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二章 ハーレムルート
パーティー
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一度パーティーを経験したとはいえ、今回で二度目。
馴れない僕は今とてつもなく緊張し、震える手を握りしめているとライの大きな手が重なった。
「緊張してんのか?」
「…ぅん」
「俺がいる。」
ライの言葉には魔法があり、見つめ合うと震えが次第に治まっていく…。
「俺もいるぞ。」
肩を引き寄せられエドの温もりを感じ「僕もいますよ」と目の前からリックに頬を撫でられた。
「俺のことも忘れんなよ?」
腰に両腕を回され背中にシリクレッチ様の存在があった。
皆は僕の髪と目の色のハンカチーフだったりブレスレットやピアス、ブローチをしていてエドなんて僕があげたあの小さな猫のお守りを胸に覗かせていた。僕の方は皆の色を着けたらごちゃごちゃしちゃうからって何もなかったのが残念でならない。
パーティーは平民の方達が時間前に会場に入り、それから貴族の入場を出迎える。爵位の低い貴族から順に入場するが、婚約者がいるものは婚約者と共に、いない者は一人で入場となる。
公爵家である僕は貴族の中で一番最後、四人に囲まれながらの登場となり当然だけどかなり目立ちながら入場した。
無事転ぶことなく緊張の中ホールに降り立ち、トリを務めるあの二人を出迎えた。
僕達の時よりも遥かに盛大な拍手の中二人は現れた。
誰よりも輝いて見える王子様と王子さまの瞳の色のブローチを胸に着けた婚約者だった。
二人は映画に出てくるように美しくて僕も目を奪われてしまった。
よくライブ会場でアイドルの人と目があったっていうのを僕も味わっていた。
婚約者をエスコートしている王子様と目があったように感じたがそんな事有るわけがないんだ。
僕…シャルマンと王子様に特別な関係はない。
王子様の魔力酔いで少し関わることはあったけど、それだけ…それ以上の関係はない。
王子の手首には今日もあのバングルがされていた。
学園長や王様の挨拶があり、その後王子様と婚約者二人のダンスが始まった。
僕の付け焼き刃のダンスとは違い、彼らのダンスは優雅で完璧で見ていて気持ち良かった。
終わると自然と拍手をしていた。
一組目のダンスが終わると今度は生徒全員の自由な時間になった。
「シャル、良いか?」
「…はい」
真剣に誘われ一気に顔が熱くなり照れてしまった。
ライの手に導かれ完全に身を委ねる。
あの日、目覚めた時に僕の目の前にいた人がライで良かった。
近くにいるのに目を合わせる事もなく、よく思われていない僕に優しくしてくれた人。
きっと、この人が居なかったら僕は今も一人だったかもしれない。
日本の常識が強い僕なので、この人だけの僕でいたかった…。
僕の全てを彼に捧げたかった…僕が獣人じゃなかったらと思うことは今でもある…けど、嫌なことばかりじゃなかった。獣人の体力がついて沢山ライのエッチに応えることが出来て嬉しかったのは本当だ。猫になってライの服の中で過ごすのは楽しかったし身体を洗ってもらったのも幸せな気分だった。
それにライとの赤ちゃんは僕にとって最高の授かり物だった。
この世界では子を産むことは難しく平等ではないが獣人の僕の繁殖能力はかなり高く、何人でも産めると言われた。人間の時には魔力の問題はなくとも体力の問題で二人目は危険な可能性もあると判断されていたらしい。なのでライの赤ちゃんを沢山産めるなら獣人になって良かった。
ダンスが終わった時、ホールを出ていないのにキスされたのは驚いた。
その瞬間周囲の時間が止まった…気がした…いや止まったのは僕だけだったかも…。
キスしちゃうともっとしたくなっちゃうのに…ライを誘うような視線を送った。
「続きは帰ってからな?」
「ぅん」
「私も良いですか?」
「えっ?先生?良いの?」
振り返ると先生が立っていた。
卒業パーティー会場には先生もいたが、それは大人の立場であって一緒にダンスが許されるのか疑問だった。
「勿論。」
「んふふ、お願いします。」
先生の手に添えて再びステップを踏んでいく。
魔法の家計に育ち真剣に取り組んでいた人にとって魔法に対して不真面目だった生徒の練習に付き合うなんてあまり気持ちの良いものではなかったに違いない。もしかしたら、僕が悪さをしないかの監視だったのかもしれない…けど僕は嬉しかった。
先生達も僕の事を遠巻きにして居たのにアレックスだけはちゃんと見てくれた。
何度も倒れて面倒な生徒だった筈なのに心配して側にいてくれた。
獣人になり不安で側にいた先生に依存して、あの時から僕は先生に頼ってばかりで甘えちゃってた。
獣人となり二番目の婚約者を受け入れることが出来たのはアレックスだったから…他の人では僕は二人目の婚約者を選ぶ事はなかったかもしれない。
ダンスはアレックスに誘導されいつの間にか終わり唇を重ねおでこを着け、そこからは僕が何度も触れるだけのキスを繰り返した。
「次は俺だよな?」
「ふふっうん」
そこにはエドがいた。
アレックスからエドの手に移り、エドの手は二人より少し強く距離も近かった。
たまにエッチに感じるのは僕の気の所為かな?
耳元で囁かれながら片方の手がお尻に移動し始めたのでペチンと叩いた。
今のうちに止めておかないと僕の方が止まらなくなっちゃうのを気付いていないんだ。
エッチな触れ方をしておきながら引いてしまい僕の身体の方が疼いて我慢できなくなるのに…。
エドは僕の悪い噂を知りつつもライのペアになった僕を認めてペア継続で悩んでた時には励ましてくれた。エドの解決方法はエッチな事が多いけど今の僕には合っていると思う。
日本にいた時、僕はエッチに凄く興味があって、でも怖くて何も出来なかった。
エドは強引に乗り越えてくれるので嬉しくもあり期待しているところもある。
エドは日本にいた時の僕の夢見た理想の彼氏だったと思う。
曲が終わり力強く抱きしめられ二人のキスとは違い、激しいキスとお尻を触られた。
「エドバルドッやり過ぎだっ。」
「分かったよ。後でなっ。」
「ぁんっ」
エドは僕のお尻の奥を刺激してから離れていった。
「全くあいつは…。」
「リック?」
「シャルマンもあまりそんな顔を僕ら以外に見せないで。」
「ん?」
「…踊ろっ」
「うんっ」
リックの手はあの時と変わらない。
僕を救ってくれた優しい手…。
始めの頃は僕の事を避けているんだと思った…けど本当はずっとライ達にも話せない事で悩んでいた。
僕のフェロモンが彼を救ったのかもしれないけど、その所為でリックを鎖で繋いじゃったのかもしれないとずっと思ったいた。
リックはそれでいいって言っていたけど…。
「リック…」
「どうした?」
「リックは幸せ?」
「うん幸せだよ。」
「そっか…んふふ、良かった。」
曲が終われば背伸びをして僕からリックにキスを求めた。
「次は俺だろ?」
シリクレッチ様が現れた。
リックから離れる前に首元にキスをされ痕が着いたと分かる。
リックも意外に負けず嫌い?独占欲強いのかも…お返しに僕も首に痕を残した…結構見えるところに。
んふふ僕の独占欲。
「おいっ俺だろ?」
あっ、いつまでもリックとイチャイチャしてたら怒られた。
シリクレッチ様は出会いは最低だったけど、なんだか子供みたいで可愛く見えるんだよね。
赤ちゃん産んでから母性本能が目覚めたのか、胸に抱きついている顔が幸せそうで拒絶出来ない。
一番はアドルフだけど次にきっとシリクレッチ様が僕の母乳を知っていると思う。
こんなにも甘えてくれる人初めてで、僕も甘やかしたくなっちゃう。それにやっぱり猫好きに悪い人はいないと思うし、僕って単純だなって思うけど不良が雨の中猫を拾う定番のギャップは凄まじい。
「もう一曲するか?」
「ならキスはお預けだね?」
「えっダメなのか?」
「んふふ、何回もキスしちゃったら僕が止まらなくなっちゃう。」
「なら、パーティー抜けるか?」
「んふふ、それもいいかもねっ。」
シリクレッチ様に引っ張られ僕達は人々をすり抜けていた。
映画とかでよくある逃避行みたいで楽しくて、振り返るとライ達が追いかけてきているのが見えた。
二人で会場を抜け外の静寂に包まれ抱き合いキスをした。
「おいっ」
「ルゥ?」
「ルマン?」
「シャルマンっ」
見つかった。
馴れない僕は今とてつもなく緊張し、震える手を握りしめているとライの大きな手が重なった。
「緊張してんのか?」
「…ぅん」
「俺がいる。」
ライの言葉には魔法があり、見つめ合うと震えが次第に治まっていく…。
「俺もいるぞ。」
肩を引き寄せられエドの温もりを感じ「僕もいますよ」と目の前からリックに頬を撫でられた。
「俺のことも忘れんなよ?」
腰に両腕を回され背中にシリクレッチ様の存在があった。
皆は僕の髪と目の色のハンカチーフだったりブレスレットやピアス、ブローチをしていてエドなんて僕があげたあの小さな猫のお守りを胸に覗かせていた。僕の方は皆の色を着けたらごちゃごちゃしちゃうからって何もなかったのが残念でならない。
パーティーは平民の方達が時間前に会場に入り、それから貴族の入場を出迎える。爵位の低い貴族から順に入場するが、婚約者がいるものは婚約者と共に、いない者は一人で入場となる。
公爵家である僕は貴族の中で一番最後、四人に囲まれながらの登場となり当然だけどかなり目立ちながら入場した。
無事転ぶことなく緊張の中ホールに降り立ち、トリを務めるあの二人を出迎えた。
僕達の時よりも遥かに盛大な拍手の中二人は現れた。
誰よりも輝いて見える王子様と王子さまの瞳の色のブローチを胸に着けた婚約者だった。
二人は映画に出てくるように美しくて僕も目を奪われてしまった。
よくライブ会場でアイドルの人と目があったっていうのを僕も味わっていた。
婚約者をエスコートしている王子様と目があったように感じたがそんな事有るわけがないんだ。
僕…シャルマンと王子様に特別な関係はない。
王子様の魔力酔いで少し関わることはあったけど、それだけ…それ以上の関係はない。
王子の手首には今日もあのバングルがされていた。
学園長や王様の挨拶があり、その後王子様と婚約者二人のダンスが始まった。
僕の付け焼き刃のダンスとは違い、彼らのダンスは優雅で完璧で見ていて気持ち良かった。
終わると自然と拍手をしていた。
一組目のダンスが終わると今度は生徒全員の自由な時間になった。
「シャル、良いか?」
「…はい」
真剣に誘われ一気に顔が熱くなり照れてしまった。
ライの手に導かれ完全に身を委ねる。
あの日、目覚めた時に僕の目の前にいた人がライで良かった。
近くにいるのに目を合わせる事もなく、よく思われていない僕に優しくしてくれた人。
きっと、この人が居なかったら僕は今も一人だったかもしれない。
日本の常識が強い僕なので、この人だけの僕でいたかった…。
僕の全てを彼に捧げたかった…僕が獣人じゃなかったらと思うことは今でもある…けど、嫌なことばかりじゃなかった。獣人の体力がついて沢山ライのエッチに応えることが出来て嬉しかったのは本当だ。猫になってライの服の中で過ごすのは楽しかったし身体を洗ってもらったのも幸せな気分だった。
それにライとの赤ちゃんは僕にとって最高の授かり物だった。
この世界では子を産むことは難しく平等ではないが獣人の僕の繁殖能力はかなり高く、何人でも産めると言われた。人間の時には魔力の問題はなくとも体力の問題で二人目は危険な可能性もあると判断されていたらしい。なのでライの赤ちゃんを沢山産めるなら獣人になって良かった。
ダンスが終わった時、ホールを出ていないのにキスされたのは驚いた。
その瞬間周囲の時間が止まった…気がした…いや止まったのは僕だけだったかも…。
キスしちゃうともっとしたくなっちゃうのに…ライを誘うような視線を送った。
「続きは帰ってからな?」
「ぅん」
「私も良いですか?」
「えっ?先生?良いの?」
振り返ると先生が立っていた。
卒業パーティー会場には先生もいたが、それは大人の立場であって一緒にダンスが許されるのか疑問だった。
「勿論。」
「んふふ、お願いします。」
先生の手に添えて再びステップを踏んでいく。
魔法の家計に育ち真剣に取り組んでいた人にとって魔法に対して不真面目だった生徒の練習に付き合うなんてあまり気持ちの良いものではなかったに違いない。もしかしたら、僕が悪さをしないかの監視だったのかもしれない…けど僕は嬉しかった。
先生達も僕の事を遠巻きにして居たのにアレックスだけはちゃんと見てくれた。
何度も倒れて面倒な生徒だった筈なのに心配して側にいてくれた。
獣人になり不安で側にいた先生に依存して、あの時から僕は先生に頼ってばかりで甘えちゃってた。
獣人となり二番目の婚約者を受け入れることが出来たのはアレックスだったから…他の人では僕は二人目の婚約者を選ぶ事はなかったかもしれない。
ダンスはアレックスに誘導されいつの間にか終わり唇を重ねおでこを着け、そこからは僕が何度も触れるだけのキスを繰り返した。
「次は俺だよな?」
「ふふっうん」
そこにはエドがいた。
アレックスからエドの手に移り、エドの手は二人より少し強く距離も近かった。
たまにエッチに感じるのは僕の気の所為かな?
耳元で囁かれながら片方の手がお尻に移動し始めたのでペチンと叩いた。
今のうちに止めておかないと僕の方が止まらなくなっちゃうのを気付いていないんだ。
エッチな触れ方をしておきながら引いてしまい僕の身体の方が疼いて我慢できなくなるのに…。
エドは僕の悪い噂を知りつつもライのペアになった僕を認めてペア継続で悩んでた時には励ましてくれた。エドの解決方法はエッチな事が多いけど今の僕には合っていると思う。
日本にいた時、僕はエッチに凄く興味があって、でも怖くて何も出来なかった。
エドは強引に乗り越えてくれるので嬉しくもあり期待しているところもある。
エドは日本にいた時の僕の夢見た理想の彼氏だったと思う。
曲が終わり力強く抱きしめられ二人のキスとは違い、激しいキスとお尻を触られた。
「エドバルドッやり過ぎだっ。」
「分かったよ。後でなっ。」
「ぁんっ」
エドは僕のお尻の奥を刺激してから離れていった。
「全くあいつは…。」
「リック?」
「シャルマンもあまりそんな顔を僕ら以外に見せないで。」
「ん?」
「…踊ろっ」
「うんっ」
リックの手はあの時と変わらない。
僕を救ってくれた優しい手…。
始めの頃は僕の事を避けているんだと思った…けど本当はずっとライ達にも話せない事で悩んでいた。
僕のフェロモンが彼を救ったのかもしれないけど、その所為でリックを鎖で繋いじゃったのかもしれないとずっと思ったいた。
リックはそれでいいって言っていたけど…。
「リック…」
「どうした?」
「リックは幸せ?」
「うん幸せだよ。」
「そっか…んふふ、良かった。」
曲が終われば背伸びをして僕からリックにキスを求めた。
「次は俺だろ?」
シリクレッチ様が現れた。
リックから離れる前に首元にキスをされ痕が着いたと分かる。
リックも意外に負けず嫌い?独占欲強いのかも…お返しに僕も首に痕を残した…結構見えるところに。
んふふ僕の独占欲。
「おいっ俺だろ?」
あっ、いつまでもリックとイチャイチャしてたら怒られた。
シリクレッチ様は出会いは最低だったけど、なんだか子供みたいで可愛く見えるんだよね。
赤ちゃん産んでから母性本能が目覚めたのか、胸に抱きついている顔が幸せそうで拒絶出来ない。
一番はアドルフだけど次にきっとシリクレッチ様が僕の母乳を知っていると思う。
こんなにも甘えてくれる人初めてで、僕も甘やかしたくなっちゃう。それにやっぱり猫好きに悪い人はいないと思うし、僕って単純だなって思うけど不良が雨の中猫を拾う定番のギャップは凄まじい。
「もう一曲するか?」
「ならキスはお預けだね?」
「えっダメなのか?」
「んふふ、何回もキスしちゃったら僕が止まらなくなっちゃう。」
「なら、パーティー抜けるか?」
「んふふ、それもいいかもねっ。」
シリクレッチ様に引っ張られ僕達は人々をすり抜けていた。
映画とかでよくある逃避行みたいで楽しくて、振り返るとライ達が追いかけてきているのが見えた。
二人で会場を抜け外の静寂に包まれ抱き合いキスをした。
「おいっ」
「ルゥ?」
「ルマン?」
「シャルマンっ」
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