【完結】ハーレムルートには重要な手掛かりが隠されています

二章 ハーレムルート

新学期

毎日過ぎるのがあっという間で長期休暇はもうすぐ終わりを向かえ、再び学園生活が始まろうとしている。
余裕をもって授業が始まる数日前にアドルフと共に寮へ戻れば、なんだか懐かしさを感じた。

そして、新学期が始まり長期休暇明けは大会シーズンとなる。

大会は三つ、剣術から始まり魔術そして知識と魔術を組み合わせた総合が各月に行われる。
どの大会も志願者のみで強制ではない。

剣術は魔法禁止の為クラス関係なく参加するがそう多くはなく、魔術はやはりＡ・Ｂクラスの者が中心となってしまい、総合に関しては知識と魔法を幅広く学んでいるものが参加している。
参加しない者は応援として見学するが、その目は獲物を捉える目だ。
何故皆が真剣に応援するのかと言うと、大会を口実に婚約者探しの場になっているからだ。

ここで狙いを定め婚約に持ち込む。

宿す側そうでない側、お互いがアピールしあう。
大会に参加する者達は実力を見せつけ、参加しない者達はハンカチを贈る事がある。
勝ちそうな人間に目星を付け大会前で渡したり、優勝してから渡しに行く場合もある。
その後相手の気持ちを受け入れた時、ハンカチを胸ポケットにチーフとして応える。

なので、ハンカチの色は白ではなく本人の髪色もしくは瞳の色を贈る。

こういうイベント好きな人がいたり気になっている人がいたりすると楽しいと思う。
僕は当然応援席から皆を応援する予定。
ハンカチは…どうしようかな…僕としてはしたいって思ってる。
だけど、僕のハンカチは黒色になるよね…髪も瞳も黒だから…。
暗くないかな？一応用意…しておこう…かな…。

ライ達は毎年大会に参加しているみたい。
ライは剣術、エドは魔術、リックは総合に参加して皆毎年優勝争いに名を連ねているんだって。
今回三人の勇姿が見られるなんて楽しみで早く大会が始まって欲しかった。
僕は知らなかったけど、ペアが優勝したりすると婚約者かどうか関係なくペアが幸運の女神として崇められることもあるとか。
僕はそういうの…目立つのは…だけど皆が勝ったら嬉しい。

大会はもうすぐ始まる。
ハンカチは三つ…四つ用意しておこう。
アレックスは先生だから身に付けるのはダメかもしれないけど、アレックスにだけ渡さないってなんか寂しいよね。
ふふ大会楽しみだなぁ。
そうだっ皆にもアレ作ってあげようっ。