。
歩く際にふらついたりもないが、王子に肩を抱き寄せられたので油断は出来ないみたいだった。
やっぱり王族の人は人に見られていので、他人に気付かれないように無理するのが身に付いちゃってるらしい。
僕には健康に見えるけど、本当は辛いんだよね?
じゃなきゃ僕の肩に触れたりしないよね?
部屋に戻り王子には着替えてもらっている間に僕がお風呂を頂いた。
あの状態なら僕がお風呂から上がった時にはもう眠っちゃっているかもしれない。
バングルは解決出来なかったけど、ハーヴィル様に伝えたことで王子が体調不良になるのは軽減するはず…もう僕が王宮にいる必要ないよね。
明日には帰る事が出来るはず。
「ふふ~ん」
明日漸く皆に会えると思うと気分が上がり、念入りに体を洗いお風呂場を後にした。
屋敷に着いたら…んふふ、明日はエドの番だよね?
いっぱいしてくれるかな?…やばっ何日もしてないから身体がエッチに敏感かも…これ以上余計なことを考えていたらフェロモンが…。
急いで煩悩を洗い流しお風呂を終えた。
一応王子の部屋に向かうが眠っていたら僕のために準備された部屋に戻ろうと考えていた。
…悩む。
何について悩んでいるのかというと、ノックをするべきなのかを今の僕は悩んでます。
他人の部屋に入る時はノックが必要なんだが、もし王子が眠っていたらノックで起こしてしまう…。
睡眠障害も患っていて眠ることが出来なかった人が漸く一人で眠られるようになったのに、僕の不用意なノックで起きてしまったら…。
誰か教えてください、僕はノックをするべきなんてしょうか?
「んん~ん」
どうするべき?
悩んだ結果、小さめの音でノックすることにした。
コンコンコン
「あぁ」
…起きてた。
ガチャ
王子の様子を伺い大丈夫そうなら僕は部屋に戻るつもりだった…のに、扉を開ければ目の前に王子がいた。
「冷えてないか?」
「ぃえっ僕は…王子っ」
「レイモンド」
「あっ、レイモンド王子。」
名前を呼ぶと優しく微笑まれ、導かれるようにベッドへ進んだ。
ベッドへ先に入るように促され、奥へと誘導され端っこの位置に着くも横になった時王子に抱き込まれた。
「…シャルマン…」
「はぃ」
「…旦那達との仲はどうなんだ?」
「…仲?は良いですよ。」
「…無理してないか?」
「無理なんて…僕は好きな人と一緒にいます。」
「…もう一人…増えたのか?」
「もう一人…はい、レノックですね。」
「…彼は…」
「元は男爵ですが爵位を捨て商人になるそうです。」
「それで…シャルマンを守れるのか?」
「彼はとっても大きくて抱きしめられるだけで守られているようで安心します。」
抱きしめられているだけで守られていると言えば更に王子の身体に引き寄せられたように感じた。
「…シャルマンは身体が小さいからな。」
「そこまで小さくは…僕からしたら皆が大きいんですよ。」
「ふっそうだな。…あれとは…どうなんだ?」
「あれ?」
「…あいつ…学園の空き教室で二人で会っていた奴だ。」
あっ、そうだ僕が脅迫されて通っていた時に助けに来てくれた人の中に王子もいたんだ。
「あのっ今はとても良好で、ちゃんと話し合って婚約者になり結婚もしましたから心配はありませんよ。」
「………。」
「………。」
沈黙が…。
「…そうか。」
「はぃ」
「…寝よう。」
「はい」
きゅっと抱きしめられた…。
お風呂に入ったので王子の身体が冷えていることもなくて良かった。
僕は明日には戻れるんだよね?
王子に抱きしめられながら旦那さん達の事を思い出し眠りに着いた。
ライ…アレックス…エド…リック…スティーヴン…レノック…僕、必ず帰るからね。
他人の魔力が洗い流され、身体が温まったので王子の体調は回復したように見えた。
歩く際にふらついたりもないが、王子に肩を抱き寄せられたので油断は出来ないみたいだった。
やっぱり王族の人は人に見られていので、他人に気付かれないように無理するのが身に付いちゃってるらしい。
僕には健康に見えるけど、本当は辛いんだよね?
じゃなきゃ僕の肩に触れたりしないよね?
部屋に戻り王子には着替えてもらっている間に僕がお風呂を頂いた。
あの状態なら僕がお風呂から上がった時にはもう眠っちゃっているかもしれない。
バングルは解決出来なかったけど、ハーヴィル様に伝えたことで王子が体調不良になるのは軽減するはず…もう僕が王宮にいる必要ないよね。
明日には帰る事が出来るはず。
「ふふ~ん」
明日漸く皆に会えると思うと気分が上がり、念入りに体を洗いお風呂場を後にした。
屋敷に着いたら…んふふ、明日はエドの番だよね?
いっぱいしてくれるかな?…やばっ何日もしてないから身体がエッチに敏感かも…これ以上余計なことを考えていたらフェロモンが…。
急いで煩悩を洗い流しお風呂を終えた。
一応王子の部屋に向かうが眠っていたら僕のために準備された部屋に戻ろうと考えていた。
…悩む。
何について悩んでいるのかというと、ノックをするべきなのかを今の僕は悩んでます。
他人の部屋に入る時はノックが必要なんだが、もし王子が眠っていたらノックで起こしてしまう…。
睡眠障害も患っていて眠ることが出来なかった人が漸く一人で眠られるようになったのに、僕の不用意なノックで起きてしまったら…。
誰か教えてください、僕はノックをするべきなんてしょうか?
「んん~ん」
どうするべき?
悩んだ結果、小さめの音でノックすることにした。
コンコンコン
「あぁ」
…起きてた。
ガチャ
王子の様子を伺い大丈夫そうなら僕は部屋に戻るつもりだった…のに、扉を開ければ目の前に王子がいた。
「冷えてないか?」
「ぃえっ僕は…王子っ」
「レイモンド」
「あっ、レイモンド王子。」
名前を呼ぶと優しく微笑まれ、導かれるようにベッドへ進んだ。
ベッドへ先に入るように促され、奥へと誘導され端っこの位置に着くも横になった時王子に抱き込まれた。
「…シャルマン…」
「はぃ」
「…旦那達との仲はどうなんだ?」
「…仲?は良いですよ。」
「…無理してないか?」
「無理なんて…僕は好きな人と一緒にいます。」
「…もう一人…増えたのか?」
「もう一人…はい、レノックですね。」
「…彼は…」
「元は男爵ですが爵位を捨て商人になるそうです。」
「それで…シャルマンを守れるのか?」
「彼はとっても大きくて抱きしめられるだけで守られているようで安心します。」
抱きしめられているだけで守られていると言えば更に王子の身体に引き寄せられたように感じた。
「…シャルマンは身体が小さいからな。」
「そこまで小さくは…僕からしたら皆が大きいんですよ。」
「ふっそうだな。…あれとは…どうなんだ?」
「あれ?」
「…あいつ…学園の空き教室で二人で会っていた奴だ。」
あっ、そうだ僕が脅迫されて通っていた時に助けに来てくれた人の中に王子もいたんだ。
「あのっ今はとても良好で、ちゃんと話し合って婚約者になり結婚もしましたから心配はありませんよ。」
「………。」
「………。」
沈黙が…。
「…そうか。」
「はぃ」
「…寝よう。」
「はい」
きゅっと抱きしめられた…。
お風呂に入ったので王子の身体が冷えていることもなくて良かった。
僕は明日には戻れるんだよね?
王子に抱きしめられながら旦那さん達の事を思い出し眠りに着いた。
ライ…アレックス…エド…リック…スティーヴン…レノック…僕、必ず帰るからね。
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