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二章 ハーレムルート

正直になりすぎた

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「二日連続で遅れた理由は何ですか?」

アレックスは急に先生の顔になり笑顔が怖くなった。

「…その…昨日の人がまた倒れてて…」

「「「………。」」」

そうだよね、遅れた理由が昨日と同じだと疑いたくなりますよね…。

嘘じゃ…ないんだけど…。

「その人は本当に体調が?」

アレックスも疑っているようだけど、王子の顔色見たらそんなこと思えないはずなんだけど言えないもどかしさ。

「はぃ…詳しく聞いたら、魔力に敏感な方で気分が悪くなってしまったと…。」

「魔力酔いですか…。」

「魔力酔い?」

初めて聞く言葉。

「魔力に敏感な方や、体調が悪いと他人の魔力を不快に感じ乗り物酔いのような症状が出ます。魔力酔いに効く魔道具が有りますが身に付けていないんですかね?」

「んー、最近特定の人物に対して症状が現れたって言ってました。」

「体質が変わったんですね、本人か相手が…。」

それは多分ハーヴィル様の方かと…。

それ言ったら王子の事だってバレちゃうかな?
悩む。

「ん?深くは聞いて…ないです。あの人は…顔色が悪くて、休んだ後なのに立とうとしたらまた倒れちゃって…。」

勘の良いアレックスが気付かないように別の情報を渡した。

「それはかなり重症ですね、その方は一度私が見ます。名前は…分からないんですよね?その方に会ったら私の所に来るよう伝えてください。」

「はいっ」

あっ、これで王子がアレックスの所に行ったら僕が嘘吐いたのバレちゃうよね…。

またしても悩む。

「ぁ…あの…アレックス?」

「はい」

「その人ね…その事知られたくないみたいだったの…。」

「そうなんですね、安心してください秘密は守ります。」

「ありがとう、僕も偶然知っちゃってどうしたら良いのか分からなくて…でも良かったアレックスが居てくれて。これで王子様も安心だねっ」

「「「「王子様゛?」」」」

「あっ…」

油断した…。

急いで口を両手で覆ったが手遅れだった。

「ルゥ?魔力酔いはアディノール王子なんですか?」

「ふぇん………そうです…」

安心したらつい口が滑ってしまった。

「何故相手の事を分からないと嘘を?」

「…う゛~…。」

「ルゥ?もしかして以前から王子と会っていたんですか?」

「会ってません。違うの…ただ、王子様の…弱点になるような事を言ったら…いけないと思って…」

「…それだけですか?」

「それだけですっ。王族の弱みって言っちゃダメなんでしょ?」

本当にそれだけなんです。

「…そうですね。…ですが王子が魔力酔いなんて今まで起こしていなかったのに、何か有ったんですかね?」

「…最近ハーヴィル様の魔力に酔ってしまうようになったと…。」

罪の告白が出来たので、口が軽くなってしまった。

「ハーヴィル?あぁ聖人としての力が発現し…王宮に…居ますね…。」

アレックスも気付いてくれた。
王子の今の状況を。

「はい、それで最近は食欲も無いみたいです。」

「…それは…重症ですね。私から王子に声を掛けることは出来ませんのでルゥから王子に私の所へ来るように伝えてください。」

「はい。」

「聖人の魔力に酔うとは…これはかなり深刻ですね…」

「そうなの?」

「聖人と呼ばれる者は「穢れを知らない」「神聖な存在」を指します。魔力についても清らかであり癒しの効果があると言われていて、魔力補充する際も誰にでも不快感なく与える事が出来ると…文献が間違っているのかハーヴィルが聖人ではないのか…かなり重要な問題に触れてしまいましたね…」

「あっ…ごめんなさい。」

僕が余計なことをしてしまった。

「いえ、これは国に関わることですので分かって良かったです。貴方のおかげですよ。」

慰められるように頭を撫でられた。

僕は本当に言って良かったのかな?
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