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二章 ハーレムルート

ライ…お疲れ様

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後ろから抱き締められながら目が覚めた。

寝息を耳元で聞く限りライはまだ眠っているんだと思う。
昨日までの試合でだいぶ疲れてるんだ。
癒してあげたいのに僕には魔力もないし、癒し方もわからない…。

「んっんん…」

「ん?ライ起きた?」

「…んっ…おはよっ」

「おはよう」

「ん~…ふぅん…」

エッチな事をするわけでもなく僕を抱きしめたままライは再び眠ってしまった。
やっばりまだ眠いのかな?昨日あんな凄い試合したもんね。
頭を撫でてあげたいのに後ろから抱き締められていて振り返る事が出来なかった。

嬉しいんだけど、僕もライを抱きしめたいよ。

僕はライが目覚めるまで大人しくしていたが、いつの間にか僕も気持ち良く二度寝していた。
次に目覚めた時にはライも起きていて二人で一緒にお風呂に入った。
今日も僕がライの全身を洗っていたのだが、いつの間にかエッチに雪崩れ込み浴槽に浸かっていた。

僕達のいつもの日常に戻っていた。

制服に着替え学校に向かう前にライに渡したいものがあった。

「ライ?」

「なんだ?」

「こ…これ…貰っててくれる?」

「ん?」

僕が渡したのは僕の髪と瞳の色のハンカチーフ。

大会中に渡し合うというのを僕もやってみた。
例えチーフとして使われなくてもそういうイベントに参加してみたかった。
ライは僕からハンカチーフ受け取りその場でスクエアにしてポケットへ差し込んだ。

「ありがとう。」

「…ぅんっ」

誰が見てもライは僕の婚約者だっ…ふふふ。

二人で部屋を出てアドルフに挨拶してから学園に向かった。
アドルフが猫の人形の尻尾を掴んでくれている姿が可愛くていつまでも離れられなくてライに腰を抱かれ強制的に歩かされた。

「アドルフ可愛かった。」

「あぁ、そうだな。」

「なんか生まれた頃よりライに似てきたね。」

「そうか?」

「うん、目とかそっくり。ふふふ、可愛い。小さい頃のライってあんな感じだったのかな?」

「どうだろうな…俺よりシャルに似れば良かったのにな。」

「えっ?ライに似た方が良いよ。」

「なら、次はシャルに似た子供が欲しいなっ。」

「…ぅん…欲しぃ。」

ライの赤ちゃん…もっと欲しい…。
エッチしよっ。

僕達はここが学園にも関わらずキスをした。
二人きりの世界ってこういう事だよね。
僕の教室まで送ってくれて、授業を受けた。

最終学年だというのに僕には友達がいない。

今も誰かに声をかけるというのは僕にとってハードルが高く、教師が来るまで僕は大人しく存在を消した。
最近は誰も僕が我が儘に振る舞う姿を見ていないので、大袈裟に拒絶されることはないが、だからと言って声をかけられることもない。
大会の決まりというかイベント?今回のハンカチーフの事とかも噂で聞いただけで実際合っているのか分からなかった。

そういうのを聞けたら良かったんだけど…。

来月には魔術の大会が始まる。
多分剣術大会と同じようにハンカチーフの送りあいがあるよね?
剣術・魔術・総合で応援の仕方が違うとかはないよね?
魔術にはエドが参加するから今回も応援としてハンカチーフを贈る予定。

あっ、あと猫のお守りも渡さなきゃっ。

お守りは大会前に渡して、ハンカチーフは結果の後に贈る。

こういうの…楽しいっ。
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