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二章 ハーレムルート
家族の温もりは大事
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こんこんこん
「はい」
「お兄様っ」
がちゃ
「来たなっ」
お兄様はお風呂ではなく洗浄魔法で済ませているので僕より用意が早かったみたい。
「んふふ、来ちゃった。」
「さっ、入りなさいっ…ん?風呂入ってすぐ来たのか?」
「ん?はい。」
「少し冷えてないか?」
お兄様は僕の頭を撫でながら髪に触れた。
「えっ?そうかな?」
「髪が冷たいぞっ。」
フワァッ
暖かい風に包まれたと思ったら、魔法を使って一瞬で乾かしてくれたらしい。
優しいっ。
「ありがとうっお兄様っ、んふふ」
「どうした?ご機嫌だなっ。」
「お兄様だぁい好きっ。」
なんだか突然言いたくなった。
「ふっ、俺もシャルが大好きだ。」
「んふふ。」
幸せっ。
「冷えるからベッドに入りなさい。」
「はい、お兄様もっ早く早く。」
今ではお兄様のベッドは僕のベッドのようで、寧ろ僕のベッドより安心できてしまう。
布団を捲り身体を滑り込ませてお兄様を待った。
明かりが消えお兄様のシルエットが近付いてきて、ゆっくりとベッドが沈みお兄様の方へ傾く身体を耐えることなく安心して身を預けた。
「身体も少し冷えてるじゃないかっ」
僕はお兄様から温もりを感じたが、僕の身体は冷えてしまっていたらしい。
お風呂上がってすぐにざっと髪を拭いただけで、その後は寝巻き姿でシリクレッチ様と廊下で立ち話をしてしまった。きっと、それが原因で湯冷めしてしまったみたい。
冷えた身体の僕を優しく抱きしめられたので、お返しと言わんばかりにお兄様の服を掴んで離さなかった。
僕はこんなにもお兄様に甘えているのに、シリクレッチ様の兄弟は競わされ引き裂かれたなんて悲しすぎる。
せめて子供同士仲良く出来たら…愛人を持つって決めた時点で本妻愛人関係なく愛するべきなんだ。
子供が欲しいってだけで愛人を作って、本妻に子供が出来たらさようならなんて酷すぎる。最後まで責任とるべきだ。
…僕は皆が許してくれているから旦那さんを何人も持てるんだよね?
そんな僕は絶対に誰も離さないし、子供だって僕が生むんだから分け隔てなく愛せるよ?愛してみせるよ…だって僕の子供だもん。
シリクレッチ様に教えてあげるんだっ、半分でも血が繋がっていれば皆家族だと言うことを。お父様もお母様もお兄様もずっと僕の家族だし、ライもアレックスもエドもリックもアドルフもシリクレッチ様もそれに婚約者の家族もみーんなっ僕の家族だっ。
堂々と胸を張って言える。言ってやる。皆大好きだっ。
チュッ
良く分からない何かと戦っていた僕は必死にお兄様の服にしがみついていたらしく、お兄様のおでこへのキス一つで幸せな気分になりふわぁっと吸い込まれるように眠ってしまった。
家族の温もりって凄いんだ…シリクレッチ様には僕が教えてあげる…。
ーーーーーーーーーーー
まだまだある恐ろしさ…。
「はい」
「お兄様っ」
がちゃ
「来たなっ」
お兄様はお風呂ではなく洗浄魔法で済ませているので僕より用意が早かったみたい。
「んふふ、来ちゃった。」
「さっ、入りなさいっ…ん?風呂入ってすぐ来たのか?」
「ん?はい。」
「少し冷えてないか?」
お兄様は僕の頭を撫でながら髪に触れた。
「えっ?そうかな?」
「髪が冷たいぞっ。」
フワァッ
暖かい風に包まれたと思ったら、魔法を使って一瞬で乾かしてくれたらしい。
優しいっ。
「ありがとうっお兄様っ、んふふ」
「どうした?ご機嫌だなっ。」
「お兄様だぁい好きっ。」
なんだか突然言いたくなった。
「ふっ、俺もシャルが大好きだ。」
「んふふ。」
幸せっ。
「冷えるからベッドに入りなさい。」
「はい、お兄様もっ早く早く。」
今ではお兄様のベッドは僕のベッドのようで、寧ろ僕のベッドより安心できてしまう。
布団を捲り身体を滑り込ませてお兄様を待った。
明かりが消えお兄様のシルエットが近付いてきて、ゆっくりとベッドが沈みお兄様の方へ傾く身体を耐えることなく安心して身を預けた。
「身体も少し冷えてるじゃないかっ」
僕はお兄様から温もりを感じたが、僕の身体は冷えてしまっていたらしい。
お風呂上がってすぐにざっと髪を拭いただけで、その後は寝巻き姿でシリクレッチ様と廊下で立ち話をしてしまった。きっと、それが原因で湯冷めしてしまったみたい。
冷えた身体の僕を優しく抱きしめられたので、お返しと言わんばかりにお兄様の服を掴んで離さなかった。
僕はこんなにもお兄様に甘えているのに、シリクレッチ様の兄弟は競わされ引き裂かれたなんて悲しすぎる。
せめて子供同士仲良く出来たら…愛人を持つって決めた時点で本妻愛人関係なく愛するべきなんだ。
子供が欲しいってだけで愛人を作って、本妻に子供が出来たらさようならなんて酷すぎる。最後まで責任とるべきだ。
…僕は皆が許してくれているから旦那さんを何人も持てるんだよね?
そんな僕は絶対に誰も離さないし、子供だって僕が生むんだから分け隔てなく愛せるよ?愛してみせるよ…だって僕の子供だもん。
シリクレッチ様に教えてあげるんだっ、半分でも血が繋がっていれば皆家族だと言うことを。お父様もお母様もお兄様もずっと僕の家族だし、ライもアレックスもエドもリックもアドルフもシリクレッチ様もそれに婚約者の家族もみーんなっ僕の家族だっ。
堂々と胸を張って言える。言ってやる。皆大好きだっ。
チュッ
良く分からない何かと戦っていた僕は必死にお兄様の服にしがみついていたらしく、お兄様のおでこへのキス一つで幸せな気分になりふわぁっと吸い込まれるように眠ってしまった。
家族の温もりって凄いんだ…シリクレッチ様には僕が教えてあげる…。
ーーーーーーーーーーー
まだまだある恐ろしさ…。
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