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二章 ハーレムルート
剣術大会の始まり
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やってしまった…。
今日から大会が行われるのにライとエッチ沢山しちゃった。
万全の状態で試合に望んで欲しくて僕が主導権を握ってライを気持ち良くしてあげたかったのに…結局いつも通り僕が気持ち良くされた。
それも外が明るくなるまで…。
ライの無事を願っているのに、試合前に疲れさせてどうするんだよっ僕のバカバカバカ。
今日から一週間授業は無くなり剣術の大会が行われ、一人一日一試合までと決まっている。
なので、皆が一試合に本領発揮し後悔の無いように戦う。
その真剣な姿に胸を打たれ感動を呼び、人々の記憶に残る。
勝っても負けても感動するが勝者を目指す者にそんな言葉は必要ない。
欲しいのは勝利のみ。
…なのに僕は…僕は…。
「シャル?応援してくれるよな?」
「勿論。」
応援しているのに昨日の僕は一緒にお風呂に入って、イチャイチャしてしまった。
闘技場へ向かう生徒達の緊張が僕にも伝わり隣のライの様子を伺うが普段とかわりなかった。
緊張…しないのかな?
控え室には参加者しか入れないため僕は扉の前でライと別れることに。
「行ってくる。」
「…まっ待って」
「ん?」
「これっ。」
僕は手のひらサイズの小さな人形を差し出した。
アドルフにあげた猫の人形の小さいサイズの物を手渡した。
「これは…」
「お守り…ライが怪我しませんようにって…」
「…ありがとう。」
ライは受け取った人形をぎゅっと握りしめてから、軽くキスをしてくれた。
ライは扉の向こうに消えてしまった。
僕は急いで闘技場の観客席へと向かった。
観客席は満席でエドに言われた場所へ急ぐと、エドとリックが僕の席も確保していてくれ二人の間に座った。
試合開始時刻が迫るにつれて僕まで緊張してきて、僕なんてなにもしないのに心臓の音が耳元で煩かった。
そして遂に大会が始まった。
トーナメント形式で行われ、試合の順番も相手も直前に決まる。
いつライの番になるのか分からず、僕は登場してくる方向を睨み付けていた。
ライじゃない度に力が抜けどっちが勝つんだろう?と呑気に眺め、試合の決着が付き次の対戦者が現れる時が一番緊張する。
そして、遂にライが現れた。
「ラ…ライ?」
「あぁ、ライアンだな。相手はDクラスの奴だな。」
エドが教えてくれた。
「つ…強いの?」
相手はライと同じくらいの体格で怖そうな顔をしていた。
面と向かって会ったら僕なんて身動き取れないくらいの威圧的な人。
「あぁ、腕力があるな…けど、技術面ならライアンだ。昨年も戦ったがその時はライアンが勝利した。まさか初戦で当たるとは思わなかったな…。」
「…んっそう…なんだ…」
強い相手なんだ、昨年勝ったから今年も勝てるとは限らないよね…。
僕は震える手を握りしめてライの勝利を祈った。
まだ始まってもいないのに僕は目を開けるのが怖く願い続けた。
試合開始の合図は直ぐに降りた、もう少し気持ちの準備をさせて欲しかったのに…。
二人は合図と共に構えた剣を振り下ろす。
今までとは違う剣のぶつかり合う音に身体がビリビリと振動を感じ、あまりの二人の気迫に叫び声さえも奪われ、試合は決勝戦のような緊張感があった。
観客席の誰もが息をのみ、予測の付かない試合に目を奪われた。
ガキャーン
今までとは違う剣のぶつかり音を聞いたと思ったら一つの剣が宙を舞い、剣が落ちる頃には一人の騎士が床に膝を付き喉元に剣を向けられていた。
立っていたのは…
「勝者、ライアン サンチェスター」
審判の声が響いた。
僕が観た光景も聞いた声も現実だよね?
勝ったのはライだよね?
「やったな、ライアンの勝ちだ。」
エドの声で何度も頷き僕はその後の試合を自分を落ち着かせる時間にしてしまった。
本気で戦っている人達に申し訳なく思いながら呆然と眺め続け拍手だけで彼らの試合を見送った。
今日が初戦とは思えない程神経を使った。
僕はただの応援なのに…。
すべての試合が終わり闘技場を離れた。
ライが現れるのを僕達は建物の外で待ち続けた。
控え室の前で待つのは迷惑になると言う思いと、負けた人の前でも僕はライに抱きつき「おめでとう」と言ってしまいそうだったから…。
本当ならいち早く逢いたいのを我慢して、今か今かとライが現れるのを待ち続けた。
参加者達は疎らに現れるもライの姿を見つけることが出来なくて不安になる。
何かあったのかな?
挙動不審になりだした頃ライが現れた。
「ライっ」
「おぉっ」
急いで駆け寄りライに飛び付いた。
目が合うと唇を重ね舌を絡めていた。
長いキスの後顎を辿り首筋にそして…。
「興奮してんのは分かるがここは外で俺たちもいるの忘れんなよ?」
「……。」
ライの試合に興奮してしまったのかな?
ライの側にいたい。
今日も一緒にいたいけど、そうなるとエドとリックの時もそうなっちゃうよね?
二人は良いけど、先生のアレックスは?
今日、アレックスの日だよね?
ライの逞しい腕に抱き寄せられながら僕の部屋に向かった。
「ライ?疲れてない?休まなくて大丈夫?」
「あぁ、問題ない」
僕の部屋に入る前に隣のアドルフの部屋に向かった。
「アドルフ、ライが試合に勝ったよ?」
「あぁ、勝ったぞ。」
「うあうあうあうあ」
「ふふっ、アドルフのパパは強いんだよぉ。」
「うあぁうあぁ」
アドルフにも伝わったのか喜んでいるように見えた。
今日から大会が行われるのにライとエッチ沢山しちゃった。
万全の状態で試合に望んで欲しくて僕が主導権を握ってライを気持ち良くしてあげたかったのに…結局いつも通り僕が気持ち良くされた。
それも外が明るくなるまで…。
ライの無事を願っているのに、試合前に疲れさせてどうするんだよっ僕のバカバカバカ。
今日から一週間授業は無くなり剣術の大会が行われ、一人一日一試合までと決まっている。
なので、皆が一試合に本領発揮し後悔の無いように戦う。
その真剣な姿に胸を打たれ感動を呼び、人々の記憶に残る。
勝っても負けても感動するが勝者を目指す者にそんな言葉は必要ない。
欲しいのは勝利のみ。
…なのに僕は…僕は…。
「シャル?応援してくれるよな?」
「勿論。」
応援しているのに昨日の僕は一緒にお風呂に入って、イチャイチャしてしまった。
闘技場へ向かう生徒達の緊張が僕にも伝わり隣のライの様子を伺うが普段とかわりなかった。
緊張…しないのかな?
控え室には参加者しか入れないため僕は扉の前でライと別れることに。
「行ってくる。」
「…まっ待って」
「ん?」
「これっ。」
僕は手のひらサイズの小さな人形を差し出した。
アドルフにあげた猫の人形の小さいサイズの物を手渡した。
「これは…」
「お守り…ライが怪我しませんようにって…」
「…ありがとう。」
ライは受け取った人形をぎゅっと握りしめてから、軽くキスをしてくれた。
ライは扉の向こうに消えてしまった。
僕は急いで闘技場の観客席へと向かった。
観客席は満席でエドに言われた場所へ急ぐと、エドとリックが僕の席も確保していてくれ二人の間に座った。
試合開始時刻が迫るにつれて僕まで緊張してきて、僕なんてなにもしないのに心臓の音が耳元で煩かった。
そして遂に大会が始まった。
トーナメント形式で行われ、試合の順番も相手も直前に決まる。
いつライの番になるのか分からず、僕は登場してくる方向を睨み付けていた。
ライじゃない度に力が抜けどっちが勝つんだろう?と呑気に眺め、試合の決着が付き次の対戦者が現れる時が一番緊張する。
そして、遂にライが現れた。
「ラ…ライ?」
「あぁ、ライアンだな。相手はDクラスの奴だな。」
エドが教えてくれた。
「つ…強いの?」
相手はライと同じくらいの体格で怖そうな顔をしていた。
面と向かって会ったら僕なんて身動き取れないくらいの威圧的な人。
「あぁ、腕力があるな…けど、技術面ならライアンだ。昨年も戦ったがその時はライアンが勝利した。まさか初戦で当たるとは思わなかったな…。」
「…んっそう…なんだ…」
強い相手なんだ、昨年勝ったから今年も勝てるとは限らないよね…。
僕は震える手を握りしめてライの勝利を祈った。
まだ始まってもいないのに僕は目を開けるのが怖く願い続けた。
試合開始の合図は直ぐに降りた、もう少し気持ちの準備をさせて欲しかったのに…。
二人は合図と共に構えた剣を振り下ろす。
今までとは違う剣のぶつかり合う音に身体がビリビリと振動を感じ、あまりの二人の気迫に叫び声さえも奪われ、試合は決勝戦のような緊張感があった。
観客席の誰もが息をのみ、予測の付かない試合に目を奪われた。
ガキャーン
今までとは違う剣のぶつかり音を聞いたと思ったら一つの剣が宙を舞い、剣が落ちる頃には一人の騎士が床に膝を付き喉元に剣を向けられていた。
立っていたのは…
「勝者、ライアン サンチェスター」
審判の声が響いた。
僕が観た光景も聞いた声も現実だよね?
勝ったのはライだよね?
「やったな、ライアンの勝ちだ。」
エドの声で何度も頷き僕はその後の試合を自分を落ち着かせる時間にしてしまった。
本気で戦っている人達に申し訳なく思いながら呆然と眺め続け拍手だけで彼らの試合を見送った。
今日が初戦とは思えない程神経を使った。
僕はただの応援なのに…。
すべての試合が終わり闘技場を離れた。
ライが現れるのを僕達は建物の外で待ち続けた。
控え室の前で待つのは迷惑になると言う思いと、負けた人の前でも僕はライに抱きつき「おめでとう」と言ってしまいそうだったから…。
本当ならいち早く逢いたいのを我慢して、今か今かとライが現れるのを待ち続けた。
参加者達は疎らに現れるもライの姿を見つけることが出来なくて不安になる。
何かあったのかな?
挙動不審になりだした頃ライが現れた。
「ライっ」
「おぉっ」
急いで駆け寄りライに飛び付いた。
目が合うと唇を重ね舌を絡めていた。
長いキスの後顎を辿り首筋にそして…。
「興奮してんのは分かるがここは外で俺たちもいるの忘れんなよ?」
「……。」
ライの試合に興奮してしまったのかな?
ライの側にいたい。
今日も一緒にいたいけど、そうなるとエドとリックの時もそうなっちゃうよね?
二人は良いけど、先生のアレックスは?
今日、アレックスの日だよね?
ライの逞しい腕に抱き寄せられながら僕の部屋に向かった。
「ライ?疲れてない?休まなくて大丈夫?」
「あぁ、問題ない」
僕の部屋に入る前に隣のアドルフの部屋に向かった。
「アドルフ、ライが試合に勝ったよ?」
「あぁ、勝ったぞ。」
「うあうあうあうあ」
「ふふっ、アドルフのパパは強いんだよぉ。」
「うあぁうあぁ」
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