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二章 ハーレムルート
猫の人形
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ダンスパーティーが終わり皆が定期的に泊まりに来ながら長期休暇を過ごした。
特別な訪問と言えば、フランクリン様とアデルバード様もリックやアレックスと共に何回か我が家にやって来て、学園では味わえない楽しさを満喫していた。
アドルフも沢山の家族に囲まれてなんだか幸せそうだったけど、皆が帰って行くと心細いのか泣いてしまう事が多くなりだした。
僕がそう感じたのかもしれないけど、何かしてあげたくた猫の姿でベビーベッドにいることが多くなった。
尻尾を握られたり口に含まれたりとたまに緊張が走ったけど、泣き止んでくれるならと尻尾を差し出した。
赤ちゃんってなんでこんなに可愛いんだろう?
大好きな人の子供だから?自分で産んだから?
分かんないけど可愛いっ。
もうすぐ学園が始まる、そうなるとアドルフの側にいる時間が減ってしまう。
乳母や騎士の方が常に一緒だから心配はないんだけど…何かしてあげたい。
僕の事忘れないで欲しい…。
何か…何か僕がしてあげられること…。
…赤ちゃんには人形とか必要だよね?
猫の人形とかあげたら喜んでくれるかな?
黒猫の人形…僕に似たやつ…。
スタっとベビーベッドから降り、素晴らしく着地を決めた事に満足しつつ鏡の前に移動した。
僕の人形をアドルフに渡したら喜んでくれるかな?
人形って簡単に作れるかな?…作って…みよっかな…。
よしっ、そうと決まればお裁縫だっ。
んふふ。
あれから部屋に戻って人形のデザインを考え、何枚も何枚も描いてこれだってのが出来たっ。
それからは使用人に黒い布を貰いチョキチョキ、チクチク、綿を詰め詰めしてさらにチクチクした。
僕なりに頑張って猫の人形が出来たっ。
アドルフ喜んでくれるかな?
早く反応がみたくて急いでアドルフの部屋へ向かった。
「アドルフ、プレゼントだよ?」
僕の渾身の猫の人形をアドルフに見せた。
「………」
あれ?
なんの反応も無し?
ゆっくり手を伸ばし猫の尻尾をニギニギし始めた。
それだけで作ってよかったと思え、嬉しくっていつまでも眺めていられた。
「ここにいたのか?」
声だけでライだとすぐに分かり、振り向けばライとエドとリックがいた。
「アドルフは元気か?」
「うん、んふふ」
人形の尻尾をにぎにぎしてるのを見ると微笑んでしまう。
「おっ…なんだ…この…人形?」
ん?エド、人形に気付いちゃった?んふふ可愛いでしょ?
「……これは…もしかして…シャルマンが作ったの?」
流石リックよく分かるねっ。
「うんっ…んふふ」
ん?なんで皆そんな変な顔してるの?
「…ん゛…ね…ねこ…なんだよな?」
「ん?猫だよ?」
ライどうしたの?
なんで疑問系なの?どっからどうみても猫だよ?
僕とそっくりな猫の人形だよ?
「ぷっはっ…ね…ねこ?…これ猫なのか?」
…エドって本当に失礼じゃない?
猫にしか見えないでしょっ。
「どう言うこと?」
「いやっうん…とても個性的な猫だね。」
リックはちゃんと誉めてくれたっ。
「アドルフも気に入ってるな…その…ねこ?」
「ライにもそう見える?良かった。」
頑張って立体的に作ったからねっ。
「…ねこ……(なんだよな?)」
「ねこ……(って本人は言ってるからな)」
「ふふ……(二人ともシャルマンが猫って言ってるんだから受け入れて)」
「……(いやっ、あれは猫には…絵本に出てくる悪魔みたいたぞ?)」
「……(ルマン的にはリアルに作ったのかもしれないが、平面を分厚くしただけだろ?しかもなんで仁王立ちの姿なんだ?)」
「……(色々思うことはあるけど一生懸命作ったんだろうから、猫って言った後に?マークは付けないで。)」
「……(分かった)」
「……(なんて言えば良いんだよ?あの…猫っぽいやつを)」
「……(色々あるでしょっ)」
「シャル…世界に一つの猫の人形だなっ。」
「「……(おぉー上手い言い方)」」
「うん、んふふ。」
「……(次は俺だよな?えっと…)愛嬌があるねこ?だな。」
「……(良いんじゃないか?)」
「……(エドバルド、?マークは頑張って捨てろ)」
「頑張って考えたのっふふふ」
その後は三人一緒に猫の人形に戯れるアドルフを眺めた。
三人に誉めて貰った猫の人形をお仕事から帰ってきたお兄様にも見せたら「芸術家のような感性だな」って誉めてくれた。
んふふ、僕には芸術家の才能があったみたい。
お父様もお母様も「可愛いっ」て特にお母様は大はしゃぎだった。
数日後アレックスが来た時も「愛着がわくね」と言ってくれた。
んふふ。
これで僕が授業を受けている間もきっと寂しくないよね?
アドルフの側にいてあげてね?僕の猫。
特別な訪問と言えば、フランクリン様とアデルバード様もリックやアレックスと共に何回か我が家にやって来て、学園では味わえない楽しさを満喫していた。
アドルフも沢山の家族に囲まれてなんだか幸せそうだったけど、皆が帰って行くと心細いのか泣いてしまう事が多くなりだした。
僕がそう感じたのかもしれないけど、何かしてあげたくた猫の姿でベビーベッドにいることが多くなった。
尻尾を握られたり口に含まれたりとたまに緊張が走ったけど、泣き止んでくれるならと尻尾を差し出した。
赤ちゃんってなんでこんなに可愛いんだろう?
大好きな人の子供だから?自分で産んだから?
分かんないけど可愛いっ。
もうすぐ学園が始まる、そうなるとアドルフの側にいる時間が減ってしまう。
乳母や騎士の方が常に一緒だから心配はないんだけど…何かしてあげたい。
僕の事忘れないで欲しい…。
何か…何か僕がしてあげられること…。
…赤ちゃんには人形とか必要だよね?
猫の人形とかあげたら喜んでくれるかな?
黒猫の人形…僕に似たやつ…。
スタっとベビーベッドから降り、素晴らしく着地を決めた事に満足しつつ鏡の前に移動した。
僕の人形をアドルフに渡したら喜んでくれるかな?
人形って簡単に作れるかな?…作って…みよっかな…。
よしっ、そうと決まればお裁縫だっ。
んふふ。
あれから部屋に戻って人形のデザインを考え、何枚も何枚も描いてこれだってのが出来たっ。
それからは使用人に黒い布を貰いチョキチョキ、チクチク、綿を詰め詰めしてさらにチクチクした。
僕なりに頑張って猫の人形が出来たっ。
アドルフ喜んでくれるかな?
早く反応がみたくて急いでアドルフの部屋へ向かった。
「アドルフ、プレゼントだよ?」
僕の渾身の猫の人形をアドルフに見せた。
「………」
あれ?
なんの反応も無し?
ゆっくり手を伸ばし猫の尻尾をニギニギし始めた。
それだけで作ってよかったと思え、嬉しくっていつまでも眺めていられた。
「ここにいたのか?」
声だけでライだとすぐに分かり、振り向けばライとエドとリックがいた。
「アドルフは元気か?」
「うん、んふふ」
人形の尻尾をにぎにぎしてるのを見ると微笑んでしまう。
「おっ…なんだ…この…人形?」
ん?エド、人形に気付いちゃった?んふふ可愛いでしょ?
「……これは…もしかして…シャルマンが作ったの?」
流石リックよく分かるねっ。
「うんっ…んふふ」
ん?なんで皆そんな変な顔してるの?
「…ん゛…ね…ねこ…なんだよな?」
「ん?猫だよ?」
ライどうしたの?
なんで疑問系なの?どっからどうみても猫だよ?
僕とそっくりな猫の人形だよ?
「ぷっはっ…ね…ねこ?…これ猫なのか?」
…エドって本当に失礼じゃない?
猫にしか見えないでしょっ。
「どう言うこと?」
「いやっうん…とても個性的な猫だね。」
リックはちゃんと誉めてくれたっ。
「アドルフも気に入ってるな…その…ねこ?」
「ライにもそう見える?良かった。」
頑張って立体的に作ったからねっ。
「…ねこ……(なんだよな?)」
「ねこ……(って本人は言ってるからな)」
「ふふ……(二人ともシャルマンが猫って言ってるんだから受け入れて)」
「……(いやっ、あれは猫には…絵本に出てくる悪魔みたいたぞ?)」
「……(ルマン的にはリアルに作ったのかもしれないが、平面を分厚くしただけだろ?しかもなんで仁王立ちの姿なんだ?)」
「……(色々思うことはあるけど一生懸命作ったんだろうから、猫って言った後に?マークは付けないで。)」
「……(分かった)」
「……(なんて言えば良いんだよ?あの…猫っぽいやつを)」
「……(色々あるでしょっ)」
「シャル…世界に一つの猫の人形だなっ。」
「「……(おぉー上手い言い方)」」
「うん、んふふ。」
「……(次は俺だよな?えっと…)愛嬌があるねこ?だな。」
「……(良いんじゃないか?)」
「……(エドバルド、?マークは頑張って捨てろ)」
「頑張って考えたのっふふふ」
その後は三人一緒に猫の人形に戯れるアドルフを眺めた。
三人に誉めて貰った猫の人形をお仕事から帰ってきたお兄様にも見せたら「芸術家のような感性だな」って誉めてくれた。
んふふ、僕には芸術家の才能があったみたい。
お父様もお母様も「可愛いっ」て特にお母様は大はしゃぎだった。
数日後アレックスが来た時も「愛着がわくね」と言ってくれた。
んふふ。
これで僕が授業を受けている間もきっと寂しくないよね?
アドルフの側にいてあげてね?僕の猫。
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